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2021.10.19

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パブリッククラウド・プライベートクラウドとは?違いをわかりやすく解説|トラムシステム

ハードウェアやソフトウェアをネットワーク経由で利用できるクラウドサービスを調べると「パブリッククラウド」「プライベートクラウド」「ハイブリットクラウド」といった言葉をよく見ます。これらの言葉にはどのような意味があり、どれを選択すれば良いのでしょうか?例や比較表をもとにわかりやすく解説します。

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クラウドサービスをわかりやすく解説

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クラウドサービスとは、ネットワーク経由でITに関するソフトウェアやインフラを提供するサービスです。これまで物理機器や物理媒体が必要だったハードウェアやソフトウェアが、最低限のインターネット環境のみで利用できるようになります。

データもクラウド上で保管されるため、大規模なサーバーを自社で用意する必要もありません。その結果、システムの構築や運用にかかっていたさまざまな手間が削減され、業務効率化およびコストダウンを実現します。

クラウドサービスは、提供されるサービスによって3種類に分類可能です。

1.SaaS:Software as a Serviceの略。ネットワークを経由してソフトウェアを利用できるサービス。「Gmail」を始めとするメールサービスや会計ソフトはSaaSのクラウドサービスです。

2.PaaS:Platform as a Serviceの略。ネットワークを経由して仮想アプリケーションやデータベースなどの開発環境を利用できるサービスで、システム開発者が主に利用します。

3.IaaS:Infrastructure as a Serviceの略。ITシステムの稼働に欠かせない仮想サーバーや共有ディスクといったインフラ部分を提供します。近年利用シーンが増えているAmazonの「Amazon Web Service」もIaaSのクラウドサービスです。

専門家やエンジニア以外は、SaaSの利用が主となります。

パブリッククラウドとは

パブリッククラウドとは、クラウドサービスの中でも、サーバーやソフトウェアなど全ての環境を他のユーザーと共有して利用するマルチタレント型の形態です。

専用の環境が不要なため、小規模な利用でもネット申し込みだけですぐに導入できます。
以下の特徴を活かして、費用を抑えることも可能です。

・利用した分だけ課金される従量課金制である
・リソースを全ユーザーと共有できる
・保守管理を自力で行う必要がない

マルチテナント型

パブリッククラウドのように複数のユーザーが同じサーバー、アプリケーション、データベースを共有する形態をマルチテナント型サービスと呼びます。

マルチテナント型のクラウドサービスは、クラウド上に存在するサーバーやデータベースを仮想的に分割し、各ユーザーは割り当てられた領域を利用する形態です。現実世界で例えると、1つの大きなショッピングモールや雑居ビルの中にさまざまなテナントが立ち並んでいるイメージと言えます。

シングルテナント型

シングルテナント型は、サーバーやソフトウェアを他のユーザーと共有せず、企業専用のシステムを0から構築して利用します。現実世界で例えると、更地の土地を購入して新規店舗を建設するイメージです。

マルチテナント型よりも費用や手間はかかりますが、システムの自由度やカスタマイズ性に優れており、他のユーザーとシステムを共有しない分セキュリティを高めることも可能です。

パブリッククラウドのメリット・デメリット

パブリッククラウドのメリットは、以下のように整理できます。

1.インターネット環境さえ用意すれば誰でもすぐ導入できるうえ初期費用も安価
2.従量課金制で使った分だけ費用が発生するのでコストカットしやすく、ニーズに応じた利用量の調整も容易
3.定期的なアップデートやメンテナンスを自社で行う必要がなく、システム担当者の人的コストが不要

このように、手軽さとコスト削減効果を求める場合は、パブリッククラウドの導入がおすすめです。

ただし、以下のようなデメリットもある点に留意が必要です。

1.トラブル発生時はサービス提供者側に対応を委ねるため、復旧連絡を待つほかない
2.拡張性に乏しく、独自のシステムを構築しにくい
3.既存のサービスと互換性がないものも存在する

パブリッククラウドサービスの例

パブリッククラウドはAmazonやGoogleといった大手IT企業がサービスを開発しています。数百種類におよぶSaaS、PaaS、IaaSが提供されており、ユーザーは状況に応じて好きなサービスを選択可能です。

1.Amazon Web Service(AWS)
Amazonのサービス。ストレージ、アナリティクス、アプリケーションサービスなどを広く利用可能で、カスタマイズや設計も柔軟に行える

2.Microsoft Azure
オフィスでの利用に適したマイクロソフトのサービス。WordやExcelといった定番ソフトをクラウド化できる。

3.Google Cloud Platform(GCP)
Google社の開発した機械学習ツールやAI関連サービスが豊富

4.IBM Cloud
IBMのサービス。大企業での利用に適しており、セキュリティを高めた環境で安定して利用できる

5.Alibaba Cloud(アリババクラウド)
スマホ決済「ペイペイ」のインフラにも採用されているサービス。中国アリババグループと日本のソフトバンクグループの合弁で開発された

プライベートクラウドとは

プライベートクラウドとは、自社の環境に合わせたシステム環境をカスタマイズを行える、シングルテナント型のクラウドサービスです。

パブリッククラウドよりも高価で導入にも時間がかかりますが、その分システムの安全性やセキュリティが担保されており、専用のカスタマイズも要求できます。

企業内部にクラウド環境を設置する場合はオンプレミス型プライベートクラウド、パブリッククラウド内に自社専用のクラウド環境を構築する場合はホスティング型プライベートクラウドと呼ぶのが一般的です。

ホスティング(ホステッド)型

ホスティング型プライベートクラウドは、インターネットを通じてサービスを利用する点はパブリッククラウドと同じです。しかし、ほかのユーザーから隔離された専用環境を構築するのが大きな違いです。

VPNや専用回線など、秘匿性の高い安全なネットワークを通じて利用します。パブリッククラウドの手軽さと安価なコストをある程度維持しつつ、契約した範囲内でネットワークやインスタンス構成を柔軟に変更できるため、中小企業での運用がおすすめです。

オンプレミス型

オンプレミス型プライベートクラウドは、自社内に仮想サーバーを設置し、クラウド環境を0から構築して利用する形式です。

ホスティング型より高額なコストや導入期間の長期化が発生しますが、専用のセキュリティポリシーや冗長性を備えた機器構成など、専門的な設計およびカスタマイズを可能とするのがメリットです。

より堅牢で安定したシステムを導入したい大企業での利用が推奨されます。

プライベートクラウドのメリット・デメリット

プライベートクラウドのメリットは、以下のように整理できます。

1.パブリッククラウドより高度なセキュリティを実装できる
2.自社専用のクラウド環境を構築できるため利便性が高い
3.トラブルや障害発生時のコントロールを自社で行うこともできる

ただし、以下のようなデメリットもある点に留意が必要です。

1.専用の機器やインフラなど、パブリッククラウドよりもはるかに高額なコストが発生する
2.大規模なシステムの場合は、自社内で専門家やシステム運用担当者を雇用しなければならないケースも存在する
3.導入するのに時間がかかる

プライベートクラウドを導入する際は、パブリッククラウドでは構築できない環境、システム、セキュリティが本当に必要なのか、入念に確認しましょう。

ハイブリットクラウドとは

ハイブリッドクラウドとは、パブリッククラウド(プライベートクラウド)だけといった単体利用ではなく、企業が利用している既存のシステムとクラウドサービスを組み合わせた利用形態のことです。

今まで利用してきた物理サーバーや通信回線によるオンプレミス型システムを維持しつつ、部分的にクラウド環境を構築し、双方の利点を生かした運用が可能になります。既存のシステムを完全にクラウド環境へ移行させることが難しい企業などで採用されており、様子を見ながら徐々にクラウド化を促進することができます。

パブリッククラウドとプライベートクラウドの比較まとめ

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これまで、クラウドサービスは利便性が高い一方で「IT環境全てをクラウド化するのは難しい…」として採用を見送られる事も多くありました。近年ではさまざまな選択肢が存在しており、状況に応じた形態を選択できます。

オンプレミス型システムを維持したままクラウド化を推進できるハイブリットクラウドも存在しているため、導入ハードルは以前よりはるかに下がったといえるでしょう。

クラウド形態が選べるおすすめクラウドPBXのご紹介

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クラウドPBXとは、ベンダーがクラウド上に設置したPBX(構内交換機)にインターネットを通じてアクセスすることで内線・外線などの電話機能を利用するサービスです。

電話回線ではなくインターネット回線を利用するため、回線工事が必要ありません。さらにビジネスフォンの主装置にあたるPBXがクラウド上にあるため、オフィス内に物理的な機器を設置することなく、インターネット環境さえあればすぐに利用開始できます。

【クラウドPBXのメリット】
・PBX(主装置)を購入する必要がないため、初期費用を抑えられる
・インターネット環境があればPBX機能を利用することができる
・スマートフォンを内線端末として利用できる
・複数拠点を持つ企業の場合、海外拠点であっても拠点間の通話をすべて内線で行える
・物理的な機器をオフィスに設置する必要がないため、地震などの自然災害時に破損する危険性がない
・機器のメンテナンスやセキュリティ対策を自社で行う必要がない
・回線の増減や設定などもブラウザから簡単に行うことができる

これらのメリットにより、個人事業主・中小企業から大企業まで様々な企業で普及しています。

自社の要件にあわせてクラウド形態を柔軟に選択できるクラウドPBXをお探しの方は、トラムシステム株式会社のTramOneCloudがおすすめ。
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マルチテナント型パブリッククラウド、シングルテナント型パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドの4つの中から選択可能です。

外線電話、内線電話、パーク保留、転送、留守電などのビジネスフォン機能はもちろん、インスタントメッセージ、チャット、電話・Web会議、プレゼンスなどのUC(UnifiedCommnication)機能も網羅。
スピーディーな導入、容易な設定変更、ロケーションフリー、そしてシンプルで明快な料金体系で、あらゆるニーズに応えます。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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