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2023.04.02

クラウドPBX / ビジネスフォン / IP-PBX /

【比較表あり】IP-PBX・クラウドPBX・ビジネスフォンの違いを解説!|トラムシステム

ビジネスフォンの入れ替え時にはより便利なサービスの導入も検討しましょう。昔はビジネスフォン+PBX(構内交換機)の組み合わせが主流でしたが、近年はIP-PBXやクラウドPBXを利用した電話環境の構築が主流になっています。

IP-PBXとクラウドPBXは、IP電話を使うなどの共通点もありますが、違いもあります。本記事では、IP-PBXとクラウドPBX、従来のビジネスフォンを比較しながら、それぞれの特徴について解説します。

オンプレミス型PBX(ビジネスフォン)とは

オンプレミス型PBXとは、企業内に物理的なサーバーやPBXを設置し、電話網を構築するタイプのPBXです。

社内で電話環境を築くため、通話品質やセキュリティレベルが高い一方、初期費用がIP-PBXやクラウドPBXよりも高額で、かつ定期的なメンテナンスが必要であるなどのデメリットもあります。

IP-PBXとは

IP-PBXとは、IP(インターネット・プロトコル)通信を使用するPBXです。

IP電話機とインターネット回線(LAN)を接続する仕組みのため、電話回線や電話工事、回線の契約などがシンプルになるのがメリットです。

IP-PBXは「ソフトウェアタイプ」「ハードウェアタイプ」の2種類あります。

ソフトウェアタイプ

ソフトウェアタイプのIP-PBXとは、自社の汎用サーバーにソフトウェアをインストールして使用するタイプの製品です。

自社で利用しているサーバーがあれば、追加の機器を必要としないため導入コストを抑えられるのがメリットです。会社の移転や利用者増にも対応しやすいでしょう。また、ソフトウェアタイプはソフトウェアのアップデートにより、最新機能やセキュリティパッチを導入できます。

一方、自社サーバーが無いと使えない点や、知識や技術のある人材が必要になる点がデメリットです。

ハードウェアタイプ

ハードウェアタイプは、オフィス内にIP-PBX専用の装置を設置するタイプの製品です。

専用の装置なのでシステムが安定しやすく、汎用のサーバーを利用するよりもサイバー攻撃を受けにくい特徴があります。

ただし、拠点が増えたり、利用者が増える場合には機器を増やす必要があり、コストがかかります。また、保守や機能の追加についてもコストが高くなりがちな点はデメリットです。

クラウドPBXとは

クラウドPBXとは、ベンダーがクラウド環境に設置するPBXにインターネットを通じてアクセスし、電話機能を利用するサービスです。

自社でPBXなどの設備を設置・保有する必要がなく、事業者にユーザー数などに応じた初期費用や月額料金を支払って利用します。

クラウドPBXには、チャットやIVR(自動音声応答)、通話録音など、ただのオフィスの電話にとどまらない様々な便利機能が搭載されています。詳しくはこちらの記事で解説しているので、ぜひあわせて参考にしてください。

【比較表】IP-PBXとクラウドPBX・ビジネスフォンの違いまとめ

クラウドPBX、IP-PBX、ビジネスフォンにはそれぞれコストや必要な設備、拡張性などに様々な違いがあります。それぞれの違いを表でまとめました。
IP-PBX比較表
主な違いについて、詳しく解説していきます。

初期費用

初期費用とは、各PBXを構築・導入するためにかかる費用のことで、ハードウェアやソフトウェアの購入費や設置費、電話回線などの各種工事、専門技術者の人件費などが含まれます。

オンプレミス型PBXは、PBXやサーバーの購入や設置、設定、電話工事や回線工事などに多くの初期費用がかかります。また、固定電話機や内線端末などの購入やレンタルも必要です。

IP-PBXは、ハードウェアタイプとソフトウェアタイプによって異なります。ハードウェアタイプの場合、IP-PBXの専用装置の準備や設置が必要です。ソフトウェアタイプの場合は、サーバーにシステムをインストールします。その後、初期設定やIP電話機の設定などを行うことで、利用開始できます。

クラウドPBXは、自社でPBXを準備する必要がないため、初期コストは一般的にオンプレミス型PBXやIP-PBXよりも低く、導入期間も短いです。

ベンダーに利用を申し込み、IDなどを発行してもらった後、ブラウザで初期設定を行います。スマートフォンを内線端末として利用できるため、従業員個人のスマホを内線化(BYOD)すれば、電話機の購入やレンタルにかかるコストを削減できます。

運用費用

運用費用とは、サーバーやシステムのアップデートやそれに伴う人件費、サービスの月額利用料など、PBXを利用するために発生するコストのことを指します。なお、外線通話料はオンプレミス型PBX、IP-PBX、クラウドPBX共通で発生します。

オンプレミス型PBXには、ハードウェアの保守やソフトウェアのアップグレード、セキュリティチェックなどを定期的に行う必要があり、それらを行う専門知識を持つ技術者を雇う人件費が必要です。

IP-PBXでは、オンプレミス型と同様にシステムのアップデートやサーバーなど機器の管理、インターネットの利用料などが運用費用としてあげられます。ソフトウェアタイプの場合は、PBXのメンテナンスが不要な分、月額利用料をベンダーに支払います。

クラウドPBXでは、PBX本体はベンダーが管理・運用するため、利用企業側でのメンテナンスは必要ありません。インターネットの利用料の他、ベンダーに支払うユーザー数や利用機能に応じた月額利用料があります。

回線・端末

利用する回線は、オンプレミス型PBXは電話回線、IP-PBXとクラウドPBXはインターネット回線です。

オンプレミスの場合、オフィス内の電話機同士を電話回線でつなぐため、オフィス内にも電話回線を敷設する必要があります。利用できる端末は多機能電話機(ビジネスフォン)です。

IP-PBXとクラウドPBXに必要なのは、電話回線ではなくインターネット回線です。電話機同士をインターネットでつなぐため、オフィス内にWi-Fi環境を構築すれば、回線がないオフィスにすることも可能です。

IP-PBXとクラウドPBXで利用できる端末は、IP電話機、スマートフォンやソフトフォン(パソコン・タブレット)です。

ソフトフォンは、パソコンなどにマイクとスピーカー(ヘッドセット)を接続して通話します。ヘッドセットを使えば通話中も両手が空くため、コールセンターやコンタクトセンターで多く活用されています。

音声品質

音声品質については、オンプレミス型PBX、IP-PBX、クラウドPBXのいずれも高い品質での通話が可能です。

ただし、IP-PBXとインターネットは、インターネットを介して音声データを送受信する仕組み上、インターネット回線の状況によっては音声品質が一時的に低下することがあります。通話時に音声の乱れなどが生じる場合には、回線の帯域幅が十分であるかを確認しましょう。

オンプレミス型PBXは、企業内に電話環境を構築する仕組み上、基本的に安定して高品質な通話が可能です。一方で、機器の故障やメンテナンスなど、ハードウェアに関連する問題が発生する可能性があります。

拡張性

企業の成長や事業の拡大にあわせて、利用ユーザー数や追加機能などのシステムの拡張が必要になるケースもあります。

オンプレミス型PBX、IP-PBX、クラウドPBXの中で、最も拡張性に優れているのは、ソフトウェアタイプのIP-PBXとクラウドPBXです。

この2つのPBXは、電話環境がソフトウェア(システム)として構築されているため、システムのアップデートや設定変更により、システムの拡張が比較的容易に行えます。特にクラウドPBXは、Webブラウザの管理画面から柔軟に設定変更ができ、変更は基本的に即時反映されます。

一方、ハードウェアタイプのIP-PBXとオンプレミス型PBXは、物理的な機器に環境を構築している仕組み上、システムの拡張や変更は限定的であることが多いです。特にオンプレミス型PBXは、規模を拡大するための新しいサーバーの設置や、専門知識を持つ技術者による設定変更が必要になるケースがあります。
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セキュリティ

企業内に環境を構築するオンプレミス型PBXは、自社のセキュリティ要件にあわせて柔軟に設定できる点が、セキュリティ面でのメリットです。ただし、セキュリティシステムの管理やメンテナンスなども自社で行う必要があります。

IP-PBXとクラウドPBXは、インターネット経由で通信が行われるため、外部からの攻撃や不正アクセスのリスクはオンプレミス型PBXよりも高いです。

一方で、ハードウェアタイプのIP-PBXは、オンプレミス型PBX同様に自社の要件にあわせて対策ができます。また、ソフトウェアタイプのIP-PBXとクラウドPBXは、専門知識を持つベンダーの技術者による十分な対策が行われているため、自社で対策するよりもセキュリティレベルは高いという見方もあります。

BCP対策

自社内に物理的な機器を設置するオンプレミス型PBXやハードウェアタイプのIP-PBXは、ソフトウェアタイプのIP-PBXやクラウドPBXよりも地震などの災害の影響を受けやすいです。天災や障害などに備えて、システムの冗長化やバックアップシステムの導入などが必要です。

ソフトウェアタイプのIP-PBXやクラウドPBXは、物理的な機器の破損や劣化の心配がないため、災害時にも電話通信網を維持しやすいです。特にクラウドPBXでは、一般的にベンダーが万が一の事態に備えて予備のシステムやバックアップを用意しているため、BCP対策として役立ちます。

一方で、ソフトウェアタイプのIP-PBXやクラウドPBXは、インターネットを利用して通信するため、停電やインターネットの通信障害の発生時には電話の利用ができなくなります。

低コスト・短期導入ならクラウドPBXがおすすめ

IP-PBX、クラウドPBX、ビジネスフォンにはそれぞれ違いがありますが、低コスト、短期導入を重視するならクラウドPBXが最もおすすめです。

最後に、クラウドPBXならではのメリットについて詳しく紹介しましょう。

導入コストが安い

クラウドPBXは、インターネット上のクラウドにIP-PBXを設置してPBX機能を使えるようにしたサービスです。

従来のビジネスフォンやIP-PBXのように、拠点内にPBX用の機器を設置する必要がありません。また、電話回線を使わないため、電話回線の配線工事や電話加入権取得の必要もなく、導入時のコストを下げることができます。

電話用の端末として、固定のIP電話機だけでなくスマートフォンやパソコン、タブレットなども利用できるため、固定電話機の台数を最適化することも可能です。

短期間で使い始められる

クラウドPBXでは、必要機能がセットアップされたサーバーが、クラウド上にあらかじめ用意されているため、契約後すぐに設定を行って使用を開始できます。

新規にオフィスを開設する場合も、電話加入権の取得手続きや電話回線の工事が要らないため、段取りもずっと楽になります。既存のオフィスへの導入なら、インターネット回線さえあれば、最短で当日に使い始めることも可能です。

小規模の拠点を頻繁にスクラップ&ビルドする場合や、できるだけ業務に影響を与えずに電話の入れ替えを行いたい場合にクラウドPBXは最適です。
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インターネット回線があれば内線通話が可能

クラウドPBXはインターネット回線に接続できれば、どこでも内線通話が可能です。

インターネット回線は有線接続・無線接続を問わないため、スマートフォンやタブレットなどでも内線通話を利用できます。自宅のインターネットを通じて社員同士で内線通話をするなど、リモートワーク環境の構築にも最適です。

また、これまで外線を使って通話するしかなかった、外出中の社員や海外拠点の社員とも無料の内線通話が可能になり、通話料の削減に大きな効果を期待できます。

通話料金が安い

クラウドPBXは通話料金の安いIP電話を利用するため、電話回線を利用するビジネスフォンと比べて通話料金が安くなります。

ビジネスフォンは通話先の距離によって外線通話料は高くなりますが、IP電話なら外線通話料は一定です。

たとえば、昼間に100km離れた場所にいる相手と通話する場合、ビジネスフォンなら45秒あたり11円(税込)であるのに対して、クラウドPBXでは3分あたり8.8円(税込)と格安です。

遠距離にいる顧客との通話が多い場合は大きなコストダウン効果が期待できるでしょう。

このように、クラウドPBXには従来のビジネスフォンにはなかった様々なメリットがあります。現在利用しているビジネスフォンの老朽化などに伴い、電話設備の刷新を予定されている方は、ぜひこの機会にクラウドPBXの導入も視野に入れて検討してください。

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WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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