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ビジネスフォンの増設のタイミングと注意点|トラムシステム

新しく事業を始めた場合などでビジネスフォンを使って電話によるコミュニケーション環境を構築した場合、その当時は最適な回線数やビジネスフォンの数で構築ができていたとしても、時間が経過するに連れて現在の環境が窮屈に感じる機会があります。

そういった場合にはビジネスフォンの増設を検討するタイミングと言えますが、ビジネスフォンの増設を検討している方やこれから検討を始めようとしている方からは、

「そもそも、ビジネスフォンの増設ってどんなタイミングでやるものなの?」
「ビジネスフォンの増設時の注意点ってどんなところ?」
「自社にあったおすすめのビジネスフォンが知りたい」

といったお話をよく聞きます。

そこでこの記事では、これからビジネスフォンの増設を検討しようとしている方向けにビジネスフォンの増設のタイミングや増設時の注意点、またおすすめのビジネスフォンを紹介していきます。

この記事を読むことで、ビジネスフォンの増設に関して詳しく理解ができるため、ビジネスフォンの増設の検討を進めていく際に役に立つことでしょう。

ビジネスフォン増設のタイミング

ビジネスフォンの増設を検討するタイミングとは、社員が増えるタイミングと置き換えて考えるのが一般的です。

例えば、日本の場合、社員が増えるタイミングで一番多いのが新入社員が一度に入社する4月のタイミングになるでしょう。

最近は労働人口の減少による売り手市場ということもあり、中途採用の即戦力を採用することがなかなか思うように進まないということもあり、どの企業も積極的に新入社員を採用して自社の従業員拡充を目指しています。特に大企業では一度に大量の新入社員を採用することが多いため、大量の新入社員が会社に出社するタイミング である4月にビジネスフォンの利用が急増することになり、その負荷に耐えられるように事前準備をしておく必要があります。

高校や大学を卒業した学生たちが期待と不安をいだきながら会社に出社してくる彼らに、はじめから電話が使えなくて不安な思いをさせないよう、しっかりと準備をしておきたいところです。

また、事業が好調であったり、新しい分野へ挑戦するといった場合には、部署を新設して積極的な営業活動とサービス提供により自社のポジショニングを確立する活動をしていくわけですが、その際にビジネスフォンを増設して電話での顧客とのコミュニケーションや社員間の連携などができるよう、新たにビジネスフォンを増設して対応できるような環境を用意するといったこともあります。

このような社員の増加のタイミングがビジネスフォンの増設を検討するタイミングと言えますが、ビジネスフォンを増設する場合、ビジネスフォンを新たに購入する費用や配線工事、設置工事などの工事費用、そもそもビジネスフォンを使える環境を用意するためにオフィスレイアウトの変更や机や椅子などの備品の購入など、ビジネスフォン以外にも様々な費用が発生するため、しっかりとした計画を立てて費用を押さえた電話環境を構築したいところです。

増設の注意点

ビジネスフォンの増設タイミングを把握したところで、実際にビジネスフォンを増設する際に気をつけておくべきところを整理しておきましょう。

ビジネスフォンを増設できるかどうかは、まず以下の2点について予め確認しておく必要があります。

主装置(PBX)に増設ができる「空き」があるか

ビジネスフォンは家庭用電話機とは違って、ビジネスでの多くの従業員が大量の通話を一度に捌く必要があったり、ビジネス上必要になる様々な機能が追加されているため、電話機を購入してそのまま接続したら使えるようになるというシンプルな構造にはなっていません。

ビジネスフォンの増設で一番注意しなければならないのが、そもそも増設できるようなキャパシティが現在利用している主装置にあるかどうかです。主装置はその種類によって接続できる電話機の数が決まっており、それ以上の電話機を接続することができません。

例えば、ビジネスフォンで圧倒的なシェアを締めているNTT製のビジネスフォンの場合、Sサイズの主装置では10台まで、Mサイズの主装置では30台まで、Lサイズの主装置では80台まで、Lサイズの主装置に拡張ユニットを採用した場合では480台まで対応しています。

今使用している主装置がNTT製の場合、Sサイズを使用していて社員が増えてため20台の接続をしたいと考えた場合には主装置が対応できていないため、Mサイズの主装置への買い替えが必要になります。

主装置の買い替えが発生するということは、主装置の購入だけではなく、これまで使っていたSサイズの主装置の鉄橋から売却、新しいMサイズの主装置への各種ケーブル接続や設定変更などの対応稼働、買い替えから使える状態にできるまでのリードタイムの確保など、各種調整と費用調達が必要になるため注意が必要です。

また、場合によっては電話機の利用可能上限を超えていなかったとしても、主装置内に設置されているユニット(基盤)自体の接続可能上限を超えてしまった場合には主装置の買い替えが発生するケースもあるため、まずは増設できる「空き」があるかを確認するようにしましょう。

増設に伴い、電話回線の変更を行う必要があるか

現在の主装置で増設ができることを確認した後は、電話回線の変更が必要になるかを確認します。

電話回線は以下の3種類があり、現在の契約がどの電話回線になっているか確認します。
・アナログ回線
・デジタル回線(ISDN回線)
・光回線(ひかり電話)

電話回線によって接続できる電話機の台数が異なっているため、主装置が増設に対応できていたとしても電話回線自体が対応できないため、実際に使用したら帯域が確保できないことから電話がかからない、電話がかかってこないといったトラブルが発生しているケースもあるため注意しておきます。

主装置と電話回線の確認をした後は、実際にビジネスフォンの増設を進めていくわけですが、増設する場合には以下の3点について注意しておきましょう。

(1)ビジネスフォンは同じメーカー、同じ機種の電話機しか増設できない

ビジネスフォンと主装置は1対1の関係で製造されていることから、違うメーカーの機種を接続しようとしても、規格が違っていたり、細かい設定が違っているなどで利用することはできません。

例えば、NTT製のビイjネスフォンであるαA1(Standard)という製品には主装置とビジネスフォンがセットになっているため、一つ前の世代であるαNXⅡという製品では、同じNTT製のビジネスフォンだからといって、αA1(Standard)の主装置に接続して使うといったこともできません。

あくまで同じメーカー、かつ同じ機種の電話機しか増設ができないということに留意しておきましょう。

つまり、これからビジネスフォンを導入したり、買い替えを検討している方は、今後の見通しや事業の成長戦略をしっかりと考えた上で、どのメーカーのどの機種を購入するかを選定しないと、増設したいと思った時にできなくて更に追加で費用が発生したり、そもそも買い替えをしなければならないような場合もあるため、慎重に選ぶ必要があるということです。

(2)ビジネスフォンの増設には主装置の設定変更が必要になる

ビジネスフォンを増設する場合には、主装置内に設置してあるユニット(基盤)の追加、もしくは現在使用しているユニットを交換して新しいユニットに切り替えるといったことが発生します。

また、物理的な交換などの作業とは別に、例えば新入社員には代表電話しか電話がならないようにして、まずは電話応対について慣れさせる、受付で使用している電話機からの内線は、○○さんの名前の電話として受けるようにするといった電話自体の細かい設定を行うことも検討しているかもしれません。

そうした場合には、ビジネスフォン自体の細かい設定を行う必要があるため、予め利用シーンを想定してビジネスフォンの増設のタイミングで一緒に作業をしてもらうようにしておきましょう。

(3)場合によっては、現在の配線を見直す必要がある

ビジネスフォンを増設する場合には、当然ですが主装置へ接続するケーブルを追加する必要があり、場合によっては配線自体を見直さなければならないこともあります。

配線はスター型やバス型など、オフィスのレイアウトによって最適な配線方法が決まっているため、ビジネスフォンの増設に伴いオフィスレイアウトを変更する場合には配線の見直しが必要かどうかも確認しておきましょう。

おすすめビジネスフォン

ビジネスフォンの増設時の注意点を理解した後は、増設しやすいビジネスフォンをいくつか紹介しておきます。

NTT製のNTT αGX(アルファジーエックス)

NTT αGXは、NTT東日本が提供している「ひかり電話オフィスタイプ」に対応しているビジネスフォンであり、数あるNTT製のビジネスフォンの中でも多機能でかつ豊富な拡張性を備えたビジネスフォンとして人気の製品です。

ビジネスフォンに慣れていない方も安心して利用ができるような設計になっており、やや大きめのボタン配置が特徴でシンプルな見栄えになっていますが、業務を遂行するために必要な機能は搭載されており、種類もS、M、Lと利用シーンに合わせて選択ができるように設計されています。

タイプSは利用可能な内線数は10台、利用可能な外線数は4回線、タイプMは利用可能な内線数は30台、利用可能な外線数は12回線、タイプLは利用可能な内線数は480台、利用可能な外線数は144回線となっています。中小企業であればタイプS、もしくはタイプMあたりを選定することになるでしょう。

機能としては、電話帳機能、短縮ダイヤル、留守番電話、転送電話、ワンタッチダイヤルに発信受信履歴が搭載されています。

NTT製のビジネスフォンはビジネスフォンシェアNo1に裏付けされた必要十分な機能の搭載と使い勝手の良さ、また多く市場に流通していることから障害などの対応マニュアルや交換部品の量が多いということろが安心材料と言えます。

SAXA製のAgrea HM700

Agrea HM700は、SAXAが提供している利用者の使い勝手を意識した使用頻度の高いボタンに色付けするなどのユーザビリティに特徴があるビジネスフォンです。

もちろん、ユーザビリティだけではなく、ビジネス上で電話を使ったコミュニケーションをする際に必要となる機能である転送電話やハンズフリー通話など、役に立つ機能も搭載されており、StandardとProfessionalにわかれて提供されています。

Standardでは、利用可能な内線数は10台、利用可能な外線数は4回線、Professionalでは、利用可能な内線数は50台、利用可能な外線数は6回線となっており、NTT製に比べるとより中小企業向けのビジネスフォンになっていると言えるでしょう。

SAXA製のビジネスフォンはデザインを重視して、利用者が不便なく使えるようユーザビリティに特徴があるため、電話に必要な機能は押さえつつ、オフィスに合わせたデザインや業務効率につながるようなユーザビリティを重視する方にはおすすめのメーカーです。

NTT製やSAXA製以外にも、NEC製やHITACHI製、IWATSU製にPanasonic製とビジネスフォンは各社から様々な機種が販売されており、メーカーによって特徴がいろいろと違うため、自社の環境にあった特徴にはどんなものがあるかを考えた上で検討を進めていくほうが良いでしょう。

まとめ

ビジネスフォンの増設は新たにビジネスフォンを購入するときとは違い、現在使用しているビジネスフォンの仕様を考慮した上で検討を進めていく必要があるため、検討ポイントを間違えると増設ができないと行ったことになるため、自社で使用しているビジネスフォンの特徴をよく把握した上で検討していくことが重要です。

そうすることで、ビジネスフォンを最大限有効活用できることから必要な投資額を抑えつつ、自社の環境にあった電話環境を構築することができます。

また、電話機の数が増えることから、電話回線の帯域にも注意を払う必要があるため、増設のタイミングでは電話回線が増設後の使用に耐えられるかどうかを再度検証した上で、業務に影響がないように注意を払っておきましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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