光回線とは?特徴・速度・工事などを解説【法人・個人向け】|トラムシステム
光回線とは光ファイバーを用いて通信する回線で、従来のメタル回線に比べて速い速度で通信でき、大容量のデータ送受信が可能です。
メタル回線から光回線に切り替えたいと考えているものの、工事や切り替え方などに不安を感じている方も多いようです。この記事では光回線の特徴や工事などについて解説します。
目次
光回線とは
光回線とは光ファイバーケーブルを使用しレーザー光で通信する回線のことで、現在の電話回線の中で最も主流な回線です。
従来の銅線を利用した回線にはない「大容量のデータが高速で通信できる」という特徴を持つ光回線。インターネットの動画や音楽の視聴、大容量のファイル転送などが頻繁に行われるようになったここ10年で急速に普及しました。
メタル回線と光ファイバーの違い
メタル回線と光ファイバーは、通信ケーブルの材料とデータ伝達の信号方式に違いがあります。
メタル回線とは光ファイバー以前に普及していた電話回線で、銅線(メタル線)を利用し、電流に音声をそのまま、あるいはデータに変換して伝達する仕組みです。
一方、光回線は石英ガラスやプラスチックなどで作られた光ファイバーの中を、光による点滅信号でデータ伝達をします。
メタル線を使った回線は「アナログ回線」と「デジタル回線」の2つに分類されます。2つの違いはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご参考ください。
その他のインターネット回線
インターネット回線には光回線以外にも以下の3種類があります。
・モバイル回線
・CATV回線
・ADSL回線
モバイル回線はポケットWi-FiやWiMAXに、CATV回線はケーブルテレビに用いられています。なお、ADSL回線は旧世代のインターネット回線です。
導入・運用にかかる費用
光回線の導入費用は工事費用と契約事務手数料の合計で算出されます。
例えばNTT西日本が提供する「フレッツ 光ライト」では、光ファイバーを新設する場合、工事費用が19,800円です。既に敷設している場合は16,500円で少し安くなります。なお、契約事務手数料は共通で880円です。
キャンペーンで工事費用が無料になる事業者もあります。運用にかかる費用はサービスによって異なりますが、月額で税込4,400~6,600円が相場となっています。
光回線のメリットと特徴
光ファイバーを用いてデータ伝達を行う光回線のメリット・特徴は以下の4つです。
通信速度が早い・安定している
光回線が登場する前、電話回線を利用してインターネット接続ができるADSLが広く普及していました。当時「高速通信技術」と言われていたASDLの通信速度は最大で50Mbpsである一方、光回線は100Mbps以上もあります。
ADSLのように電気信号で通信する電話回線は、ノイズの影響を受けて通信は比較的不安定な環境です。対して光回線はノイズの影響を受けない上、光の特性から伝送損失も起きにくいため高速で安定した通信環境が得られます。
大量のデータを送受信できる
先述したように光回線は高速な通信が可能な環境です。通信速度が高速であるほど、単位時間あたりに送受信できるデータ量も大きくなるため、スムーズな動画視聴やネットサーフィンを可能にします。
光電話が利用できる
光回線を利用する場合、オプションとして光電話が使えるメリットもあります。光回線サービスの販売事業者の殆どが光電話を提供しています。
光電話の特徴としては、アナログ電話よりも基本使用料が安い点が挙げられます。具体的にはアナログ電話の基本使用料が約1,600円に対し、光電話の場合500円前後です。
また、通常のアナログ電話から光電話に移行する場合は、手続きを行うことで電話番号を引き継ぐこともできます。
定額・無制限で利用できる
光回線ではインターネットの利用が定額かつ無制限のサービスが一般的です。利用者は容量を気にすることなく、インターネットや動画を楽しめます。
無線ルーターを持っている場合はWi-Fiを通じてスマホなどの端末にもインターネット接続可能です。光回線+Wi-Fiでで端末のパケット容量を節約できるメリットもあります。
光回線のデメリットと注意点
光回線では得られるメリットが多い反面、デメリットや注意点もいくつかあります。
工事をする必要がある
光回線を利用するためには光ファイバーを敷く工事が必要です。具体的には近くにある電柱から光ファイバーケーブルを屋内に引き込み、モデムなどの装置を取り付けます。
この工事自体は30分~2時間程度で済みますが、サービスの申し込みから工事の実施までに時間がかかる可能性がある点には注意しましょう。
工事日やサービスの種類によって異なり、目安としては約1か月です。引越しなどが多い年度跨ぎの時期や土日に工事を希望する場合は長期間かかる可能性が高いです。
解約の時期によっては違約金が発生する
光回線は契約期間が固定になっているサービスが多く、以下の期間内に解約した場合は違約金が発生する可能性があります。
・最低利用期間
・契約更新月以外の期間
外出先では利用できない
光回線はモバイル回線とは異なり持ち運びができず、外出先では利用できません。
モバイルデータ通信ができないパソコンやタブレットを外出先で使用したい場合は、WiMAXなどのモバイル回線を申し込んだり、スマホのテザリング機能を用いたりする必要があります。
光回線の法人契約と個人契約の違い
光回線には、法人契約と個人契約の2種類あります。それらの違いは以下の5点です。
固定IPアドレスの付与
法人契約の場合は固定IPアドレスが付与されますが、個人契約の場合は接続の都度異なるIPアドレスが付与されます。Webサイトを作成して公開する際、IPアドレスが変わってしまうとアクセスできなくなるため、固定IPアドレスが必要です。
セキュリティ体制
法人契約の場合セキュリティ強化に有効なVPNが利用できます。VPNとは固定IPアドレス同士をつなぐことで第3者のアクセスができないようにするサービスです。
VPNを利用することで個人情報や機密情報などの漏洩防止対策ができるため、顧客や社員の個人情報、売上などの機密情報を扱う企業にとってVPNは欠かせません。
なお、固定IPアドレスを利用できない個人契約ではこのサービスはありません。
サポート体制
光回線の契約でサポート体制が手厚いのは法人契約の方であることが多いです。例えば問い合わせ窓口の電話で法人契約用と個人契約用がある場合、前者の方が繋がりやすい傾向があります。
さらに、法人契約では24時間年中無休で受け付け対応をしているサービスもあります。
領収書の発行
法人契約では会社名義で領収書が発行されます。領収書は確定申告の際にネット料金を経費計上するための証明として利用できます。
一方、個人契約の場合はクレジットカードで支払うことが多いため領収書は発行されません。
契約時の提出書類
光回線の契約の際に必要な提出書類は、法人契約の方が多くなっています。
個人契約の場合は、免許証やパスポートなどの本人確認書類を提出するだけで手続きができるケースが一般的です。一方、法人契約では、本人確認書類の他に登記簿謄本が必要になることが多いです。
登記簿謄本とは企業名、資本金、代表取締役などの企業の基本的な情報が書かれた登記簿の写しのことで、市役所などに行って申請する必要があります。個人事業主が法人契約で手続きする際には、開業届や確定申告などで用いられる青色申告書のコピーが必要になることもあります。
まとめ
光ファイバーを用いて通信する光回線には高速かつ大容量で快適な通信環境が利用できたり、定額無制限のサービスが存在したりするメリットがあります。法人名義で契約した場合は、充実したセキュリティ面やサポートが受けられるなどのメリットも得られます。この記事を参考に光回線の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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WRITER
トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人
広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。