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2020.02.20

IVR(自動音声応答システム)の基本と応用丨導入成功の鍵は◯◯にあり|トラムシステム

近年多くの企業のコールセンターに導入されているIVR(interactive Voice Response=自動音声応答システム)は、業務の効率化だけでなく多くのメリットがあります。この記事では、メリットの詳細と、そのメリットを最大にするために必要なポイントであるガイダンス作りについて解説します。

IVR(自動音声応答システム)とは

IVR(自動音声応答システム)はお客様がコールセンターに電話をかけた際、オペレーターにつながる前にお客様が聞く「○○の方は1番を、○○の方は2番を押してください」などの音声ガイダンスのことを言います。

お客様が選んだ番号により、その問い合わせ内容に一番適したオペレーターに繋いだり、オペレーターに繋ぐことなく問題に答えることができるなどの機能があります。

IVRでできること

IVRにできることには、主に以下の4つが挙げられます。

・スキルベースルーティング
・有人/無人対応の切り分け
・営業時間外対応
・折返し電話予約

1.スキルベースルーティング
スキルベースルーティングとは、お客様が選んだ問い合わせ内容に一番適したオペレーターに優先的に接続、またはその問い合わせ専門のオペレーター以外には接続しないようにする機能のことをいいます。

例えば、商品・サービスに関する一般的な問い合わせと、技術的・機能的な問い合わせとでは、対応できるオペレーターが異なるケースがあります。それぞれのスキル・専門知識をもったオペレーターに接続することで、処理時間の短縮と顧客満足度の向上が期待できます。

2.有人/無人対応の切り分け
お客様の問い合わせ内容によっては、オペレーターが対応しなくても定型の対応で解決できる場合もあります。

具体例を挙げると、クレジットカード会社のコールセンターにおける残高照会や退会などは、音声ガイダンスに従い番号を入力するだけで用件を済ませることができます。

このように、有人/無人対応の切り分けをすることでオペレーターを有人対応しかできない問い合わせにまわすことができ、応答率を上げることが可能となります。

3.営業時間外対応
もちろん有人対応が必要な問い合わせに関しては、お客様に営業時間内に電話をかけてもらう必要がありますが、上述した無人でも対応可能な用件であれば24時間対応することが可能となります。

4.折り返し電話予約
IVRを導入していても、オペレーター数に限りがありどうしても取り切れない入電が出る場合があります。その場合はお客様は電話口で長時間待たされることになり、不満を持たせてしまうことになりかねません。

そこでお客様がオペレーターへの接続を一定時間待った場合に、折り返し電話受付の案内に切り替えることで、オペレーターが順次折り返し客様に電話をするというシステムを構築することもできます。

IVRのメリット

IVRを導入する際には、導入メリットを具体的に把握し、自社でどのようにIVRが活用できるのかを明確にイメージしておくことが大切です。IVRのメリットについて詳しく解説していきます。

・業務の効率化
IVRを導入する最大のメリットは、業務の効率化です。問い合わせ内容に合わせた適切なオペレーターへの振り分けによる一着信あたりの対応時間の削減、折返し予約、営業時間外対応などによってオペレーターの負担を軽減させることができます。オペレーターは本来の業務である問い合わせ対応に時間・労力を注ぐことができ、コールセンター全体の業務効率化が実現されます。

・コスト削減
コールセンターの業務の一部を無人対応とすることで、人件費を削減することができます。アメリカの研究では、全て有人対応で電話ベースのカスタマーサービスを行う場合、問い合わせ1件あたり6~12ドルのコストがかかるのに対し、IVRによる無人対応では1ドルとその差はかなり大きいものとなっています。

・顧客満足度の向上・ブランド力向上
お客様の用件に対して適切な対応ができるオペレーターに接続することで、顧客満足度を向上させることができます。適切なオペレーターに直接接続されることで問い合わせ1件あたりにかかる時間が短縮されることは、お客様・オペレーター双方にとってのメリットです。

また、適切かつ迅速な対応をすることで企業へ対する信頼感も増すことに加え、お客様との関係を強化することもでき、企業の成長へつながります。

・顧客の視点を調査できる
IVRは顧客満足度の向上やコスト削減のためだけでなく、マーケティングの分野でも活用することができます。

マーケティング部の担当者は、IVRシステムを使い入電してくる顧客の趣味・趣向、関心事や人口統計を調査することができます。そしてその統計を世論調査やキャンペーンなどに活用することができるのです。

また、IVRを通じて得た顧客データを分析し、顧客の欲する情報などを提供することでIVRのさらなる最適化を行うこともできます。

・新人オペレーターの離職防止
新人の早期離職は、コールセンターにおける深刻な問題となっています。一番の原因は業務に必要なスキルと採用された人材のスキルがマッチしていないことではありますが、通常より安い時給で行われる研修期間が長期化することも原因の一つと考えられます。

IVRを導入することによって、この研修期間の大幅に短縮させることが可能です。まずは簡単な問い合わせに対応するよう新人を配置し、それ以外のイレギュラーな問い合わせにはベテランを配置することで、新人を早くにデビューさせることができます。

業務をこなしながら研修の続けられるので詰め込み研修にならず、新人オペレーターのストレス軽減と離職防止につながるのです。

IVRがお客様から不人気な理由

多くのメリットがあるIVRですが、その一方でお客様から不満の声が聞かれることもあります。では、お客様はIVRに対してどのような不満をもっているのでしょうか。具体的には以下のようなものがあります。

・メニューが多すぎて一度聞いただけではどの番号か覚えきることができず、何度も聞かなければならない。
・一度番号を押しただけですぐにオペレーターにつながるわけではなく、複数回メニューを選らばなければいけない。
・今すぐオペレーターと話がしたいのに、メニューを選んでいる時間が無駄と感じる。
・自分の用件に合う番号がない場合、どうすればいいのかわからない。
・コンピューターの機械的な声を聞くのが不愉快である。

このように、お客様側からすればIVRを導入することでかえって不便、または時間の無駄と感じさせてしまうことにより、お客様に不満を抱かせてしまうことになります。

この問題を解決するには、「ガイダンス作り」がとても重要となってきます。次の項では、そのガイダンス作りを成功させるためのポイントを解説します。

IVR導入成功の鍵はガイダンス作りにあり

IVR導入を成功させるためには、ガイダンス作りが鍵となります。ここで失敗してしまうと、せっかく導入したIVRが顧客満足度を低下させてしまう結果になりかねません。

ガイダンス作りを成功させるための6つのポイントを解説します。

1.IVR全体の時間は最小限にする
オープニングの挨拶や、「この会話は品質管理のため録音されています」などの注意が増えることにより、メニューの案内に到達するまでに何十秒もかかり、お客様をイライラさせてしまっては、IVRの意味がありません。

「自分たちがお客様だった場合、どれくらいの長さであれば許容範囲か」という長さを決めてからIVRを構築することが大切です。

2.メニューは覚えられる数で作る
一度に選択するメニューを増やすと、階層は減りますがお客様の負担は増えます。

メニューの数は、必ず一度に覚えられる数にすることを心がけましょう。メニューを作成する前に、年代別にいくつくらいまでなら一度で覚えられるかなどの統計をとってから作成するのも有効です。

3.一回の案内はできるだけ短くする
階層を浅くしたいがために、「○○の方、○○の方、および○○の方は1番を」などと、1つの選択肢にいくつも当てはまる条件を入れてしまうと、お客様は混乱します。1つの文章、1つの選択肢の案内が長くなりすぎないメニューを作りましょう。

4.階層は浅いほうがいい
階層はメニューを減らしすぎると深くなってしまいます。「○○の方は1番を押してください」と言われ1番を押し、更に「○○の方は1番を、○○の方は2番を」と続き、そのあともう一階層あったりしたら、おそらくお客様は電話を切ってしまいます。

どんなに辛抱強い人でも、階層がいくつもあればイライラしてしまうのは当然です。階層の数を決める際も、「自分たちであればいくつまで我慢できるか」を考えて決定することがポイントです。

5.業務内容に合ったメニュー構成
メニュー構成には、主に以下の2種類があります。

・問い合わせの多い内容順
・プロセス順(相談・申し込み・登録情報変更・退会など)

どちらの構成にするかは、企業それぞれの業務内容に合うものを選ぶことがとても大切です。

6.メニューの最後には必ず「その他のお問合せ」または「オペレーターと話したい方」を入れる
このメニューを作成すると、必ずと言っていいほどこのメニューを選択するお客様の数は多くなります。そうなると問い合わせ内容別に統計を取っているマーケティング部としては困るので、あえてこのメニューを作らない企業もありますが、顧客満足度という点ではこのメニューは必要です。

入電してくるお客様の多くは、コンピューターによる自動案内ではなくオペレーターとの直接の対話を希望しています。コールセンターに電話をかけたにも関わらずその選択肢がないと、「何のためのコールセンターか」とお客様の不満を買い、お客様離れを引き起こしてしまう可能性が大きくなるのです。

まとめ

IVRは、お客様側にも企業側にもメリットのたくさんあるシステムです。しかし、あくまでも導入する際のガイダンスを間違えなければ、の話です。IVR導入の際は、自社の業務効率化ばかりを考えるのではなく、お客様にとってよいコールセンターであることを心がけましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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