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2021.04.12

Web会議の失敗事例から学ぶ!システム導入前後の注意点7つ|トラムシステム

離れた場所にいる相手と気軽に会議ができるWeb会議。多くの企業で利用が普及する一方で、導入前の検討が不十分であったことなどが原因で「利用が普及しなかった」「システムの再構築が必要になった」といった失敗事例もあります。

この記事ではWeb会議システム導入に関する失敗事例と、導入前後に気をつけたいポイントについて解説します。

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Web会議とは

Web会議とは、インターネットで複数拠点を連結して行う会議です。Web会議ツール、パソコン、インターネットさえあれば簡単に運用できる点が特長で、コロナウィルスの影響によるテレワーク需要をきっかけに日本でも急速に利用が拡大しました。

Web会議は手軽さや多様性の面でもメリットがあります。かつて主流だったTV会議システムは大掛かりで高額な設備を必要としましたが、クラウド型が主流のWeb会議システムは安価に利用可能です。資料共有や動画配信など会議以外の様々なシーンで活用できる点でも勝っています。

Web会議のメリット

「会議とは対面で行うもの」というこれまでの常識を塗り替えるまでに普及したWeb会議は、業務効率やコストの点でもメリットがあります。

・会議室の用意が必須ではない
TV会議では専用の機器が必要になるため会議室に設置する必要がありましたが、インターネットに接続できる環境であれば場所を問わず会議に参加できます。

・専用の機器が不要
ブラウザ、カメラ、マイクがあればWeb会議を開催できます。専用機器の手配が不要になるため初期費用を抑えることができます。

・出張費をおさえることができる
遠方のクライアントや担当者と資料の共有や会話ができるため出張費の削減に貢献できます。

Web会議とテレビ会議の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

Web会議導入の失敗事例

コストや時間をかけて導入したWeb会議であっても、導入後に期待通りの効果を得られるとは限りません。Web会議導入の失敗事例をいくつか紹介します。

利用者が増えすぎて許容量を超えてしまった

導入したWeb会議システムの普及活動は重要ですが、システムが許容できる利用者数は把握しておく必要があります。利用者が予想以上に増えてしまったため、同時開催できる会議の数や設置できる会議室の数が多い別のシステムに乗り換える必要があった事例もあります。

新しいシステムへの乗り換えは、利用者への周知やマニュアル作成などコストがかかります。一度導入したシステムは出来るだけ長く使えるよう、利用者の人数はあらかじめ余裕を持って設定するか、利用可能人数の増減が柔軟に変更できるシステムを選びましょう。

回線がパンクした・通信が安定しない

Web会議はインターネット回線を利用するため、Web会議利用が増加するとその分トラフィックが増加します。Web会議の同時開催などによりインターネット回線が逼迫されると、音声にタイムラグが発生したり、画像が途切れ途切れになったりする可能性があり、円滑な会議運営が困難になります。

インターネットを利用している他の社員の業務にも支障がでる可能性があります。これを防ぐためには、同時開催できる会議の数や、Web会議システム上での資料共有のルール設定(例:容量の多い資料はあらかじめメールなどで共有しておく)といった対策が必要です。

合わせて、一つの会議でどれくらいトラフィックが増大するのかを把握し回線の帯域に余裕を持たせておく必要もあります。

「使い方がわからない」と言われた

「会議室の作り方や会議への参加方法がわからない」「音声が聞こえない・繋がらない」といった利用者からの問い合わせには、すぐに対応できる体制を整えておくことも重要です。

マニュアルや問い合わせ窓口の設置など、利用者が快適にWeb会議を開催できるためのサポートは、利用促進のためのポイントとなります。Web会議の開催方法やシステムの基本操作方法を運用担当者へ説明し、問い合わせにすぐ対応できる体制を整えておきましょう。

Web会議システム導入前のポイント

導入後にトラブル発生を防ぐためには、事前にWeb会議の特徴をよく理解し、自社の利用方法にあった方法で導入することが重要です。導入時に気をつけるべきポイントを解説します。

利用人数や会議形態の把握

Web会議導入の前にどれくらいの人数が利用し、どのような会議がどれくらいの頻度で開催されているか把握する必要があります。

同時接続数が多くないのであればクラウド型のWeb会議を、最重要機密情報を取り扱う会議が多いのであればインターネット回線でなく会社専用の回線を使用するオンプレミス型のWeb会議を選ぶ、という判断が可能になります。

Web会議システムの種類(オンライン型・クラウド型)については記事の後半で解説しています。

ネットワーク環境の見直し

利用人数が把握できたら、機器の選定を行いましょう。マイク・スピーカーは快適に利用できる人数が記載されてます。

Web会議を利用するとPCからインターネットまでの経路でトラフィックが増えます。一人あたりのトラフィックを算出しWeb会議開催の数がピークに達しても回線が逼迫しないか確認する必要があります。

逼迫する可能性がある場合には、帯域を増やすことも検討しましょう。

グループウェアとの連係

グループウェアを利用している場合、導入しているWeb会議と連係がとれるか確認しましょう。連係が取れているグループウェアならば、会議室の予約・参加者のスケジュール調整・会議の参加がグループウェアのみで行うことができます。

トライアルの利用

事業者によってはトライアルを提供していることがあります。導入するシステムを実際に試すことで、操作画面の使い勝手はもちろん、映像や音声の品質や対応できないデバイスの有無や確認できるため、積極的に利用していきましょう。

Web会議システム導入後のポイント

Web会議システムは導入すれば終わりではありません。対象者に問題なく、快適に利用してもらうための注意点を解説しましょう。

利用マニュアルの作成

基本操作マニュアルを作成し、利用者へ展開しましょう。わかりやすさはWeb会議の利用を促進させます。Q&A方式でよくある疑問に回答したり、利用開始までの手順を動画で解説したりするのも有効です。

問い合わせ窓口の設置

操作マニュアルを作成しても、全て解決できるとは限りません。そこで問い合わせ窓口を設置して、利用時の疑問にすぐに応えられる体制を整えましょう。

導入直後に問い合わせが殺到することを防ぐためにも、ITツールの利用が苦手な従業員を対象に説明会を実施するのもおすすめです。

カメラ・スピーカー・マイクなどの機器の貸し出し

Web会議システムは個人のPCなどにインストールすれば良いですが、スピーカーやマイク、ヘッドセットなどは持っていない従業員もいるかもしれません。このようなケースに備えて、希望する人にはヘッドセットなどの機器を貸し出しできるように準備を整えておくことも重要です。

Web会議に使用するカメラ・マイク・スピーカーの選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

Web会議システムの種類

Web会議は各PCがWeb会議のサーバーと接続しサーバーから音声や画像を取得する、サーバー&クライアント方式です。Web会議のサーバーにはクラウド上に設置するクラウド型、自社設備にするオンプレミス型があります。

それぞれのメリット・デメリットを解説するので、自社にあった形式を選びましょう。

オンプレミス型

<メリット>
ー主に自社のVPNを利用するため、セキュリティが強固
ーインターネット回線を使用しないため、インターネットへの通信には影響がない

<デメリット>
ー社外との接続ができず、接続するためにはネットワーク環境の見直しが必要
ー自社のネットワークに合わせた設計・構築作業が必要

クラウド型

<メリット>
ー社外との接続に利用できる
ーサービス提供会社との契約のみで導入スピードが早い

<デメリット>
ーインターネット回線を使用する為アクセスが集中する場合がある
ーセキュリティはサービス運用会社に依存する

個人情報などの機密情報もやり取りされるWeb会議システムには、強固なセキュリティ体制が求められます。詳しくはこちらの記事をご参考ください。

まとめ

Web会議の導入で期待通りの効果を得るためには、導入前の現状把握や詳細な利用想定に加えて、導入後に起こり得る問題への対策が重要です。Web会議システムベンダーの中には、無料でトライアル利用ができるところもあります。そういったサービスを積極的に利用し、どのようなシステムや利用方法が自社に合っているのかを見極めていきましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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