インバウンドコールセンターシステム|必要な要件と構成要素

インバウンドコールセンターは、一言で言えば「インバウンド=受け身」のコールセンターです。お客様が目的をもって、企業のコールセンターにお電話を頂くもので一般的には以下の様な業務を行うことが一般的です。

・製品サービスについての問合せ
・会員加入、製品サービス注文
・サービス変更や解約またはクレーム

皆さん一般的にコールセンターと言えばこれらの業務をイメージされると思います。この業務で利用するシステムにはどの様な機能が必要で、どの様にシステム設計をすれば顧客満足度の高いインバウンドコールセンターを実現できるのかについてご説明していきます。

インバウンドコールセンターシステムに必要な要件

先の通り、インバウンドコールセンターには目的を持ったお客様がお電話をしてきます。製品サービスの問合せなら、端的に聞きたいことの回答が早く欲しいということになりますし、注文目的なら売切れになる前に早く注文を終わらせたい、となりますよね。つまり、お客様の目線では以下の要件が発生します。

コールセンターシステムには以下の構成要素があります。
コールセンターシステムはインバウンド機能をベースとして開発されていますので、以下の機能を使ってインバウンドコールセンターを設計していくことになります。

利用者向け機能

―電話番号・電話回線
―PBX/ACD
―IVR

オペレータ向け機能

―応対履歴管理機能
―CTI(ComputerTelephonyIntegration)機能
―FAQ機能
―電話機、ソフトフォン機能
―通話録音再生機能

管理者向け機能

―KPIレポート機能
―オペレータ管理機能
―通話録音再生機能
―QM(QualityManagement)機能
―WFM(WorkForceManagement)機能

要件① 待ち時間なくコールセンターに電話が繋がる

利用者向け機能

待ち時間をなくコールセンターに繋がる為には、電話回線の空きがある、オペレータの空きがある、オペレータへのスキルの割り当てが適正化されていることの3要素を考慮する必要があります。

・電話回線をどの程度用意するか
・オペレータ数をどの程度アサインするか
・オペレータへのスキル割り当て(業務区分)をどの様に決めるか

電話回線が不足している場合には、電話がコールセンターに着信せず、キャリアガイダンスにて“ただ今大変混雑しています。おかけ直しください”となります。

電話回線を沢山用意したとしても、オペレータ数が足りない場合には、コールセンターシステムのPBX機能にて待ち状態になり、やはり「お待たせガイダンス」を流してお待たせすることになってしまいます。

更に、電話回線数、オペレータ要員数は足りていたとしても、オペレータスキルの割り当てが適当ではないとやはり待ちとなってしまいます。(コールセンターシステムで待ちになることを“待ち呼”と言います)

銀行カウンター受付をイメージして頂くと分かり易いのです。入出金や振り込み窓口は凄く混雑しているのに、運用相談や住宅ローン窓口は誰もお客様が居ないなんでこと良く見かけますが、コールセンターのオペレータアサインも同じことで、お客様の聞きたいこと・目的を達成できるオペレータは業務内容によってスキルが細分化されていることが多いため、そのアサインメントを見誤ると、特定の窓口だけ待ち呼が非常に多いという状況になってしまいます。

どのスキルを持っているオペレータに接続すべきかはACD機能のルーティングを考慮します。

オペレータのスキル(業務)アサインについては、マルチスキル化(1人に複数業務が対応できるスキル)することで、第一優先スキルの架電が少なく、第二優先スキルの待ち呼が非常に多い場合には、自動的的に第二優先スキルの電話も担当することになります。

なお、目的別に入電を分けるためには利用者側でIVR機能が使える状態になっていることが前提となります。

管理者向け機能

管理者が過去のインバウンドコール実績を元に予測し、回線数やオペレータ数、業務のアサインメントの予測し、当日の管理を柔軟にを行う必要があります。その為のシステム設計要件は以下のようなものです。

・WFM機能により回線数とオペレータ数を予測することで最適な応答率を維持できる
・オペレータ管理機能により、当日の業務ごとの入電量を確認しながら各オペレータへのスキルの割り当てをリアルタイムに変更できることにより、当日の応答率を維持できる
・KPIレポート機能については、リアルタイムレポートと履歴(ヒストリカル)の両面が必要となります。リアルタイムについては、今、何名のお客様がどのくらいの時間待っているのか業務単位で確認できることで、オペレータ管理機能を駆使し当日の応答率の改善に着手できます。

一方、ヒストリカルレポートについては前日・前週又は前月の応答率、オペレータ稼働率を統計情報として提供することで、改善ポイントを確認できます。上記の様に設計を考慮した場合でも、どうしても待ち時間は発生してしまうことがあります。いつでも最優先で電話をお受けしたいVIP顧客がいらっしゃる場合には、データベースルーティングというやり方もあります。VIPのお客様からのお電話があった場合、その電話番号をもとにデータベースを参照し、そのお客様の優先度をシステムが決め、接続順番を最優先にあげることが可能です。

要件② 聞きたいこと、頼みたいことを担当者が正確に回答または処理してくれる

オペレータ向け機能

電話が繋がるまでのシステム処理だけではなく、オペレータとお客様が繋がった後も、お客様への応対をスムーズに進める必要があります。その為のシステム設計要件は以下の様なものです。

・CTI機能により、既存のお客様の場合には、入電時にお客様の情報がCRMソフトウエアの画面に出力されており(ポップアップとも言います)、お客様の確認時間が短縮できる
・お客様の質問に答えられない場合、FAQシステムを使って回答を発見できることで回答の調査に要する時間を短縮できる
・電話を受けたオペレータ自身の担当業務ではなく、他部門への転送が必要な場合、オペレータ自身が確認できた情報をCRMソフトウエアに記録しておき、顧客情報を含めて他部門への転送ができることで、お客様が再度説明をする必要がなく連続性のあるサービスが可能。

管理者向け機能

管理者が過去のインバウンドコール実績を元に予測し、回線数やオペレータ数、業務のアサインメントの予測し、当日の管理を柔軟にを行う必要があります。その為のシステム設計要件は以下のようなものです。

・WFM機能により回線数とオペレータ数を予測することで最適な応答率を維持できる
・オペレータ管理機能により、当日の業務ごとの入電量を確認しながら各オペレータへのスキルの割り当てをリアルタイムに変更できることにより、当日の応答率を維持できる
・KPIレポート機能については、リアルタイムレポートと履歴(ヒストリカル)の両面が必要となります。リアルタイムについては、今、何名のお客様がどのくらいの時間待っているのか業務単位で確認できることで、オペレータ管理機能を駆使し当日の応答率の改善に着手できます。

一方、ヒストリカルレポートについては前日・前週又は前月の応答率、オペレータ稼働率を統計情報として提供することで、改善ポイントを確認できます。管理者向け機能にて②の業務要件を実現する為には、オペレータが短時間で正確にお客様の質問・要望に回答できるように支援することです。

・PBX機能を使って、オペレータの通話内容を管理者がモニタリング(通話をリアルタイムに聞く)しつつ、オペレータが不明な点は、管理者がウイスパリング(お客様には聞こえない様にオペレータと会話)機能により、オペレーターの回答時間、回答精度を高めることができます。

管理者は全てのオペレータの通話を聞く訳にはいきませんので、通常業務では、オペレーターが支援を欲しい際に、管理者にチャットや手上げをして、支援要求を開始することで、管理者からのモニタリングを行うことになります。

さいごに

インバウンドコールセンターは受け身の業務ではありますが、お電話の繋がり易さ、応対品質により、企業に対するお客様からの評価にも大きく影響を受けてしまう重要な業務です。ここでご紹介したシステム機能を効率的に設計し、システムを最大限活用しましょう。オペレータと管理者は「お客様への気遣い」や「お客様からの質問回答判断」に集中してもらうことで、高い生産性と顧客満足度を同時に実現できるようになります。

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WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。