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働き方改革と勤怠管理丨有給休暇・残業時間・割増賃金はどう変わる?|トラムシステム

働き方改革関連法が2019年4月から施行され、企業は労働者の働く環境を整え、国が定める基準を満たすことを余儀なくされています。一方、働き方改革の対象は多岐にわたるため、正しい内容を理解することが重要です。この記事で今回施行される関連法を正しく理解し、適切な組織や仕組みづくりを目指していきましょう。

働き方改革とは

働き方改革とは、政府が掲げる政策のうちの一つであり、労働生産性向上、多様な働き方の実現、処遇の不平等撤廃の実現を目指した改革のことです。

働き方改革の背景には深刻な労働力不足があります。2008年をピークに日本の人口は減少傾向にあり、2050年には日本の人口が1億人を下回ると予想されています。それに伴い、20代〜60代の労働人口の減少により日本経済の衰退が危惧されています。

こうした背景から、働き方改革では深刻な労働力不足を是正するため、労働力の質と量を増やそうと2016年から様々な関連法案が検討されており、2019年4月以降、この働き方改革の関連法が順次施行されています。施行後も従来通りの勤怠管理を行っていると働き方改革関連法の罰則対象となってしまう可能性があるため、企業は早めの対策を実施していくことに迫られています。

働き方改革については以下の記事も参考にしてください。

働き方改革関連法施行スケジュール

具体的な働き方改革関連法の施行スケジュールは、施行内容や企業規模によって時期が異なります。企業規模は大企業と中小企業があり、中小企業の定義は業種と資本金、労働者数で決められています。

・小売業:資本金5,000万円以下、労働者50人以下
・サービス業:資本金5,000万円以下、労働者100人以下
・卸売業:資本金1億円以下、労働者100人以下
・それ以外:資本金3億円以下、労働者300人以下

各施策内容と実施時期は以下の通りです。

・残業時間上限の規制(大企業2019年4月、中小企業2020年4月)
時間外労働の上限を設定し、原則月の残業時間45時間、年間360時間としている

・年5日間の有給休暇付与の義務(大企業、中小企業ともに2019年4月)
労働者に対して年間5日の有給休暇を確実に取得させることが義務付けられた

・高度プロフェッショナル制度の設置(大企業、中小企業ともに2019年4月)
専門知識を保有する労働者に対し、時間外労働の上限設定や割増賃金の支払い義務の適用除外へ

・フレックスタイム制度の拡充(大企業、中小企業ともに2019年4月)
フレックスタイム制の期間が1ヶ月から3ヶ月に

・勤務間隔のインターバル制度の導入(大企業、中小企業ともに2019年4月)
退勤から次の出社まで9時間から11時間程度の間隔をあける

・労働時間の客観的な把握の義務付け(大企業、中小企業ともに2019年4月)
すべての労働者に対し、客観的記録に基づいた労働時間の記録が義務化

・産業医・産業保健機能の強化(大企業、中小企業ともに2019年4月)
労働者がいつでも健康相談ができる環境を準備する

・月60時間超の残業の割増賃金の引き上げ(大企業2019年4月、中小企業2023年4月)
中小企業であっても、月60時間を超える残業には割増賃金を支払うことが義務化

働き方改革で何が変わるか

「働き方改革」という言葉はよく聞く一方、具体的にどのような改革がなされるのか、どのように私達の働き方が変化するのかについてはまだイメージが湧いていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、労働環境という観点で、残業時間の上限設定、有給休暇の取得義務化、管理監督者の労働時間の把握、時間外残業の割増給与支払いについて詳しく解説していきます。

残業時間の上限設定

今回の働き方改革では、残業時間に明確な上限が設定されています。

残業時間の上限設定は、長時間労働の常習化とそれが起因で発生する過労死が依然として少なくなく、他国に比べた日本の労働生産性の低さを改善することが狙いとされています。原則として月45時間、年間360時間とされ、臨時で対応するなどの特別な事情がない限り、この残業時間を超えることはならないとされています。

また、たとえ臨時的な特別な事情があったとしても、年間720時間以内、複数月平均80時間以内、月100時間未満とされており、違反した場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課されます。

有給休暇の取得義務化

有給休暇については、年間10日以上有給休暇が付与されるすべての労働者に対し、毎年5日間の有給休暇を必ず取得されることが義務付けられます。

労働基準法では、半年間継続して働いており、かつ働く日の8割以上出勤している場合には有給休暇を取得できるとされていますが、実際には職場や同僚への配慮やためらいなどの理由から他の先進国と比べても有給休暇の取得率が低いことが問題視されていました。

こうした状況を改善するために設定されたのが今回の有給休暇の義務化です。有給休暇の取得を会社側から促すことで労働者が有給休暇を取得しやすい環境を作ろうというのが狙いです。

管理監督者の労働時間の把握義務化

管理監督者とは、労働条件やその他の労務関連業務について経営者と同じ立場にたって管理監督する者です。
管理監督者は、自分の労働時間に関しては裁量権が与えられており、相応の報酬が得られることから、労働時間の規制をすることが不適当と考えられてきました。

しかしながら、労働管理者だからといって長時間労働を課せられることが正当化されているわけではありません。今回の働き方改革により労働者に対して労働時間の上限が定められたことから、そのしわ寄せが管理監督者に行く可能性が高く、そこに歯止めをかけるために管理監督者の労働時間の把握が義務付けられています。

【中小企業】残業時間分の割増率の上昇

これまで中小企業については、月60時間を超える時間外労働に関して割増賃金の割増率を50%以上とすることは経営に重い負担がかかるという観点から適用が見送られていました。

働き方改革では、中小企業であっても月60時間を超える時間外労働に対して、50%以上の割増賃金を支払うことが義務付けられました。ただし、中小企業への法律の適用は2023年4月1日以降とされており、施行されるまで猶予期間が設けられているため、それまでに就業規則などの見直しや社内体質の改善が求められます。対策を怠った企業には、6ヶ月以上の懲役または30万円以下の罰金が課されます。

詳しい内容は以下のリンクで確認しておきましょう。

勤怠管理のポイントは◯◯であること

残業時間の上限設定や管理監督者の労働時間の把握義務化など、企業は従業員の勤怠管理体制の強化が求められています。

働き方改革施行後の勤怠管理のポイントは「客観的であること」です。

これまではどのような基準に基づいて勤怠管理をしていけばよいのかが明確に法律で定義されておらず、労働時間の把握方法は企業の判断で行われており、その結果賃金の未払いなどが事実上黙認されていたことが課題でした。今回の改定では、タイムカードによる記録、PCなどの電子機器の使用時間の記録などの客観的な手法により、労働者の労働時間を把握する必要があります。

労働時間の把握には、「どのタイミングを勤務の始め/終わりとし、どのようにそれを計るか」という労働時間管理のルール整備、そしてそれを実現するためのツール選定が重要です。

ルールの整備では、例えば職場への入退場を労働時間とするのか、PCのログイン/ログアウトを労働時間とするのかなど、自社の業務内容に合わせてルールを決めていく必要があります。

ツール選定においては、入退社を管理するシステム、クラウド勤怠管理ツールなど、最近は様々な用途に合わせたツールが提供されており、管理者や従業員が使いやすいツールを選定し、確実に勤怠管理ができるような仕組みづくりをしていきましょう。

まとめ

働き方改革は労働者の労働環境を改善することで、労働生産性の向上と新たな労働力確保を目指した改革です。これから施行されていく働き方改革関連法に備え、各関連法の具体的な内容を理解し、自社の対策を検討しましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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