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2024.12.12

コンタクトセンター / コールセンター / 顧客管理 / CRM /

コールセンター向けCRMおすすめ5選!MA・SFAとの違いや比較ポイントを解説|トラムシステム

企業と顧客とのつながりが重要視されている昨今、顧客の要望に的確かつスムーズに応える必要があります。特にコールセンターでは、回答がすぐに得られないことで顧客満足度が低下しかねません。そこで、顧客とのリレーション強化を図るツールとして顧客管理(CRM)システムが有効です。

本記事では、CRMシステムの機能やメリット、システム比較のポイントと、おすすめのCRMシステムを5つ紹介します。

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コールセンターの顧客管理(CRM)システムとは

コールセンターにおける顧客管理(CRM)システムとは、顧客の住所・電話番号・年齢といった基本情報や、購入履歴・応対履歴を一元管理するためのシステムです。あらゆる顧客情報をひとつのシステムで管理・検索・分析する機能が搭載されています。

コールセンターでは、問い合わせ対応時に購入履歴や応対履歴を参照することで、スムーズで高品質な応対が可能になります。応対履歴から「お客様の声」を収集し、新商品開発やマーケティング戦略に活用することも可能です。

MA・SFA・CRMの違いとそれぞれの導入目的

CRMと似たようなツールに、MAとSFAがあります。 CRMシステムとセットで利用することにより、それぞれのツールの効果を高められます。何を実現したいかを明確にした上でツールの選定をしましょう。

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MAの導入目的: 見込み客獲得~商談までのマーケティング活動を効率化する

MAとは、Marketing Automation(マーケティングオートメーション)を略した用語で、主にデジタルマーケティング活動を自動化するツールのことです。見込み客の獲得から商談化までを効率的に行うことができます。

顧客情報を管理するだけではなく、顧客行動を分析し、スコアリングによって自社サービスに対して興味を持っている層をターゲティング、的確なアプローチをすることができます。温度感の高い顧客を優先できるため、商談化に繋がりやすくなります

SFAの導入目的:商談~受注までの営業活動や案件の進捗を管理する

SFAとは、Sales Force Automation(セールスフォールスオートメーション)を略した用語で、日本語では「営業支援システム」と呼ばれます。
SFAは、営業活動を分析して課題を発見・効率化を図るシステムのことです。商談の進捗状況や活動記録、目標設定と達成状況の確認等の機能があります。これらの業務を可視化し、属人的だった営業プロセスを全体で統一することで、個人のみならずマネージャーや部門全体の案件や目標の進捗状況の把握ができます。また、トラブルや引継ぎの際は、SFAのナレッジにより円滑に対応を進めることができます。

CRMの導入目的:受注後の顧客との良好な関係性を構築する

CRMは、前述のように顧客の住所・電話番号・年齢といった基本情報や、購入履歴・応対履歴を一元管理するためのシステムです。既存顧客からの問い合わせの際に、基本情報や、現在の契約状況、購買履歴がすぐに確認できるため、スムーズなサポート対応が可能になります。
また、顧客に対し年齢や性別などの属性別にグループ管理・分析ができます。属性別にメールを送付したり、キャンペーンアンケートを展開したりと、セグメントに分けた営業活動にも活用することができます。

CRMシステムの主な機能

CRMにはどのような機能があるのでしょうか。主な機能は以下の通りです。

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顧客情報、応対履歴の管理機能

顧客管理機能はCRMの基本です。住所、氏名などの顧客情報や、過去の購入履歴や対応履歴が管理できます。着信時に顧客の情報を参照できたり、再入電時に他のオペレーターが対応した過去の問い合わせ内容をすぐに参照することができます。

FAQ機能

よくある質問について、FAQを作成する機能です。オペレーターが問い合わせ対応時に閲覧できるため、質の向上や応対時間の短縮につながります。また、顧客向けのFAQをwebで公開することにより、顧客の自己解決を促すことも可能です。

CTI連携

コールセンターシステムとCTI連携させることで、着信時に顧客情報をポップアップさせることや、顧客情報の画面から発信を行うことができるなど、便利な機能を使用することができます。

ワークフロー機能

顧客が問い合わせをしてきてから応対完了までのフローを作成することにより、ステータス管理をすることができます。別部署へ依頼するときやエスカレーションをするときに、スムーズに引き渡すことができます。

コールセンターにおけるCRMシステムのメリット

コールセンターは、顧客と直接コミュニケーションを取る重要な拠点です。顧客サービスの向上や効率的な業務運営を目指す上で、CRMシステムの導入は非常に有益です。
ここからは、コールセンターがCRMシステムを導入するメリットについて解説します。

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顧客情報の統合と一元管理

企業にとって、顧客の属性や購買履歴、顧客の問い合わせ履歴などの情報は、サービスや商品の改善・開発やよりよい顧客体験の提供のために欠かせない貴重な資産です。CRMシステムによってこれらの情報を一元管理することで、より効率的なデータ分析や活用が可能になります。
また、営業担当者個人や部署内に溜まりがちだった顧客情報を、CRMを活用して効率的に必要な部門に共有し、業務効率の改善やノウハウ蓄積を行うことができます。 「自社の営業担当者が離職してしまい、クライアントとの関係構築が振出しに戻ってしまった」「仕事の属人化を防ぐために、顧客情報を社内で共有したい」と悩んでいる企業におすすめです。
さらに、営業担当者へのフォローを行いやすくなったり、集まった情報を活用してマーケティング戦略への活用にも利用できます。

応対品質の向上

問い合わせ対応に必要な情報がCRMシステムに一元管理されているため、オペレーターはそれぞれの顧客の状況や問い合わせ目的などをいち早く把握できるようになります。過去のやり取りなどをふまえた、よりきめ細やかでスピーディーな対応が可能になり、応対時間の短縮や顧客満足度の向上につながるでしょう。

営業・マーケティングへの活用

CRMシステムに蓄積された情報は、商品・サービスの開発や改善にも活用できます。例えば、データ分析によって顧客の年齢層や性別、行動パターン、潜在的なニーズなどが明らかになれば、より特定の顧客層に絞った商品の開発や販売促進活動が可能になります。

成約率・顧客満足度の向上

顧客情報を蓄積して、より精度の高い提案を仕掛けることができます。
顧客情報を全社で共有することで、見込み顧客や既存顧客により適切な対応ができるようになり、結果として、成約率や顧客満足度の向上が期待できます。
情報を共有することで部署間の連携が取りやすくなり、アプローチの精度が向上します。情報が可視化されたことにより顧客ニーズを把握しやすくなるため、より正確な提案ができるようになります。

CRMシステム導入の考え方

では、実際にCRMシステムを導入するにあたり、どのような点に着目して考えていけばいいのでしょうか。システム選定を行う前に、事前にまとめておくべき主な情報は以下の通りです。

コールセンターと連携部門の業務プロセス

コールセンターは「お客様との関係をマネジメントする」機能以外にも社内関連部署へのエスカレーションまたは社外取引先とのコミュニケーションが必要なこともあります。
CRMシステムで管理する主キーはお客様だけなのか、関連部署担当者および取引先もキー項目になるのかを確認する必要があります。

CRMシステムを使った業務内容

CRMシステムを使う想定のコールセンター業務について要件を確定しておきます。

インバウンド業務(受注業務・問合せ回答業務・加入変更解約窓口など)であれば、それぞれの業務を円滑に遂行する為に必要なシステム要件の洗い出しを行います。受注業務であれば、電話システムとのCTI連携の必要性、顧客情報の必要な項目、顧客情報は基幹システムからシステム連携により取得するのか、他部門へのエスカレーションの必要性、FAQトークスクリプトの必要性などです。

一方で、アウトバンド業務(既存顧客への拡販・新規顧客へのキャンペーン対応・リコール対応など)の場合でも、それぞれの業務を円滑に遂行する為に必要なシステム要件の洗い出しを行います。
例えば、既存顧客へのクロスセル・アップセルの拡販を目的としたアウトバウンド業務の場合には、電話システムとのCTI連携の必要性(クリックツー・ダイヤル)、お客様との応対結果を営業結果としてレポートする必要性、お客様が不在時に再度コールをリマインドする機能、トークスクリプトの必要性などです。


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CRMシステムの比較ポイント

CRMシステムを導入するにあたって、代表的な5つの比較ポイントについて解説します。

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利用可能な機能

CRMシステムと一口にいっても、各社機能はさまざまです。顧客情報や応対履歴の登録検索だけできればいいのか、データ集計を行うレポート機能やデータ分析機能も必要なのか、など利用したい機能を決めましょう。
システムによっては、応対結果から個別対応が必要な際にチケット起票をするための機能や、利用者内でのチャットや掲示板機能といったコミュニケーション機能などもあります。
CTIシステムや既存の社内システムとデータ連携ができるかも比較ポイントです。導入目的や予算などを元に、最低限利用したい機能を洗い出すことことで、システム選定がスムーズに進められます。

導入規模や範囲

クラウド型のシステムを導入する場合、利用アカウントごとにサービス利用料が発生するため、あらかじめ導入規模を明確にしておく必要があります。どの部署に導入するのか、利用者はどれくらいなのかを算出しましょう。
利用規模を柔軟に変更できる点がクラウド型のメリットです、まずは小規模でスタートし、システム利用が軌道にのってから部署全体に展開することもできます。

対応チャネル

コンタクトセンターのように、電話だけでなくメールやチャット、SNSなどさまざまなタッチポイント(顧客接点)を持っている場合は、CRMシステムの対応チャネルに注目しましょう。現在のチャネルはもちろん、将来的に開設予定のあるチャネルにも対応しているかも確認します。
ひとつでもCRMシステムに接続できないチャネルがあると、一元管理ができず個別の手作業が発生し、業務が非効率化する可能性が高いので注意しましょう。

画面の操作性

オペレーターが使いやすいかどうかも重要なポイントです。直観的に操作できるか、ムダな操作はないかなど、実際のオペレーションを想定しながら比較しましょう。
実際に使ってみないと画面の操作性は把握し辛いものです。トライアル期間が用意されているシステムもあるので、まずは使ってみて使い勝手を判断するのも良いでしょう。

セキュリティの高さ

情報漏洩やコンピュータウイルスなど、日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃に対抗するためには強固なセキュリティ対策が欠かせません。特に、顧客の氏名や住所など個人情報を扱う場合には、セキュリティの高さはシステム比較の重要なポイントです。
多くの導入実績をもつベンダーであれば、ログ監視や暗号化、24時間の監視体制有無などは標準的に実施されていることがほとんどです。セキュリティ対策に不安を感じるのであれば、資料請求や営業担当へのヒアリングなどを実施しましょう。

おすすめコールセンターCRMシステム5選

ここからは数多く存在するCRMシステムの中から5つのシステムを厳選して紹介します。特徴やメリット、おすすめしたい企業について詳しく解説しますので、ぜひシステム選定の参考にしてください。

楽テル(株式会社ラクス)

出典:https://www.rakutel.jp/

楽テルはコールセンターやヘルプデスクなどの電話応対業務に特化したクラウド型のCRMシステムです。中小企業向けに交通費・経費精算、労務・勤務管理、販売管理など業務支援サービスを展開する株式ラクスが提供しています。

コールセンター業務に特化しているため、CTIシステムとのシームレスな連携が特徴です。顧客情報の自動表示やCRM画面からの電話発信など、オペレーターの応対業務を効率化するための機能を豊富に備えています。カスタマイズ性も高く、管理項目の追加や操作画面の変更、ワークフロー変更など自社業務に合わせて柔軟に設定可能です。

・初期費用:150,000円~
・月額費用:70,000円~

Zendesk for service(Zendesk)

出典:https://www.zendesk.co.jp/service/

Zendesk Supportは、アメリカの株式会社Zendeskが提供する統合型業務支援・チケット管理システムです。全世界で11万社以上の導入実績を誇ります。

Zendeskではお客様からの問い合わせを「チケット」として管理し、担当者の割り当て、フローの見える化・進捗把握などオペレーターや管理者の業務効率化を支援する機能が充実しています。電話だけでなく、メールやSNS、チャットなどさまざまなチャネルに対応しており、部署を横断する情報共有や管理がしやすいのも特徴です。

無料デモも用意されているので、まずは使い勝手を確認してみると良いでしょう。

FastHelp5(テクマトリックス株式会社)

出典:https://fastseries.jp/product/crm/fasthelp5/

FastHelp5はコンタクトセンター向けに開発されたクラウド型のCRMシステムです。テクマトリックス株式会社により提供され、20年以上の歴史と国内トップクラスの導入実績・豊富なノウハウを有します。

電話だけでなく、国内のヘルプデスクで利用されるメールやチャット、SNSなど幅広いチャネルに対応しています。顧客情報の一元管理やスムーズな参照などコールセンター業務の効率化に特化した機能を備えているのが特徴です。

オンプレミス、クラウドの両方で展開されており、システムの利用想定や導入目的に合わせて柔軟に導入形態を選択できます。クラウド型サービス(FastCloud)では、利用アカウント数ではなく同時接続数で利用料が決まります。利用した分だけ料金が発生するため、コスト削減にも効果を見込めるでしょう。

利用料金はヒアリングした上で見積もり算出されます。

Service Cloud(Salesforce)

出典:https://www.salesforce.com/jp/products/service/

Service Cloudは、アメリカのSalesforce社が提供するクラウド型CRMシステムです。全世界で15万社以上の導入実績があり、Salesforceが誇るマーケティング・オートメーションと組み合わせ、お客様対応部門の統合的な支援サービスを提供します。

他のCRMシステムが持つ標準的な機能はもちろん、顧客の基本情報や過去の購買履歴、webでの行動履歴などを元に総合的にお客様を理解し、きめ細やかなフォローを実現するAI機能も搭載されています。高機能なので、どちらかというと大規模に導入する企業に向いているでしょう。各プランで無料トライアルも用意されています。

・1ユーザー:3,000円/月(Starterプラン)
・1ユーザー:9,600円/月(Professionalプラン)
・1ユーザー:19,800円/月(Enterpriseプラン)
・1ユーザー:39,600円/月(Unlimitedプラン)
・1ユーザー:60,000円/月(Einstein 1 Serviceプラン)
※料金は全て年間契約の場合

COLLABOS CRM(株式会社コラボス)

出典:https://collabos-service.jp/service/crm/collaboscrm/

COLLABOS CRMはコールセンター業務に特化したクラウド型のCRMシステムです。

顧客情報のデータベース機能の使いやすさを重視していて、顧客とのメール・通話・内部処理情報が自動的に顧客情報に紐付きます。PBXとのCTI連携や、webフォームやメーラーとの連携機能、オペレーターの稼働率算出など23種類もの業務支援機能が搭載されているのが特徴です。

クラウド型システムのため、オンプレミス型システムと比較して低初期コスト・短納期で利用開始できます。スピーディーにコールセンターシステムを構築したい企業に特におすすめです。

・初期費用:100,000円~
・月額費用:4,800円~/月/ID

まとめ

コールセンターやコンタクトセンターの生産性・品質向上に欠かせない顧客管理(CRM)システム。豊富な機能を持つ製品や使い勝手にこだわった製品など各社様々な製品を展開しています。導入目的や解決したい課題から、利用機能、対応チャネル、操作性などを比較し、自社センターに最適なCRMシステム選定を進めましょう。

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WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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