SaaS型・PaaS型クラウドPBXとは?違いや選び方、おすすめサービスを紹介|トラムシステム
従来のビジネスフォンに代わる新しい電話設備として普及が広がっているクラウドPBX。様々なベンダーが多種多様なサービスを展開していますが、それらは大きくSaaS型、PaaS型の2つに分かれています。この記事では、クラウドPBXの2つの提供タイプについて、違いやメリットについて解説します。
目次
クラウドPBXとは
クラウドPBXとは、これまで自社内に構築する必要があったPBX(構内交換機)をクラウド上に設置し、インターネットを通じてアクセスすることで電話機能を利用するサービスです。
オンプレミス型の場合、PBXに関連する設備の確保や備品の調達などが必要になることから莫大な初期費用と、一から構築していくため、導入までに数ヶ月かかってしまっていました。
一方、クラウドPBXは電話・回線工事や主装置の購入が不要になるため、初期費用を抑えて利用することが可能になります。インターネットさえあれば利用開始できる手軽さやスマートフォンの内線化などのメリットなどから、多くの企業で導入されています。
なお、現在でも多くの企業で使われているPBXにIP-PBXがあります。IP-PBXは、クラウドPBXと同じくインターネット経由で通信のやり取りをするところまで同じです。しかし、オフィス内に物理的なPBXを設置する必要があるため、オンプレミス型になると理解しておきましょう。
クラウドPBXの2つのタイプ
現在提供されているパターンとしては、SaaS型とPaaS型の2パターンがあります。
SaaS型クラウドPBX
SaaS型の場合、一つのシステム内で複数の企業情報を管理するマルチテナント方式が採用されています。
マルチテナント方式はよく雑居ビルに例えられて解説されています。複数の会社でサーバーを共有し、各会社はインターネットを介してクラウドPBXに接続してサービスを利用します。
そのため、SaaSはオンプレミス型のように自社のみで環境構築する必要がなく、複数企業で費用負担が分配されることから、オンプレミス型に比べて非常に安価に導入可能です。
一方で、複数企業でサーバーを共有するという仕組みであることから、セキュリティについてはこの後に解説するPaaS型に劣ります。もちろんベンダーによってしっかりとセキュリティ対策は取られていますが、情報セキュリティに厳しい企業や社内規則で禁止している企業などでは、採用できないケースもあります。
PaaS型クラウドPBX
PaaS型の場合、一つのシステム内には自社のみの企業情報を管理するマルチインスタンス方式が採用されています。
マルチインスタンス方式は、マルチテナント方式とは異なり、サーバー内には自社のシステムのみが可動しており、他社のデータは一切入っていません。
また、マルチインスタンス方式はインターネット回線経由ではなく自社のVPN(専用回線)を活用してクラウドPBXを構築して利用することで、より強固なセキュリティ体制を築くことができます。
VPNを利用することでSaaS型に比べて構築費用がかかってしまいますが、より強固なセキュリティ体制を築く必要がある企業に向いていると言えます。
SaaS型クラウドPBXが最適な企業
マルチテナント方式を採用しているSaaS型クラウドPBXは、以下の条件にあてはまる企業におすすめです。
・できるだけ安くクラウドPBXを使用したい
・セキュリティ基準が標準レベル
・将来的にもっと良いサービスが出たら乗り換えたい、または乗り換える予定がある
・試しに使ってみる感覚で手軽に始めたい
PaaS型クラウドPBXが最適な企業
マルチインスタンス方式を採用しているPaaS型クラウドPBXは、以下の条件にあてはまる企業におすすめです。
・費用がかかってもセキュリティ面を強化したい
・金融機関や過去のセキュリティインシデントにより、情報セキュリティに厳しいルールが設けられている
・他社の利用方法に影響を受けたくない(アクセスが集中するとパフォーマンスに影響があるため)
高セキュリティのおすすめクラウドPBXのご紹介
多くのメリットがあるスマホ内線化をアプリで実現し、手軽な導入と高い拡張性・柔軟性を備えるクラウドPBX。そのなかでも、特におすすめの多機能サービスを紹介しましょう。
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まとめ
クラウドPBXは従来のPBXよりも初期費用を抑え、早期に利用ができることからますます利用用途が広がっていくと考えられます。まずはクラウドPBXの利用用途を考え、SaaS型かPaaS型のどちらが業務に適しているか検討していきましょう。

WRITER
トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人
広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。