テレワークの電話・チャットが怖い?対処法や苦手な人の特徴を解説|トラムシステム
テレワークは好きだけど、チャットや電話などのコミュニケーションは苦手、と困っていませんか?特に「電話対応が怖い」と感じる電話恐怖症の社員も多く、解決すべき問題となっています。
本記事では、テレワークでのコミュニケーションに恐怖を感じる理由、苦手意識を持ちやすい人の特徴、それらを克服する方法について解説します。
目次
テレワークで感じるコミュニケーションへの恐怖とは
なぜストレスを感じにくいはずのテレワークでコミュニケーションへの恐怖を覚えるのでしょうか?詳しく解説しますので、自身がそのような恐怖を感じていないか振り返ってみましょう。
言葉がきつくて怖い
テレワークでよく用いられるメールやチャットの問題点は、送信者の感情が見えにくい点です。テレワーク開始前は親しくコミュニケーションをとっていた相手でも、無機質な「分かりました」「はい」が続くと、次のような不安を持つこともあるでしょう。
・ミスに対し「気にしないで」とフォローされたものの、本当は怒っているのでは?
・「質問があればいつでも連絡して」と言われたものの、頻繁に送られると不愉快なのでは?
・納期を聞くと「来週でもいいよ」と配慮されたものの、今週中のほうが良いのでは?
相手の表情や態度を読み取れない状況で、ポジティブな感情や反応を想像できる人は多くありません。次第にコミュニケーションへの苦手意識を募らせ、積極的なコミュニケーションを避けるようになる人もいるでしょう。
電話対応が怖い(電話恐怖症)
メールやチャットが普及するにつれて、電話でコミュニケーションを行う機会は少なくなりました。それに伴い、緊張感をもって応対しなければならない電話対応に苦手意識を感じる電話恐怖症(テレフォビア)が増加しています。
2020年、セゾン自動車火災保険株式会社は、全国の20~60代の男女300名を対象に「日々のコミュニケーション手段に関する意識調査」を実施しました。
この後に紹介する「電話恐怖症のチェックリスト」を用いて調査したところ、回答者の40.3%が電話恐怖症に該当するという結果になりました。
また、電話恐怖症の人は、以下のように電話をかける行為、受ける行為の両方に苦手意識を感じていることもわかりました。
電話恐怖症のチェックリスト
この調査ではチェックリストの質問1~4のうち2つに、かつ質問5~10のうち3つに該当すると電話恐怖症にあたるとしています。セルフチェックを行い、自分が電話恐怖症であるかチェックしてみましょう。
A:以下のうち2つ以上に当てはまる
1.自宅や勤務先の固定電話が鳴ると緊張する
2.自宅の固定電話にかかってきたとき居留守をすることがある
3.非通知の電話には出ないことが多い
4.見知らぬ番号からの電話には出ないことが多い
B:以下のうち3つ以上に当てはまる
5.固定電話に電話を掛けるときに緊張する
6.友人や知人に電話をする際、LINEやメール等で事前に連絡する
7.留守番電話にメッセージを入れることが苦手だ
8.お店に予約を入れるときは電話よりインターネットを使う
9.電話を掛ける前に話す内容や言葉を準備する
10.電話の方が早い場合でもLINEやメール等で連絡したい
→A・Bをどちらも満たす場合に、電話恐怖症にあたるとされる
電話恐怖症の傾向が示された場合は、別のコミュニケーション手段を用いるか、トレーニングなどで少しずつ克服していく必要があるでしょう。
テレワークのコミュニケーションが苦手な人の特徴
テレワークでのコミュニケーションが苦手な人には、いくつか共通する特徴が存在します。自分が該当するか確認し、テレワークに適性があるか考えてみましょう。
相手や周囲の反応を気にしすぎる人
自分に自信がなく、普段から相手や周囲の反応を気にしすぎる人は、テレワークのコミュニケーションに上手く適応できません。「相手の反応を見てから行動するのが最善」と考えているため、相手の反応を見られないテレワークでは不安を感じやすくなります。
相手の反応を良い意味で気にせず、自分なりのコミュニケーションスタイルを考えてみると良いでしょう。
几帳面・完璧主義の人
几帳面で完璧主義な人は、テレワークの自由で裁量権が多いコミュニケーションに馴染まないかもしれません。相手の反応を見られないチャットや電話では、常に「自分のコミュニケーションはこれでよいのだろうか」と不安に感じてしまいます。
時には大雑把なコミュニケーションも是とし、肩の力を抜いてほかの社員と対話してみましょう。
仕事やビジネスマナーに自信がない人
仕事やビジネスマナーに自信がない人は、テレワークのコミュニケーションにも不安を感じます。上司の反応を読みにくいため「相手に失礼な態度をとってないだろうか」「怒られないだろうか」など電話への苦手意識を高めていきます。
相手の表情が見えないテレワークのコミュニケーションは、確かに難しいものです。しかし、テレワークでコミュニケーションスキルを身につけることで、通常のコミュニケーションにも自信を持てるようになるはずです。
「テレワークでいかに経験を積むか、成長するのか」に焦点を当て、コミュニケーションを楽しむ余裕を持ちましょう。
テレワークの電話やチャットへの恐怖を改善する方法
電話やテレワークへの苦手意識を克服する方法はいくつか存在します。誰もが最初から電話対応をスムーズに行えたわけではありません。恐怖を克服し一歩を踏み出す方法を解説しますので、テレワークでのコミュニケーション改善に生かしてください。
電話やチャットの経験を積む
恐怖を改善するのに確実な方法は、電話やチャットを用いたコミュニケーション経験を積むことです。もちろん失敗することもありますが、経験を重ねるうちに成功体験も生まれ、恐怖が自然となくなります。「人が恐れるのは未知なるもの」と考え、積極的にチャレンジしましょう。
Web会議を活用する
電話やチャットに関する恐怖をどうしても払拭できない場合、第三の選択肢としてWeb会議を活用しましょう。Web会議は相手の表情や反応を見ながらのコミュニケーションが可能なため、電話やチャットで感じる無機質さが軽減されます。録音や資料共有機能が付属しているため、ミスを恐れる心配もありません。
ただし、あらゆるコミュニケーションにWeb会議を用いるのは効率低下を招きます。Web会議は重要度の高い報告や相談で用いるとよいでしょう。
電話の対応マニュアルを作る
「電話対応は習うより慣れろ」が暗黙の了解な企業は少なくありません、マニュアルが十分に整えられていないケースもあるため、不安な場合はマニュアルを自ら作成するのもおすすめです。
・電話対応時の言葉遣い
・対応に迷った時の手順
・メモするときのポイント
これらを記したメモをお守りのように手元に置いておき、リラックスして電話対応に臨みましょう。メモに不備がある場合は適宜変更を加え、完成度を高めていきます。
チャットの文章を深読みしない
チャットでのやり取りはスピーディさが求められるため「わかりました」「大丈夫です」など淡白な文章になりがちです。「実は怒っているのだろうか」と深読みせず、あくまで情報共有の手段ととらえましょう。
Aさんは絵文字を積極的に使う、Bさんは句読点のみ使うなど、相手の文章の癖を理解すれば、チャットから相手の感情が読み取れるようになります。
また、自分自身は絵文字や「!」などの感嘆符を積極的に利用し、相手にわかりやすいコミュニケーションを心がけましょう。相手の緊張感を解きほぐせば、こちらの緊張も緩和され、リラックスした状態でのコミュニケーションへと繋がります。
まとめ
テレワークでのコミュニケーション、特に電話対応は多くの方が不安を感じています。テレワークを積極的に奨励している企業は、このようなコミュニケーションに苦手意識を持つ社員に対し理解を示す必要があります。積極的に恐怖や違和感に対する対策を講じ、働きやすい職場を目指しましょう。

WRITER
トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人
広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。