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2021.04.30

音声認識の活用事例とメリット丨企業・サービスでの活用シーンと課題を解説|トラムシステム

音声認識とは、人が音声として発した言葉をAIが認識しテキスト化する技術です。これまで多大な労力をかけていた音声のテキスト化を自動化できる、スマートスピーカーや自動翻訳などに応用できるといったメリットから、多くの企業で注目されています。

特にコールセンターで活用が進んでおり、人手不足の解消や業務効率化といった恩恵をもたらしています。本記事で音声認識の概要や事例を学び、ビジネスの現場で生かしましょう。

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音声認識とは

音声という今まで分析が難しかった非定型のデータを、機械やAIが認識できる定型データに変換してテキスト化し、様々な分野での活用を行うのが音声認識技術です。

音声の定型データ化が可能となった理由としては、インターネット技術の発展によりサンプルとなる音声データを大量に入手できるようになったこと、AI技術の進歩により人の音声を言葉として正確に認識できるようになったことなどが挙げられます。

AIが音声認識を行う際の具体的な流れは、以下の通りです。

1.音声データのデジタル化と加工

実際の人の音声データをAIが認識できるようデジタル化を行う作業です。作業の妨げとなるノイズの除去といった加工も行い、正確な音声認識を可能とします。

2.音素の特定

音声データから音の最小構成単位である音素を抜き出します。音素には母音、子音、撥音の3種類が存在しており、例えば「おはよう」なら音素は「O-H-A-Y-O-U」となります。

3.音声認識辞書による文章化

AIが音素と事前に学習した音声認識辞書を照らし合わせ、単語の特定や文章化を行います。文章化が不完全な箇所は、人が適宜修正する場合もあります。

現在では企業や政府機関のほか、日常生活でも導入や応用が進む技術です。

音声認識技術の活用メリット

音声認識にはさまざまな活用メリットが存在しており、大きく分けると3つです。

1.業務効率の向上

議事録の作成、録音テープの文字起こしといった音声にまつわる作業は手作業で行われてきましたが、音声認識による自動化によって負担を削減できます。手作業で行う際に発生するミスや操作間違いの発生も防止可能です。

2.新たな知見の発見

音声をテキスト化することで、マーケティングや新商品開発に役立つ知見を発見できます。文章から有益なワードや重要な情報を発見する技術は「テキストマイニング」と呼ばれており、すでに多くのテキストマイニングサービスが活躍中です。

3.人手不足の解消

単調な手作業にリソースを割く必要がなくなり、企業にとって重要な人的資源を温存して重要な業務に投入可能です。特に、オペレーターの不足と音声にまつわる手作業の多さに悩むコールセンターにとって欠かせない技術となります。

音声認識AIでできること

音声認識に欠かせないのが、ディープラーニング技術によって急速な発展を見せる音声認識AIです。音声認識技術によるテキスト化だけでなく、言葉の意味そのものを認識する自然言語処理技術と組み合わせることで、以下のような動作や処理が可能となります。

1.音声指示

AIを搭載した機器や道具の操作が実行できます。例えばインターネット検索、エアコンの起動、スピーカーで音楽を流すといったことが音声指示のみで可能です。文章入力もキーボードを使わず音声で行えるようになり、利便性が向上しました。

2.会話

人と機械の間で自然な会話を成立させつつ、その内容に応じた適切な返答や行動をAIに実行させます。AIアシスタントやスマートスピーカーにとって重要な要素です。

3.書き起こし

人が手間と労力をかけて行っていた録音の書き起こしを自動で行い、作業負担を減らします。ほぼリアルタイムのテキスト化が可能なレベルまで技術が発展していますが、精度に関しては今だ発展の余地を残しています。

意外と身近な音声認識の活用事例

音声認識技術は身近な商品、サービスへの搭載が進んでおり、新たな利便性や市場価値を産んでいます。どのように活用されているか事例を見ていきましょう。

音声アシスタント

ユーザーの音声による質問や操作に対応し、返答や動作を行うAIアシスタントサービスです。iPhoneに搭載された「Siri」などスマートフォンへの実装が進んでいます。登場当初はぎこちない動作や返答が多く見られましたが、現在では品質が向上しており、ハンズフリーで機器を操作できるのがメリットです。

スマートスピーカー

生活に関連する操作を音声指示で自動化する機器です。Amazonで開発された「アレクサ」がよく知られており、快適でストレスない生活を実現する助けとなります。近年は音楽再生や電子書籍の読み上げまで可能となっており、スキルと呼ばれる拡張機能の実装も容易です。

文字起こし

時間のかかる作業だった文字起こしを自動かつリアルタイムで行ってくれるサービスです。近年はスマートフォンアプリからの利用も可能となっており、メモを取りにくい場所や環境でも簡単にテキスト化を行えます。クラウド化が進んだことで、データ容量の不足や誤った削除といったトラブルも防止可能です。

企業・サービスにおける音声認識の活用シーン

ここまで日常生活で利用される商品やサービスを解説してきましたが、もちろん企業においても音声認識技術は活用されています。自社の業務フローに応用できる分野があるか、一度考えてみましょう。

コールセンターでのお客様対応

音声認識技術の活用がもっとも進んでいるのがコールセンターです。電話を使った人と人の対話という業務の性質上、録音データのテキスト化が重要な役割を担います。

近年では、AIによる音声認識を搭載したソリューションの活用が盛んに行われています。例えばソリューションの1つである「AmiVoice® Communication Suite」では以下の機能を1つのシステムで提供可能です。

・音声のテキスト化

顧客との会話をリアルタイムでテキスト化し、後日活用できる資料として残します。顧客との対話終了と同時にテキスト化が完了するため、問題が発生した際も、テキストデータをもとに迅速に対応可能です。

・説明資料の表示

参照したい資料を、オペレーターの音声に応じて自動的に表示します。業務に慣れていない新人オペレーターでも、返答につまることなく対応が可能です。

・キーワードにもとづいたFAQの回答

対話の中で発生したキーワードをもとに適切なFAQのリンクを表示します。顧客の要望に対する解決策をダイレクトに提供し、応対時間の削減が可能です。

これらの機能をもとに、コールセンター業務での顧客満足度向上や応対品質向上を支援しています。

参考:アドバンスト・メディア

医療現場でのカルテ作成

医療現場における音声認識技術の活用として挙げられるのが、音声入力によるカルテ作成です。紙から電子カルテへの置き換えが進む中、機器操作に慣れていない医師でも簡単に情報入力できるとして注目を浴びています。

医療法人社会福祉法人仁生社 江戸川病院では、音声入力によるカルテ作成システムを導入した結果、電子カルテへの移行をスムーズに進めることが出来ました。機器操作に慣れていない年配の医師でも手軽に利用可能で、習熟が必要なキーボード入力より効果的です。

参考:アドバンスト・メディア

会議の議事録作成

ICレコーダーによる録音とテープ起こしで手間がかかっていた議事録作成も、音声認識技術があれば人の手をほとんど借りずに行えます。

株式会社西武ホールディングスでは、音声認識技術を導入して会議、決算説明会、社内行事の内容テキスト化を行なっています。特に要点を聞き漏らさずテキスト化する必要があるIR資料作成で活躍しており、担当者の削減や情報開示の早期化といった成果を挙げました。

参考:アドバンスト・メディア

データ入力

定型データを扱うエクセルへのデータ入力も、音声認識技術を活用した効率化が可能です。

水産物販売業を営む築地フレッシュ丸都では、事務所で作成した受注情報のエクセルデータを印刷して工場に持ち込み、商品重量を記入した後あらためてPC入力を行うという二度手間が発生していました。音声認識ソリューション導入後は、工場で確認した重量を音声でエクセルに直接入力できるようになり、二度手間の解消や作業時間の削減を実現しています。

参考:アドバンスト・メディア

テレビの字幕作成

これまで人の手で行われてきたテレビの聴覚障害者向け字幕作成も、音声認識技術によって自動化の道が開かれつつあります。

TBSでは手入力とのハイブリッドである「ハイブリッド方式字幕付与システム」が開発されており、第45回 放送文化基金賞を受賞しています。他にも、テレビ朝日による「AIポン」が知られており、インターネットテレビ「AbemaTV」での字幕作成を行っています。

参考:ビジネス+IT

音声認識の課題と今後

最後に、音声認識技術の現段階でのレベル今後の課題について解説します。

AIを用いた音声認識技術のレベルは年々向上しており、高いレベルにあるといえます。音声からテキストへの変換をほぼリアルタイムで行うことができ、タイピングによる入力より素早い作業遂行が可能です。

ただし、いまだ課題が残っている分野も存在しています。

方言やスラングの認識

標準語ではない言葉や、若者が使う砕けたモノ言いやスラングの認識は苦手としています。それらの解釈を適切に行うデータが不足しているからです。

複数の人間による会話の聞き取り

複数の人間が一斉に話し出す会話の中から必要な情報を抜き出す作業は、現在の音声認識技術をもってしても簡単ではありません。

専門用語や業界用語

企業の業務の中で珍しくない専門用語や業界用語ですが、そのような一般化されていないワードに関しては別途の調整が必要となります。

これらの点を踏まえると、あらゆる状況に対応できる音声認識の実現には時間がかかるといえるでしょう。企業の業務に導入する場合は、オーダーメイド方式による音声認識モデルAIの開発が必要となってきます。

まとめ

コールセンターを始めとする様々な業界・企業に導入されている音声認識技術は、企業の業務効率化や新サービス開発に役立ちます。ただし、あらゆる場面に対応できるAIの開発には時間がかかるため、導入する際は注意が必要です。現時点の技術でできること、できないことを見極め、適切な場面で投入できるようになりましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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