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コードレスビジネスフォンとは丨子機の増設や価格についても解説|トラムシステム

コードレスビジネスフォンの登場により、これまで固定電話の前でしかできなかった電話業務も電波の届く範囲内であれば自由に動きながら通話ができるようになりました。今後も多くの企業の導入が予想されているコードレスビジネスフォンですが、どのような種類があり、どのような違いがあるのでしょうか。この記事では、コードレスビジネスフォンの種類や価格について詳しく解説します。

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コードレスビジネスフォンのメリット・デメリット

まずはコードレスビジネスフォンのメリットとデメリットを整理していきましょう。

コードレスビジネスフォンのメリット

・電波を受け取れる範囲内であればどこでも通話ができる
コードレスビジネスフォンを導入することで、手軽に持ち運びしながら通話ができます。そのため、会議室への移動中や何か作業をしながら会話ができ、効率的に業務遂行ができるようになります。

・電話機が小さい
コードレスビジネスフォンは、従来のコードがあるビジネスフォンとは異なり、大きさも持ち運びができるサイズになっています。机上に設置するスペースも従来のものに比べると小さく、机上を広く使うことができます。

・オフィスのレイアウトに影響を受けない
コードレスビジネスフォンは有線のように設置場所に制約がないため、オフィスのレイアウト変更の際の影響を受けません。例えば、人員増強や新卒が一度に大量に入社してオフィスのレイアウトを変更しなくてはならなくなったとしても容易に対応ができます。

コードレスビジネスフォンのデメリット

・コードレスビジネスフォンだけでは利用ができない
持ち運びが簡単とはいえ、コードレスビジネスフォンだけでは利用ができません。

・型番(型式)にあったものを準備しなくてはならない
これから導入する予定のビジネスフォンのメーカーや型番(型式)に対応しているコードレスビジネスフォンを選択する必要があります。対応していないコードレスビジネスフォンを購入してしまった場合、正常に動作しない可能性があります。

・アンテナの設置が必須
コードレスビジネスフォンを導入する場合には、電波を受信するためのアンテナの設置が必要になります。加えて、コードレスビジネスフォンごとに受信できる電波の範囲があるため、実際に使用する範囲まで電波が届いているかどうかも確認する必要があります。

コードレスビジネスフォンの種類

コードレスビジネスフォンのメリット、デメリットを理解したところで、コードレスビジネスフォンの種類を整理しておきましょう。

コードレスビジネスフォンはその仕組みの違いから、カールコードレス電話機、デジタルコードレス電話機、アナログコードレス電話機に分類されます。

カールコードレス電話機

カールコードレス電話機とは、受話器がコードレスになっているビジネスフォン用の電話機です。ただ単純に受話器の部分だけがコードレスになっているだけではなく、受話器だけで操作ができるように必要な機能やボタン、画面などが搭載されています。

受話器の部分がコードレスになっていることから、電波の届く範囲内であればどこでも通話が可能です。例えば顧客から電話があった場合でもしっかりと認識ができるよう着信音がなったり、外線ランプが点灯したりするため、電話の着信があったことが気づくようにできています。

受話器を独立して使用することができますが、搭載されている電池容量はそれほど多くなく、通常は1日程度充電しなくても使用ができます。ただし、充電には時間がかかるため、使用しない場合はなるべく親機で充電するようにしておきましょう。

カールコードレス電話機は同一フロアでの利用がメインになるため、同一フロア内で業務が可動できる不動産業(モデルルームは除く)での利用や、飲食業などで多く利用されています。

カールコードレス電話機には2種類の通信方式があります。

・Bluetooth方式
Bluetooth方式はスマートフォンで馴染みがある通信方式ですが、カールコードレス電話機も同様の通信方式で電波の送受信を行っています。通信可能な範囲については、Bluetooth方式では3つの規格で分類されています。

Class1は通信可能な距離として約100m、Class2は約10m、Class3は1mとなっており、カールコードレス電話機で通常採用されているのはClass2となります。約10mの範囲でしか電話の送受信ができないため、例えば違う建物に持ち運んで通話をすると行ったことは電波が届かないことからできません。

・DECT準拠方式
DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)とは、1988年に欧州で採用されたデジタルコードレス電話機の規格のことです。

DECT準拠方式とは、このDECTを元に2011年に新たに採用されたデジタルコードレス電話の規格のことで、ARIB(一般社団法人電波産業会)の標準規格に準拠しています。

Bluetooth方式で使用する電波の周波数は2.4GHzとなっており、この周波数が無線LANやその他の電子機器で使用している周波数と干渉するため電波が不安定になることがあります。DECT準拠方式で使用されている電波の周波数は1.9GHzとなるため、Bluetooth方式に比べると電波が安定しており、音声通話が途中で途切れにくくなっています。

デジタルコードレス電話機

デジタルコードレス電話機とは、一般的にはPHSと呼ばれることが多い電話機です。

ビジネスフォンに接続されたPHSアンテナから発信される電波を受信することで内線通話を実現しており、電波の届く範囲内であればどこから電話をしても内線通話が可能になります。内線通話化することで通話料が発生しなくなるため、通信費の中でも特に通話料が高額になっている場合にはかなりの恩恵を受けることでしょう。

なお、PHSアンテナとPHSは1対1で紐付いているわけではなく、PHSアンテナ1台に対して最大3台までPHSを紐付けることができます。そのため、後からPHSの子機だけ増設したり、PHSアンテナ自体を増設したりと行った運用が可能です。

デジタルコードレス電話機は、別フロアでも利用ができることから、複数フロアを利用している大企業や事務所と倉庫との行き来が多い運送業や卸売業を中心に利用されています。

アナログコードレス電話機

アナログコードレス電話機とは、アナログ信号の電波を用いてデータの送受信を行う電話機です。アナログ信号を用いて通信を行うため、電波範囲が広くなる一方でノイズに弱く、音声品質が他の2種類と比べると劣ってしまいます。加えて、アナログコードレス電話機と子機の間は1対1の関係となるため、子機だけ追加で1台増やすと行ったことにも対応できないので注意しておきましょう。

一方、アナログ信号は壁などの障害物を避ける特徴を有していることからある程度離れていたところでも利用できるというメリットがあります。デジタルコードレス電話機に比べると比較的安価に入手することができるため、あまり費用をかけられない中小企業で利用される傾向にあります。

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コードレスビジネスフォンを子機として増設するためには

家庭用電話機の場合、コードレス電話機を購入すると親機と子機がセットになって提供されます。

ビジネスフォンも家庭用電話機と同じく、子機としてコードレス電話機を使用でき、ビジネスフォンのほとんどの機種でコードレス電話機を増設することができます。

コードレス電話機を増設するためには、以下の対応が必要になります。
・主装置にコードレス電話機の無線アンテナをつなぐ
・無線アンテナをオフィス内に設置する
・コードレス電話機とビジネスフォンを無線でつなげる

おすすめコードレスビジネスフォン

最後にコードレスビジネスフォンの中でもおすすめの商品をいくつか紹介していきます。

新品

まずは新品のコードレスビジネスフォンから紹介していきます。

・CL720(SAXA)
多彩な製品一覧の中から自社に合った機種が選べるSAXAが提供するカールコードレス電話機です。
8万円〜9万円前後の価格で販売されています。

・DC-PS10(岩崎通信機)
豊富な機能と高い操作性を兼ね備えた岩崎通信機が提供するデジタルコードレス電話機です。
4万円〜5万円前後で販売されています。

・WS250(SAXA)
アナログ信号を使うためノイズには弱いですが、電波は比較的広範囲をカバーしており、使い勝手が良いアナログコードレス電話機です。8万円〜9万円前後で販売されています。

中古

次は中古のコードレスビジネスフォンを紹介します。

・DC-KTL2(岩崎通信機)
岩崎通信機社が提供するカールコードレス電話機であり、押しやすいボタン設計と目にも優しいディスプレイの搭載をする高機能なデジタルコードレス電話機です。中古としては1万円前後で取引されています。

・BISINESTA 301JR(日本無線)
PBXと連携させることで子機として活用することができ、オフィス内の固定電話と携帯電話とのやり取りを定額料金できるデジタルコードレス電話機です。

特にオフィスだけではなく、病院や店舗での利用を想定して作られており、ノイズキャンセル機能によりクリアな音声を実現しています。中古としては2万円前後で取引されています。

・NX-ACL-PS(NTT)
最大4台までの電話機を接続することができ、他の内線電話機と保留転送や内線通話にも対応しているアナログコードレス電話機です。中古としては1万円前後で取引されています。

まとめ

コードレスビジネスフォンはオフィスのレイアウトに影響を受けず、またその使い勝手の良さから業務効率化が見込まれます。コードレス電話機の種類によってそれぞれ特徴が違うため、自社の業務にあったものを選んでいきましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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