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2018.10.15

クラウドPBX導入時の電話番号丨今の番号を引き継ぐ方法とは|トラムシステム

クラウドPBXの導入時に気になるのが、今使っている会社の電話番号を引き継げるのかどうかという点です。会社の電話番号が変更されることは、HPや名刺の情報更新、顧客への連絡などの手間が発生するため、できるだけ今の番号を引き継ぎたいものです。この記事では、クラウドPBX導入時の電話番号や電話番号の引き継ぐ方法について解説します。

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クラウドPBX導入で電話番号は変わる?

クラウドPBXでは、ベンダーがクラウド上に構築したPBX(電話環境)にインターネットを通じてアクセスします。

導入時の電話番号は契約時にベンダーから提供されますが、これまで使っていた電話番号をそのまま使用したい場合、これからの紹介する方法で引き継ぐことも可能です。

なお、電話番号の引継ぎ手続きには最長1ヶ月かかるケースもあるため、早めの対応をおすすめします。

電話番号を引き継ぐ方法①番号ポータビリティ(LNP)

電話番号を引き継ぐ手段のひとつとしてLNP(番号ポータビリティ)を使用する方法があります。LNPの詳細や利用条件を解説します。

LNPとは

「LNP(Local Number Portability)」とは、固定電話番号の引継ぎ(番号ポータビリティ)です。なお、携帯電話番号の引継ぎではMNP(Mobile Number Portability)が用いられています。

例えばオフィスの移転により電話番号が変わってしまうような場合でも、LNPを利用できれば継続して同じ番号を使用することが可能です。しかしこのLNPには条件が設けられており場合によっては利用することはできません。

LNPができる番号

LNPによる電話番号の引継ぎに関しては、現在使用している番号の取得方法によってできるできないは異なります。それぞれ「できる番号」と「できない番号」は次の通りとなります。

ーLNPできる番号
・NTT東西日本で固定電話番号を取得した場合
・NTT東西日本のひかり電話で固定電話番号を取得した場合
・NTTで固定電話番号を取得後、LNPで他の通信キャリアに移行した場合

ーLNPできない番号
・固定電話の契約がNTT東西日本の範囲にない場合
・固定電話番号がIP電話に対応していない場合

LNPの方法や条件についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。合わせてご確認ください。


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電話番号を引き継ぐ方法②ゲートウェイを設置

既存の電話番号を引き継ぐ手段としてゲートウェイを設置する方法もあります。この項目ではゲートウェイの役割や既存のPBXと併用する利点について解説します。

ゲートウェイとは

ゲートウェイとは、異なるネットワークを相互につなぐためのネットワークノードです。

ゲートウェイには様々な役割がありますが、中でも既存のアナログ電話網とIP電話網をつなぐために必要となるのが「VoIPゲートウェイ」です。これまでのアナログ電話回線はそのままだとインターネットに接続することはできません。そこでVoIPゲートウェイが橋渡しの役割を担います。

VoIPとはIPネットワークにおける、データ通信を用いて音声通話をおこなうために必要な技術です。

ゲートウェイを使えばクラウドPBXと既存のPBXの併用も可能

クラウドPBXとVoIPゲートウェイを組み合わせることで、既存のアナログ電話回線を使ってIP回線網を構築することができます。つまり、ゲートウェイによってクラウドPBXとこれまで使っていたPBX(ビジネスフォン)の併用が可能になります。

クラウドPBXとゲートウェイを併用するケースとしては、例えば「新規に立ち上げたコールセンターではクラウドPBXを使いたいが、オフィスではすでに設置しているPBXを使用したい」があります。このケースではそれぞれ電話環境の運用方法は異なりますが、VoIPゲートウェイを導入することでコールセンターとオフィス間での内線通話を可能とします。

それ以外には、購入したばかりのPBXやビジネスフォンがある場合、ゲートウェイを導入することでクラウドPBX導入後もそのまま使用することができます。

併用することでこのようなメリットはありますが、既存のPBXとクラウドPBX双方の利用料金が発生する点はデメリットです。

LNPとゲートウェイはどちらがおすすめ?

これまでLNPとゲートウェイの2つの電話番号を引き継ぐ方法を解説してきましたが、将来的なオフィス移転や機器導入に発生するコストを考えた場合、LNPによる移行がおすすめです。

ゲートウェイはアナログ回線を使用するため、オフィスが移動した際に電話番号が変更されてしまいます。またゲートウェイは機器導入費用も発生するためコストがかさむ点がネックです。

一方、LNPだとインターネットを使用した電話番号を持つことができるため、場所に関係なくひとつの番号を使い続けることができます。今後のオフィス移転などの可能性を踏まえると、LNPのメリットのほうが大きいでしょう。

スマートフォンでは2つの番号を使い分けられる

クラウドPBXはスマートフォンに専用アプリを導入することで、2つの電話番号(スマホ+固定電話)を使い分けることができます。クラウドPBXとスマートフォンを併用すると次のメリットを得ることができます。

・スマートフォンから内線をかけることができる
・スマートフォンから会社番号で発信できる
・オフィスへの着信をスマホで受けることができる

まとめ

クラウドPBXを導入する際電話番号の引継ぎが可能かどうかは現在の電話環境によります。コスト面では番号ポータビリティがおすすめですが、それでも確実にLNPをおこなえるとは限らないため、まずは電話業者に確認することが大切です。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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