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2020.02.05

VPNの仕組みとメリット丨固定IPアドレスとVPNでできること|トラムシステム

「VPN」という言葉を聞いたことがあっても、具体的な特徴についてはわからないといった、システム担当者の方も多いと思います。セキュリティの高い通信をおこなう上でVPNは必要な技術です。今回はVPNの詳細やメリット・デメリットについて解説します。

VPN(Virtual Private Network)とは

「VPN(Virtual Private Network)」とは仮想プライベートネットワークを意味します。つまり拠点間において、仮想的にプライベートでセキュアな通信を確立するための技術です。

例えば全国の支店や本社といった、拠点間で通信をおこなう場合、第3者にデータの中身を知られないことが大切です。もしも顧客の個人情報が漏洩、改ざんされてしまった場合、企業の社会的信頼を失うことになってしまいます。そこでセキュアな通信を確立するために、専用線やVPNといった技術が用いられるのです。

本社と支社を物理的に1対1で完全に専有する専用線では、安定性および信頼性の高い通信を提供することができます。しかし一方で距離によってコストが変動するのがネックです。

VPNは専用線と同等の安定性・信頼性を確保しつつ、距離に関係なくコストは変動しないという特徴があります。そのため多くの企業で拠点間の通信にVPNが使用されています。

VPN=仮想プライベートネットワーク

「VPN(Virtual Private Network)」とは仮想プライベートネットワークを意味します。つまり拠点間において、仮想的にプライベートでセキュアな通信を確立するための技術です。

従来一般的だった専用線は物理的な回線を用いるため、コストがかかるというデメリットがありました。2000年代に入りブロードバンドが進化したことで、インターネットを使った仮想的な専用線、つまりVPNが登場したのです。

VPNと専用線の違いは、低コストで利用できる点と、回線に障害があった場合にインターネットを使用しているため、迂回経路を自動で選択できる点です。また、既存の回線を使用することができるので、拡張性の高さも特徴です。

VPNの仕組み

VPNは、各拠点間に置かれたVPN専用ルーターを介して、仮想プライベートネットワークを構築します。VPNを使用することでデータの内容は暗号化されセキュアな通信が確立されます。その際に用いられる技術はトンネリングと呼ばれるものです。トンネリングでは、送信元のパケット(データを一定の容量に区切ったもの)に、別のIPヘッダを付加(カプセル化)します。

そして、宛先のVPN専用ルーター側では、カプセル化を解除して、元のパケットを取り出すということをおこなっています。

インターネットVPNとIP-VPN

代表的なVPNに「インターネットVPN」と「IP-VPN」があります。これらはVPNのサービスが開始された2000年頃からすでに使用されている通信技術です。

・インターネットVPN
インターネットVPNはインターネットを使用するVPNです。インターネットVPNではIPsecやSSLといった技術を用いてデータを暗号化します。既存の光回線などの固定回線を利用してVPNを構築できるため、コストを抑えることができるのがメリットです。一方、インターネット回線を使用するため、信頼性の面ではIP-VPNと比べて劣るのがデメリットです。

・IP-VPN
IP-VPNは、通信事業者(プロバイダ)が保有する独自のIPネットワーク(閉域IP網)を使用します。よりセキュアで高品質な通信を期待できるのが、インターネットVPNと比較した場合のメリットです。一方その分コストがかかるのがデメリットとなります。

主なVPNの種類

次の4つにVPNは分けられます。

・インターネットVPN
・IP-VPN
・エントリーVPN
・広域イーサネット

現在主流となるVPNは、「インターネットVPN」と「IP-VPN」です。ここではそれ以外の「エントリーVPN」と「広域イーサネット」について解説します。

・エントリーVPN
エントリーVPNはIP-VPNとインターネットVPNをいいとこ取りしたVPNです。アクセスポイント間については、IP-VPNと同様に通信事業者の閉域IP網を使用しているため、セキュリティの高い通信が期待できます。一方、拠点と通信事業者間は、インターネットVPNと同様に、ブロードバンド回線を使用するため、通信品質の保証はされません。

・広域イーサネット
イーサネットとは、LAN(Local Area Network)において最も使用されている通信規格のことです。広域イーサネットは離れたLAN同士を結ぶ技術となります。IP-VPNと同様に高品質な通信をおこなうことができますが、IP-VPNがレイヤ3のIPを使用するのと異なり、広域イーサネットではレイヤ2を使用し接続するという特徴があります。

そのためIP以外の独自プロトコルを使用する機器とも接続可能です。

VPNのメリット・デメリット

VPNの導入時には、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことが重要です。VPNのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

VPNのメリット

・距離に関係なく使用できる
例えば海外に拠点のある企業が日本国内のサーバーにアクセスするような場合でも、VPNは距離に関係なくセキュリティの高い通信がおこなえます。

・モバイル端末からでもアクセス可能
スマホやタブレットといったモバイル端末でも、距離に関係なくVPNを使用し、セキュアな通信がおこなえます。

・専用線と比較しコストを抑えることができる
既存のインターネットを使用するVPNは、別途配線が必要となる専用線と比較し、コストを抑えることができます。

VPNのデメリット

・セキュリティ面では専用線に劣る
インターネットを使用するVPNは、第3者による被害はゼロとは言えません。そのため、物理的な配線を必要とする専用線の方がセキュリティレベルでは優位です。現在でも行政機関や金融機関においては専用線が使用されています。

・速度が遅くなる場合がある
公衆ネットワークを使用するVPNでは、回線の混雑状況などによって、十分な速度が出ない場合があります。

・VPNでもコストがかさむケースがある
専用線と比べて安価に利用できるVPNですが、利用する製品や機能は様々なので、場合によってはコストがかさむことも考えられます。

VPNの主な利用シーン

データの盗聴・改ざんといったリスクを回避できるVPNは、具体的にどういったシーンで利用されるのか紹介します。

複数拠点間の企業ネットワーク

全国や海外に営業所を持つ企業においては、安全にデータを送受信できることが課題となります。例えば本社にある、顧客情報を管理するデータベースサーバーが、第3者による不正アクセスを受けてしまうと、企業は高額な損害賠償を支払うことになるかもしれません。専用線を引くこともできますが、コストを抑えることができるのがVPNのメリットです。

無料Wi-Fi

気軽に誰でも利用できる無料Wi-Fiは不正アクセスのリスクが高いです。無料Wi-FiではWEPやWPA TKIPといった方法で暗号化されていることが多く、その脆弱性のためハッカーに短時間で解読されてしまう危険性があります。

そこでセキュリティの高いVPNが必要となります。ただしVPNを使用すれば必ず大丈夫、ということではありませんので、無料Wi-Fiを利用する場合は、個人情報の入力に注意しましょう。

固定IPアドレスとVPN

「固定IPアドレス」を設定することでVPNを利用することができます。この項目では固定IPアドレスとはなにか、どんなことができるのかについて解説します。

固定IPアドレスとは

ネットワーク上で住所の役割を担うIPアドレスは、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスに分けることができます。この内インターネット側で使用されるのが「グローバルIPアドレス」です。

通常このグローバルIPアドレスは、プロバイダから与えられた際、動的、つまり時間が経つと異なるものに変わってしまいます。それを変化しないよう設定したものが「固定IPアドレス」です。

固定IPアドレスでVPNを構築すると何ができる?

例えば、近年働き方改革の影響でテレワークが増えています。外部ネットワークから社内のファイルサーバーにアクセスするような場合に、固定IPアドレスを設定したVPNが利用出来ると、距離に関係なくいつでもセキュリティの高い通信が可能となります。

同様に、離れた店舗のネットワークカメラに固定IPアドレスを設定し、VPNを利用すれば、24時間365日安全に映像をチェックすることができます。

まとめ

顧客情報をはじめとした重要データを、第3者に触れさせないために、VPNは現在必要な技術となっています。専用線と比較し安価に利用できるメリットはありますが、種類や機能は様々なので、導入する際はその点注意してください。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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