コールセンターの当日欠勤はどう減らす?欠勤率改善への対策を解説|トラムシステム
コンタクトセンター・コールセンターにおいて「当日欠勤」は顧客応対に支障が出るだけでなく、他のオペレーターのモチベーションを下げる原因となります。センター全体の生産性や応対品質に影響を与えるため、早急な対策が必要です。
この記事ではコンタクトセンター・コールセンター管理者が頭を悩ませる欠勤率について、原因や解決方法を詳しく解説します。
目次
欠勤率とは
欠勤率とは、元々予定されていた出社予定(シフト)にオペレーターがどの程度出社出来ているかを計るための指標です。日次や月次など一定期間のうち、以下の計算を用いて算出します。
欠勤率=(欠勤や遅刻・早退時間の合計)÷(日または月の稼働予定時間)
シフト通りに出社すること、つまり欠勤率が0%の状態が望ましい状態ですが、体調不良や身内の不幸などで急な欠勤や遅刻早退が発生することもあります。欠勤率が高い状態が続くようであれば、原因を分析し対策を検討・実行することが大切です。
コールセンターに当日欠勤が多い理由
コールセンターは他の職業・職場と比較すると、当日欠勤が多い職場といわれています。毎日複数人が必ず欠勤しているなど、欠勤率の多さに悩みを抱える管理者の方は多いのではないでしょうか?
ここからは、コールセンターで当日欠勤が多くなる代表的な理由について3つ紹介します。
業務に影響が出ない
コールセンターは大規模になればなるほど、同時間帯に多くのオペレーターが対応しています。また、不測の事態に備えてある程度余裕を持ったシフト作成をすることが一般的です。
そのため、たとえ1人休んでしまったとしても顧客応対業務に大きなインパクトがあることは少なく、他のオペレーターでカバーできてしまいます。欠勤したオペレーターは、周りに迷惑をかけていることを実感しづらく、気軽に当日欠勤をしてしまう傾向があるようです。
簡単に休める
センター全体の欠勤率が高い状態が続くと「他の人も休んでいるから大丈夫だろう」と軽い気持ちで当日欠勤をするオペレーターが増加します。当日欠勤の連絡をしても叱られなかったり、理由を詮索されなかったり、といった状況もモラルの低下に繋がります。
欠勤率の高い現場では、欠勤を当たり前としてシフトを組まざるを得ない現状もあり、結果として高い欠勤率を生みやすい状態を作り出していると言えます。悪いスパイラルに陥る前に、早急に対策することが重要です。
精神的・体力的につらい
コンタクトセンターは基本的にデスクワークであり、長時間座り仕事が続けば体力的につらさを感じることもあるでしょう。仕事量の多さ、管理者のサポート不足、クレーム対応などの要因も精神的なストレスに繋がります。
十分に休息がとれていれば多少の疲れやストレスは問題ありません。しかし、ハードワークが続いたり、学業や他の職業と掛け持ちしていたりと休みの取りにくいオペレーターは、体調を崩し、欠勤を繰り返すこともあります。
欠勤率を改善するには
当日欠勤の件数を減らし、スムーズにセンターを運営するためにはどのような改善策が有効でしょうか?ここからは、欠勤率の改善ポイントを3つ紹介します。
欠勤が多い理由を突き止める
欠勤率の多さには何か原因があるはずです。先に紹介した欠勤理由などを参考に、オペレーターごとに欠勤の理由は何か?なぜ事前に連絡出来ないのか?どうすれば減らせるのか?をヒアリングし、原因を突き止めましょう。
ただし休んでしまったオペレーターに対して高圧的に面談をすることは禁物です。益々職場から足が遠のき、当日欠勤が増えるだけでなく最悪の場合離職してしまいます。それぞれ事情を考慮し、何か困ったことがあれば相談にのってあげるくらいの気持ちで臨みましょう。
オペレーターの責任意識を持たせる
オペレーター1人1人が責任を持って仕事ができるように、仕事への動機付けやモチベーション維持するための対策が必要です。具体的にはコンタクトセンターの仕事に面白味ややりがいを感じられるよう、以下のようなフォローを行います。
・明確な目標を与える
・興味のある、もしくは責任のある仕事を任せる
・定期的にフィードバックの機会を設ける
・達成感を感じさせる
やむを得ず当日欠勤が必要な場合も、自分で代替者を見つけるようにする、ペナルティーがかけるなどの工夫で、欠勤しにくい雰囲気を作ることができます。
職場環境の改善に取り組む
職場環境とは、騒音や明るさといった物理的な環境と、上司や同僚との人間関係といった精神的な環境の大きく2種類があります。物理的な環境は現場のオペレーターが気持ちよく働けるように照明や空調、温度・湿度などに配慮しましょう。見落としがちですが、PCやキーボード、マウス、ヘッドセットなどの業務ツールも、使いやすさが職場環境に大きな影響を与えるので注意します。
人間関係の改善点は、「いじめ」や「嫌がらせ」「孤立」といった分かりやすいものだけではありません。上司の指示が分かりづらい、同僚に話しかけづらく協力をお願いしにくいなどもあります。定期的にアンケートや面談を行い、本人がストレスに感じていることを汲み取ってあげることが重要です。その他にも、モチベーション維持・向上に役立つ施策が有効です。
まとめ
生産性や応対品質に影響を与える当日欠勤は管理者が優先的に対応すべき課題の一つです。当日欠勤が横行してしまえば、職場の雰囲気・モラルは低下し益々状況は悪化します。この記事を参考に、当日欠勤の対策を始めてみましょう。
WRITER
トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人
広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。