海外拠点の内線構築ならクラウドPBXがおすすめ!メリットと注意点を解説|トラムシステム
インターネット回線があれば日本を問わず海外でも場所を問わず利用できるクラウドPBXは、海外拠点との内線構築にも利用できる便利なサービスです。
しかし、本当に海外でも問題なく通信ができるのか、どのような運営体制になるのかなど導入に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。この記事ではクラウドPBXで海外拠点の内線構築をする際のメリットや注意点について解説します。
目次
クラウドPBXとは
クラウドPBXとはベンダーがクラウド上に設置したPBX(電話交換機)をインターネットを通じて利用するサービスです。
従来のオンプレミス型PBX(ビジネスフォン)と異なり、電話回線が不要でインターネット回線があれば利用できる点が特徴です。
クラウドPBXの仕組み
クラウドPBXはインターネット回線で電話機と接続し、通信網を構築するため、物理回線で電話機と接続するオンプレミス型PBXと比べ、柔軟性、コスト面、機能性で勝っています。
クラウドPBXによる通信網で連結された拠点では、国内外問わず内線通話が可能です。スマートフォンを利用した端末でも内線通話や外線通話が可能で、ビジネスフォンとほぼ変わらない感覚で利用できます。
海外拠点との内線構築・運営にはクラウドPBXが適している7つの理由
海外拠点に内線を構築・運営する際にはクラウドPBXがおすすめです。具体的な理由を7つ紹介します。
1.インターネット回線があれば世界中で内線が無料
これまで国外から海外拠点への通話の際には、国際電話料金や転送費用が必要でした。クラウドPBXはインターネット回線があれば内線端末間同士の通話料が無料になるため、外線通話料、国際通話料、転送料などのコストカットが期待できます。
例えば自宅などからリモートワークをしている社員との通話や出張中の社員とも、自宅やホテル、空港などのWiFiを使って内線通話ができます。
2.複数拠点を国内で一括管理できる
クラウドPBXでは複数拠点をインターネット回線で繋ぎ、本社での一括管理ができます。ビジネスフォンのように拠点ごとに機器を設置したり、設定やメンテナンスを行う必要はありません。
各拠点で機器の管理・運用にあたっていた人員を削減し、他の業務に回すことができます。
3.国際電話の通話料が割安
クラウドPBXは国際電話の通話料が割安である点もメリットです。
クラウドPBXを利用した場合とNTT光電話を利用した場合の1分当たりの発信にかかる料金は次の通りです。海外の顧客との電話のやり取りが多い企業にとっては、国際通話料の大きなコストカットに繋がるでしょう。
4.海外からでも日本の電話番号で発信できる
クラウドPBXのアプリをインストールしたスマートフォンからは、世界のどこからでも日本の会社番号(代表番号)での発信が可能です。
これは海外出張中の社員が日本の顧客に電話をかける際に大いに役立ちます。
国内でのみ利用可能なビジネスフォンの場合、海外から日本国内への発信には社員は自身のプライベート端末から発信しなければいけません。高額な国際電話料金が発生する上、着信を受け取る顧客側には社員個人の電話番号が表示されるため、相手の識別が難しい状況でした。
インターネットで通信するクラウドPBXでは、ホテルや空港などのWiFiが利用できれば個人のスマホから会社の代表番号で電話をかけられます。
5.回線数や機能をブラウザから変更可能
クラウドPBXは利用する回線数、オプション機能などをWebブラウザから変更できます。
これにより組織変更、事業の縮小・拡大にも柔軟に対応可能です。顧客からの問い合わせが多い時期には臨時のコールセンターのために回線数を増やしたり、業務上メリットのありそうな機能を期間限定で試したりといった使い方ができます。
近年は働き方改革やコロナウィルスの影響によりテレワーク・在宅勤務を導入する企業も増えています。各社員に臨時で個別の内線番号を支給しなければいけないような状況でも、ブラウザで設定を変更するだけで即時に対応可能です。
6.スマホ・PCも内線端末として利用可能
クラウドPBXではIP電話機だけではなく、PC・タブレットやスマートフォンも内線端末として利用できます。具体的にはクラウドPBX専用のアプリをスマホやPCにダウンロードすることで、その端末を内線として使えるようになります。
必ずしもIP電話機を用意する必要がないため、端末の購入費用や設置費用を削減できます。社員が保有する個人スマホを内線化すれば(BYOD)、さらなるコストカットも可能です。社員にとっても普段使い慣れたスマホを業務に使うことができ、新たに操作方法を覚える労力や、プライベート用と会社用のスマホを使い分ける手間がなくなります。
7.チャット・Web会議機能が使える
クラウドPBXではチャットやWeb会議機能などのコミュニケーションツールが搭載されている点も魅力の1つです。時差がある地域とのやり取りをチャットで行ったり、国内外の複数拠点の担当者を顔をあわせながらビデオ会議をしたりと、より柔軟な情報共有が可能になります。
SlackやZoomなどの専用ツールを導入するコストをカットし、さらに用途に合わせてツールを切り替えたり、複数のIDやパスワードを管理したりする手間を省きます。

クラウドPBXを海外で利用する際の注意点
クラウドPBXを導入することで、コストを抑えながら国内外の場所を問わない柔軟なコミュニケーションが実現します。
しかし、クラウドPBXを海外で利用する場合にはいくつか注意しておく点も存在します。
事前に動作確認を行う
クラウドPBXを海外拠点で使いたい場合は、内線・転送などの機能の動作確認は事前に必ず行いましょう。
海外へ発信する際、発信先番号によっては発信番号通知が正常に動作しなかったり、発信できなかったりすることがあります。またイギリスなど一部の国・地域の番号が着信できないケースも報告されています。
ベンダーによっては海外での動作はサポートの対象外になっている場合があるため、あらかじめ確認しておきましょう。
現地の法令を確認する
出張先など海外でクラウドPBXを利用する場合には、現地の法令を確認するようにしてください。国によっては法令でクラウドPBXの利用に必要なアプリケーションの持ち込みができないケースがあるためです。
「少しくらい大丈夫」と確認を怠っていると、予期せぬトラブルが発生する可能性もあります。社員個人に任せるのではなく、会社として海外でのクラウドPBX利用について事前に確認・周知しておくことをおすすめします。
クラウドPBXを使わずに海外拠点で内線を構築する方法
クラウドPBXを利用せずに海外拠点で内線を構築したい場合は、海外の各拠点にPBXなどの機器を設置します。これでその拠点内の内線通話は可能になりますが、他の拠点とは繋がれていない状態なので拠点を超える通話は外線通話となります。
他拠点との通話がほとんど発生しないのであればこの方法でも十分ですが、日本の本部や国内拠点との通話が一定数ある場合には、やはりクラウドPBXを利用する方法がおすすめです。
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外線電話、内線電話、パーク保留、転送、留守電などのビジネスフォン機能はもちろん、インスタントメッセージ、チャット、電話・Web会議、プレゼンスなどのUC(UnifiedCommnication)機能も網羅。
スピーディーな導入、容易な設定変更、ロケーションフリー、そしてシンプルで明快な料金体系で、あらゆるニーズに応えます。
まとめ
クラウドPBXを利用して海外拠点の内線を構築することで、無料の内線通話を始めとする場所を問わない自由なコミュニケーションが実現されます。クラウドPBXにはスマホ内線化、チャット・ビデオ会議機能、Webブラウザからの設定変更などの多くのメリットがあります。
この記事を参考に海外拠点との円滑な情報共有体制を整えましょう。

WRITER
トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人
広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。