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2018.11.27

クラウドPBXとUC機能丨便利機能・導入事例・利用すべき企業とは|トラムシステム

コスト削減や業務効率化などのメリットを持ち、多くの企業で導入が進んでいるクラウドPBX。様々な機能を利用することができますが、電話、メール、チャットを統合するUC(ユニティファイドコミュニケーション)機能は特に重要です。本記事ではUC機能の概要、メリット、導入事例について解説します。

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UCとは

UCとはUnified Communicationの略で、企業で利用される通信手段(電話、メール、チャット、電話会議やweb会議)を1つに統合する機能です。統合は連絡先などのデータをベースに行われ、状況に応じた最適なコミュニケーション手段を、複合的に利用することができます。

様々な通信デバイスやサービスが開発され、オフィス間・社員間のコミュニケーションに多様な選択肢をもたらしました。その一つであるUC機能は、チャットやメールなど異なるコミュニケーションツールを統合して管理し状況に応じてそれらを使い分けることでよりスムーズなコミュニケーションを可能にします。

UC機能は様々なツールを通して業務に利用されており、人手不足を解決するコミュニケーション手段として採用されています。KDDIの「ユニティファイドコミュニケーション」、マイクロソフトの「Lync Server」、シスコシステムズの「Cisco」などサービスが展開されており、選択肢も豊富です。不景気の中でも確実に業績を伸ばしたい企業は、導入が必須となります。

UCの種類と具体例

一言でUCと言っても、連携する媒体に合わせた様々な商品があります。システムを導入する際は、「どの媒体と連携させるためのUC機能か」を確認しましょう。UC機能の具体例として、以下の3種類が挙げられます。

・様々な端末からアクセスできるweb会議
インターネット回線を利用したweb会議システムは、低コストで拠点間通信を可能にしましたが、同一の端末やアプリしか利用できないという欠点がありました。

UC機能を搭載したweb会議システムを導入すると、パソコン、タブレット、スマートフォンなどすべての端末から参加が可能です。参加への障壁が取り除かれることで、上層部から契約社員まであらゆる立場の人間が会議に参加可能となり、以前よりも活発な意見交換が実現します。

・在席情報を網羅した連絡システム
ICT技術の進歩によって、多種多様な通信機能が利用できるようになりました。しかし、それがかえって煩雑さを生み出し、社員同士の通信に支障をきたすことが多発しています。

UC機能に対応した連絡システムは、通信手段をすべて統合し、1つのシステム上でよりスムーズに連絡を取ることができます。電話が不在の場合はチャットに通知が残る、クラウド上にあるアドレス帳で連絡先をすぐに確認、離席を在席情報に通知して通話できる媒体を制限など、様々な手法を利用可能です。

・いつでも最新情報にアクセス可能なweb電話帳
顧客の電話番号やメールアドレスが記載された電話帳は、共有されずそれぞれの部署で個別に記録されていました。当然、連絡先の共有はうまくいかず、すでに使われていない電話番号がそのままになっているといった状況が頻発していました。

UC機能を利用したweb電話帳なら、電話、PC、タブレットなど全ての情報端末から顧客の連絡先をスムーズに確認できます。データベース上で統合して管理されているので、古くなった情報の更新や変更も容易です。

UC導入のメリット

UC機能には様々なメリットがあり、把握することで無駄なく利用できます。主に挙げられるのは、以下の3つです。

・経費削減
電話、メール、チャットのデータを一元的に管理できるようになり、システム導入費や維持費用を大幅に削減できます。維持が容易になるとトラブルも防げるようになり、データ流出などのリスクも回避可能です。

・業務効率化
これまで生じていた、様々なコミュニケーション手段を利用する際のムダを削減し、別の作業に当てられる時間を増やすことができます。社員のストレスも軽減され、情報を一箇所にまとめることで活発な交流が可能です。最終的には、業務のスピードアップと生産性向上が実現します。

・柔軟な働き方を実現
効率よく通信できる環境を整備することで、フレックスタイムや在宅勤務など、時間や場所にとらわれない働き方を実現可能です。多用な業務形態を用意することで、臨機応変なビジネススタイルを追求することにもつながります。

クラウドPBXのUC機能とは

UC機能は、クラウドPBXを利用することでより効果的に利用できます。チャットやビデオ通話など、従来のビジネスフォンとPBXでは利用できない機能が使えるからです。UC機能との親和性を高めたクラウドPBXサービスもあり、コミュニケーション手段の統合を迅速に行えます。

クラウドPBXで利用できるUC機能は様々ですが、主要なものとして以下の5つが挙げられます。

・チャット、インスタントメッセージ
電話とは違って記録が残り、メールよりも素早いコミュニケーションが可能なのが大きなメリット。クラウドPBXのデータベース上で構築すれば、堅固なセキュリティの下安心して使えます。

・web会議
ネットワーク回線を利用しているクラウドPBXなら、離れた拠点同士とのオンライン会議も容易です。映像を使ってのやりとりが可能、通話料が発生しないというなど様々なメリットがあります。

・プレゼンス(在籍確認)
社員が、現在どのような状況にあるのかを示す機能。無駄な電話やメールをなくし、最適なタイミングで他の社員と通信できます。

・クラウド電話帳
個々で管理していた連絡先を統合することで、様々なチャネルで相手に連絡できます。プレゼンスのデータも表示することで、スムーズなコミュニケーションを実現可能です。

・スマホ内線化
スマートフォンを内線化させ、会社の代表番号でお客様に電話する、着信を担当者の端末に転送させるが可能となる機能です。通信費削減や、取り逃がし防止に役立ちます。

クラウドPBXを導入し、これらのUC機能を活用することで、以下のようなメリットがもたらされます。

ーデータをクラウドで一括管理することにより、自社内でサーバーを構築する必要がなくなる
ーオフィス移転や部署異動などを経ても、大きな変更なくコミュニーケション手段を維持できる
ー固定座席の廃止(フリーアドレス)、直行直帰、ワーケーション(観光地でリフレッシュしながら仕事をする)など、今までなかった働き方を導入できる

UC導入事例

UC機能はすでに多くの企業で導入されており、業務効率化やコスト削減などの成果をあげています。実際の導入事例をいくつか紹介しますので、導入を検討している方は参考にしてください。

・アンリツ株式会社
解像度が良くなかったり、会議室に行かなければ利用できないなど制約の多いweb会議システムを刷新。UC機能搭載のweb会議システムに変更することで、社員の自宅や海外拠点での対話、解像度の高い画像を利用した会議を実現し、情報共有や意見交換が迅速にできるようになりました。

・サイボウズ株式会社
様々なコミュニケーションツールを用いていましたが、ツール同士の連携がなく、利用するための教育にも時間を取られるという問題がありました。
そこで、UC機能によるコミュニケーションシステムを構築し、データをデータセンターで一元管理。オフィスには電話機のみを設置し、配置転換にも柔軟に対応できるようになりました。社員自身は様々な端末やOSからビデオ会議、メール、チャットが可能で、複数のコミュニケーション手段を使い分けながら通信ができます。

・株式会社インテリジェンス
社内でのコミュニケーションをメールで行なっていましたが、文面作成に時間が掛かる、相手に送信しても返信が遅いなど様々な問題点を抱えていました。そこで、UC機能で既存の電話システムと連携し、メール対応の削減やユーザーインターフェースの改善を実行。スマートフォンの内線化や他アプリケーションとの連携も行い、コスト削減を実現しています。

UCの導入メリットの大きい企業とは

最後に、UCの導入メリットが大きい企業の特徴を紹介します。

・テレワーク勤務を実施している
働き方改革により注目されている、オフィスに出勤せず働く勤務体系であるテレワーク。在宅で働けるので、親の介護や出産でオフィスに行けない社員の離職を阻止することができます。
テレワークの場合、チャットやweb会議などのツールで社員の様子を確認するので、UC機能によるコミュニケーション手段の統合は必須です。テレワークの維持コスト削減や、業務効率改善につなげることができます。

・コールセンター業務を行っている
顧客対応を行うコールセンターでも、UC機能は必要となります。現在のコールセンターは電話、メール、チャットなど様々な対話手段があり、状況に応じて使い分ける必要があるからです。
UC機能があれば、顧客データの一元管理、複数のツールを同時使用が可能となり、コールセンター業務を迅速に遂行できます。在宅勤務でも活用できるので、一定の規模があるコールセンターはUC機能を導入しましょう。

・コミュニケーションツールの利便性を高めたい
社員数が多い企業では、複数のコミュニケーションツールを雑多に使っていることが多く、かえって効率が損なわれているケースが多々あります。そのような場合にも、UC機能は必要です。システム管理の一本化やプレゼンス機能の実装などを行い、業務効率を大幅にアップさせます。

まとめ

導入コストが低く、短期間で設置できる点から人気のクラウドPBX。同時にUC機能も導入することで、さらに効果的に利用できるようになります。UC機能と相性が良いクラウドPBXも多いので、セットでの導入もおすすめです。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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