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コールセンターでVoC分析が重要な理由とは?データの活用ポイントやツールを紹介|トラムシステム

コールセンターやコンタクトセンターには、日々多数の問い合わせやお客様の声を寄せられています。これらはVoC(Voice of Customer)と呼ばれており、蓄積して分析を行えば、顧客調査およびサービス改善、オペレーターの対応品質改善に活用可能です。
しかし、日々の業務に忙殺され、なかなか活用できていない企業も多いのではないでしょうか。適切に分析データを活用し、業務改善を実現する方法について紹介します。

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VoC (Voice of Customer) とは

VoC (Voice of Customer) とは、企業やサービスに対する「お客様の声」のことです。顧客との窓口となるコールセンター・コンタクトセンターでは、通話や問い合わせ中の顧客からの意見や、応対後にアンケートを実施する例が挙げられます。また、様々なチャネルからの意見を集めることができることも、コールセンター・コンタクトセンターでのVoC収集のメリットの一つです。
顧客からの意見や要望は企業にとって重要な情報資産であり、経営方針やサービス向上に活かされることも少なくありません。しかしながら、せっかくの声を活かしきれていないケースが多いでしょう。データを集約するだけでは意味を成しません。

なぜデータ分析が重要なのか、データ分析をどのように行ったらいいのかを解説していきます。

コールセンター(コンタクトセンター)がVoC分析をするべき4つの理由

技術の発展によりVoCの収集・分析が可能となった現在、様々な企業がデータ化を積極的に行い、戦略立案や情報収集に役立てることができます。どのような目的のもとに行われているか見てみましょう。

VoC分析理由画像

顧客のニーズを知るため

コールセンターに集まるお客様の声を分析すれば、顧客ニーズの把握を行えます。「商品を一度売れば終わり」の時代から、「顧客が成功するためのサポートまで行う」というカスタマーサクセスが重要視される現代では、ニーズの把握は非常に重要です。新商品やサービスの成否はもちろん、企業全体のブランド価値にも影響を与えます。

顧客の属性・傾向を知るため

競争環境が激化し、価値観も多様化する現代では、顧客属性や傾向も詳しく把握する必要があります。コールセンターでは日々お客様から多数の問い合わせが寄せられており、VoCとして分析すれば性別、年齢、購買履歴、サービスに不満を感じている部分の把握が可能です。
それにより、自社のサービスを支持している購買層に向けた、適切なマーケティングおよびプロモーションを実行できます。

オペレーターを適切に評価するため

コールセンターのオペレーターは、成果やスキルの数値化が難しく、従来のシステムでは評価に支障をきたすケースが存在していました。VoCを分析すれば、コミュニケーション力、対応スキル、困難な案件の対応力といった項目が定量データ化され、オペレーターの力量に応じた客観的な評価が可能です。

オペレーターのやる気を引き出すため

オペレーターに適切な評価を行えれば、業務に対する意欲や向上心を引き出すことができます。「誰がやっても同じ」のような停滞した雰囲気を打破し、オペレーター同士切磋琢磨する環境を作り出すことができます。また、自身に宛てたお客様からの感謝の声をフィードバックことで、業務に対して愛着や責任感を持って取り組めるでしょう。それにより、コールセンター全体の生産性向上も見込めます。

VoCデータ分析・活用のためのポイント

VoCの重要性は把握していても、実行段階で「どう分析すれば良いのか」悩んでしまうケースが少なくありません。まずはデータ分析のポイントを押さえておきましょう。

データの正確性

VoCとして蓄積するデータで最も重要なのは、正確性です。詳しく分解すると、3つの観点が存在します。

1.適切さ
・コールセンター側ではなくお客様の利便性向上やストレス軽減に則った項目設定
・ミスは件数ではなく率で判断する
・未処理の案件は件数ではなく定められた期間をどれほど逸脱したか
2.正確さ
・基本は全件調査が望ましいが、母数が多い場合はサンプル調査に切り替える
3.客観性
・1項目の調査で全件調査とサンプル調査を混合させるのは避ける
・主観的要素が強い項目は一定以上のスキルを保有する複数人数で評価する

あくまでお客様視点に立った評価が重要な点に気を付けましょう。

データの視覚化

データは可能な限り視覚化し、あらゆる社員が把握しやすいようにしましょう。効果的なのが、グラフです。数字が羅列されただけの表から、トレンドや推移を把握することは容易ではありません。グラフを自動作成するコールセンターシステムを導入すれば、作成時間を短縮できます。

適正な計測期間

1日や1週間といった短い計測期間では、全体の売り上げやトレンドを把握することはできません。最低でも3か月間分のデータがあれば、上昇傾向あるいは下降傾向にあるかを判断できます。基本的には6か月や1年といった長期間での計測が効果的です。

パフォーマンスの振り幅

オペレーター全員のパフォーマンスを計測する際、注目すべきは数値のばらつきです。
ばらつきが大きい場合、お客様は問い合わせごとに応対レベルの違うオペレーターに振り回されてしまいます。「前のオペレーターと今のオペレーターで言っていることが違う」といったクレームの原因にもなるので注意しましょう。オペレーターのパフォーマンスを目標値まで向上させるだけでなく、なるべくばらつきを減らすための対策も必要です。

総合的な判断

1つの指標のみを判断基準とせず、複数の指標をもとにした総合的な判断を目指しましょう。指標が1つだけでは、間違ったマネジメントおよびソリューションへと導かれてしまいます。現場で働くオペレーターの意見も取り入れつつ、適切さ、正確さ、客観性を兼ね備えた判断を目指しましょう。

コールセンター(コンタクトセンター)のVoCデータ分析ツール

データ分析は、前述の分析の基本を踏まえて自分で行うことも可能ですが、膨大なデータを詳細に収集・分析するには、VoCデータ分析に適したツールの導入をお勧めします。

VoC分析ツール

VoC分析ツールは、おおよそ下記の機能が搭載されています。

・データの収集・蓄積・分析
・SNS分析
・レビューの収集・蓄積・分析
・オペレータの業務サポート

ツールにより、テキストマイニングに強みがあったり、レビュー分析に強みがあったりと、様々なタイプがあるため、自社で分析を強化したい部分とマッチするツールを選定しましょう。

テキストマイニングツール

テキスト化された顧客との録音音声、応対履歴、社内ドキュメントなど、コールセンターに蓄積された膨大なテキストデータを分析し、知見獲得やトラブル解決を実現するツールです。
近年は人工知能による自然言語処理を利用したテキストマイニングが流行しており、頻出後や特徴語といった価値ある情報を効果的に抽出できます。膨大な音声の中からVoCに関する情報を抽出することが可能です。
顧客とのやり取りをテキストで行うチャットボット、顧客がテキストで情報検索を行うFAQシステムも併せて導入すれば、価値あるテキストデータを収集可能です。

コールセンターシステム

コールセンターシステムの通話録音や顧客情報管理により、顧客情報の把握に役立ちます。
年齢、性別、お住まい、問い合わせツール、対応履歴など、収集した情報に関連付けることで、客層の分析などに役立ちます。また、電話のつながりやすさなども分析できるため、コールセンターの品質管理も行うことができます。

コールセンターシステムについては以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

コールセンター・コンタクトセンターにおいて顧客との接点が増してきているため、より多くの声を集めやすくなっています。
VoCはコールセンターの品質管理、商品やサービスの品質向上、顧客満足度の向上など、データが活用できるシーンが数多くあり、いわば宝の山と言っても過言ではありません。いかにVoCを分析・活用できるかでビジネスチャンスにも繋がります。ぜひ貴重な声を活かしていきましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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