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スキルマップでコールセンターを効率化!丨メリットと作成方法を解説|トラムシステム

コールセンター・コンタクトセンターの品質向上を達成したい場合は、スキルマップを作成しましょう。スキルマップとは従業員のスキルを可視する表で、コールセンター の運営効率化に利用できます。スキルマップの特徴、メリット、作り方を解説します。

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スキルマップとは

従業員の能力やスキルをまとめ、一目でわかるようにした表がスキルマップです。表の横軸に従業員が保有するスキル、縦軸に従業員の名前を記し、それぞれが交わる地点にスキルの評価を記入していきます。その性質上、エクセルを用いて作成するのがおすすめです。

スキルマップは近年、製造業やIT企業を中心に採用が広がっており、従業員育成や人事評価に活用されています。また、近年取得企業が増加しているISO9001(国際的な品質マネジメントシステム)では、「従業員の能力に基づき、適切な教育を施すこと」が求められるため、スキルマップが必須です。

スキルマップの目的

スキルマップを作成する目的は、以下の3つに集約されます。

1.社員のスキルを可視化する
企業が社員のスキルを可視化することは、事業運営にプラスの影響をもたらします。例えば、社運を賭けたプロジェクトチームのメンバーを編成する際、スキルマップがあれば、誰が適任か容易に把握可能です。

2.社員の士気向上やスキルアップ
社員にとっても、スキルマップは役に立ちます。スキルマップで自らのスキルを把握できれば、「自分が今後伸ばすべき能力は何か、企業が自分に期待する役割は何か」が把握できるからです。「今後どのようなキャリアを積むべきか…」と悩む必要がなくなり、モチベーションも向上します。

3.業務で改善すべきポイントを探る
「業務効率がなかなか改善されない…」と悩む企業は、スキルマップ作成を行いましょう。適切な手法で作成されれば、「企業全体で不足している能力はどれか、改善のためどのような施策を実行すべきか」が見えてくるはずです。

スキルマップ作成のメリット

スキルマップを作成し、適切に運用すれば、以下のようなメリットがもたらされます。

・自社に必要なスキルや人材を把握し、採用、育成業務の効率化を実現できる
・社員同士が互いにスキルを把握することで競争意識が芽生え、組織が活性化する
・人事評価に公平性が生まれ、結束力が高まる

一人一人のスキルの把握が、会社全体の強味・弱みの可視化につながり、的確な事業戦略や適切なマネジメントを実現します。厳しさを増す経営環境の中でも成長する意欲を持つ企業は、スキルマップを採用しましょう。

スキルマップの作成方法

スキルマップには決まった形式が存在せず、自社専用のマップが必要となります。本記事の解説をもとに、オリジナルのスキルマップを作成してください。

1.評価対象となるスキルの設定

まずは、評価対象となるスキルを設定しましょう。スキルマップの完成度は、スキル設定によって左右されます。社内の意見を取り入れ、慎重に作成しましょう。

スキル設定を行う際のポイントは、以下の4つです。

1.スキル分類
業務フローに沿って、事業運営に必要なスキルを洗い出していきます。第1階層として業務項目(業務フロー)、第2階層として作業項目(スキル)という風に、階層を利用して分類すれば、必要なスキルをもれなく分類可能です。

例:業務項目を営業、生産、経理、人事の4つに分類し、それぞれの業務遂行に必要なスキルを洗い出す

2.スキル階層
スキルは、階層化することができます。

例:営業スキルを海外営業スキル、法人営業スキル、個人営業スキルの3つに階層化する

階層数の決まりはありませんが、多すぎると複雑化するので、注意が必要です。多くても2~4階層にとどめ、増やしすぎないようにしましょう。

3.スキルの詳細度
スキルの詳細度にも、気を配る必要があります。

例:人事業務のスキルを詳細に測定するため、項目を5つ設ける

こちらも、あまり細かくなりすぎないよう、「スキルマップ化した際に分かりやすいか」を意識して設定してください。場合によっては、資格や知識もスキルに含まれる場合があります。

4.スキルの命名
スキルの呼称は、単語形式で命名するのが基本です。

例:交渉に関するスキルを、交渉力とする

業務になじみのない方でも、どのようなスキルかすぐ判別できるように設定しましょう。出来る限りシンプルな呼称にするのがおすすめです。

2.スキルのレベル・基準の設定

体系が完成したら、スキル評価に必要なレベル・基準を設定していきます。

例:「作業の正確さ」の評価を〇、△、×の三段階で評価する

どのような形で行うか、定説はありません。とある事業所では1~10と細かく数字で表す、とある事業所では〇×のシンプルな形で行うといったように、企業によって異なります。どれにすべきか迷った時は、レベルを利用した評価を導入するとよいでしょう。従業員のスキルレベルが、より分かりやすくなります。

例:レベルを利用した評価
・レベル1 従業員に対して指導ができる
・レベル2 一人で完璧にこなせる
・レベル3 一人である程度こなせる
・レベル4 まったくできない

3.オペレーターのスキルチェック

設定と評価基準が完成すれば、いよいよ各従業員(コールセンターの場合はオペレーター)のスキルを確認し、マップに落とし込むスキルチェックが始まります。スキルチェックの手法は、以下の2つです。

・部下が自身でマップに落とし込み、上司に確認してもらう
・上司が部下のスキルチェックを行い、マップに落とし込む

上司がスキルチェックを行うケースがほとんどです。試験を行ってスキルを正確に測定することも可能ですが、企業側の負担が大きくなるので注意しましょう。スキルを正確に測定したい項目のみ、試験を実施するというケースもあります。

スキルチェックとマップへの落とし込みが完了すれば、スキルマップは完成となります。完成したマップを確認し、業務効率化や社員育成に役立てましょう。社員の増減やスキルの変化に応じて修正を行えば、企業の実情を反映した、完成度の高いスキルマップになります。

スキルマップ作成のポイント

スキルマップ作成は、全従業員のスキル把握が必要となる、難易度の高い作業です。ポイントをいくつか解説しますので、自社で作成する際の参考にしてください。

スキルの評価方法

スキル評価は、客観的な視点が要求される作業です。主観的な評価の場合、スキルマップの評価と実際のスキルにずれが生じます。

そのため、管理者クラスの上司が評価を行うのが一般的です。社員自らが判断する際もありますが、その場合、上司のチェック・訂正プロセスを最後に設定してください。上司は私情を挟まず、公平感のあるスキル評価を心がけましょう。

スキルの管理方法

完成したスキルマップは、厳重に保管する必要があります。重要な機密情報となるので、決して外部に漏れることがないようにしましょう。スキルを管理する方法として、以下の3つが挙げられます。

・担当者や部署を設定して管理
・管理職クラスの上司が管理
・社員自らスキルマップを管理

どれも一長一短ありますので、社内情勢に合わせた管理体制を構築しましょう。スキルマップは定期的に修正する必要があるので、必要な場合すぐ閲覧できるようにしてください。

コールセンターのスキルマップ項目とは

最後に、コールセンターで利用されているスキルマップ項目を解説します。コールセンターでスキルマップを作成したい場合、以下の指標を参考にし、自社のサービス方針にあったマップを作成しましょう。

1.第一印象
2.話し方
3.業務遂行度
4.応対マナー
5.情報提供力
6.お客様満足度
7.総合満足度

礼儀が求められる日本企業では、相談解決力よりも、マナーや話し方による好感度が重要です。逆に、外資系企業では、問題解決力を重視する傾向にあります。企業の特色や顧客の属性によって、スキル項目が変化する点に注意しましょう。

まとめ

コールセンターでオペレーターの評価を行う際は、スキルマップを作成しましょう。曖昧になりがちな評価基準を明確にすることで、現場の士気向上や業務効率改善を実現します。コールセンターに必要なスキルを洗い出し、適切なスキルマップを作成してください。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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