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コールセンターの適正人数丨アーラン係数以外の算出方法も解説|トラムシステム

コンタクトセンターやコールセンターの運用で頭を悩ませるのが、オペレーターの適正人数です。少なすぎてはクレームや顧客満足度低下に繋がりますが、多すぎては人件費を圧迫します。

コールセンターの適正人数を算出する方法としてアーラン係数を用いることが多いですが、それだけでは不十分であるケースもあります。コンタクトセンター・コールセンターの適正人数を把握する手法について学びましょう。

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コールセンター(コンタクトセンター)の適正人数の算出方法

コールセンターの適性人数を算出できるとして著名なのが、アーラン係数です。複雑な計算式を用いていますが、式そのものを理解する必要はありません。概要を理解し、算出に必要な情報を集めておきましょう。

アーラン係数とは

デンマークの電話技師アグナー・アーランによって考案されたアーラン式は、待ち行列理論(行列に並ぶといった確率的に挙動するシステムの混雑状況を解析する理論)をもとに、コールセンターに何人のオペレーターが必要か計算する公式です。

アーランB式、アーランC式の2種類が知られていますが、実際の現場ではアーランC式がよく用いられます。

・アーランB式:コールセンターに必要な電話回線数を求める
・アーランC式:コールセンターに必要なオペレーター数を求める

公式では階乗計算を用いるなどやや難解ですが、Web上で試算できるページも存在するので、そちらを利用するのがおすすめです。ひとまず「オペレーターの適正人数把握のためアーランC式が良く用いられている」と覚えてください。

アーラン係数に必要なKPI

アーラン係数を算出する場合は、コールセンターの管理指標であるKPIの事前集計が必要です。アーランC式の場合は、3つのKPIが必要となります。

・AHT(平均処理時間)

オペレーターが顧客からの問い合わせを処理する時間の平均です。平均通話時間+平均後処理時間で構成されます。

・30分当たりのコール数

CMS(コールセンター運用に必要なデータを集計するシステム)のインターバルが1時間の場合は、1時間当たりのコール数を2で割ります。

・ASA(平均応答速度)

顧客が電話をかけ、オペレーターとつながるまでに待たされる時間です。20秒以内に80%のコールに対応するのが一般的と言われています。

これらを集計した後、Web上の試算できるページに入力すれば、アーランC式を利用した計算が可能です。多くが一般的なコールセンターで日常的に収集されているKPIなため、積極的に活用しましょう。
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アーラン係数以外に考慮すべきポイント

コールセンターの適正人数を算出する要素として、アーラン係数以外に考慮すべきポイントもいくつか存在しています。アーラン係数で算出されるのはあくまで目安であり、実際には様々な要素を踏まえて算出される点に注意してください。

CPH(Call Per Hour)

「Call Per Hour」の略称で、オペレーターが受信した1時間あたりのコール数を指します。もっとも分かりやすくオペレーター(多く入電しているほど能力が高い)の実力を示すだけでなく、オペレーターの適性人数を把握するうえでも重要です。CPHが低下した場合の要因はさまざま考えられるため、分析して対策を講じる必要があります。

呼量予測

コールセンターに掛かってくるコール数の予測です。コール数を予測することで、適切な人数のオペレーターを現場に配置できます。ただし、呼量の増減に繋がる要素は多数存在しているため、予測精度を常日頃から高めなければなりません。曜日、天候、新サービスリリース、為替、政治動向、オペレーターのスキルなど、呼量増減につながる要素の見極めが重要となります。

現場の様子

実際の現場やオペレーターの様子も、コールセンターの適正人数決定において重要です。データ上では十分な人数が所属していても、人間関係の悪化、士気低下、スキル不足が発生していると、業務が停滞してしまいます。常日頃からヒアリングを重ね、現場の様子を確認しながら人数を調整しましょう。

オムニチャネルで人件費を削減

これまでオペレーターの適正人数を割り出す方法について解説してきましたが、別のアプローチとして存在しているのが「オムニチャネル化による人件費削減」です。多くのコンタクトセンターやコールセンターでオムニチャネルを意識した電話以外の窓口が設置されており、業務効率化や人員削減を行っています。

オムニチャネルとは、企業が保有する電話、メール、SNS、FAX、チャットといったコミュニケーション手段を統合し、顧客に対するアプローチを強化する販売戦略です。

店舗、ECサイト、電子カタログといった各チャネルが、アナログとデジタルの垣根を越えて連携し、シームレスな連携が可能となります。ただし、どのチャネルを利用してもサービスが変わらないレベルまで、応対品質を均質化することが重要です。

SNS

SNSは情報共有やコミュニケーション手段として、多くの人が積極的に利用するツールとなりました。そのため、多くの企業がSNSの公式アカウントを開設し、従来のコールセンターだけでは実現しにくい認知度の向上や顧客との信頼関係構築に活用しています。顧客はSNSを通して気軽に問い合わせや注文が可能となるため、コールセンターの負担も軽減可能です。

チャット

パソコンやスマートフォンによるWebチャットは、従来の電話やメールと比べて迅速な対応が可能というメリットがあり、コールセンターのオムニチャネル化でも利用されています。

返答スピードが高速化するだけでなく、電話で聞くほどではない問い合わせも気軽に寄せられるようになり、売上向上につながるのがメリットです。1人のオペレーターで複数のチャットを担当できるため、電話応対より生産性も向上します。

チャットボット

利用者のチャットによる質問に、自動応対で応じるのがチャットボットです。Webサイトを巡回して答えを探す必要もなく、効率的に望ましい回答を得ることができます。

顧客とのやり取りで残る膨大な履歴を生かし、データマイニングを行うことも可能です。チャットボットによる自動化により、コールセンターは24時間問い合わせに応えられるようになります。

FAQ

よくある問い合わせとそれに対する回答をまとめたのが、FAQです。利用者は、コールセンターに問い合わせしなくても、問題を自力で解決できるようになります。顧客満足向上を実現するだけでなく、コールセンターの応対コストも削減可能です。ノウハウの蓄積やニーズ発掘も行えます。

まとめ

コールセンター・コンタクトセンターに必要なオペレーターの数を用意することは、センターの運営にとって非常に重要です。アーラン係数を用いればある程度計算はできますが、あくまで基礎でしかなく、それ以外の要素も考慮しなければならない点に留意しましょう。センター全体の改革を実現したい方は、オムニチャネル化による人件費削減もおすすめです。

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トラムシステム画像

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WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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