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2020.10.13

コールセンター / 市場規模 / 最先端 / 機能 /

コンタクトセンター市場規模丨知っておきたい最先端機能も紹介|トラムシステム

コンタクトセンターやコールセンター市場は、顧客ニーズの多様化や複雑化、および人工知能(AI)・クラウドといったIT技術進歩によって年々拡大しています。実際に、企業規模を問わず多くの企業で顧客接点となるセンターを運営しているのが実態です。この記事ではコンタクトセンター担当者に向けて、具体的な市場規模・業界の将来性や最新技術動向について詳しく解説します。

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近年のコンタクトセンターの市場規模

顧客ニーズの変化やIT技術革新を背景に、顧客とのコミュニケーション窓口であるコンタクトセンターを設けることは一般的になりました。近年のコンタクトセンター市場規模について、最新の調査結果を元に紹介します。

矢野経済研究所の報告によると、2018年度のコンタクトセンター市場規模(コンタクトセンターソリューションベンダの売上高)は、4,847億円です。2019年度以降もAI導入やクラウド活用を理由とし年々拡大、特に2019年度の予測成長率は約3.6%とコールセンターを上回る成長率を見込んでいます。

コールセンターとコンタクトセンターの違い

市場規模の解説をする前に、コールセンターとコンタクトセンターの違いを簡単に解説します。

コールセンターとは名前の通り「電話」を使って顧客とコミュニケーションを行う部署・組織のことです。顧客からの問い合わせを受け付けるインバウンド業務と、商品・サービスの営業や各種案内など顧客へ電話をかけるアウトバウンド業務の大きく2種類があります。

対してコンタクトセンターとは、電話(音声通話)をはじめ、チャットやwebメール、SNSなどさまざまな経路(チャネル)を使って顧客コミュニケーションを行う部署や組織です。顧客問い合わせの対応といった従来のコールセンターと同じような業務に留まらず、店舗や営業担当者を通した対面業務に代わる「非対面コミュニケーション」の全般を担う部門として、急速に需要が高まっています。

コールセンターの市場規模

矢野経済研究所の調査結果によると、2018年度の市場規模(事業者売上高ベース)は9,419億円でした。調査対象は、インバウンド/アウトバウンドの電話対応・Web・FAXを行うアウトソーシング業者の売上高です。

2019年度以降の予測も継続拡大傾向であり、2021年度には1兆円を超えることが予測されており、市場規模の近い「語学ビジネス(2019年度、8,866億円)」や「時計(2019年度、9,281億円)」と比較しても、コールセンターの市場規模がいかに大きいか分かります。

これからのコンタクトセンターに欠かせない5つのキーワード

ここからは今後コンタクトセンターを運営するにあたって必ず知っておきたいキーワードを5つ解説します。業界トレンドや最先端技術を理解したいコンタクトセンター担当者は、ぜひチェックしてみましょう。

オムニチャネル

オムニチャネルとは、小売業を中心に利用される販売戦略の一つです。実店舗、ネットショップ、カタログ、SNSなどさまざま流通経路(チャネル)を連携し「いつでも、どこでも同じように利用出来る」といった便利な顧客サービスを実現します。

具体的には以下の様な例が上げられます。
・スマホで商品を事前比較し、店舗で実物を確認した後にネットショップで購入する
・店舗でもネットショップでも同じアカウントIDを利用できる
・購入場所にかかわらず、家・会社・コンビニ・宅配ボックスなどどこでも受け取れる

コンタクトセンターもオムニチャネルにおける一つのチャネルとして、既存顧客の囲い込みや顧客満足度向上に重要な役割を果たします。

CTI

CTIとはComputer Telephony Integrationの略で「コンピューターと電話の統合」という意味です。具体的にはコンピューターと電話機、構内交換機(PBX)、FAXなどの電話系装置を組み合わせ、コールセンター機能を効率化します。CTIには以下の様な機能があり、業務効率化やコスト削減への効果が期待できます。

・オペレーターが電話の受発信をヘッドセット(マイク一体型ヘッドホン)の接続されたコンピューターで行う
・顧客電話番号に紐づく顧客情報を検索し、応対中にコンピューター画面上へ表示する
・通話内容の録音

音声認識

音声認識とは顧客の声をコンピューターに認識させることで、話し言葉を文字に変換したり、音声の特徴をとらえて声を出している人を識別したりする機能です。コンタクトセンターへの導入目的や期待される効果としては以下の様なものがあります。

・応対履歴の入力を省略
・FAQの自動表示
・NGワードや声調を元にしたリスク通話の抽出
・オペレーター対応の品質評価
・キーワード抽出やテキスト化による通話分析(要望・クレーム・ニーズの抽出)

テキストマイニング

テキストマイニングとは通常の文章からなるテキストデータから単語を抜き出し、それらの出現頻度や相関・出現傾向・時系列などを解析することで、有用な情報を取り出す分析手法です。

コンタクトセンターにおけるテキストマイニングの活用事例としては、顧客からのアンケート結果分析、コールセンターなどに寄せられる問い合わせやFAQシステム、チャットボット等に入力されたキーワード分析などがあります。テキストマイニングの導入により顧客の声(VOC)を見える化し、課題発見やニーズ発掘が可能です。

チャットボット

チャットボットとは人工知能(AI)を活用した自動応答プログラムのことです。「ボット」とはロボットのことで、人間のオペレーターに代わってチャットボットシステムが顧客対応を行います。

顧客からの質問を受けた解答作成にAIが使われており、簡単なFAQであれば人間と遜色なく対応が可能です。コンタクトセンターのオペレーターの一部をチャットボットに置き換えることで大幅なコスト削減が可能です。

クラウド型コンタクトセンターシステムのメリット

コンタクトセンターのITシステムは今やセンター運営に欠かせない存在です。中でも近年はクラウド型システムの需要が高まっています。クラウド型システムはネットワークを介してクラウド事業者が提供するコンタクトセンターシステムを利用する仕組みで、従来のように自社内にシステム用のサーバ機器を置くことはありません。

自社でサーバ選定や購入、初期設定をする必要がないため、クラウド型システムの最大のメリットは導入コストが安い点にあります。その他にも以下の様なメリットが期待できます。

・業務への柔軟な対応
利用量を自由に設定できるので、キャンペーンやセールなどに合わせて一時的にセンターの対応人数を増やしたり、閑散期には対応人数を減らしたりと柔軟に素早く対応できる。

・人材の獲得
インターネットへの接続環境があれば場所を問わないので、全国からオペレーターを募集できる。また、テレワークなどの柔軟な働き方に対応できる。

・保守コストの削減
保守メンテナンスはクラウド事業者にて実施するので、専門のエンジニア人員を雇用する必要がなく運用費用(ランニングコスト)が抑えられる。

・災害対策
自社で物理サーバーを設置しないため、サーバやデータに対する地震・自然災害対策が不要。災害時はインターネットが復旧すれば、即座に業務を開始できる。

まとめ

企業の1部門にもかかわらず、その市場規模は約5,000億円と大きな市場となっているコンタクトセンター。今後も顧客ニーズの変化や経営サイドからの品質・顧客満足度向上要求を受けて、益々拡大するといわれています。この記事を参考に様々な最新技術・システムを組み合わせて、顧客対応の最前線と担うコンタクトセンターをより効率的・効果的に運用しましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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