【ブログ】成功するテレワークへの道②課題・デメリットの分析(現場編)|トラムシステム
企業へのテレワーク導入を成功させる手法をブログ形式で紹介する記事の第2弾です。今回は、社員目線から見たテレワークの理想および現実を紹介します。最初は通勤する必要がなく楽だと感じていた社員でしたが、徐々にその弊害が見えてきたようです。
テレワーク環境で働くときの悩み、それを解消して快適なテレワークライフを送る方法を学びましょう。
目次
テレワークの理想と現実
テレワークは離れた場所を意味する「tele」と働くを意味する「work」を組み合わせた言葉だ。パソコン、スマートフォン、タブレットといった情報端末を利用し、家や喫茶店といった場所での勤務を可能とする。わが社では、コロナウィルス流行をきっかけとして試験的に導入された。
テレワークが始まると聞いて期待していたことは、以下の3つだ。
・通勤時間の節約
通勤に費やす時間を節約できるのは大きなメリットだ。今までは電車を使って1時間、帰宅も合わせて2時間を移動に使っていた。週換算で行くと10時間を節約できる。
・仕事に集中しやすい
オフィスで働いていると周囲の雑音が耳に入って集中しにくいし、周りから頼まれごとをされるのもしょっちゅうだ。テレワークなら雑音がほとんどないし、自分がやるべき仕事に集中できる。
・住む場所の自由度が広がる
業務を全てテレワークで代替できるなら、オフィスの近くで住む必要はなくなる。都市部に拘らずとも、賃料が安く自然あふれる田舎に引っ越すというのも夢ではない。
と、このように期待に胸膨らませていたわけだが、実際にやってみると意外に大変で、面倒であるとわかった。
上手くいかないテレワーク…あるある6選(現場編)
テレワークを始めてから数か月経過し、色々と上手くいかない、ストレスがたまる点が明らかとなっている。社長や管理職はテレワークを本格導入するようだけど、問題点が改善されないと、うまく行かないのではないだろうか。社員からの目線で、どのような問題が起きているかまとめてみる。
Web会議が疲れる
テレワークでのコミュニケーションでよく使われるWeb会議だが、これがなかなか面倒くさい。例えば、このような事が起こる。
・誰かが乱入してくる
ペット、家族、宅配、来客など、会議中に無関係な存在が乱入してくるのは良くある。その度に話の腰が折れるので、会議が間延びしてしまう。
・音声が途切れる
重要なところで音声が途切れ、伝えたいことが参加者に伝わらないこともある。原因がすぐわかれば良いんだけど、分からないとずっとそのままだ。機器周りのトラブル解決方法をわかっていない社員も多い。
・誰が話しているか分からない
全員の顔をよく確認できる現実とは違い、小さい画面の中で誰が話しているか確認するのは簡単じゃない。挙手ボタンやチャット機能で補うこともできるが、数十人以上が参加していると管理が大変だ。
他人が話しているのを遮って自分の話を始めるなど、マナーがなってない社員も多く見られる。対策が必要だ。
プライベートとの切り替えが難しい
会社に囚われない働き方ができる!と意気込んでいたが、最近はプライベートとの切り替えが難しいと感じてきた。普通ならオフィスで仕事、家でプライベートとメリハリをつけられるのだが、テレワークだと家でずっと仕事をしているような感覚に囚われる。なので、以前より家でゆっくり休めない、疲れが取れない。
なぜか働きすぎる
仕事の負担自体は減っているはずなのに、なぜか働きすぎている気がしてならない。おそらく、ひたすらパソコンの前で息抜きもなく働いているからだ。
オフィスなら休憩中に同僚と雑談したり、ランチを食べに行ったり、外回り中にちょっと休憩したりと息抜きの時間があった。在宅でも息抜きすればいいんだけど、1人だとあまり楽しめない。
ちゃんと評価されてるか不安
真面目に仕事をしているつもりだけど、きちんと評価されているかは正直分からない。上司とは定期的にミーティングしてるけど、ちゃんとアピールできているか不安である。
あと、勤務態度の良さがテレワークじゃあまり伝わらないのも残念。自分は真面目な勤務態度をよく褒められていたけど、テレワークじゃ見えないからな。別の評価ポイントを探さなければならない。
チャットとメールの嵐
会話の代わりに、テレワークではメールやチャットを連絡手段として用いる。これがかなり面倒くさい。毎日さまざまな部署から連絡が届き、それに対して返信しなければならないのだ。会話なら数秒で伝わることがなかなか伝わらないため、イライラすることも多い。業務時間外にも後輩社員からの相談などがチャットが届くので、ストレスがたまってしまう。
運動不足になった
テレワークによって運動する機会がなくなり、運動不足となってしまった。体重は増えるし、体脂肪率も悪化するしで、良いことがない。運動する機会を増やす必要があるんだけど、なかなかきっかけを掴めない。室内での勤務でストレスが溜まりやすいため、間食もついつい取りすぎてしまう。
快適なテレワークのポイントを考えてみよう
このように、テレワークには不便な点やストレスとなるポイント複数ある。とはいえ、世の中の状況や流れを見ると、今後テレワークは広がっていくだろう。
ストレスや課題となる部分を積極的に解決していかないと、仕事の効率は向上しない。不安な気持ちのまま仕事を続けるのは嫌だし、どうすればいいか考えてみよう。
チャット・Web会議疲れ対策
まずはチャット・Web会議疲れに対する対策を講じてみよう。社員同士でできることといえば、こんな感じだな。
・スムーズなWeb会議のためのルールを設定する
会議を開催する目的を明らかとする、終了時間をきっちり定める、参加人数は必要最低限にするなど、Web会議用に最適化したルールを設定してみよう。それを社員同士守らせるようにすれば、ストレスが軽減されるはずだ。
・ビジネスチャットのマナーも設定する
気軽なコミュニケーションができるが、ついついマナーを忘れがちなビジネスチャットにもルールを設定しよう。結論を先に言う、長文をだらだらと書かない、スタンプや「いいね!」マークを多用するなどが重要だ。
・定期的に説明会を開く
使い方をマスターできていない社員も多く見られるので、何度か説明会を開くというのはどうだろうか。便利機能の解説やトラブル時の対処方法を教えれば、実際の現場でトラブルが発生することも少なくなる。
社員同士積極的に情報交換や勉強会を行い、システムを利用した会話に慣れていこう。
オンオフの切り替えをつける
テレワークはオンオフの切り替えが付けにくい傾向にあるため、自分から工夫していこう。例えば、こんなことができる。
・服を着替える
テレワーク中はあえてスーツを着て仕事を行い、仕事が終われば普段着に着替える。服装を変えるだけで、気の引き締まり方がかなり違ってくるはずだ。
・仕事終わりにPCやスマホを片付ける
仕事に使っている機器は、終業後にきちんと片づけてみることにする。きれいに整理整頓してみると、その日の仕事を終わらせた気分になれた。今後も継続したい。
・軽めの運動をしてみる
仕事前と仕事後に軽めの運動をしてみることにした。家の周りを軽く散歩するだけでも、気分にメリハリがつく。運動不足解消にもなるのでおすすめだ。
テレワークでのオンオフ切り替えは、自ら主体的に行わなければならない。正解はないので、自分でいろいろ試行錯誤しよう。
アプリで時間管理
在宅勤務での集中力を向上させるため、時間管理アプリも使ってみよう。時間管理をしっかりして、働きすぎを防止する効果が期待できる。
使えそうなアプリを、4つほどリストアップした。
・Toggl(トグル)
引用元:Toggl
操作がシンプルで誰でも簡単に扱える時間管理アプリだ。タスクをタップして時間の測定ができる、カレンダーに記録を残せる、作業に要した時間をグラフで確認できるといった機能を利用し、作業効率を向上させられる。
・ATracker
引用元:ATracker
アップルウォッチとの互換性がある時間管理アプリだ。1タップで時間の測定が開始され、自分が1日何の作業に時間を費やしたかがデータ化される。データはグラフ、CSV、PDFなどさまざまな形式で保存可能だ。
・aTimeLogger
引用元:aTimeLogger
タスクが仕事、睡眠、食事などカテゴリーごとに用意されており、それをタップするだけで計測を開始する時間管理アプリだ。各タスクごとにタップしていけば、1日の行動状況が簡単に分かる。直感的に操作できるため、忙しいビジネスパーソンでも使いやすい。
・CotoGoto(コトゴト)
引用元:CotoGoto
この手のアプリでは珍しく人工知能を搭載しているアプリだ。毎日の状況を会話形式で記録し、作業時間やモチベーションをデータ化する。人工知能との気軽な会話を重ねることで、自分の気持ちが毎日どのように変化しているのかを実感できるのが面白い。
色々試してみて、自分に合ったものを選ぼう。
運動習慣を作る
仕事で運動できなくなる分、オフや休憩時間に運動習慣を行う時間を作ろう。ウォーキングやストレッチなど1人でできる運動でもいいし、仲間や子供と遊ぶといった複数人での運動も楽しそうだ。最近は、体を使って遊べるゲームも多数発売されている。
たまには立って作業をするなど、仕事中にも可能な限り運動を取り入れてみたい。長時間の作業で疲れないよう、背筋を伸ばした正しい姿勢も意識しよう。
リモートランチ会
社員同士のコミュニケーションが少なくなるため、リモートランチ会もやってみたい。夜だと参加できる人が減ってしまうため、ランチにするのがポイントだ。
時間が長いとダレてしまうので、30分ぐらいの長さがベストだろう。特に議題を設けず、集まってたわいもない会話をするのが良さそうだな。他愛もない雑談や軽い近況交換を行い、気軽なコミュニケーション空間としよう。画面上だとそれぞれなにを食べているのか分かりにくいため、同じ食事を手配するというも面白そうだ。
成果報告・クイックレスポンスをする
今後は人柄や勤務態度といった項目では評価されない。テレワーク環境でもきちんと評価されるよう、成果報告・クイックレスポンスを心がけるようにする。
成果報告に関しては、1時間ごとにどんな作業をしてどんな成果を上げたか、上司にきちんと報告できるようタスクを組む。単に「頑張りました」ではなく、プロセスを可能な限り数値化し、データとして証明できるようにしよう。
クイックレスポンスは、メールでの連絡なら1時間以内、チャットでの連絡なら数分以内の返信がベストだ。レスポンスが遅れれば遅れるほど、きちんと仕事していないのではという疑念を持たれる。もちろん、電話が来たときは3コール以内に対応だ。
テレワークに大切なのは◯◯
社員がテレワークを成功させるために必要なのは、コミュニケーションと自己管理だ。これまで以上に時間や成果を意識つつ、運動やコミュニケーションを取り入れて、テレワークライフを楽しもう。
第2回 まとめ
・テレワークは楽なように見えて、実は結構大変。シビアに成果を挙げ続けることも求められるし、コミュニケーションも希薄になりがち
・コミュニケーションツールに習熟する、運動習慣を身に付ける、時間管理アプリではたきすぎを防止する、オンライン交流会を開くといった対策が必要となる。
・成果報告とクイックレスポンスを駆使して、企業に評価される人材となることも忘れない。
第3回に続く
*このブログはフィクションです。
WRITER
トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人
広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。