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ACW/AHT/ATT丨コールセンターの生産性を向上させる3つの指標の改善方法|トラムシステム

コールセンターでは日々膨大な量の入電があり、いかに効率的に対応を行い、コールセンターの生産性を向上させるかが大きな課題になっています。この記事では生産性を図る指標値の説明と生産性を上げるために必要な手段について詳しく解説しています。

コールセンターの生産性を測る3つの指標

コールセンターをより良いものにしていくためには、コールセンターの現状を客観的な事実に基づいたデータによって正確に把握し、生産性向上につながる対策を施していくことが肝心です。

コールセンターでは、AHT、ATT、ACWの3つの指標でコールセンターの生産性を測ることが一般的です。各指標について詳しく解説していきます。

AHT

AHT(Average Handling Time)とは、通話時間、保留時間、後処理時間の平均処理時間を意味する用語です。

AHTはコールセンター全体及び各オペレーターの生産性を図る指標です。適切な処理時間内に業務を終えているどうかを測るだけではなく、業務の改善やオペレーターが抱えている課題を見つけることも可能です。

一般的にはAHTはできるだけ短い方が良いとされており、短いことにより以下のようなメリットが得られます。

・限られた人数でたくさんの電話応対ができる
・放棄呼量が減るため、電話につながりやすくなると感じてもらえる
・コールセンターの運営コストの削減につながる

一方で、処理時間を短くしようとしすぎることで事務的で冷たい印象を与えたり、オペレーターが自分で解決しようと頑張りすぎることで苦情やミスに繋がったりするため、適切なAHT管理が求められます。

ATT

ATT(Average Talk Time)とは、オペレーターが顧客と通話している平均時間を意味する用語です。

例えば、これまでオペレーターが顧客との通話で1件あたり平均15分かかっていたところを平均10分まで短縮できたとします。その結果、1時間(60分)あたり4件しか電話応対できなかったところが6件対応できるようになるため、生産性が向上したと言えます。

一日に膨大な数の入電があるコールセンターでは、生産性向上のためにATTの短縮に取り組むケースが多くあります。

しかし、実際には顧客や問い合わせ内容によって大きく左右されるため、オペレーターの力量やコールセンター単位での取り組みだけでは必ずしも短縮できるとは言い切れません。また、安易な通話時間の削減は対応品質が下がり、顧客満足度の低下につながるため、注意しておきましょう。

ACW

ACW(After Call Work)とは、顧客との通話が終わった後にオペレーターが行う処理(応対記録の入力や顧客からのご意見の記録、顧客からの依頼内容をまとめる処理など)にかかる平均時間のことです。

ACWはいわゆる「作業時間」にあたるため、顧客や問い合わせ内容によって大きく時間が変動するATTに比べ、コールセンター側で主体的に取り組むことができます。

ACWが長引く原因としては、入力内容が定まっていない、他部門への連携が必要になる、入力項目が多すぎるなどが挙げられます。不要な入力項目を減らしたり、AIによる自導入入力などによってACWの改善が期待できます。

生産性を向上させるためには

コールセンターの生産性を向上させるためには、これまでに紹介した生産性を測る指標値(AHT、ATT、ACW)を改善する取り組みが必要です。各指標値を改善するための取り組みについてご紹介いたします。

適切なAHT管理

AHTを改善するためには、適切なAHT管理が求められます。次の5つのポイントを確認しておきましょう。

(1)課題は仕組みで解決させる
処理時間が長いことで考えられる課題はいくつかあります。例えば、通話時間が長い場合、業務プロセス自体が長い、専門用語が多くて説明時間が長い、高齢者からの問い合わせが多い、などがあります。同様に、保有時間が長い場合、知識やスキル不足・新人オペレーターが多い、イレギュラー対応が多い、などがあります。後処理時間が長い場合、後処理内容が複雑で多い、システム化されていない、などがあります。

何が課題になっているのか、その原因を特定して仕組みで解決するように進めていきます。

(2)適正な処理時間を設けて管理する
通話時間は、顧客満足度を維持できる時間をモデルケースをもとにシミュレーションをして算出します。他社事例やコストカットを前提とした希望的観測で算出してはいけません。後処理時間は、事前にシミュレーションを行い、適切な処理時間の平均値を算出します。保留時間は0秒が理想ですが実現は不可能なので、1分程度を目標に検討します。

(3)処理時間は常にモニタリングする
各オペレーターの対応をモニタリングすることでAHTの改善につながります。
例えば、応対時間が長くなっているオペレーターに早く気づくことができ、事態が大きくなる前に収拾を図ることが可能になります。また、待ち呼量が増えるようであれば、オペレーターの応対ピッチを上げる指示を出したり、後処理をしているオペレーターに電話に応対するなど指示出しができます。

(4)無駄な時間を減らす
各オペレーターの応対の流れや対応内容が適切かどうかを確認したり、保留時間が長くなったり、頻度が多くなる場合にはオペレーターの再教育の実施を考慮します。後処理時間が長い場合には、個人の問題なのか、仕組みの問題なのかを切り分け、適切な対応を検討します。

(5)個人の力量を平準化する
オペレーターは経験値やスキルなど、個人の力量によって生産性も大きく変わるため、コールセンターの生産性を上げるためには、個人のばらつきを極力抑えられないかを考えます。
例えば、処理時間の長いオペレーターをピックアップして、教育や指導を行い平準化を行ったり、トークスキルやタイピングスキル、文書作成スキルなど、オペレーター全体のレベルアップのためのトレーニングも実施します。

ATTの短縮

ATTは顧客に大きく左右されてしまうため、単純に短くしようとするとうまくいきません。短縮するための手段の一つとして、顧客との通話を録音したコールの中身を分析するコールフロー分析があります。コールフロー分析には様々な分析方法がありますが、その中の1つであるテープ起こしでは顧客との会話を文字に起こします。

音声ではなく文字で検証を進めることで、話しているときには気づかなかった改善点が見えてきます。例えば、要領を得ていない説明であったり、顧客が何度も同じ質問をしているのに適切な回答ができていないなど、様々なことが浮き彫りになります。

改善点は会話をしたオペレーター本人よりも、第三者の方が気づきやすいため、複数人でグループを組んで検証を行うのが効果的です。その他、コール内容を段階ごとに分割して検証する方法も有効です。顧客からのヒアリング、その返答、相談を受けている時間、提案している時間など、分割することでどこの工程を改善するのが効果的なのかを把握することが可能です。

ACWの短縮

ACWはコールセンター内で改善施策が行えることから、積極的に改善に取り組んでいくべきです。まずは、後処理内容の最適化を行います。コール後に入力する情報量が多いと必然的に処理時間が増えますし、煩雑で考える時間が必要な項目が多くあると、入力するたびに考える時間が発生してしまい処理時間が増えてしまいます。

また、他部門や上司に都度確認する必要がある場合には、相手が不在のため再度連絡しないといけなかったり、待ち時間が発生するなどの無駄な時間が発生します。できる限り、考える時間を作らなくても良いような内容であったり、待ち時間が発生するなどの項目がないような入力欄の設計、オペレーターが入力しやすい画面作りなどを検討します。

生産性に関連するその他の要素

AHT、ATT、ACWのような指標値以外にも生産性に関連する指標値があり、自社にあった指標値を採用することが大事です。上記の3指標以外に生産性を表す指標値の中でも比較的よく利用される応答率、稼働率、休憩時間について詳しく解説していきます。

応答率

つながりやすさを表す指標値として応答率があります。応答率とは、つながりやすさの代表的な指標であり、PBXへの着信後にオペレーターに接続された呼数の割合になります。

応答率はほとんどすべてのコールセンターで採用されている指標値のため、他社比較がしやすく、また管理者にとっても測定、管理もしやすいのが特徴です。

一方、1日単位で管理をしてしまうと繁忙時間のつながりにくかった時間があったとしても、まとめられてしまうことから、うやむやになりやすい欠点があります。また、顧客の待ち時間は含まれていないため、長時間待たされている顧客がいたとしても応答率だけでは把握することが困難です。

稼働率

稼働率とはコールセンターで応対しているオペレーターが、業務を行うのに要している時間を図る指標値です。

稼働率を把握することで、業務量に対する受付体制の状況、各オペレーターのスキルや生産性、教育の質と量の妥当性など、コールセンター運営の健全性を判断できます。

稼働率を適正に保つためには、オペレーターの1ヶ月、1日、1時間単位で業務量を測定し、オペレーターの適切な処理時間を設定します。算出された結果に基づいた人員を確保して配置することで適切な稼働率を満たせます。

休憩時間

業務の生産性を向上させるためには、作業時間を増やすのではなく、十分な休憩時間を確保することが大切です。

同じ業務時間でも働き詰めで業務を行うよりも、適度な休憩を挟むほうが生産性が高まるという調査結果があるほど休憩時間は重要であり、日本でも休憩時間を積極的に取り入れて生産性向上に努めている企業も増えつつあります。

人間の集中力は長続きせず、人や状況にもよりますが一般的には50分〜90分が限界と言われています。そのため、オペレーターもこの時間に合わせて積極的に休憩時間を取り入れることで、生産性を向上できる可能性があります。

また、高い集中力を出す方法として昼寝が注目されています。昼寝が仕事の集中力を高めることは知られており、日本でも近年、積極的に昼寝を採用する企業が増えてきており、専用のリラクゼーション設備を完備している企業もあるほどです。

その一方、30分以上の昼寝は逆に効果が下がると言われているため、10〜20分ほどの昼寝を奨励することも検討しておきましょう。

まとめ

コールセンターの運営を効率化させるためには、生産性に関する指標について正しく理解した上で、各指標値を改善していくことが大切です。指標値も複数あるため、自社にあった指標値を選定し、生産性の高いコールセンター作りに取り組んでいきましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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