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コードレス電話機とは丨デジタル・アナログの仕組みと特徴|トラムシステム

誕生当時「電話が持ち運べる」というとても画期的な技術に注目が集まったコードレス電話機。この記事ではデジタル・アナログコードレス電話機の違いや電話機の仕組みについて解説します。

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コードレス電話機とは

固定電話回線に接続された親機と子機の間を無線通信で結ぶ電話機のことを指します。親機とは別に充電器がついた子機が1台ついている電話機のことです。

携帯電話が完全に普及した現代では珍しいものではなくなりましたが、コードレス電話機が発売された当時、子機の存在はとても画期的でした。

携帯電話と異なる点は、子機は親機の近くでしか通話が不可能という点でしょうか。子機のみがコードレスで、親機はコードレスではありません。

外部への通話を目的とするというよりは、自宅やオフィスの内部で通話するために使われます。もちろん親機にはコードがあって電話ができる範囲が決まっているので子機を中心に利用する方は多いです。
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コードレス電話機の歴史

コードレス電話は1970年に大阪万博の電電公社が運営する電気通信館で初めて登場しました。親機と子機に分かれたコードレス電話というよりは携帯電話に近いもので、重量は660gもありました。

現代の軽量化された携帯電話からは想像もできませんが、当時持ち歩きのできる電話というのは相当に画期的で注目を集めました。以下、コードレスの販売までの流れになります。

1970年(昭和45年)・・・大阪万博で登場
1979年(昭和54年)・・・電電公社がレンタルで機器の提供を開始
1985年(昭和60年)・・・京セラが未認可のコードレス電話機を販売し、国会で話題に。
1987年(昭和62年)・・・アナログ方式の技術基準がコードレス電話の無線局として法制化、アナログコードレス電話制度化販売の自由化
1993年(平成5年)・・・デジタルコードレス電話制度化
2003年(平成15年)・・・2.4GHz帯のデジタル方式コードレス電話が発売(現在の主流機器)
2010年(平成22年)・・・DECT方式の標準規格が設定される。

アナログコードレスとデジタルコードレス

アナログコードレスとデジタルコードレスの違いはどこにあるのでしょうか。

アナログコードレスの特徴

アナログコードレスは250もしくは380MHzの電波方式で、主に家庭用として使われています。

親機に子機を登録して使用します。基本的にはひとつの親機にひとつの子機しか登録できません。子機型と卓上型のものがあります。

アナログ電波は壁などの障害物を避ける性質があるので、長距離使用が可能です。半径50mくらいならば通話可能ですが、音質はさほどよくありません。デジタルコードレスに比べると安いので、予算があまりない場合はアナログコードレスをおすすめします。

デジタルコードレスの特徴

デジタルコードレスは1.9又は2.4GHzの電波方式で、家庭用から業務用まであり、幅広く使われています。

複数のコードレス子機の登録が可能です。ただし一部の機種ではひとつの子機しか登録できないものもあるので、購入前にどれくらい登録が可能なのか確認するようにしましょう。

大半がPHS型で、一部のものに限り卓上型です。2.4GHzの周波数を使用するならば、他の家電や無線LANなどの電波がかぶってしまうことがあるため、環境によっては音が途切れやすい場合があります。なので1.9GHzの電波方式の製品をおすすめしますが、少し価格が高めです。

電波が短く真っすぐ飛ぶ性質があり、障害物をすり抜けます。アンテナ親機から半径10mくらいでしか使えませんが、その分音質がよく、くっきりと聞き取りやすいです。

アナログ・デジタルコードレスの出荷比率の推移

当初はアナログコードレスしかありませんでしたから、当然アナログコードレスばかりが出荷されていました。しかし現在は1.9GHzのデジタルコードレス電話が主流となっています。電波が強く、事業用のPBX端末などはほぼデジタルコードレス電話です。

アナログコードレスは家庭で利用されているのが主流で、電話機の買換えなどの機会に年々減少の傾向があります。家庭でアナログからの変更時に使われるようになってきたのが、2.4GHzのコードレス電話です。業務で1.9GHzが利用される傾向にあるのは、2.4GHzはWi-Fiや他電子機器の多くで利用している帯域であるため、電波が干渉しやすく、利用しづらくなるケースがあるためです。

ISDNの加入者が減り、代わりにIP電話への加入者が増えていることもデジタルコードレス電話の比率を高める一因となっています。

コードレス電話機のメーカー比較

コードレス電話機には各社どのようなものがあるのでしょうか。代表的なメーカーの製品を紹介しますので、特徴などを比較してみてください。

パナソニックVE-GD26DL-W

パナソニックVE-GD26DL-Wは税別で6980円とリーズナブルな価格が人気です。呼出し音が鳴る前に相手に警告メッセージを流す迷惑防止機能が搭載されているので、お年寄りの家庭でも利用できます。

また日付と時刻だけではあるものの、ナンバーディスプレイ契約の必要なく不在着信履歴を表示できるため、いつ電話があったのかくらいは知っておきたい方が使いやすいです。迷惑電話着信拒否設定は最大で300件の登録を可能とするため、セールスなどの電話で悩んでいる家庭で使いやすいのではないでしょうか。

シャープJD-AT82CL

シャープJD-AT82CLは税別で16000円と一般家庭用としてはお手頃な価格の製品です。見守りモーニングコールによって指定時刻に自動でモーニングコールを行うことができるので、目覚ましとして利用できます。留守電機能があり、電話に出ないときは登録先へ知らせることもできるので、小規模ならば事業用としても使えます。

聞いてボタンを押すことで日付や季節に合わせた日替わりメッセージを自分の好きなように流すこともできます。安心機能が搭載されているので、お年寄りの1人暮らしなどでも利用しやすくなっています。

NTTデジタルコードレスホンDCP-5800P

NTTデジタルコードレスホンDCP-5800Pは税別で21000円と高めの料金ですが、大きく明るい3.8型大画面液晶とあんしん機能が充実したコードレスホンで、どなたでも使いやすくなっています。大画面なので、漢字もくっきり表示され、発信時の番号表示も見やすいです。

ブルーダイヤルライトが本体と子機の両方についていて、ダイヤルがブルーに光るため暗い場所でも利用できます。また1.9GHz帯のDECT方式に対応していて、事業用としても利用しやすいです。
迷惑防止機能として、相手に通話を録音するというメッセージを流し、また実際に通話を録音する機能や、名前を名乗るようにメッセージを流し、相手方が電話に出る前に確認できる機能などがそろっているため、セキュリティ意識の高い方でも使いやすいです。

他、子機のみですがボイスチェンジ機能搭載も搭載されているなど、とにかく性能がよく、充実しています。使い勝手のいい電話機をお探しならばぴったりの製品です。

PHS終了から考えるコードレス電話機の今後

2018年3月にワイモバイルがPHSの新規受付、機種変更を中止したことによって、今後ビジネスではコードレス電話機の需要が増してくることが予想されます。なぜならPHSは外線としてだけでなく、オフィスなどで内線として利用されていることが多いからです。例えばある程度大きな病院であれば、携帯電話よりも電波が弱いため、ほとんどの場合PHSが内線として利用されています。

PHSの電波はDECT準拠方式に沿っていて、1.9GHzを利用しています。1.9GHzだと、2.4GHzの電波が使用されることが多い他の電化製品と電波が重ならないため使いやすいのです。コードレス電話機も1.9GHzの製品ならばPHSとの互換性が高く、使いやすいです。

PHSの新規利用の受付を終了したということは今後PHSのサービスそのものが終了する可能性があります。PHSの代替品として最も妥当なのがコードレス電話機です。コードレス電話機を利用することで、職場の中ならば子機を使うことで十分代用できますし、PHSよりも音質がよい製品が多いため、使いやすいのではないでしょうか。


新品・中古コードレス電話機をお探しならトラムシステムへ

トラムシステムでは新品・中古問わずビジネスホンや電話交換機の販売を行っており、ビジネスホンの新規追加や変更、機能追加や電話機増設まで、ビジネスホンのありとあらゆるお悩みを解決することができます。もちろんコードレス電話機も全メーカー取り扱っており、細かなご要望にまでお応えすることが可能です。

新品ならば1年、中古品でも半年の保障期間があり、工事からいざというときのアフターサポートまで他業者を頼る必要がありません。1台から1000台まで、幅広い規模の大小に関わらず利用できます。

現地調査や見積りは無料で行っているため、オフィスにどのように設置したいというようなご要望に添い、最適なご提案も可能です。設置するか決めかねている事業主の方も、設置するとどのように変わるのかというような設置後のイメージをはっきりと具現化した上でシミュレーションをすることができます。

業務効率化やコスト削減にお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。最新のPBXサービスなどもご要望でしたらご紹介させていただきます。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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