【基本】ビジネスフォン外線のかけ方・受け方は?固定電話の機能と使い方を解説|トラムシステム
主要なビジネスフォンの機能の1つである「外線」。電話をかけるという点では一般的な固定電話や携帯電話と同じですが、かけ方・受け方や機能などは大きく異なっています。この記事では、外線の基本的な機能や使い方などについて解説します。
目次
外線とは
外線とは「外線電話」の略称で、取引先や顧客など会社の外との通話を指します。
外線の反対は、社内での通話を意味する内線(内線電話)です。基本的に外線は内線と繋がっていますが、外線とは繋がらずに内線同士で繋がっている内線電話もあります。
内線通話には電話料金はかかりませんが、外線の場合は発信した際に電話料金がかかります。
外線の電話番号
内線の電話番号はビジネスフォンなどで設定しますが、外線の電話番号はNTTコミュニケーションズなどの通信事業者によって発行されます。
【番号例】
・090‐〇〇〇〇‐〇〇〇〇(携帯電話)
・03‐〇〇〇〇‐〇〇〇〇(東京都)
・06‐〇〇〇〇‐〇〇〇〇(大阪府)
・050‐〇〇〇‐〇〇〇〇(IP電話)
プレフィックス電話と外線電話の違い
プレフィックス電話とは、電話番号を押する前に特定の番号をダイヤルすることで、利用料の安い特別な回線を介して発信し、通話料金を抑えることができるものです。
外線電話との違いは、以下の通りです。
【料金】
・外線:基本料+通話料(契約内容による)音声通話設備を有する企業に直接通話料を支払う
・プレフィックス発信:基本料無し、通話料のみ。音声通話設備を有する企業の間に中継企業を入れ中継企業へ料金を支払う
【支払い方法】
・外線:引き落とし、振込など
・プレフィックス発信:基本的にクレジットカード決済
【電話のかけ方】
・外線:「0」を押してから電話番号を押す
・プレフィックス発信:決まった番号を押してから電話番号を押す
プレフィックス発信は、中継サービスを提供しているベンダーの専用アプリを通じて行います。
同じようにアプリを通じて発信するサービスにはIP電話があります。IP電話はインターネット回線を利用しますが、プレフィックス発信電話回線を使用するため、通話品質も安定しています。
外線の使い方
スマートフォンの普及に伴い、若い世代を中心に固定電話を使ったことがない人も増えてきました。会社に就職して、オフィスの固定電話の使い方がわからない…と困惑してしまうこともあるでしょう。
ここからは、外線のかけ方と受け方について解説しましょう。
外線のかけ方
オフィスに配置してある電話機の多くは、受話器を外した時点では内線電話として繋がっている状態になっています。そのため、外線をかけるためには回線を「外線モード」に切り替える必要があります。代表的な方法を3つ紹介します。
【方法1】「0」→電話番号を入力する
受話器を上げ、「0」をダイヤルすることで外線モードとなり、空いている外線がその電話機に割り当てられます。(例:123-4567という番号にかけたい場合は0-123-4567)
【方法2】電話機についている「外線ボタン」を押す
電話機には契約している回線の数だけ外線ボタンがついており、それぞれの回線が利用中であるかはボタンのランプによって見分けることができます。(点灯している場合は回線は利用中であることを意味します)
空いている外線ボタンをプッシュし、電話番号を入力することで外線をかけます。
【方法3】受話器を置いたまま発信する
受話器を置いたまま発信し、相手が電話に出たことを確認してから受話器を取って通話を開始することもできます。この場合、受話器を置いた状態でスピーカーボタンを押す→「0」→「電話番号」をダイヤルします。
外線の受け方
取引先など外部から電話がかかってきた場合は、電話の呼び出し音が鳴ると共に外線ランプがピコピコと点滅します。
点滅した状態の外線ボタンを押し受話器を取ることで外線受信(電話を受ける)します。
FAX送信をしたい場合
複合機などからFAX送信をしたい場合にも、相手の電話番号の前に「0」をプッシュする必要があります。例えば、03-1234-5678という番号に送信したい場合には、0-03-1234-5678とプッシュします。
0を付けずに発信した場合、FAXは送信先を「3-1234-5678」と認識し、誤ったアドレスに送ってしまいます。この小さなミスが重大なセキュリティ事故に繋がりかねないため、FAX送信を行う際には十分に注意しましょう。
なお、複合機のFAX機能で内線を利用することが基本的にないことから、多くの主装置では複合機からの発信は自動的に外線扱いとする設定がされています。自社の設定がどのようになっているか、利用前に改めて確認しましょう。
外線の基本機能
外線には一般的な固定電話にはない様々な機能も組み込まれています。
円滑なコミュニケーションを実現するために活用できる外線の基本機能の一部と、ビジネスに役立つポイントを紹介します。
短縮ダイヤル
短縮ダイヤルとは、よく使用する電話番号・内線番号を2桁もしくは3桁のダイヤルに登録させておく機能。
毎回、相手方の電話番号を直接ダイヤルすることは手間がかかりますが、短縮ダイヤルを使えば使用頻度が高い電話番号を電話機自体に記憶させておくことができます。
【短縮ダイヤルの使い方】
1.受話器を上げ、空いている外線ボタンを押す
2.短縮ダイヤルの番号を押して外線をかける
短縮ダイヤルの登録方法はビジネスフォンの機種によって異なるため、各メーカーの説明書を参照してください。
複数の短縮ダイヤル登録をグループ分けしておく「グループ短縮機能」が搭載されているビジネスフォンもあります。一つの部署などまとめて登録できるため、ビジネスの効率化にも繋がります。
転送
かかってきた電話を外線電話へ転送する機能です。
電話を取り次ぎたい担当者がその場に居ない場合、外出中の担当者の携帯電話などに電話を転送させます。
【外線転送の使い方】
1.相手方の電話を受け、担当者の名前を伺い繋ぐことを伝える
2.保留ボタンを押す
3.担当者に電話をかける(外線ボタンを押し担当者の電話番号を直接ダイヤルするか登録されている短縮ボタンを押す)
4.担当者に繋がった場合は要件を伝える
5.接続ボタンを押して受話器を下ろす
電話帳機能
文字とおり、多くの電話番号を登録しておく機能です。ビジネスフォンには「共通電話帳」と「端末別電話帳」という2つの電話帳機能が搭載されています。
ビジネスフォンの機種によっても変わりますが、パソコンなどのモバイル機器へ繋ぐことによってパソコン内の電話番号データを外線電話で利用することができます。
・共通電話帳:ビジネスフォンの主装置に登録されている電話帳。繋がっているすべての端末電話機と共有することができる。
・端末別電話帳:それぞれの端末電話機に登録されている電話帳。他の端末とは共有されておらず電話機のみに登録されている。
クラウドPBXなら、内線、外線、転送などのビジネスフォンの機能はそのまま、インターネット電話回線があればすぐにご利用可能です。スマートフォンの内線化による業務効率化やコスト削減効果はもちろん、テレワークなどの柔軟な働き方の促進をサポートします。
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外線の特別機能
外線には多くのビジネスフォンに搭載されている基本機能のほかに、各メーカーが独自に用意した特別機能が搭載されている場合もあります。
様々なビジネスフォンに搭載されている便利な特別機能を紹介します。
リモートコールバック
自身の携帯電話やタブレットから会社の電話番号で電話をかける機能です。
外出先から顧客に電話を掛けたいが、相手にプライベートの電話番号を知られたくないというシーンで便利です。
【リモートコールバックのかけ方】
1.事前に会社のビジネスフォンへ自身の電話番号を登録しておく。
2.登録しておいた番号の携帯電話から会社の指定回線へワンコール。
3.会社からの自動コールバックを受ける。
4.コールバックへかけたい顧客の電話番号を入力。
5.そのまま電話をかければ会社の番号で電話をかけることができる。
保留メッセージ
外線着信へ応答できない場合に音声メッセージを流す機能。一定のコールが続いた後に「混み合っております、少々お待ちください。」といった音声メッセージが流します。
電話がなかなか繋がらないと「後でかけなおそう」と電話を一度切ってしまう人も多いですが、保留メッセージを流すことで「もう少しこのまま待ってみようか」という気持ちに誘導します。
IVR
電話をかけてきた相手を音声ガイダンスによって誘導する機能。
「お電話有難うございます。××に御用の方は1番を、△△に御用の方は2番を…」といった音声ガイダンスを流すことによって、相手を担当の部署へ誘導します。
音声ガイダンスによって簡略化させるため、オペレーターなどの担当者の数を減らしコストを削減させる効果があります。多くのオペレーターが必要となるコールセンターでは一般的に利用されています。
電話会議
3名以上の電話を繋ぎ、電話で会議を行える機能。
急に複数名で会議を行わなければならない状況でも、電話会議機能を利用すれば簡単にその場で会議を開くことができ、意思の疎通を図ることが可能です。
【電話会議のメリット】
・メールやチャットよりもスムーズにやり取りができる
・電話できる環境があればいつでも気軽に会議ができる
・インターネット回線に依存せず通信が安定している
モニタリング
通話の内容を第三者がモニタリングする機能。外線で電話している通話をモニタリングすることが可能です。
モニタリングだけの機能のため、モニタリング側から音声を流すことはできません。主にコールセンターで活用されている機能で、オペレーターの対応や業務の様子をチェックし、応対品質の改善などに活かすことができます。
スマホ内線化・チャットやビデオ会議もできるクラウドPBXとは
クラウドPBXとは、従来オフィスに設置する必要があったPBX(構内交換機)をクラウド上に設置し、インターネットを通じてアクセスすることで電話機能を利用するサービスです。
電話回線ではなくインターネット回線を利用するため、回線工事が必要ありません。さらにビジネスフォンの主装置にあたるPBXがクラウド上にあるため、オフィス内に物理的な機器を設置することなく、インターネット環境さえあればすぐに利用開始できます。
【クラウドPBXのメリット】
・PBX(主装置)を購入する必要がないため、初期費用を抑えられる
・インターネット環境があればPBX機能を利用することができる
・スマートフォンを内線端末として利用できる
・複数拠点を持つ企業の場合、海外拠点であっても拠点間の通話をすべて内線で行える
・物理的な機器をオフィスに設置する必要がないため、地震などの自然災害時に破損する危険性がない
・機器のメンテナンスやセキュリティ対策を自社で行う必要がない
・回線の増減や設定などもブラウザから簡単に行うことができる
これらのメリットにより、個人事業主・中小企業から大企業まで様々な企業で普及が広がっています。
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外線電話、内線電話、パーク保留、転送、留守電などのビジネスフォン機能はもちろん、インスタントメッセージ、チャット、電話・Web会議、プレゼンスなどのUC(UnifiedCommnication)機能も網羅。
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まとめ
電話をかける・受ける以外にも、ビジネスフォンには仕事を行う上で便利な機能がたくさん搭載されています。それらをうまく活用し、業務効率化に繋げましょう。

WRITER
トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人
広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。