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2021.02.05

アナログ回線とは丨電話の仕組み・配線方法・ダイヤル/プッシュ回線を解説|トラムシステム

現在、一般家庭の固定電話ではひかり回線の利用が主流となっている中、企業などの産業分野においては未だにアナログ回線が多く利用されています。この記事ではアナログ回線の仕組みや特徴について解説します。

アナログ回線とは

アナログ回線とは、アナログ信号によって通信する電話回線です。電話機を銅線(メタル線)でつなぎ、通話の音声をそのまま銅線にのせて伝えます。

銅線を伝って音声をそのまま伝達するアナログ回線の仕組みは、糸電話をイメージしてもらえるとわかりやすいでしょう。安価な銅線は戦後の電話のインフラ整備とともに急速に普及し、昔からある一般的な家庭電話機はアナログ回線によって接続されていました。

ダイヤル回線とプッシュ回線

アナログ回線にはダイヤル回線とプッシュ回線の2種類あり、この二つの違いはやり取りされる信号が異なります。

ダイヤル回線は、黒電話のダイヤルを回転させた時に発生するスイッチの断続音によって、発信を行う(番号を認識する)電話回線です。

対して、プッシュ回線は現在の電話機の主流であるプッシュボタン式電話機のボタンを押した時に鳴る「ピ、ポ、パ」といった音で発信を行います。

この二つの見分け方は、電話のダイヤル時に受話器から聞こえる音を聞くと分かります。

受話器を上げ、電話番号をダイヤルをすると受話器から「プップップッ」と聞こえるのがダイヤル回線、「ピポパ」と聞こえるのがプッシュ回線です。黒電話はダイヤル回線のみが利用できますが、プッシュボタン式電話機は、電話の開通時にダイヤル回線かプッシュ回線かを選ぶことが出来ます。

ダイヤル回線・プッシュ回線についてはこちらの記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

アナログ回線がまだ使われている背景とは

一般家庭ではアナログ回線からひかり回線などへの移行が進んでいますが、日本の主要施設では未だにアナログ回線が多く採用されています。

その背景には、アナログ回線が停電時にも利用できることがあります。

インターネットを介して通信を行うIP電話などでは、停電などの非常時には利用できなくなります。そのため、常に外部との連絡が取れる状態にしておく必要がある場所では、未だアナログ回線の需要は高いのです。

停電時に利用できる可能性があるもの・利用できないものは以下の通りです。

・ 停電時にも利用できる可能性があるもの
- 公衆電話
- アナログ電話(商用電源を使用しない電話機の場合)

・ 停電時には利用できないもの
- 光回線を使用した電話
- ADSL回線を使用した電話
- CATV回線を使用した電話
- ISDN
- アナログ電話(商用電源を使用する電話機の場合)

アナログ回線の仕組み

画像出典:https://algorithm.joho.info/denki-denshi/analog-phone/

冒頭でアナログ回線のイメージとして糸電話と述べましたが、実際の仕組みとしてはアナログ回線は2本の線を用いて通信を行っています。(上図参照)

上の図の通り、アナログ回線では電話機Aで発信した音声を伝える電話線と電話機Bで発信した音声を伝える電話線が同じです。このため、アナログ回線の電話機を利用すると、通話時に受話器からは相手の声だけでなく自分の声も聞こえてしまいます。

アナログ回線では、音声がそのまま伝達されていくため、相手との距離が長いとそれだけノイズなどの音声品質が劣化するというデメリットがあります。

アナログ回線の配線方法

アナログ回線は配線方法にもいくつかの種類があります。それぞれの違いを見ていきましょう。

・2線式
2線式は「アナログ回線の仕組み」で解説した通り、2本の電話線によって接続する方法です。一般家庭では基本的に2線式が採用されています。

・4線式

画像出典:https://algorithm.joho.info/network/4w-kaisen/

4線式は、長距離電話やノイズが入りやすい場所などで利用され、電話局からの距離が遠い山間部や企業間では4線式が多く採用されます。特殊な信号を使う専門線でも4線式を利用します。

上の図の通り、4線式では4本の電話線が利用され、2本1組として送信で2本、受信で2本を用いて電話機同士を繋ぎます。音声の発信と受信にそれぞれ別の電話線が使われるため、ノイズや減衰の影響の少ない品質の良い音声通話が可能です。

・多芯配線、スター配線
多芯配線とは、2線式のアナログ回線をいくつか束ね、そこに制御線を追加したもので一部のプッシュボタン式電話機の配線として利用されていました。現在では、より安全性の高いスター配線が主流です。

ナンバーディスプレイの仕組み

ナンバーディスプレイとは、電話をかけてきた相手の電話番号が電話機などのディスプレイに表示されるNTTのサービスで、電話に出る前に相手を知ることができる便利な機能です。

電話の着信音が鳴るとほぼ同時に番号が表示されるナンバーディスプレイ機能は、発信回線の電話番号などの情報を、回線を通してモデム信号によって受信端末に先(通信前)に送出することで実現されています。

この基本的な仕組みはアナログ回線でも同じです。まず、電話機Aから電話機Bに電話をかける場合、電話機Aからの発信は交換機を介して電話機Bに伝えられます。

交換機は、1秒ON→2秒OFFという間隔で信号を送ることで電話機Bに呼び出し音が鳴る、という仕組みですが、ナンバーディスプレイを実現するためには着信音が鳴る前に発信者情報を電話機Bに伝える必要があります。

このため、交換機はまず0.5秒ON→0.5秒OFFの間隔でモデム信号を送り電話機Aからの発信を伝達することで、呼び出し音を鳴らすことなく電話機Bが発信者の情報を受け取ることができるようになっています。

アナログ回線以外の電話回線

アナログ回線によって日本全国に電話回線網は急速に広がりました。

しかし、最近ではより安価でより安定した通話品質を実現できる「ひかり回線」と「ISDN回線(デジタル回線)」が一般家庭では主流となっています。それぞれの特徴を解説します。

ISDN回線(デジタル回線)

ISDN回線(デジタル回線)はアナログ回線同様に銅線を利用しますが、音声の伝達方法が異なります。

ISDN回線は、音声はデジタル信号(0と1で構成される数式データ)に変換され、データとして銅線を伝わり、相手に届きます。このデジタル化により、ノイズが軽減されたより品質の高い音声通話が可能になることに加えて、データを速く・より多く送ることが出来るようになりました。

アナログ回線では一つの回線で電話のみの利用でしたが、ISDN回線では、1回線で同時2通話(例:電話とFAXといったような2種類のチャンネル)が可能になります。

ISDN回線(デジタル回線)についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。合わせてご覧ください。

ひかり回線(光ファイバー)

ひかり回線は、現在利用されている電話回線の中で最も主流な回線です。

アナログ回線やISDN回線などで利用されているメタル回線(銅線)ではなく、光ファイバーを利用しています。光ファイバーは石英ガラスやプラスチックなどで製造されており、この中を光が点滅する信号によって通信を行います。

光ファイバーのメリットは、その通信速度安定性です。

「大容量のデータを安定した状態で高速に通信できる」光ファイバーにより、インターネット動画、音楽視聴、大量のファイル転送などが一般家庭でも可能になりました。

ひかり回線についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。合わせてご覧ください。

アナログ回線の2024年問題とは

通信業界やアナログ回線を利用している企業・機関では、現在「2024年問題」というものが注目されています。

問題の発端は、NTT東日本・西日本が現在アナログ回線で構築されている固定電話網を2024年1月からインターネット技術を利用したIP網に切り替えると発表したことにあります。切り替えの理由は、現在利用している交換機が2025年ごろに維持の限界を迎えるためとのこと。

現在のアナログ回線は「メタルIP電話」という新しい商品で提供されます。切り替えは1年かけて行われ、2025年1月には完了する見込みです。

全国規模での固定電話のIP化は主要国でも初めてとなり、移行前後では料金体系や利用できるサービスなども一部変更されます。具体的には、IP網への切り替え後の基本料金は現行のままとし、通話料金は全国一律3分8.5円(税抜)になり、距離が長くなるほど料金が高くなる制度は廃止されます。

サービスについては、ナンバーディスプレイ、キャッチホン、ISDN通話、公衆電話などの基本的なサービスについては移行後も提供するとしている一方で、利用率が低いオプションなどで追加できるサービスについては廃止される予定です。

全国一律の通話料金になることで、通話先によって電話会社が選べるマイラインは廃止されます。この点については、具体的な手続きを事業者間が協議中です。IP網への切り替えについて、加入者の宅内での工事は不要、現在の電話機もそのまま利用できます。

契約については、今後十分な猶予期間をもってNTTから連絡・説明がされると発表されていますが、悪質業者による工事や電話機の勧誘・販売が懸念されています。

まとめ

企業などではまだ多く使われているアナログ回線ですが、時代の変化とともに利用率は下がっていくと見られています。

2024年問題については、基本的にはこれまで通りの利用が可能です。しかし、一部のオプションは利用ができなくなる可能性があるので、切り替え直前になって慌てないよう、事前に契約内容を確認しておきましょう。

個人事業主・中小企業から大企業まで、新しく法人用の電話番号を取得する際には、クラウドPBXの利用がおすすめです。詳しくはこちらの記事で解説しているので、ぜひご覧ください。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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