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2021.10.11

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スマホ内線化のメリット・デメリットを徹底解説!仕組みやおすすめ内線化の方法も|トラムシステム

コスト削減や業務効率化などの効果が期待されているスマートフォン(スマホ)の内線化。場所を問わない柔軟なコミュニケーションが可能になるので、近年のテレワーク需要にも柔軟に対応できます。

この記事では、スマホ内線化を検討する企業担当者に向けて、仕組みやメリット・デメリットを詳しく解説します。

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スマートフォン(スマホ)の内線化とは

スマートフォン(スマホ)の内線化とは、据え置き型のビジネスフォンの代わりにスマホを利用する技術です。スマホに専用アプリをインストールするだけで、従来のビジネスフォンのように内線、会社番号発信、転送、取り次ぎなどの専用機能を利用できます。

通信費や固定電話端末のメンテナンス費用などのコスト削減、外出先・出張先でも内線電話が使えるなどの業務効率化といったメリットが魅力です。

スマホ内線化は、会社が貸与するスマホを内線化する方法社員が個人で保有するスマホを内線化する方法(BYOD)の2パターンがあります。

スマホで内線がかけられる仕組み

スマホ内線化する方法は以下2つがあります。

①FMCサービスを利用する
FMS(Fixed Mobile Convergence)サービスとは、インターネット通信を利用するIP電話機と携帯端末を連携させるサービスです。

auの「KDDIビジネスコールダイレクト」やソフトバンクの「ConnecTalk」など、大手キャリアを中心にサービスが展開されています。サービス事業者が設置するFMCサーバに予めスマホ情報と固定電話情報を登録し、受発信時に内線番号へと変換することで内線通話を利用する仕組みです。

②IP-PBXやクラウドPBXを利用する
IP-PBXやクラウドPBXを利用する方法ではスマートフォンからインターネット、あるいは専用のデータ回線を介してPBXを利用します。

IP-PBXとクラウドPBXの違いはPBXの設置・利用方法です。IP-PBXは自社拠点に専用のPBX装置を設置して利用するのに対し、クラウドPBXはサービス事業者がクラウド上に設置するPBXをネットワーク経由で利用します。

スマホ内線化のメリット

スマホを内線化はコスト削減や業務効率化など、従来のビジネスフォンと比較しても多くのメリットを持つサービスです。ここからはより詳細な導入メリットについて、具体的な利用シーンをあげながら解説します。

外出中の社員と内線・外線通話ができる

スマホ内線化では、普段持ち歩くスマートフォンを業務用端末として利用できます。営業先や出張先など社外にいた場合でも社内と同じように内線・外線電話を利用できるため、ビジネスチャンスを逃しません。

例えば外出中の営業担当者(Aさん)あてにお客様から電話があった場合、従来のビジネスフォンでは次のような対応が取られます。

1.オフィスで電話を受けた者(Bさん)が要件を聞いた上で一度電話を切る
2.Bさんは、後ほどAさんから折り返し電話をしてもらうように依頼する
3.オフィスに戻ってきてから、Aさんが電話をかけ直す

対して、スマホ内線化をすると、次のような対応が可能になります。

1.オフィスで電話を受けた者(Bさん)が要件を聞いた上で、Aさんに転送する
2.Aさんは外出先から電話対応を行う

スマホ内線化では場所を問わずに受発信できるので、お客様の待ち時間や電話取り次ぎの手間の軽減、リアルタイム性の向上などがメリットです。

外出先から会社番号で発信できる

スマホ内線化ではスマートフォンから発信する場合でも、090や080からはじまる携帯電話番号ではなく、03や06始まりなどの会社の電話番号で電話をかけられます。信頼性の高い固定電話番号をそのまま利用できるため、外出先の営業担当者がわざわざオフィスに戻らずとも、お客様と連絡をとることが可能です。

また、BYOD(社員個人のスマートフォンを利用)する場合でも社員の携帯電話番号は相手に通知されないため、社員のプライバシー保護観点でも安心して利用できます。

ただし、サービスによっては外線発信時に携帯電話番号は相手先に通知されてしまうものもあります。スマホ内線化を検討する際は事前にサービス内容を確認することが重要です。

オフィスの固定電話を廃止できる

スマホ内線化によりスマートフォンをビジネスフォンと同じように利用できれば、従来オフィスに設置されていた固定電話を撤去することが可能です。固定電話の設置やメンテナンスにかかる費用が不要になり、コスト削減が期待できるでしょう。

また、固定電話端末・配線を無くなりオフィススペースの有効活用も可能になります。例えばチームごと、会議室ごとに設置されていた固定電話機や配線を最小限に減らせるので、レイアウト変更やオフィス移転時の制約はほぼ発生しません。

通信コストの削減が期待できる

これまでの企業の電話設備は、オフィス内に固定電話を設置して、外出の多い社員向けに携帯電話を業務端末を付与する方法が一般的でした。しかし、この場合オフィスから外出先の社員に電話をかける場合も外線電話となり、通話料がかかるのが課題でした。

対してスマホ内線化では、外出中社員のスマホとの通話も内線電話扱いとなるため通話料は無料です。外出社員との連絡用に多くの通話料がかかっていた場合、大きなコスト削減メリットが期待できるでしょう。

在宅勤務・リモートワークにも対応

スマホ内線化は在宅勤務やシェアオフィス勤務など近年のリモートワーク・テレワーク需要にも柔軟に対応できます。

例えば台風や大雪、地震などの災害、昨今の新型コロナウイルスの感染防止で出社できない場合もリモートワークができるので、オフィス出社と変わらない対応が可能です。電話番のために出社する必要ない点もメリットでしょう。

また、子育て中や介護中の社員など誰もが働きやすい環境作りや「働き方改革」の一環としてスマホ内線化を進める企業も増加しています。

チャットやビデオ会議も可能

クラウドPBXに付帯するUC機能が利用できるメリットもあります。

UC機能とはUnified Communication(ユニファイドコミュニケーション、統合されたコミュニケーション機能)の略で、電話、メール、チャット、電話会議やweb会議など業務で利用するさまざまなツールを一つにまとめた機能です。

社内の担当者に電話をしたものの繋がらずメールやチャットに切り替える、web会議で他拠点を繋いで会議をするなど多様な使い方ができ、柔軟なコミュニケーションが実現します。また、わざわざ利用するツールごとに切り替える必要がないので、コミュニケーションロスの抑止と手間削減など業務効率化が可能です。

端末を2台持ちする必要がない

BYODの仕組みを使って社員の私用携帯を業務用の端末としてそのまま利用できれば、端末を2台持ちする必要が無くなります。普段使い慣れた端末を利用できるため、社員は新たに操作方法を覚える必要がないので社員の負荷軽減が可能です。

また、充電やアップデートをまとめられるメリットもあります。

例えば私用携帯がiphone、業務用携帯がAndoroidだった場合、それぞれに対応する充電器を用意して持ち歩くことが必要です。BYODを使って私用携帯を業務端末として利用できれば、これらの手間がかからないので、社員の満足度向上なども期待できるでしょう。

業務用端末のコストをカットできる

BYODを利用する場合、わざわざ業務用端末を会社で購入・セッティングする必要がないため、業務端末の購入・維持にかかるコストを削減することが可能です。

なお、BYODの導入時には、業務利用にかかった通話料や通信料を会社が負担することもあります。しかし、それらのBYODにかかるコストの一部を会社が負担することになったとしても、業務用端末を会社が用意する場合よりもコスト削減効果が期待できます。

スマホ内線化のデメリットと対策

スマホ内線化にはメリットが多い反面、デメリットも存在します。

導入後に「こんなはずではなかった」後悔することの無いよう、メリット・デメリットの両方を正しく把握しておくことが重要です。ここからはスマホ内線化における代表的なデメリットを7つ紹介します。

音声品質がネット環境に依存する

近年のスマホ内線化では従来のビジネスフォンを遜色ない音声品質で利用できるサービスがほとんどです。しかし、利用するサービスや利用環境によっては、音声が途中で途切れる、相手の声が遅れて聞こえる、ノイズが入るなど音声品質に問題が発生することもあります。

スマホ内線化の導入を検討する場合は、音声品質を以下の3点から確認しましょう。

・導入実績が豊富である
・口コミや第三者機関評価など、営業担当者・パンフレット以外の意見をチェックする
・トライアル期間を利用して音声品質を実際に確認する

セキュリティリスクがある

スマホ内線化する場合は情報漏洩などのセキュリティリスクが高まるデメリットがあります。

パソコンと固定電話での業務と異なり、スマホで電話・メールなどの業務ができるため、比較的簡単に顧客情報や営業機密などの社外に情報を持ち出すことが可能です。ウイルス感染、紛失や盗難、のぞき見などによる情報漏洩のリスクがあることを理解しておきましょう。

特にBYODの場合、私用携帯であるため会社から一括でセキュリティ対策を実施出来ず、セキュリティホールとなってしまう可能性があります。ウイルスに感染してスマホを会社のパソコンに接続することで、会社のネットワークにウイルスが侵入し二次被害が発生する可能性も考えられるでしょう。

スマホ内線化を進めるには、十分なセキュリティ対策の実施や社員へのセキュリティ研修が必須です。

仕事とプライベートの区切りが難しい

スマホ内線化により、仕事とプライベートの区切りが曖昧になるデメリットもあります。

特にBYODを使ってスマホ内線化をしている場合、業務時間中にスマホを触っている社員がプライベートな理由からスマホを触っているのか、業務で必要な操作をしているのかは傍から見ただけでは判断出来ません。あらぬ疑いをかけられ、職場がギクシャクしてしまう可能性もあるでしょう。

また、休日や業務時間外でも顧客から電話がかかってきた場合に応対しなければならず、オーバーワークとなってしまう課題もあります。取引先との電話が多い社員については、別途対策が必要です。

外線発信時に携帯電話番号が相手に表示される(一部のみ)

FMSサービスの「内線ワンナンバー型のサービス」を利用している場合、外線発信時に発信元番号として会社の番号ではなく携帯電話番号が通知されます。BYODをしている場合は取引先など業務上の関係者にプライベートな電話番号を知られてしまう点がデメリットです。

発信相手の着信履歴にも社員のプライベートな電話番号が残ってしまうので、折り返しの際に私用の電話と区別がつかなくなる可能性があります。

オフィス内に専用設備を設置する必要がある(一部のみ)

IP-PBXやFMCサービスを利用する場合は、オフィス内に専用設備の設置が必要となることがあります。

例えばIP-PBXを利用する場合、オフィス内やデータセンターにIP-PBX装置の設定が必要です。そのため、初期導入時に機器選定や購入、回線接続、設定などの作業が必要であり、コストやエンジニアの作業負荷がかかります。更に、導入後には定期的にメンテナンスや故障・保守期間終了後のリプレイスなど保守運用の手間がかかる点も注意しましょう。

一方クラウドPBXの場合は、クラウド事業者が提供するPBX機能をネットワークを介して利用するため、専用機器の購入・設置工事が不要です。PBXのメンテナンスもクラウド事業者で実施するため、自社で保守要員を確保する必要がありません。

スピーディーに、柔軟性の高いサービスを利用したい場合はクラウドPBXの導入がおすすめです。

WiFiがない環境ではモバイルデータ通信を利用する

スマホ内線化で課題に挙がるのが通信料です。Wi-Fiを利用出来る場合は通信料はかかりませんが、フリーWi-Fi(公衆無線LAN)などセキュリティリスクが高い通信手段しかない場合や近くにWi-Fi接続がない場合は、モバイル通信を利用しなければなりません。

BYODで利用している場合、プライベートで契約しているモバイルデータ量を消費してしまったり、モバイル通信の利用料(通信料)が社員に請求されたりと、社員に大きな負担をかけます。

業務利用が多くなることが想定される場合は、社員の理解を得るために一定の補助金を支給するなどの対策が必要です。

端末本体への着信が優先される

クラウドPBXやIP-PBXを利用する場合、専用アプリで内線電話の利用中に端末が着信を受ければ、端末本体への着信が優先されてしまいます。例えば取引先のお客様との商談途中であったとしても電話は切断される点は注意したいデメリットです。

近年ではプライベートで電話を利用する人が少なく、大きなデメリットにはならないこともありますが、導入前の注意点として留意しておきましょう。

スマホ内線化ならクラウドPBXがおすすめ

スマホ内線化を実現する方法はさまざまですが、手軽に初期コストを押さえて導入したいならクラウドPBXがおすすめです。インターネットに接続できる環境さえあれば即座に利用開始できるため、スタートアップから中~大規模まで幅広い業界・業種の企業で採用されています。

クラウドPBXのメリットは初期導入の手軽さだけでなく、利用機能や利用ユーザー数を簡単に変更出来る点にもあります。事業拡大・縮小や、繁忙期・閑散期など利用量の変更にとなう設定変更でも、ブラウザから簡単に行えます。

クラウドPBXは、スマホ内線化以外にもたくさんのメリットがあります。詳しくはこちらの記事で紹介しているので、ぜひあわせてご参考ください。

高品質・実績豊富なおすすめクラウドPBXのご紹介


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高い品質・安定性のクラウドPBXをお探しの方は、トラムシステム株式会社のTramOneCloudがおすすめです。

外線電話、内線電話、パーク保留、転送、留守電などのビジネスフォン機能はもちろん、インスタントメッセージ、チャット、電話・Web会議、プレゼンスなどのUC(UnifiedCommnication)機能も網羅。スピーディーな導入、容易な設定変更、ロケーションフリー、そしてシンプルで明快な料金体系で、あらゆるニーズに応えます。

まとめ

スマホ内線化は業務効率化とコスト削減の両方を実現する魅力的なサービスです。ただし、スマホ内線化と言っても仕組みやメリット・デメリットはさまざまです。まずは社内の意向をヒアリングした上で、導入サービスを検討しましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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