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2020.11.09

IP回線とは?IP電話の仕組み・回線の種類やPBXを解説|トラムシステム

インターネット回線を利用した電話設備を構築するIP回線。従来の固定電話回線よりも高速通信を実現できることから、企業や一般家庭で広がっています。この記事ではIP回線の特徴や種類、仕組みなどを解説します。

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IP回線とは

IP回線とは、Internet Protocol(インターネットプロトコル)を使用した通信回線のことを言います。インターネットプロトコルとは、インターネット上でデータのやりとりを行う際の決まり事や約束事のようなものです。

普段私たちが利用しているインターネットは、このIP回線を介して通信が行われています。IP回線を使用して音声通信を行う電話のことをIP電話と呼びます。

IP電話の通話の仕組み

IP電話では伝送効率を上げるために音声データをパケット化して送受信を行います。具体的には以下の流れでデータのやり取りが行わます。

まず、音声信号をデジタル化し、パケットの使用帯域を小さくするために圧縮が行われます。

次に、送信するパケットの間隔(長さ)が決められ、データがパケット化されます。この際、データをどのような長さに分けるかなどは、RTP(Real-time Transport Protocol)呼ばれるパケット化専用のプロトコルに従って行われます。

最後に、相手のアドレスなど、転送する際に必要な制御情報を音声データに付与します。こうして完成した音声パケットが相手のもとに届けられ、通話を行うことができます。

また、音声データをパケット化する前にシグナリング(呼制御)と呼ばれる処理が事前に行われます。シグナリングは通話相手のIPアドレスやポート番号を割り出すための処理で、これによって相手と音声データをやり取りするためのセッションが確保されます。

シグナリングによってあいてのIPアドレスなどを割り出し、その後データをパケット化して伝送する、というのがIP電話による通話の一連の流れです。
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IP回線と固定電話回線の違い

従来、電話を利用するためには電話回線を利用する必要がありましたが、現在はIP回線を利用したIP電話が普及しています。固定電話回線とIP回線の違いを詳しく解説していきます。

通信方式

固定電話回線は交換機同士で伝送路を結び、回線を占有して通話をする方式です。各地に中継点となる拠点があり、拠点を経由して音声が送り届けられます。

対して、IP回線はインターネット上の1か所の拠点のみで、音声データをやり取りします。データをパケット化(データを一定の長さに分割すること)できるため、固定電話回線よりも伝送の効率が良いとされています。

利用するケーブル

IP回線と電話回線では、使用しているケーブルも異なります。固定電話回線ではメタル線が使用されているのに対して、IP回線は主に光ファイバーを使用しています。

コスト

固定電話回線は回線開通のための工事費や電話加入権の購入費、遠距離の相手との通話料などでかなりコストがかかります。一方で、IP回線を使用する場合は、インターネット回線以外に別途電話回線を引く必要がなく、導入のコストを抑えることができます。距離によって通話料が変動することもありません。

災害時の通信

IP回線は電源の供給が必要であるため、停電などで電気が止まった場合には利用できません。また、IP電話サービスによっては119などの緊急通報や一部のフリーダイヤルが使えないこともあります。対して電話回線は、利用する電話機に非常電源が搭載されていれば、停電時でも通話が可能です。

IP回線の種類

IP回線には光回線、高速モバイル通信、CATV、ADSLの4つの種類があります。それぞれの回線でメリット・デメリットがありますが、まとめると以下のような基準で選ぶとよいでしょう。

・高速で高品質な回線を使用したい→光回線
・スマホやタブレットなどを使用して外でも通信を行いたい→高速モバイル通信
・通常の利用の他にプラスアルファでサービスを受けたい、限られた地域の中で安い料金プランのサービスを利用したい→CATV

各回線について詳しく見ていきましょう。

光回線

光回線は、データを光として送ることのできるIP回線です。現在のインターネット回線における主流で、現存する回線の中で最も早い通信速度でデータの送受信ができます。また、電磁波の影響を受けないため安定した接続が可能となっており、品質面においても最良と言えます。

ただし、光回線が通っていない場合は、新たに回線を引き込まなければならないため、初期工事の費用や工事の期間待つことなどが必要となります。

高速モバイル通信

高速モバイル通信は、無線で利用可能なIP回線で、ドコモ、au、ソフトバンクといった携帯電話会社が提供している回線(3G、LTEなど)が代表例です。他にもポケットWi-Fiやモバイルルーターといった機器を利用して無線通信を行う回線も高速モバイル通信の一種です。

回線開通のための工事が必要なく、外出先でも使用できることが大きな魅力ですが、通信速度が遅くなったり圏外になったりと、場所の影響を大きく受けることがデメリットです。

CATV

CATVはケーブルテレビ用の回線を使用したIP回線です。サービスの提供元によって料金プランや内容が異なり、電話の利用だけでなくセキュリティサービスなどのサポートを受けられることが特徴です。

こちらもデメリットとして場所による影響を受けます。サービスが地域に密着している場合が多く、引っ越すと利用できなくなる恐れがあるため注意が必要です。

ADSL

ADSLは、固定電話回線の高周波帯域を使うIP電話回線です。データを受信するときは通信速度が速く、逆に、送信するときは遅くなるという特徴があります。また、距離に応じて通信速度が遅くなるという欠点があります。

既存の固定電話回線を使える上、コスト面も安いため、かつては企業や一般家庭問わず広く普及していました。しかし、光回線や高速モバイル通信などのより高品質な回線の登場によって、現在利用者は減少しており、今後は廃止されていく予定となっています。

IP-PBX・クラウドPBXとは

オフィスでIP電話を使用する際には、IP回線の他にIP-PBXかクラウドPBXが必要です。

PBX(Private Branch eXchange)とは、内線同士をつないだり、外線を内線電話機に転送したりなど、回線と機能のコントロールを行う機器です。日本語では「構内交換機」や「電話交換機」と呼ばれます。

IP-PBXとは

IP-PBXはIP回線を利用して電話設備を構築するため機器です。IP-PBXには物理的なPBXをオフィスに設置して利用する「ハードウェアタイプ」とベンダーの提供するソフトウェアをインストールして利用する「ソフトウェアタイプ」の2種類があります。

拠点ごとに機器を設置しなければならないアナログのPBXとは異なり、IP-PBXはネットワーク上の1か所に設置して全体を管理することができます。そのため、地理的な制約が少ないことがIP-PBXの強みです。

クラウドPBXとは

クラウドPBXは、PBXをクラウド上に設置し、インターネットを通じてアクセスすることで電話機能を利用するサービスです。ネット環境があればどこからでも利用できるため、外出先からスマートフォンを使って社内と内線通話したり、会社にかかってきた電話をスマートフォンに転送したりできます。

また、従来型のビジネスフォンやIP-PBXのようにオフィスに物理的な機器を設置する必要がないため、導入期間の短縮や導入コストも削減できます。

IP電話の導入方法やおすすめのPBXについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

まとめ

インターネットを利用して通信するIP回線は、現在の企業の通信環境構築には欠かせません。オフィスにIP電話を導入したい場合には、初期コストが安く短期間で導入できるクラウドPBXがおすすめです。

今後もますます普及していくと見られているクラウドPBXの仕組みについては、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひあわせて参考にしてください。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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