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2021.07.05

コンタクトセンター / コールセンター / 事例 /

コールセンターシステムの導入事例7選!導入成功のポイントも解説|トラムシステム

コールセンター・コンタクトセンターの生産性や応対品質の向上にはコールセンターシステムの導入が有効です。この記事では、実際にコールセンターシステム導入で成果をあげた企業の事例や、導入時のポイントについて紹介します。

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コールセンターシステムとは

コールセンターシステムとは、コールセンターやコンタクトセンターの業務をサポートするさまざまな機能が搭載されたシステムの総称です。具体的には以下のような機能群で構成されています。

PBX(構内交換機):内線と外線を制御し、転送や保留などのビジネスに必要な基本の電話機能を提供するシステム。
CTI:電話とコンピュータを統合するシステム。CTIにより、パソコン画面の電話番号をクリックするだけで発信ができたり、着信時に顧客情報を画面に表示させたりできる。
CRMシステム:顧客情報管理システム。過去の問い合わせ履歴や購入履歴を一括管理する。
FAQシステム:よくある問い合わせとその回答をまとめたシステム。登録・更新・削除・閲覧などが可能。

現在では、多くのコールセンターが従来の電話による問い合わせに加えて、メールやチャット、SNSなどのさまざまな窓口(チャネル)からの問い合わせも受け付けています(=オムニチャネル化)。どのチャネルからでも一貫して高品質のサービス提供ができるようにするためには、コールセンターシステムは必須といえます。

コールセンターシステムの構成については、こちらの記事で詳しく解説しています。

コールセンターシステムの導入メリット

コールセンターシステムの主な導入メリットは以下の通りです。

業務の効率化

IVR(自動音声応答)やACD(着信呼自動分配)、プレディクティブダイヤリングなどのさまざまな機能により、コールセンターの業務をより効率的に行うことが可能です。オペレーターやSVの負担軽減のみならず、電話のつながりやすさ向上も期待できます。

応対品質の向上

ウィスパリング(ささやき)機能や通話録音、レポート分析機能などを活用すれば、応対品質の向上も実現できます。個々のオペレーターへのフィードバックはもちろん、新人教育などの資料やマニュアルとしても活用できます。

顧客満足度の向上

顧客情報や問い合わせ履歴のポップアップ表示機能やFQAシステムは、問い合わせ目的の早期達成に効果的です。顧客が求めることを素早く提供することで、企業や商品、コールセンターに対する満足度が向上するでしょう。

コールセンターシステムの導入事例7選

コールセンターシステムは既に多くの企業で導入されており、大きな成果を達成した事例も報告されています。ここからは、コールセンターの導入事例を7つ紹介します。

2拠点の連携を強化し、放棄呼を削減

全国のオフィスビル・商業施設・店舗を運営・管理する国内最大級の独立系不動産会社である株式会社ザイマックスグループでは、設備のトラブル受付や修理手配の代行窓口としてコールセンターを運営しています。東京と大阪の2拠点で運営されていたものの、拠点間での連携がなく、効率的に運営されていないことが課題でした。

ザイマックスではこれらの課題の対応策としてコールセンターシステムを導入。どちらかの拠点に問い合わせが集中した際も、設定変更だけで簡単に入電を振り分けられるようにしました。時間帯、曜日、季節や天候、および災害発生時などの変化に柔軟に対応できるようになり、放棄呼を無くすことに成功しています。

また、稼慟状況モニタリングやレポート機能で過去実績に基づく入電予測をすることで、人員補強や他拠点の振り分け設定など事前の対策が可能となりました。

参考:BIZTEL コールセンター 導入事例

通話録音で二次対応者への引き継ぎトラブルを改善

フィブロ製薬株式会社は自社ブランドの健康食品や美容関連サプリメントを販売するwebサイト「赤坂ロハス」を運営する会社です。問い合わせや注文などの受信業務、および健康相談・キャンペーン案内の発信業務を行うコールセンターを設置しています。

フィブロ製薬会社のコールセンターでは、これまでは二次対応が必要となった場合、オペレーターから二次対応者への情報共有を箇条書きメモで実施していました。そのため、オペレーターの個人的な解釈が入ったり、お客様の温度感が伝わらなかったりと、二次対応がスムーズに行えないことがありました。

これらの対策として導入されたのがコールセンターシステムの通話録音機能です。二次対応者は一次受付時の応対内容を確認してから対応に臨めるので、よりお客さまに寄り添った丁寧な応対ができます。月間のクレーム数も1/10に削減でき、大きな成果を上げました。

参考:BIZTEL コールセンター 導入事例

スキルや稼働状況にあわせて入電を最適分配

国内の漢方薬市場におけるシェアNo.1を誇る株式会社ツムラでは、主に医療関係者からの問い合わせを受け付けるコールセンターを東京と大阪の2拠点で運営しています。それぞれの拠点で全国からの問い合わせを捌いていますが、従来は発信元の電話番号により振り分けていたため、応答率・稼働率の不均衡が課題でした。

そこで、ACD(自動着信呼分配)を始めとするコールセンターシステムを導入し、各拠点のスキルや稼働状況に応じた入電振り分けを実現しました。リアルタイムで稼働状況を把握することで従来よりも管理が容易となり、オペレータの業務量の均一化や最適なシフト配置なども可能です。

参考:BIZTEL コールセンター 導入事例

オペレーターの負担均一化と稼働状況のリアルタイム把握を実現

中小企業向けの業務効率化クラウドサービスを提供する株式会社ラクスでは、クラウドサービスを導入した企業向けの問い合わせ窓口としてコールセンターを運営しています。

従来のコールセンターではビジネスフォンを利用しており、お客様からの入電があった際には全てのオペレーターの電話が鳴り、手の空いているオペレーターが応対していました。また、コール数の集計をアナログな手法で行われていたため、センターの稼働率の実情を把握しきれていない状況でした。

オペレーター同士の不公平感やセンター全体の業務効率低下などの課題解決のため、コールセンターシステムを導入。その結果、問い合わせの適切な振り分けやリアルタイムで稼働状況把握に成功し、オペレーターの業務負担の均一化と生産性向上を実現しました。

また、レポート機能により問い合わせが集中する時間帯を予測できるようになり、予測に応じてオペレーターのシフトや休憩時間の調整することで、放棄呼を大幅な減少も実現しました。

参考:BIZTEL コールセンター 導入事例

オペレーターの早期戦力化と生産性向上、SVの負担軽減を実現

様々なクライアント企業のコールセンターBPOを企画・運営する株式会社テレマートジャパンでは、クライアント企業のニーズに柔軟に対応できるコールセンター体制作りや、老朽化したシステムのリプレイスを検討していました。検討の結果、導入したのがクラウドPBXを始めとするコールセンターシステムです。

入電振り分け機能によってオペレーターがスキルに応じた入電に対応できるようになり、処理時間を約20%削減させることに成功しました。また、通話録音やテキスト変換機能、モニタリング機能などにより新人オペレーターのOJTが可能となり、研修期間を7日から1日に短縮し、早期戦力化を実現しました。

さらに、通話ログは日付やオペレーター名など任意の項目で検索・抽出できるので、クライアントからの録音データの提供依頼にもスムーズに対応できます。システム導入により、オペレーターだけでなく、SVの業務負荷軽減にも成功した好事例です。

参考:InfiniTalk

コールセンター在宅化で柔軟な働き方とBPOを促進

全国の病院、社会福祉施設、学校などの給食関連事業を行う株式会社レオックフーズでは、スタッフの柔軟な働き方支援や事業継続性(BPO)向上を目的として、コールセンターの在宅化を検討していました。

クラウドPBXを導入してテレワーク環境を整備したことで、2020年からのコロナ禍においてもスムーズに在宅勤務に切り替えることができました。

テレワークで課題となる各オペレータの稼働状況管理についても、統計レポート機能で応対数のリアルタイム把握が可能です。応対件数の少ないオペレーターへのフォローアップや、多く応対できたオペレーターへの評価など、オペレーターのモチベーション維持・向上にも効果がありました。

参考:InfiniTalk

アドレス・サービス

アドレス・サービス株式会社はPC修理・物流倉庫サービス、コンタクトセンターなどを運営する総合アウトソーシング企業です。クライアントからの依頼を受けて、パソコンやテレビの修理窓口や販売促進・技術相談を行うコールセンターを運営しています。

クライアントからの要望により柔軟に対応することを目的に、コールセンターシステムを導入しました。

キューイング後のオペレーターへの自動接続、応対ステータス(切電、後処理、受付可など)の自動遷移、任意の項目での通話録音や顧客情報を抽出などの機能により、現場業務の効率化が実現。AHT(平均処理時間)などの品質指標のクライアントへのリアルタイム共有も可能になりました。

これらの機能により、システム導入前と比較して応答率、SLA(サービス水準・品質)を10%以上改善させることに成功。更に、クライアント企業からの信頼獲得やオペレーターのモチベーションアップなどにも繋がりました。

参考:楽天コネクト

成功するコールセンターシステム導入のポイント

多くの企業で業務効率化や顧客満足度向上などの成果を出しているコールセンターシステム。実際にシステムを導入する際は、どのような点に注意したらいいのでしょうか。コールセンターシステム導入時に気を付けるべきポイントを3つ解説します。

目的・ゴールを明確にする

コールセンターシステムは、導入すれば必ず効果が出るものではありません。闇雲に導入してもシステムを十分に使いこなせず、システム投資がムダになってしまうことも考えられます。

まずは導入の目的やゴール、システム導入を検討するきっかけとなった課題や背景などを明確にすることが大切です。また、システム導入後すぐは効果が現れづらいことが多いので、中長期的な視点で投資対効果を検討するようにしましょう。

センター側・顧客側の双方のメリットを考える

センター運営者・管理者の立場では業務効率化やコスト削減に注力してしまいがちですが、コールセンターはお客様あってこそのものです。企業側だけの視点で構築されたサービスでは、お客様を満足させることはできないでしょう。

コールセンターシステムの導入では生産性向上を目指すのはもちろんのこと、応対品質や顧客満足度の向上を意識することも必要です。

コールセンターはお客様と直に触れ合う、まさに顧客対応の最前線です。コールセンターを通じてお客様にどのような体験やサービスを提供できるのかを考え、お客様にとってのより価値のあるコールセンターの構築を目指しましょう。

必要十分な機能が搭載されたシステムを選択する

最先端の技術や機能を多数搭載したコールセンターシステムは魅力的ですが、本当に全ての機能が必要かどうかを見極めることは重要です。コールセンターシステムは従量課金制であることが多いため、システムが豪華であればあるほど費用もかかります。

自社の業務フローを整理し、必要な機能をリストアップした上でシステムを比較することで、本来は必要のない機能まで含まれた状態での導入を避けられます。

なお、機能の検討時には、現時点では不要でも、事業拡大などに伴い将来必要になるかもしれない機能についても考えてみましょう。利用可能な機能はシステムによって異なるため、システムの拡張性や柔軟性も導入時の重要な確認点です。

まとめ

現代のコールセンターにおいて生産性・応対品質の向上にはシステム導入は不可欠です。CTIやIVR、CRMなど多くのシステムがありますので、導入目的や課題に沿って導入するシステムの選定を行いましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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