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2024.01.26

コンタクトセンター / コールセンター / 品質指標 /

コールセンターの品質管理における2つの考え方と管理のポイントを解説|トラムシステム

昨今、コールセンター・コンタクトセンターは顧客接点として重要性が増しています。商品やサービスの顧客満足度に直結するため、品質管理に悩まれているコールセンターも多くあるのではないでしょうか。
品質向上をすることにより、顧客満足度や企業・サービスのイメージアップにもつながります。適切に管理し、高品質なコールセンター運営を目指しましょう。

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コールセンターで品質管理が重要な理由

問い合わせや注文、資料請求など、コールセンター・コンタクトセンターで担う顧客応対の種類は多岐にわたります。また、近年では電話に加えてメールやチャットなど、多様なツールで顧客とコミュニケーションを取る動きが広がっています。そのため、顧客が企業とつながる機会が増加し、サービスを利用する「体験」に価値を見出す「CX(顧客体験)」を重要視する企業が増えてきています

コールーセンター・コンタクトセンターの品質管理により高品質なサービスを提供することは、企業の価値にも大きく貢献します。

コールセンターの品質管理における2つの考え方

コールセンター・コンタクトセンターの品質管理には、2つの考え方があります。
それぞれの違いを解説します。

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顧客応対を管理する「クオリティ」

「クオリティ」は、顧客視点からのコールセンター品質に対する評価です。
応対品質」と「接続品質」に分けて考えることができます。

<応対品質>
応対品質とは、オペレーターの応対の質を示す評価です。
数値として表すことは非常に難しいため、以下のような評価基準を用い、多面的に評価を行います。

・顧客の要望、ニーズに沿った対応ができたか
・言葉遣いは適切か
・トークスクリプトに沿った対応ができたか
・ビジネスマナーは守られているか

応対品質に関しては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

トラムシステム株式会社
トラムシステム株式会社では高い技術力で全メーカーの商品を取扱っています。ご予算・ご要望に応じて、新品から中古品、特殊機能を備えた機種まで御社に最適なビジネスフォン・電話交換機をご提案します。

<接続品質>
接続品質とは、電話の繋がりやすさを示す評価です。
電話がつながらないことは、顧客に相当なストレスとなるため、顧客満足度を低下させる要因となります。電話がつながらないことで顧客からの印象が悪くなり、クレームを誘発する可能性もあります。日々のコール量を測定し、人必要な員数や回線数を確保することで、接続品質の管理を行うことことが重要です。

生産性を管理する「パフォーマンス」

「パフォーマンス」は、企業視点からのコールセンターの生産性に対する評価です。
処理品質」と「運営品質」に分けて考えることができます。

<処理品質>
処理品質とは、一連の応対におけるオペレーターの業務処理能力を示す評価です。業務の正確さや処理速度で評価されます。評価項目は以下のようなものが挙げられます。

・問い合わせ応対や後処理は正確に行えたか
・問い合わせを1度で解決できたか
・通話時間は適切だったか

これらはオペレーター個々のスキルだけではなく、マニュアルや業務システムなどの環境整備を行うことが大切です。時間がかかっている処理を特定し、効率化できる方法を組織全体として検討していきましょう。

<運営品質>
運営品質とは、コールセンターが適切で持続的な運営ができているかを示す評価です。一般的に、オペレーターの欠勤率や離職率で評価されます。
コールセンター業界の離職率の高さや人手不足の要因として、電話応対で直接クレーム対応をすることが挙げられます。心理的負担が大きいため、オペレータのケアができる体制が望まれます。定期的な面談や、やりがいを持てる仕組みづくりなど、継続して働ける環境づくりをしていく必要があります。

コールセンターの品質管理のためのKPI(指標)

具体的なKPI(指標)を示すことで、品質管理において何をすべきかが明確になります。前述した各品質に対し、どのようなKPIを算定したらいいのか紹介します。

応対品質

・モニタリングスコア:オペレーターの応対音声をリアルタイムもしくは録音でチェックし、言葉遣いや応対内容について管理者が評価する
・ミステリーコール:調査であることを明かさずに電話やメールの応対について評価する
・顧客満足度(CS):顧客にアンケート等で満足度を調査する
・サンキューコール発生数:顧客からの感謝の言葉を頂いた回数

対応品質は数値化することが難しいですが、オペレーターの質を管理する上で重要な指標です。定期的にモニタリングを行い、顧客視点で捉えることを大切にしましょう。

接続品質

・応答率:オペレーターが対応できた受電数÷総着信数÷100
・放棄呼数:切断した着信数÷総着信数×100
・サービスレベル:設定時間内に応答した着信数÷総着信数×100
・平均応答速度(ASA):着信からオペレーターが応答するまでの時間の合計÷総着信数
・話中率:話し中になった入電数÷総着信数×100

着信に対し、どれだけの割合で対応できたか、どれだけの時間で応答できたかを評価します。電話のつながりやすさのKPIは、コールセンターにおいて基礎的なものです。これらのKPIを取り入れることで、現状の把握と改善に努めましょう。

処理品質

・平均通話時間(ATT):総通話時間÷総処理件数
・平均後処理時間(ACW):総後処理時間÷総処理件数
・平均処理時間(AHT):(総通話時間+総処理時間)÷総処理件数
・ Call Per Hour(CPH):総処理件数÷総稼働時間
・一次完結率:1度の問い合わせで対応を完了した件数÷総対応数×100

的確な回答で1度の問い合わせで解決させることができれば、処理件数の増加が見込める上に顧客満足度の向上にもつながります。
オペレーターのスキル向上はもちろん、ツールを用いてオペレーターのサポートをすることで、オペレーターの作業効率が上がります。オペレーターの育成と併せて、業務環境の整備も整えましょう。

運営品質

・離職率:一定期間内における離職者÷在籍人数
・欠勤率:月の欠勤・遅刻・早退時間合計÷シフトが割り当てられている時間合計

コールセンターにおいて、働いてくれるオペレーターの存在は何よりも大切です。定着率が低い場合は、職場環境を見直し、早急に対策を進めましょう。

コールセンターの品質管理のポイント

コールセンターの品質管理を適切に行うためのポイントを紹介します。

KPI(指標)で数値化する

前述した、品質ごとのKPIを用いて、具体的な数値を目標とします。最終的に何を目標とするかでKPIを選定し、日々の取り組みに落とし込みましょう。ただやみくもに「応対品質を上げたい」と思っていても、個々の取り組みがバラバラだと成果が出るのに時間がかかります。全体として共通の認識を示し、具体的な行動を打ち出すことで、目標達成までの道筋が明確になります

定期的に調査を行う

品質管理の調査は定期的に実施しないと意味を成しません。特に、KPIで測れない応対品質の調査は、実施するための人員も必要になるため、管理は容易ではありません。できる限り専任の担当者を置き、継続的なチェック、評価、改善をしていくことが重要です。

結果を現場にフィードバックする

モニタリングやお客様からの評価は、現場にフィードバックを行いましょう。オペレーターが自身の問題点に気付くきっかけになりますし、良い評価は仕事への意欲が高まります。ただし、必ずしも良い報告だけではありません。オペレーターへフィードバックを行う際は、受け入れやすい伝え方をするなどの配慮が必要になります。

まとめ

コールセンター・コンタクトセンターの品質管理を行うことは、顧客満足度向上により企業やサービスのイメージアップが期待できます。PDCAを回し、チェックと改善を繰り返すことで、より良いコールセンター運営を目指しましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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