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2021.08.23

【最新】クラウドPBXの普及率と今後の市場動向を詳しく解説|トラムシステム

老朽化したビジネスフォンに代わりクラウドPBXを導入する企業が増えてきました。しかし「本当に今導入して良いのか」「クラウドPBX市場は今後どうなっていくのか」と疑問に思う担当者も多いようです。

この記事ではクラウドPBX導入を検討する企業担当者に向けて、クラウドPBXに関する最新の普及率や今後の市場動向を解説します。

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クラウドPBXとは

クラウドPBXとはクラウドベンダーが提供するPBX(構内交換機)をネットワーク経由で利用するサービスです。

従来、PBXというと自社施設内に設置するオンプレミス型が主流でした。しかし、PBX装置を物理的に設置するため初期導入時に多額の設備構築費がかかる、オフィス移転時はPBXの再設置や配線工事が必須などのデメリットが存在します。

これらのデメリットを解消したサービスがクラウドPBXです。従来のPBXと同じく内線・外線・転送といった電話機能を利用できます。インターネットに接続できる環境があればすぐに、安く、場所を問わずに利用できる点が特徴です。

クラウドPBXの普及率

アメリカのパラレルス社が2013年に調査した結果によると、日本のクラウドPBX普及率は3%でした。数字的にはごく僅かですが、2012年に日本国内400社を対象として調査した際の普及率が1%だったので1年間で数%の伸び率を記録したことになります。

事業者規模で細分化すると以下のような結果です。

・従業員1~9名:0%
・従業員10~49名:3%
・従業員50~250名:13%

中堅・中小企業(SMB)の中でも、より多くの従業員が働く企業でクラウドPBXを採用していることが分かります。

パラレルス社の調査結果では日本国内でクラウドPBXの検討・導入を妨げる要因として、以下のような点が報告されています。

・クラウドPBXについて知らない
・価格
・技術的な懸念
・セキュリティ・プライバシー上の懸念

特に情報不足がネックとなり、クラウドPBX普及が進んでいないようです。

クラウドPBXの市場規模は今後も拡大

前述した普及率は2013年時点の調査結果でした。近年では多様なクラウドベンダーが参入しておりクラウド型PBXの人気は年々高まっています。今後も勢いはそのままに、クラウドPBXの市場規模は拡大していくでしょう。

ここからはクラウドPBXの市場動向を4つの観点から解説します。

2030年末までに683億米ドルの規模に

株式会社グローバルインフォメーションが2021年に公開した市場予測では、クラウドPBX市場は2030年末までに683億米ドル規模へ達すると予測されています。これは2020年~2030年の間にCRVG(年平均成長率)が14%で成長するという驚異的な数字です。

さらにPBX機能だけの製品ではなく、さまざまなコミュニケーションツールを1パッケージに統合する「統合プラットフォーム製品」が市場拡大に貢献するとされています。実際にNextiva、RingCentral、Avaya、GotoConnectなどは統合されたクラウドPBXプラットフォームで評価を得る企業例です。

従来型のビジネスフォン・PBXは減少していく

一方、一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会が発表した中期需要予測では、従来のビジネスフォンは2023年には2017年度比で19.0%減になるとされています。クラウド化やIP化への移行、スマートフォンへの代替などを背景としたものと考えられるでしょう。

ICT・クラウド化の波が後押しに

クラウドPBXの市場拡大には「ICT化」と「クラウド化」の流れも大きく影響しています。

ICT化とはデジタル機器や情報技術によってコミュニケーション活性や業務改革を進める流れです。総務省が平成30年に実施した調査結果によると、約70%の企業で何らかのICT技術が導入されています。

さらに商工中金の2021年の調査によると約6割の中小企業が何らかの形でITの導入・検討をしています。

クラウド化については総務省が発表する令和2年度情報通信白書によると、2019年ではクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は64.7%でした。利用率は年々増加しており、ファイル保管やデータ共有、電子メールなどのクラウドサービスを利用している企業の8割は何らかの効果を実感しています。

多様化する事業者(ベンダー)

近年のクラウドPBXは多種多様なベンダーによって提供されています。例えばNTTやソフトバンクが提供する「ひかりクラウド」や「ConnecTalk(コネクトーク)」が有名です。またビジネスフォンの販売事業者がクラウドPBXにサービス転換したりと、多くの企業が続々とクラウドPBX市場に進出しています。

サービスを提供するベンダーの間でも「これからはクラウドPBX」という見方が強く、今後もクラウドPBXの市場が拡大するとみられています。大企業向け、中小企業向け、個人事業主向け、コールセンター向けなど、サービスの多様化が進んでいるのも特徴です。
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今ビジネスフォンからクラウドPBXに乗り換えるメリット8つ

クラウドPBXの普及率が年々高まっていることは理解していても「今のビジネスフォンもまだ使える」「あと数年経ったら乗り換えを検討しよう」といった方も多いのではないでしょうか。

ここからは今ビジネスフォンからクラウドPBXに乗り換えるメリットを8つ詳しく紹介します。

スマートフォンを内線化できる

オンプレミス型PBX(ビジネスフォン)では内線機能を使うために各電話端末とPBX装置を物理的に配線しておく必要があります。そのためスマートフォンやタブレット端末、ソフトフォンとよばれるパソコン上で操作できる電話機能は利用できません。

一方、クラウドPBXはインターネット経由でPBXにアクセスできる環境があれば、どの端末からでもPBX機能を利用できます。普段持ち歩くスマートフォンを業務用端末として活用できるので、営業先や出張先など社外にいた場合でも電話応対ができる、固定電話を廃止できるなどのメリットがあります。

インターネットがあれば内線電話はどこでも無料

物理的な配線が必要となるオンプレミス型PBXでは、内線扱いとなるのは基本的に自社拠点内のみとなります。国内外に複数の拠点がある場合や、営業先・外出先の社員と連絡をとる場合は、外線扱いとなり通話料が発生します。

クラウドPBXではインターネット環境さえあれば利用場所は問いません。顧客や取引先との電話のために外出先からオフィスにわざわざ戻ったり、電話番のために交代で出勤が必要になったりといった不便がなく、コスト削減や生産性向上に大きく貢献します。

オフィスの電話回線が不要に

ビジネスフォンの場合はオフィス内に固定電話端末の設置や電話回線の配線が必要となるため、メンテナンス費用やレイアウト変更が柔軟にできないなどが課題でした。

クラウドPBXでは固定電話端末やスマートフォン端末を有線LAN以外にも無線で利用することができます。電話端末や電話配線のコストを削減したり、オフィススペースを有効活用できたりといった点がメリットです。また、レイアウト変更やオフィス移転時の制約がほぼ発生しないため、事業の拡大・縮小に柔軟に対応できるなどの利点もあります。

通話料金を削減できる

従来のビジネスフォンではPBXで接続されていない拠点との通話が外線扱いとなり、通話料の高さが課題になることも多いです。

対して、クラウドPBXであれば、PBXにアクセスできる端末・場所であれば全て内線扱いとなるため通話料を削減することができます。特に国内外に複数の拠点を持っている企業や、営業担当などに業務用端末を貸与している場合は、大幅なコスト削減効果が期待できるでしょう。

メンテナンスがいらない

オンプレミス型PBXの場合、PBX装置後の保守も全て自社で行う必要があり、定期的なメンテナンス費用や専門の技術者を確保しなければなりません。

一方クラウドPBXでは保守やメンテナンスはクラウドベンダーで実施されるため、OSアップデートなどのメンテナンス作業に関する考慮が不要になります。

セキュリティ対策も万全

オンプレミス型PBXでは、PBXに関するセキュリティ対策も自社で実施する必要があります。日々巧妙化・高度化するサイバー攻撃への対策は容易ではなく、特に中小企業ではセキュリティ対策が大きな経営課題となっていることも多いです。

クラウドPBXを利用する場合、専門知識を保有するクラウドベンダーがセキュリティ対策を担当します。オンプレミス型PBXで課題だったセキュリティ対策要員の調達・維持にかかる手間やコストの削減と、高いセキュリティ水準の確保を両立することが可能です。

豊富な機能で業務を効率化

クラウドPBXは純粋なPBX機能だけでなくUC機能を利用することも可能です。

UC機能とはUnified Communication(ユニファイドコミュニケーション、統合されたコミュニケーション機能)の略で、電話、メール、チャット、電話会議やweb会議など業務で利用するさまざまなツールを一つにまとめた機能です。

社内の担当者に電話が繋がらない時にメールやチャットに切り替える、Web(オンライン)で他拠点の社員と会議をするなど多様な使い方ができ、柔軟なコミュニケーションが実現します。

Web会議ツールやチャットツールは個別のサービスも多数存在しますが、都度ツールを切り替えるのは面倒です。IDやパスワードをツールごとに設定・管理する手間も発生します。しかし、クラウドPBXでは必要なツールが1つにまとまっているため、これらの手間を削減しながらコミュニケーションを活性化できます。

多様で柔軟な働き方も可能に

クラウドPBXは在宅勤務やシェアオフィス勤務などの柔軟な働き方にも対応できます。

例えば台風や大雪、地震などの災害、昨今の新型コロナウイルスの感染防止で出社できない場合もリモートワークができるので、オフィス出社と変わらずに業務が可能です。電話番のために出社する必要ない点もメリットでしょう。

子育てや介護をする社員など誰もが働きやすい環境作りや「働き方改革」の一環としてクラウドPBX導入を進める企業も増加しています。

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外線電話、内線電話、パーク保留、転送、留守電などのビジネスフォン機能はもちろん、インスタントメッセージ、チャット、電話・Web会議、プレゼンスなどのUC(UnifiedCommnication)機能も網羅。
スピーディーな導入、容易な設定変更、ロケーションフリー、そしてシンプルで明快な料金体系で、あらゆるニーズに応えます。

まとめ

クラウドPBXのシェアはオンプレミス型PBX・ビジネスフォンと比較するとまだ小さいものの、ICT化・クラウド化の流れを受け市場は拡大していくと考えられます。この記事で紹介したメリットを参考にして、前向きにクラウドPBXの導入検討を進めましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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