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2022.09.14

業務効率化 / AI / RPA / 自動化 /

RPA化できる業務12選!導入の進め方や自動化しやすい業務の特徴も解説|トラムシステム

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールによる業務のRPA化は多くの企業で採用が進んでおり、業務効率化や人件費削減を実現しています。しかし、RPAで自動化できる業務は何か、具体的にイメージしづらいと感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事でRPAの概要、導入するメリット、RPA化の進め方について事例を交えながら解説しますので、導入を検討中の方は参考にしてください。
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RPAとは

RPAとは、ホワイトワーカーがパソコンで行っていた定型作業やルーチンワークを自動化するITツールです。パソコン内にインストールされたソフトウェアが、データ入力やファイル複製などの定型作業を学習し、人間の操作なしで業務を遂行します。

日本社会は人手不足や働き方改革などの課題に直面し、少ない労働力による生産性の維持が求められています。場合によっては数百人分の定型業務を自動化できるRPAは、人間の業務を代行する仮想知的労働者(デジタルレイバー)として企業になくてはならない存在です。

類似性が指摘されるAIとは、現時点では以下のように区別されます。

・RPAはルールが一定の定型業務を処理する
・AIはデータに基づいた判断や分析などより高度な業務に用いる

ただし、将来的にはAIとRPAの融合が進み、両者の特徴をかけあわせたツールが誕生すると予想されています。

RPAの仕組み

RPAは以下の3種類のツールで構成されています。ソフトウェアがどのように業務を遂行するか示した「シナリオ」をツールで開発、運用、管理し、業務のRPA化を行うのがRPAの仕組みです。

・業務遂行のためのシナリオを記述する開発ツール
・開発したシナリオを操作する実行ツール
・作成したシナリオを保存し管理する管理ツール

シナリオ開発はプログラミング言語あるいはGUIのシンプルなマウス操作で行われます。マウス操作であれば特別な要素は不要で、専門知識のない人による開発も可能です。Windows OSで動作するアプリケーションの大半が操作可能で、複数のシステムをまたいだ業務も自動化可能となっています。

一つ一つの動作はコピー&ペーストといった単純な操作であるものの、複数の動作をつなぎ合わせれば、これまで人間が行ってきた定型業務を再現することが可能です。

RPA化のメリット

日々のルーチンワークをRPAツールで自動化することで、以下のようなメリットが得られます。

コスト削減

複数人の社員を雇用して行っていた定型業務を1つのシステムで代行できるため、人件費の大幅な削減に繋がります。プログラミングの知識がなくても利用できるサービスも多く、導入時に専門人材を新たに雇用する必要もありません。

業務スピードアップ

RPAは24時間365日稼働し、人間のような労働時間の制限もありません。処理スピードも人間より早く、業務のスピードアップやスケジュールの短縮が見込めます。RPAに仕事を任せるほど人間の業務時間は減少するため、長時間労働の是正も可能です。

ミス削減

システムが機械的に業務を遂行するRPAは、ミスや失敗を起こしません。ヒューマンエラーによる機会損失や収益への悪影響がなくなるため、企業全体の競争力強化に繋がります。手の空いた社員を、より創造的で生産性が高い業務に投入することも可能です。

【部門別】RPA化できる業務12例

RPA化が可能な業務は多数存在しており、現在では部門全体の業務効率化も可能となっています。それぞれの部門でRPAがどのように活躍するか見ていきましょう。

全部門でRPA化できる業務

単純な定型作業は企業の全部門に存在しており、RPAによる自動化の対象となります。

データ入力

あらゆるデジタルデータの登録、更新、変更はRPAが得意とする分野の1つです。これまで人間が手作業で行なってきたデータ入力作業を学習させ、自動処理を実現します。紙媒体から情報を読み取るAI-OCRと組み合わせれば、非デジタルデータも対象とすることが可能です。

日報作成

人間の音声を聞き取りテキスト化や対話を行うチャットボットと連携すれば、社員がチャット入力するだけでRPAが日報を自動作成します。スマホによる作成が可能となるため、日報記入のため事務所に戻る必要もありません。完成した日報はクラウド上に自動アップロードされるため、提出の手間も省けます。

人事・総務部門でRPA化できる業務

人事、総務部門は流出の許されない個人情報を扱っている、書類による定型業務が多いといった特徴があり、RPAとも相性の良い部門です。

労働管理業務

勤怠管理ソフトに登録された社員の勤怠情報をRPAに収集させ、各社員の有給休暇消化率チェックや過重労働者へのアラートを自動的に行います。これまで難しかった社員1人ごとの労働管理が可能となり、離職率低下やワークライフバランス改善に効果を発揮します。

人事考課業務

人事評価の集計、人事評価結果の資料化、人事評価案内メールの送信など、1つ1つ手作業でやってきた作業をRPA化可能です。社員が数千名にのぼる大企業の人事考課業務がスピーディとなるため、大規模な組織再編もスムーズに行えます。

書類作成業務

人事部門や総務部門では定型的な書類作成業務が多く、多くがRPAによる自動作成の対象です。情報の集計やグラフ化も容易で、経営者向けの報告レポートなど状況報告業務も効率化できます。

経理・財務部門でRPA化できる業務

RPAは数字など構造化データの取り扱いにも長けており、経理や財務部門での活躍が見込めます。

売掛・入金業務

会計ソフトへの仕訳入力、売掛金処理、消込処理などのRPA化が可能です。入金確認後に関係者へ送付していたメールも自動送信するよう設定すれば労力を軽減できます。

買掛・支払業務

仕訳入力や買掛金処理などがRPA化の対象です。毎月決まったルーティンで取引を行う顧客との支払業務をRPAで代替すれば、経理部門はより複雑な支払い業務に専念させられます。

経費精算業務

交通費や通信費の清算はルール化が容易なため、RPA化を積極的に進めるとよいでしょう。経費が適切に申請されているかチェックすることも可能で、無駄な経費を抑えるのに役立ちます。

資産管理業務

減価償却の開始、終了時に自動メールを送信するようRPAに学習させれば、適切な資産管理に役立ちます。商品の棚卸で異常な数値を発見すれば、自動アラートを発信して確認を呼びかけることも可能です。

営業・マーケティング部門でRPA化できる業務

RPAの処理スピードの速さと正確さは、企業に利益を生み出す営業、マーケティング部門でも活用できます。

販売状況調査

自社商品やサービスの販売状況をRPAが適宜調査し、営業目標達成に必要な知見を提供します。Web上に存在する膨大な情報の中から重要な項目だけを抽出するWebスクレイピングも可能で、人間が数時間かけておこなう調査業務を短時間で完結できます。

見積書作成

毎月同じ内容を記述する見積書であれば、RPAに作成を任せるのがおすすめです。見積もりに必要なデータのダウンロードや取引先へのメール送信をRPA化すれば、迅速かつ正確な作業が可能となります。

受注、発注管理

顧客からの発注情報をデータベースに取り込んでRPAに学習させれば、同じ内容の発注が入った際の労力を軽減可能です。関連部門へのメール送信や在庫確認も行ってくれるため、営業社員は本来の営業活動に集中できます。

RPA化できる業務の特徴

RPA化できる業務にはいくつかの特徴があります。RPAに適さない業務を自動化するとかえって効率が低下するため、導入前にRPAに適した業務をリストアップしておきましょう。

ルール化されている単純作業

手順が一定のパターンでルール化された単純作業はシナリオの記述が容易で、RPA化に適しています。Excelへのデータ入力、データのアップロード、定型書類の発行などの単純作業は積極的にRPAに代行させましょう。

定期的に行われる反復業務

売上計上、レポート作成、賃金計算など、定期的に同じ作業を繰り返す反復業務もRPAの得意技です。作業が長時間に渡っても人間のようなミスを起こす可能性が低く、作業スピードも速いため、作業効率の改善に繋がります。

大量のデータ処理が発生する業務

ビッグデータをはじめとする人間では一度に処理しきれない大量のデータも、RPAであれば迅速に処理できます。データの処理や整理はRPAに、データの分析や知見の発見をAIに任せれば、マーケティングや分析業務での活躍が見込めます。

パソコン内で完結するデータ処理

RPAはパソコン内にインストールされたソフトウェアであるため、キーボードやマウスなどを利用しパソコン内で完結するデータや作業の処理が適しています。ただし、AI-OCRで紙媒体の情報を読み取るなど、他のツールとの連携で業務範囲を拡大することも可能です。

RPA化の進め方

RPAは業務の自動化を実現するものの「どのように業務をRPA化していくか」は人間が考えるべき分野です。RPA化を効果的に進めるプロセスを紹介しますので、導入時の参考としてください。

1.現状の整理

まず必要なのが業務プロセスの洗い出しです。業務全体の棚卸しを行い、プロセスごとのフローチャートを作成して以下のポイントに該当する業務をリストアップします。

・多くの人手と時間を割いている生産性の低い業務
・作業手順が定型化されている業務

ただし、これらの業務が必ずしもRPAに適しているとは限りません。別の手段で効率化を行う、そもそもプロセスそのものを省いて無駄を減らすといった方法も考えられます。本当にRPA化が必要な業務はどれか、社内で意見交換を行いましょう。

2.業務の自動化範囲の検討

RPA化する業務を決定した後は「業務のうちどこからどこまでを自動化するか」を検討します。いきなり全ての業務を自動化するのはトラブルや混乱を招き、かえって非効率的となる可能性が高いためです。

以下の条件に該当する業務が、RPA化に適しています。

・作業量が多い
・反復作業に該当する
・人力ではミスが起きやすい

RPAによる自動化が有効かつ人間が苦手としている業務を切り出し、1つ1つRPA化していきましょう。

3.ツールの(試験)導入

RPAツールには、あらゆる機能を網羅した汎用タイプと、特定業務の自動化を専門とする特化タイプの2種類が存在します。また、サーバーにインストールして利用するサーバー型とパソコンに直接インストールするデスクトップ型に分かれており、自社に適したものを選択しなければなりません。

コストやシナリオ設計の手間を抑えたい場合は特化タイプおよびサーバー型、全社的に導入して大規模運用する場合は汎用タイプおよびデスクトップ型がおすすめです。どのサービスにするか迷った場合は、無料トライアルによる試験導入を行い、性能をチェックするのがおすすめです。

4.修正・改善

試験導入を行うと、多くのケースで性能や作成したシナリオの問題点が発生します。RPAはエラー状態になると動作を停止してしまうため、試験導入で発見した問題点は必ず修正しましょう。

テストを繰り返して問題がないレベルまでブラッシュアップできれば、いよいよ本格導入です。ルールやマニュアル整備を行い、社員1人1人に操作説明を行ってRPAに習熟させます。状況に応じた微調整を常に行い、定着化を実現しましょう。

まとめ

RPAは今後も導入が進み、企業が持続的な競争力を得るために欠かせないツールとなるでしょう。ただし、効果的な運用方法を考案するのはあくまでも人間です。現状の整理や業務の棚卸をしっかりと行い、RPA運用でより成果を出せる体制づくりを目指しましょう。


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WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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