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【働き方改革】2019年の企業の実施率・取り組み内容・効果・社員の本音とは|トラムシステム

2019年より開始され、約1年が経過した働き方改革。職場環境改善や生産性向上を目指した取り組みが企業で実施されましたが、大きな改善や変化はみられていないのが現状です。なぜ、働き方改革は効果を挙げられないのでしょうか。資料から見えてきた制度の実態をもとに、今後企業に求められる行動について解説します。

働き方改革とは

働き方改革は、政府が掲げた1億総活躍社会(50年後も人口を維持し、仕事・過程・地域で誰もが活躍できる社会)を実現するため、2019年4月から施行された法案および取り組みです。

労働人口の減少、長時間労働による過労死問題、非正規労働者に対する差別的待遇、男女雇用機会の不平等など、日本を取り巻く劣悪な労働環境を見直し、改善するために開始されました。

働き方改革では、以下の3本柱を目玉施策として掲げています。

・正規雇用と非正規雇用の賃金格差を是正するための「同一労働同一賃金」
・労働者の過労死問題を解決するための「残業時間上限規制」
・給与を時間ではなく成果物で決定する「脱時間給制度」

各種法案や助成金も整備され、順次企業に適用されました。

2020年時点の働き方改革の実態

施行から約1年経過した働き方改革ですが、実際にどのような成果を挙げたのでしょうか。企業側の視点から見てみましょう。

経営コンサルティング会社「デロイトトーマツコンサルティング」は、企業にアンケート調査を行った結果を、「働き方改革の実態調査」として2013年から発表しています。今回参考とするのは2020年2月5日に実施された「働き方改革の実態調査2020」で、働き方改革の取り組み状況や企業が感じた効果を発表しています。

各社の取り組み状況

各社の働き方改革の実施状況

出典:デロイトトーマツ

「働き方改革を推進している」「実施した」と回答した企業は89%に上り、2017年の73%よりも16ポイント増加しました。

施行から約1年経過し、多くの企業で取り組みが実施されているのが資料から読み取れます。ただし、実施した89%の内20%が「実施したが現在は断念している」と回答しており、「現在も推進中」と回答したのは69%と、全ての企業で取り組みが継続できているわけではないようです。

各社の実施内容

各社の働き方改革の実施内容

出典:デロイトトーマツ

長時間労働の是正を筆頭に、5つの施策が上位1~5位として選出されました。

まず、働き方改革の3本柱でも目標とされた「長時間労働の是正」が95%の企業で検討されており、企業・社員双方にメリットがある施策として注目されているのが伺えます。

そのほかにも、「業務プロセスの見直し」、「オフィス外勤務の推進」、「組織風土改革」、「オフィス環境の整備」などが、実施されました。上位からは漏れましたが、「副業・兼業の推進」も 昨年からポイントを大きく伸ばしています。

効果を実感している割合

働き方改革の効果の実感割合(左)と目的別の効果の実感割合(右)

出典:デロイトトーマツ

各企業で実施された働き方改革ですが、「効果を実感している」と感じたポイントはまばらで、半数以上が「効果を挙げられていない」と回答した項目も存在します。

残業時間を制限するための「コンプライアンス対応」では、80%の企業が効果を実感しました。一方、「従業員満足度の向上」は61%、「採用力強化」は48%など、働き方改革で重視されたにも関わらず、効果を実感した企業が少なかった項目も多数存在します。

このように、多数の企業が働き方改革の重要性を理解し、実際に行動を起こしてはいますが、大きな成果を挙げるには至ってないのが現状です。

実際に企業で働く人はどう感じているか

次は、企業ではなく実際に働く社員の目線から見てみましょう。

人材紹介サービスを運営する「エン転職」は2019年11月、「働き方改革実態調査」を行い、11,405名のユーザーから回答を得ました。所属している企業で働き方改革は実施されているか、どのような取り組みが行われているか、実際に生産性は向上したかなどが主な質問です。

従業員から見た働き方改革の実施実態

質問:今いる会社では、働き方改革に取り組んでいますか?

出典:エン・ジャパン

「在籍企業が働き方改革に取り組んでいる」と回答したのは43%と、昨年から変化はありませんでした。

企業規模別の働き方改革の実施状況

出典:エン・ジャパン

企業規模別に見ると、社員数が1,000名以上の企業では65%が「取り組んでいる」と回答しており、普及が進んでいるのが伺えます。逆に、社員数が100名以下の企業で「取り組んでいる」と回答したのは27%と低い結果に終わりました。

業種別の働き方改革の実施状況

出典:エン・ジャパン

業種別に見ると、「取り組んでいる」という回答がもっとも多かったのは「金融・保険」の65%です。その後は「官公庁・独立行政法人・団体・連合会」の56%、「メーカー」の52%が続きます。もっとも低いのは「インフラ」の31%でした。

企業にもよりますが、全体的な傾向として「企業が働き方改革に取り組んでいる」と実感している社員はまだまだ少ないです。

具体的な取り組み内容とその効果

働き方改革の具体的な取組内容

出典:エン・ジャパン

働き方改革の具体的な取り組み内容は、「有給休暇取得の促進」「長時間労働の是正」が多く挙げられました。

「在籍企業が働き方改革に取り組んでいる」と回答した社員に具体的な取り組みを聞くと、「有給休暇取得の促進」70%、「ノー残業デーといった長時間労働の見直し」が65%という結果となっています。

「取り組みで変化があったこと」では、40%が「有休休暇が取得しやすくなった」、33%が「労働時間が短くなった」と回答し、長時間労働が是正されたと感じる社員が増加しているのが分かります。

働き方改革で生産性は上がるのか

働き方改革で労働生産性・業績は上がったか(左)一日平均で短縮された労働時間(右)*いずれも「会社の働き方改革に対する取り組みで、労働時間が短くなった」と回答した人を対象に質問

出典:エン・ジャパン

「働き方改革により生産性が上がった(やや上がった)」は27%で、「生産性は(あまり)上がっていない」の28%を僅かに下回りました。

「働き方改革によりどれだけ労働時間が短縮されたか?」という質問では「30分~1時間」と39%の社員が回答しており、生産性の向上は限定的であると言えるでしょう。

このように、社員目線から見た場合、企業の働き方改革に対する評価はさほど高くないのが伺えます。

改革が上手くいく会社・いかない会社がある理由

調査内容を分析した結果、働き方改革が上手くいく企業・上手く行かない企業の差が激しいのが分かりました。なぜ、このような差が生じるのでしょうか? コンサルティング企業の「株式会社ワーク・ライフバランス」が2019年11月に行った「企業の働き方改革に関する実態調査」からその理由を考えてみましょう。

働き方改革が思うように進まない原因

出典:PR TIMES

この調査で実施された「働き方改革がうまくいっていない理由はなぜか?」の質問では、43%が「現実的ではない数値目標を設定している」と回答しました。その他にも、「残業削減以外の施策を行っていない」、「調査や分析で終わっている」が上位に挙がっています。

これらの問題の背景には、チームや部署を巻き込んだ対話や施策の不足があると言えます。「上層部の命令なので仕方なく実施している」のような消極的な対応では、働き方改革は実現できません。社員同士の団結や関係の質の向上を行った上で働き方改革を実施し、業務効率化や生産性向上を実現しましょう。

まとめ

1年経過した働き方改革は、実施率は高まったが効果は思ったほど挙がっていないのが現状です。

企業規模別・業種別によるばらつきも激しく、リソースに余裕のない中小企業への支援や働きかけが求められます。企業と社員の間で働き方改革に対する意識差も見られており、相互の対話も必要です。ただやみくもに施策を実行するのではなく、チームや部署内での連帯感を高め、企業全体を巻き込んだ働き方改革を実行しましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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