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2021.10.17

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中小企業がIP電話を使うメリット5つ!クラウドPBXがIP-PBXよりおすすめな理由も解説|トラムシステム

従来の据え置き型ビジネスフォンのリプレイス先として注目を集めるIP電話。インターネットを利用した電話サービスで、手軽さや通話料が安さなどの利点から主に中小企業で導入されています。

この記事ではIP電話のメリットや、IP電話と合わせて検討したいクラウドPBXについても解説します。

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IP電話とは

IP電話とはインターネット回線で電話をするためのサービスです。話し声をデジタルデータに変換しネットワーク経由で相手先に届け、相手先でデジタルデータから音声データに戻すことで電話を繋げることができます。

利用できる電話番号によって以下3つのタイプに分かれます。

0ABJ(ひかり電話など):03や06など従来の固定電話(アナログ電話)と同様に安定した通話品質
050電話:050始まりの11桁の電話番号を利用できる。0ABJ型には劣るが、高品質な電話サービス
インターネット電話(LINE電話やSkypeなど):パソコンやスマホに専用アプリを入れて利用する電話サービス。電話番号は持たず手軽に利用できるが、公衆インターネット回線を利用するので遅延や品質悪化などが起こる可能性もあり。

IP電話の仕組み

IP電話ではVoIP(Voice over Internet Protocol)とよばれる技術を利用し、音声データをデジタルデータに変換(パケット化)して電話サービスを実現します。IP電話を利用するには以下の設備・環境が必要です。

・端末(IP電話機、VoIPゲートウェイ、ソフトフォンなど)
・サーバー(IP-PBX、クラウドPBX)
・IPネットワーク

端末で音声データをデジタルデータに変換し、サーバで相手先電話番号をIPアドレスに変換し、IPネットワークを経由して相手先にデータを送信します。

企業(法人)がIP電話の導入するために必要なもの

前項でIP電話を利用するためには、端末、サーバ(PBX)、IPネットワークの3要素が必要だと紹介しました。

ここからは、IP電話を導入するにあたって悩むことも多いサーバの選択方法について解説します。IP-PBX、クラウドPBXのそれぞれの特徴と違いを紹介するので参考にしてください。

IP-PBX

IP-PBXとは、従来のPBX機能をIP回線で利用できるようにした装置です。

専用機器を設置する「ハードウェアタイプ」と、拠点に設置済みのサーバにインストールして使う「ソフトウェアタイプ」があります。自社で設置・運用が必要なので、セキュリティや安定性の高さから中~大企業で用いられるのが一般的です。

クラウドPBXと比較すると、大きく以下2点の違いがあります。

①初期導入にかかる費用・手間
②定期的なメンテナンスにかかる費用・手間

まず①の導入時にかかる費用について、IP-PBX装置自体は数万円~数百万円の購入費用、および設置作業料がかかります。

次に②定期的なメンテナンスについて、IP-PBXは自社拠点内に装置を設置することになるので自社で保守運用が必要です。オフィス移転に伴うPBX装置の引越しや経年劣化などによる主装置の交換、ソフトウェアアップデートなど定期的なメンテナンス費用・手間がかかります。

クラウドPBX

クラウドPBXとは、ベンダーがクラウド上に設置したPBXをインターネットを通じてアクセスすることで、電話機能を利用するサービスです。

機能面ではIP-PBXや従来のPBXと同様の機能が利用できます。PBX自体はクラウドベンダーから提供されるため月額利用料が必要となりますが、IP-PBXで必要となる機器の購入費用や保守運用費用がかかりません。

インターネットに接続できる環境があれば、設置工事などが不要ですぐに利用開始できる手軽さが最大の特徴です。クラウドPBXは初期導入や保守運用にかかる費用や作業員の確保が困難な小~中規模の企業や、スピード感を重視したいスタートアップ企業で人気を集めています。
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中小企業がIP電話を利用するメリット

中小企業でIP電話を導入されることが多いのは、どのような理由からでしょうか。IP電話を導入・利用する代表的なメリットを5つ紹介します。

電話回線が不要

従来のオンプレミス型PBXでは電話回線が必要です。つまり、電話を使えるようにするためにはNTTなどの電話事業者に連絡し、回線引き込みや開通手続きが必要となります。費用や手間がかかるためハードルが高い作業といえるでしょう。

また、従来の据え置き型ビジネスフォンは拠点内のPBXから各フロアの固定電話端末に対して回線敷設が必要です。そのため、フロア移転や部署移動などが必要となった場合には社員の移動だけでなく、電話機の再設置・回線引き直しとなります。

対してIP電話の場合はインターネット環境があれば利用可能です。回線敷設にかかる費用や手間の削減、テレワークやフロアレイアウト変更が自由さなどのメリットがあります。

通話料金が安い

従来のビジネスフォンでは、市内・市外料金や国際通話料金など電話の相手先との距離によって通話料金が設定されています。対してIP電話の場合は距離に関わらず通話料金は一律であり、一般的に通話料金は割安です。

特に国内外に複数の拠点がある企業や長距離の出張が多い企業などは、IP電話の通話料金の安さは大きなメリットになるでしょう。

複数拠点を一元管理できる

IP電話の場合は拠点ごとの物理装置設置は必要ありません。そのため、従来のビジネスフォンのように拠点ごとに初期導入・保守運用が不要であり、本社の一部門で複数の拠点を一元管理することが可能です。

ヒト、PBX装置などのモノを集約管理することで経営資源を有効活用できるのがメリットでしょう。

スマートフォン・ソフトフォンが使える

従来のビジネスフォンでは専用の固定電話端末が必要です。そのため、初期導入時には電話端末の購入が必要であり、端末故障や保守切れなどのメンテナンス作業なども必要となります。

対してIP電話の場合はスマートフォンやソフトフォンなどインターネットに接続できる端末を使うことが可能です。端末の購入・保守にかかるコストを削減できるのがメリットです。

また、テレワークや外出先での通話であってもスマートフォンやソフトフォンで従来の電話と同じように使う事ができます。内線扱いとなるので通話料がかからない、テレワーク中も固定電話応対のために出社する必要がないなどのメリットもあります。

拡張性が高い

拡張性が高いこともIP電話が多くの企業で選ばれている理由です。新規事業のための要員追加や事業譲渡・拠点縮小などによる要員削減など、社員の増減が発生した場合でもIP電話は簡単に対応できます。

対して従来のビジネスフォンでは電話回線と利用者・利用量がアンマッチの場合でも即座に対応できません。電話がスムーズに使えなかったり、回線を持て余して余計な利用料を払ってしまったりとビジネスフォンは人員増減に伴う柔軟性が低いのが特徴です。

加えて、IP電話は他のIT機器と親和性が高いのもメリット

例えばCRM(顧客管理)システムと連携し接続先の電話番号から顧客情報をパソコン画面上に表示させる、CTIシステムと連携し自動振り分けや通話録音などの機能を利用する、などができます。

中小企業がIP電話を利用する際の注意点

IP電話にはメリットだけでなくデメリットも存在します。メリットだけに飛びついて導入後に後悔することのないようにメリット・デメリットの両面を把握しておきましょう。

IP電話のデメリットとその対策を解説します。

発信できない番号がある

利用するIP電話サービスなどによっては119(火事・救急)、110(警察)など緊急通報や、117(時報)、177(天気予報)などの短縮ダイヤルサービスが利用できない場合があります。

プライベート用の携帯電話から電話をかけたり、webサービスを利用するなど代替策はいくつか考えられます。あらかじめ利用できない電話番号はおさえておき、利用不可な番号一覧と対応手段を利用者全員に共有しましょう。特に緊急通報などは人命に関わるため確認は必須です。

停電すると使えない

従来の加入電話回線を使ったビジネスフォンでは交換機から一定の電力が電話線を使って供給されているため、停電時でも利用継続することが可能です。

対してIP電話では、停電時にVoIPゲートウェイやONUなど必要な機器に電源が供給できないと利用不可となるリスクがあります。

対策としては、無停電電源装置(UPS)などの電源供給装置を設置する方法がありますが、接続機器の電力消費量によっては十分な効果を発揮できないこともあります。リスク対策を万全にしたい場合は、停電時に早期復旧する対策を講じる、無線など代替となる通信手段を確保するといったことを準備しておきましょう。

IP電話ならクラウドPBXがおすすめな理由

IP電話の利用を検討しているのであれば、クラウドPBXを組み合わせて利用するのがおすすめです。クラウドPBXが特に中小企業や個人事業主におすすめである理由について紹介します。

クラウドPBXのメリットは以下の通りです。

・低コスト、短期間で初期導入が可能
・インターネット回線さえあれば自宅やレンタルオフィスなど働く場所を問わない
・個人のスマートフォンで固定電話用電話番号が使える
・オフィス移転、人員増強など柔軟に対応できる
・細かいコールルールが設定できる

また、以下のように導入効果が高い便利機能を利用できる点でもメリットがあります。

・保留、転送に費用がかからない
・休日、業務時間外のアナウンス設定ができる
・チャット、ビデオ会議などのUC機能が使える

詳細は以下にまとめています。ぜひ参考にしてください。

中小企業・スタートアップでのクラウドPBX比較ポイント

クラウドPBXと一口にいっても利用規模や利用機能によって導入要件は異なります。導入を検討する際は導入要件を明確にするとともに、サービスを提供するベンダーへの事前確認が重要です。

クラウドPBXを導入する際にトラブルになりやすく、特に注意しておきたいポイントを3つ解説します。

既存回線が引き継げるか

既に業務利用している電話番号がある場合は、クラウドPBX導入後も引き継いで使えるかどうかを確認しましょう。

IP電話に対応している電話番号の場合「番号ポータビリティ」を利用して電話番号を継続利用することは可能ですが、ひかり電話など他社移行ができないこともあります。また、引継ぎのためにゲートウェイ装置の設置が必要となる場合もあります。

クラウドPBXを検討する場合は、番号を導入後も継続して利用したいのかどうか、引継ぎができるかどうかを確認することが重要です。

トライアルの有無や契約期間

様々なクラウドPBXベンダーがある中で、どのサービスが自社に適しているかわからないという企業も多いでしょう。

どのようなサービス、機能が必要かを見極めるためには、トライアル期間を活用するのがおすすめです。音声品質をチェックしながら実際の利用イメージも掴めるので、ぜひ積極的に利用しましょう。

また、契約時には最低契約期間を確認することも忘れないようにしましょう。クラウドベンダーによっては途中解約に伴う違約金や無駄な利用料の支払いが必要となることもあるので、事前に契約内容を確認することが重要です。

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まとめ

従来のビジネスフォンと比較して手軽に利用開始できるIP電話は、効率的な電話環境を構築したい中小企業や個人事業主にとって非常に便利な存在です。

また、クラウドPBXを利用したIP電話は、利便性の高さなどから今後さらに導入が広がると見られている注目サービスです。この記事を参考に、自社の利用要件に最適なサービス選定を進めてください。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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