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2021.04.16

クラウド / PBX / 災害 / 停電 / UPS / BCP対策 /

PBX・クラウドPBXの停電対策とは?災害時にIP電話を使う方法も解説|トラムシステム

企業での日々の業務に欠かせないビジネスフォン・クラウドPBX。災害などが原因で停電になった場合、非常用電源などの準備がないとIP電話機を含めて使えなくなるため注意が必要です。

この記事では災害時のオンプレミス型PBXとクラウドPBXの使用可否や、PBXの停電対策について詳しく解説します。

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ビジネスフォン・クラウドPBXの停電対策

地震などの災害により停電が発生した場合、PBXは利用できるのでしょうか。オンプレミス型PBX(ビジネスフォン)とクラウドPBXのそれぞれについて詳しく解説します。

オンプレミス型PBX・ビジネスフォンの場合

オンプレミス型PBX(ビジネスフォン)は、停電の発生と同時に停止します。しかし電話回線自体は停電時も利用できるため「停電機能付きビジネスフォン」やこの後に解説する「UPS(無停電電源装置)」を用意しておくことで、停電時も電話機能を利用できます。

ビジネスフォンの停電対策はアナログ、デジタル、IPなどの回線によって異なります。詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひあわせてご参考ください。

クラウドPBX・IP電話機の場合

クラウドPBXはベンダーが管理しているクラウド上のサーバーで動作するため、オフィスが停電中であってもPBXそのものは動いています。

しかしオフィスが停電すると社内にインターネットを供給しているルーター、ハブ、社内の固定電話機(IP電話機)、VoIPなどは停止するため、結果として電話機能が使えなくなります。

そのため停電時にもクラウドPBXを使うためには「UPS(無停電電源装置)」を利用してこれらの機器で電源供給をする必要があります。

内線化したスマートフォンは利用可能

停電によって固定電話機や社内のインターネットが動作しなくなった場合でも、内線化(BYOD)したスマートフォンは引き続き利用可能です。

その場合公共のWifiやキャリアによるモバイルデータ通信を利用することになります。

クラウドPBXが災害に強い理由とは

クラウドPBXとは、これまで構内に置いていたPBX(Private Branch eXchange:構内交換機)をクラウド化し、インターネット上で通話・通信を行うシステムです。近年は地震などの災害対策としてもクラウドPBXは注目されています。

その主な理由にクラウドPBXが物理的機器が不要であることがあげられます。

構内にPBXを設置する必要があるビジネスフォンと異なり、クラウドPBXではすべての機能がクラウド上で管理されています。そのため災害時にもパソコンやサーバーなどの物理的機器の破損によって、電話機能が停止したり、重要なデータが失われることがありません。

また災害時には交通機関の麻痺によって社員がオフィスに出社できない可能性もあります。このような場合でも社員が保有するスマートフォンを内線化して業務で利用するBYOD(Bring your own device)を実施していれば、インターネットを通じて自宅から内線・外線機能を利用可能です。

地震・通信障害発生時はどうなる?

地震や通信障害が発生した場合はどうでしょうか。

地震の発生時、多くの人が安否確認などのためネットや電話を利用するため、キャリア回線は繋がりづらくなります。キャリアの基地局での不具合が原因で通信障害が発生した場合も、モバイルデータ通信はできなくなります。

この場合には公共や社内、家庭のWifi(インターネット)を通じてクラウドPBXを利用する方法があります。

停電が予定されている場合にやるべきこと

PBXや電話機などの電子機器は、停電などが原因でいきなり電源供給が途絶えると故障やデータ破損などのトラブルが発生することがあります。このためメンテナンスなどで事前に停電がわかっている場合は、あらかじめ各機器の電源を切っておくことが大切です。

PBXなどの電源の切り方はメーカーや機種によって異なります。販売業者に問い合わせるか説明書を確認してください。

電源の復旧後は末端装置から電源を入れる点も覚えておきましょう。具体的には、終端装置→ルーター→PBX→無線ルーター→PoEハブ→パソコンの順番でオンにするのが一般的です。
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停電時にIP電話を利用する方法

電源供給が必須なIP電話を停電時にも利用する場合はUPS(無停電電源装置)を事前に設置しておく必要があります。

ここからはUPSの概要や選び方について詳しく解説していきます。

UPS(無停電電源装置)とは

UPS(Uninterruptible Power Supply)とは「無停電電源装置」と呼ばれ、代替電源として「バッテリー」の役割を果たす機器です。

PCやサーバー等の電子機器類は、電源供給が不安定になると電流や電圧の変化によって内部のデータが破損したり、機器の動作が不安定になったりすることがあります。停電によりサーバー等の機器に電源が供給されなくなった場合、業務の継続が難しくなる上、機器の状態によっては最悪データが破損する可能性も。

それを防ぐのがUPS(無停電電源装置)です。停電で電源が供給されない事態に陥っても、UPSから一時的に電源供給を継続することで最悪の事態を回避可能です。

UPSの選び方

様々なメーカーがUPSを販売をしているため、自社に適した装置を選択することが大切です。

UPSの選ぶ際に参考にすべき6つポイントを解説します。

1.バックアップ対象の機器
UPSでバックアップしたい機器(パソコンのハードディスクのデータ、大型産業機器に入っているデータ)によって、必要な電力量等も変わってきます。

2.給電方式
バックアップする製品によって給電方式が異なるため、適切なものを選択しましょう。現在、UPSの給電方式は以下の3種類があります。

・常時商用給電方式
・常時インバーター給電方式
・ラインインタラクティブ方式

3.出力性能
PCやサーバー、産業機器など使用する機器によって消費電力が異なります。消費電力や接続台数を確認して、必要な出力性能を満たすUPSを選択しましょう。

4.バッテリー性能
UPSの心臓部であるバッテリー性能。

性能を確認する基準の1つが「期待寿命」です。期待寿命とは、20℃の環境下でのバッテリー性能の維持期間で、4~5年が基準となります。

また、「フル充電までの充電時間」も基準の1つです。充電時間は製品の容量やバッテリーの大きさによって異なるため、接続機器や使用環境に応じて選択しましょう。

5.出力波形
UPSの出力波形には、波形が安定した周期の「正弦波」、直線的な波形の「矩形波」の2種類があります。

UPSをPCやサーバーを接続して利用する場合には「正弦波」を選択するのがおすすめです。理由としては、最近のPCにはスイッチング電源と呼ばれる電源装置が搭載されており、この電源装置と「正弦波」の相性が良いためです。

6.電源の環境(電圧・周波数)
UPSがバックアップ運転に切り替わるのは、予め設定した電圧や周波数がその設定から外れた時です。停電等は必然的にその設定から外れることになります。UPSを選ぶ要素として電圧や周波数は確認しておきましょう。

UPSは入力される電圧や周波数が予め設定した数値を外れた場合に、バックアップ運転に切り替わる仕組みになっています。

一般的に入力電圧は日本だと100V(たまに200Vもある)、周波数は東日本で50Hz、西日本で60Hzとなっています。これらの数値を基準として設定できるUPSを選択しましょう。

まとめ

オフィスが停電した場合であっても、クラウドPBXそのものは動作し続けます。しかし電源供給が必要なIP電話や社内のインターネット通信は利用できなくなるため、スマートフォン(BYOD)やUPS(無停電電源装置)で対策しておくことが大切です。

災害や通信トラブルはいつ発生するかわかりません。万が一の際に業務に支障がでないよう、本記事を参考に対策を進めましょう。

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WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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