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2018.12.06

デジタル回線とアナログ回線丨違い・メリット・見分け方を解説|トラムシステム

企業が利用する電話回線はデジタル回線、アナログ回線に分類されます。デジタル回線、アナログ回線にはそれぞれ特徴があり、企業によって利用すべき電話回線が異なります。各回線の特徴とメリット、デメリットを解説しながら自社にあった電話回線の見つけ方を解説します。
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デジタル回線とは

デジタル回線とは、デジタル信号を用いてデータのやり取りをする回線のことです。デジタル回線はデータをデジタル信号に変換して伝達します。音声データをそのまま送信する方法に比べて雑音が入りにくく、音声がクリアに聞こえるという特徴があります。

また、1つのデジタル回線で2回線の役割を同時に行えます。例えば、電話をしながらインターネットで検索するといった同時利用が可能です。

ビジネスフォンで利用するデジタル回線の種類

ビジネスフォンで利用するデジタル回線にはISDN回線、IP電話があります。また、IP電話の中でもNTTが提供しているひかり電話が広く利用されています。

(1)ISDN回線
ISDNとはアナログ回線と同じく銅線を使ったデジタル回線です。
既存のアナログ回線を利用するため、新たに屋外工事を実施する必要がなく、初期費用を安くすることが可能です。また、アナログ回線に比べて音声がクリアになるのも特徴です。一般電話と同じく「03」といった市外局番をそのまま利用できるのも特筆すべき点です。

ただし、1回線で利用できる電話回線の数は2回線までとなっており、アナログ回線と同じ通話料が設定されていることから、通話料がかかる点には注意が必要です。また、回線利用料がアナログ回線と比べると割高です。

(2)IP電話
ADSLや光ファイバー等を利用したインターネット通信を用いたサービスです。
月額基本料金がアナログ回線に比べると安く、通話料も距離に関係なく一律となります。また、携帯電話や国際電話もアナログ回線に比べると安くなります。同じプロバイダ同士の通話の場合、通話料が無料になることが多いのも特徴です。

IP電話の最大のデメリットは、「03」のような市外局番ではなく、「050」になってしまうことでしょう。フリーダイヤルや「110」などの緊急通報用番号が利用できません。「03」から始まるような市外局番で代表電話を案内している場合には、ホームページや登録先電話番号、顧客への周知などの対応も必要になるため留意しておきましょう。

(3)ひかり電話
ひかり電話は、光ファイバーのインターネット通信を用いたNTTが提供しているサービスです。
ひかり電話はIP電話のサービスということもあり、月額基本料金がアナログ回線に比べると安く、通話料も距離に関係なく一律となります。「03」などの市外局番をそのまま利用ができることから、電話番号の変更をしなくても利用できるのが特徴です。もちろん、光ファイバーを利用するため、高速なデータ通信が可能です。

一方、回線契約とは別にサービスを提供しているプロバイダとの契約が必要になります。プロバイダは会社によって様々なサービスを提供しており、提供している会社もかなりの数になるため、導入時には詳細な検討が必要になります。また、光ファイバーが建物まで引き込まれていない場合には別途工事費が発生してしまいます。

デジタル回線のメリット・デメリット

デジタル回線を利用するメリットは、セキュリティが高い、音質のクオリティが高い点です。

(1)強固なセキュリティ
アナログ回線は電気のみを利用して送電しますが、デジタル回線音声を0と1のデジタル信号に変換して電気を通じて送電する仕組みとなります。そのため、アナログ回線と比較すると盗聴が難しく、セキュリティの堅牢性が高くなります。

(2)音質がきれい
アナログ回線は音声をそのまま銅線に乗せて相手に伝達するため、距離が離れれば離れるほど音質が劣化してしまい、クリアな音声で相手に伝えることが困難です。デジタル回線は一度音声をデジタル信号に変換しており、外部からのノイズを受けにくい仕組みとなっているため、遠距離の相手と通話する場合でも音質の劣化がほとんどありません。

デジタル回線を利用するデメリットは、周辺機器を調達する必要があることです。

デジタル回線では、音声データを一度デジタル信号に変換して伝達させます。そのため、デジタル回線を経由して届けられた音声データはデジタル化されているため、音声として確認するためには再度音声に戻してあげる必要があります。

この変換にはターミナルアダプタを用いることになるため、ターミナルアダプタの購入と設定が必要になります。
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アナログ回線とは

アナログ回線とは、音声を直接銅線に乗せて相手に伝達する回線のことです。以前から使われている回線であり、広く一般家庭で利用されています。また、アナログ回線で取得した電話番号は通話回線を変更したとしてもそのまま同じ番号を利用できる番号ポータビリティができることから、いまでも多くの企業で利用されています。

アナログ回線とプッシュ回線

アナログ回線はダイヤル回線とプッシュ回線があります。

ダイヤル回線はダイヤルを回すときに発生するスイッチ音でダイヤル信号を発信する回線です。一昔前の一般的な家庭でよく使われていた黒電話はダイヤル回線になります。

プッシュ回線はプッシュボタンを押すことで発生する音を送信する回線です。ダイヤル回線の黒電話の使い勝手の悪さを改良して広まったプッシュボタン式の電話機がプッシュ回線です。

アナログ回線とダイヤル回線について詳しく確認したい方は以下の記事をご参照ください。

アナログ回線のメリット・デメリット

アナログ回線を導入するメリットは安定した通話と障害に強い点です。

(1)安定した通話がどこでもできる
アナログ回線は通話が安定しており、顧客と途切れることなく通話を実現したい場合には有効です。また、どこにでも設置ができることから、利用する場所が限定されなのも大きな強みです。

(2)障害に強い
アナログ回線は一般的に障害が少ないと言われており、ビジネス利用において大きなメリットになります。他の回線と比べてモデムなどの周辺機器が不要なため、モデムの不具合による通信障害や障害からの復旧の速さも特徴です。

一方、アナログ回線は回線数の少なさと費用が高い点がデメリットです。

(1)利用できる回線数が少ない
アナログ回線では、1回線1通話が基本となります。例えば電話をしながらインターネットに接続するといったデジタル回線のようなことは出来ません。

(2)費用が割高になる
アナログ回線はデジタル回線に比べて安定した通話が実現できますが、利用料金は割高になります。特にコールセンターなど一日に多くの通話が発生する部署では通信費が大きくなりがちなため、敬遠されがちです。

利用している電話回線の調べ方

デジタル回線、アナログ回線の特徴やメリット、デメリットを紹介しましたが、意外とどちらの回線を利用しているか把握していない方が多くいます。自社が利用している電話回線の種類は以下の方法で確認できます。

(1)電話料金の明細書で確認する
一番簡単な確認方法は、毎月の電話料金の明細書に記載されている内容を確認することです。明細書の中にINSという表記があればデジタル回線になります。

(2)114に電話して確認する
114番はNTTが提供しているサービスの一つで、相手の電話が通話中かどうかをコンピュータが自動で調べるものです。このサービスを応用し、アナウンスが流れたら自社の電話番号をプッシュします。その後のアナウンスで、「お調べしましたが確認できません」と流れたらデジタル回線、「お待たせしました。お調べの、、」と流れたらアナログ回線と判断できます。

(3)電話機の周辺機器を確認する
電話機本体で利用している電話回線がわからない場合、電話機の周辺機器のラベルを調べることで確認ができます。例えば、ラベルに「ISDN」と記載があればデジタル回線、「ADSL」と記載があればアナログ回線となります。接続している周辺機器がないようであれば、ほぼ間違いなくアナログ回線となります。

まとめ

ビジネスで利用できる電話回線はデジタル回線、アナログ回線があり、どちらかを選択して利用します。各回線のメリット、デメリットをしっかりと把握して自社のビジネスに合った適切な電話回線を契約してビジネスを成長させていきましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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