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2019.04.22

Web会議の品質向上と速度改善丨遅い・音声が途切れる時の対応|トラムシステム

テレワークやフレックスタイム制など、一つのオフィスに留まらない働き方が奨励される現代で重要なのがweb会議です。一方で「話の音声が途切れがち…」「読み込み速度が遅い…」のようなトラブルも起こっています。この記事では、web会議で発生するトラブルの原因と対策について解説します。

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Web会議が遅い・音声が途切れる主な原因

なぜweb会議でトラブルは発生するのでしょうか。主な原因を挙げると、以下のようになります。

・インターネット環境が低速、もしく安定していない
・機器や端末のスペックが低い
・利用しているweb会議システムに問題がある

これらの問題を抱えたままだと、リアルタイムで大量の映像と音声を転送するweb会議の運営は困難です。数秒ごとに映像は途切れ、音声は遅れて届き、会議をスムーズに進行させることは難しくなっていきます。

海外拠点との通信や複数拠点との通信を行う大企業では、問題はさらに深刻になります。導入の際は、web会議を円滑に進めるための通信環境を構築するよう心がけましょう。

快適なWeb会議に必要な通信環境

最適な通信環境と聞いてピンとこない方は、「回線帯域」と「データ通信量」を軸に考えるとわかりやすいです。一つずつ解説します。

回線帯域
回線帯域とは、データ通信に使う電気信号の周波数範囲を意味し「データの通信速度」と同意義の言葉です。回線帯域が広いほど通信速度は速くなり、リアルタイムでのweb会議でもタイムラグがなくストレスを感じません。

アナログ回線で主に使われてきた言葉ですが、デジタル回線でも比喩的に利用され、「転送可能なビットレート」を意味します。単位として「bps」が用いられており、数値が高いほど回線帯域が広いです。他にも以下のような単位が存在します。

・bps:1秒当たり何ビット
・kbps:1秒当たり何キロビット、1キロビットは1000ビット
・Mbps:1秒当たり何メガビット、1メガビットは1000キロビット
・Tbps:1秒当たり何テラビット、1テラビットは1000000メガビット

データ通信量
データ通信量とは、web会議を行う際に消費されるデータの量です。多くの通信サービスは一定以上データを消費すると使用制限がかかるため、通信量が少ない方がお得です。ただし、通信量が少ないと品質も落ちる点に留意しましょう。

単位は最小単位である「MB」や「GB」が用いられており、各サービスのweb会議1時間当たりのデータ通信料は以下のようになります。

・Skype  約2GB
・Googleハングアウト 約1.5GB
・zoom 約200~300MB
・LINE 約300MB

「回線帯域」と「データ通信量」の他にも、利用する機器のスペックによって通信環境は変化します。同じ機器を長らく利用している場合は、web会議利用時に問題がないか事前にチェックしましょう。

品質向上と速度改善のためのポイント

情報をリアルタイムで共有できるのがweb会議の最大の利点ですが、音声や映像に問題があっては全て台無しです。もしトラブルがあった場合は、端末やweb会議システムをチェックし、ボトルネックとなる部分を見つけましょう。

トラブルは起きてから対処しようとすると解決に時間がかかるものです。トラブルを未然に防ぎ、スムーズにweb会議を利用するための対策を解説します。

有線にする

パソコンとルーターをつなぐLANケーブルは、コスト削減や省スペース化の利点を持つ無線への転換が進んでいます。技術の発展とともに性能も向上し、有線と比べても遜色ないパフォーマンスを発揮可能です。

ただし、信頼性の面では有線LANケーブルに一歩劣ります。電波での通信は外部の影響を受けやすく、「web会議でも安心だ!」と油断するのは危険です。長時間に及ぶ会議をwebで行いたい場合は、有線LANに変更して安定性を高めましょう。音声や映像が途切れるトラブルが起きる可能性が少なくなり、安心して利用できます。

画質を下げる

解像度の高い映像と、明瞭な音声があればweb会議の運用は容易です。しかし、あまりに高い品質を求めると、速度低下や処理落ちなど利便性が下がるので注意しましょう。映像は特にデータ利用量が多く、長時間の会議ではトラブルの原因となります。

web会議を安定して運用したい場合は、映像の解像度を下げるのがおすすめです。web会議システムには低画質モードが搭載されており、基本的に利用者の判断ですぐに画質を切り替えられます。鮮明な画像共有をしなくてもよい会議であれば、カメラをオフにし、音声のみで会議を行うことも出来るでしょう。

不要なアプリを閉じる

会議を始める前に、ネットワーク上でどのようなアプリやシステムが稼働しているかも気を配る必要があります。社内のLANではOSのアップデート、ファイル転送、セキュリティの更新が常に行われており、容量が大きい場合は会議の品質に悪影響を与えます。

web会議を行う時は、事前にアプリやシステムをチェックし、不要なものは停止させるようにしましょう。社員にも、パソコンを極力使わないよう通達すれば確実です。大規模な社内アップデートやシステム更新がある時間帯は、会議そのものを避けましょう。

資料の共有は済ませておく

web会議システム上でのファイル送信・画像共有などの資料共有は、通信容量の圧迫の原因となり、音声の途切れや画像の乱れにつながる可能性があります。また、資料の送信に時間がかかって会議がスムーズに始められないなどの弊害も起こり得るため、可能な限りメールなどで資料の共有は済ませておきましょう。

これらのルールの実施には利用者一人ひとりの心がけが必要です。web会議システムの導入時には利用者が守るべきルールとして資料送信や画像共有、画質の設定などを明確に定め、不適切な利用によるサーバーのダウンなどを防ぐ努力をしましょう。

有料版に切り替える

多くの電話会議システムでは、集客を目的とした無料版を配布しています。システム検討のために一時的に試すくらいであれば問題なく利用できますが、実際の運用フェーズもそのまま無料版を使い続けるのは危険です。無料版は利用できる機能が最低限であったり、一度に開催できる会議の数や通信量が制限されている場合があります。

web会議システムを導入する際は、有料版の導入を前提とした計画が必要です。複数の業者のサービスを比較し、自社の環境に合致したものを選びましょう。近年流行しているクラウドタイプのサービスならば、安定性は下がりますがコストは削減できます。

エコーが起きる時の対策

web会議で最もあるトラブルが、雑音が入って音声が聞き取れない「エコー」です。やまびこと同じ原理で発した声が反響し、ハウリング状態となって会議を妨げます。音声が重要なweb会議にとって、エコーは致命的なトラブルです。

エコーを防ぐためには、「エコーキャンセラー」が必要となります。web会議で発生するエコーを除去し、聞き取りやすい会話を実現する機器です。web会議システムと共に導入し、エコーによるトラブルを未然に防ぎましょう。遠隔地との対話、複数人との対話が行われる会議では特に必要です。

もし会議中にエコーが発生した場合は、焦らずに発生源を探しましょう。1対1の場合は双方で音声を確認することで、複数拠点の場合は全拠点の音声を一旦ミュートにした後1拠点ずつ音声を流すことで確認できます。

まとめ

グローバル化や働き方の変化に伴い、導入する企業が急速に増えているweb会議。しかし、安易な導入や使う側の知識不足によって、トラブルが発生するケースも増えています。導入する際は、トラブルのないよう事前調査をしっかり行いましょう。「なぜweb会議は必要なのか?」という意思統一も行い、誰でも扱えるように教育・マニュアル化するのも重要です。web会議を使いこなし、会社の業績アップや業務効率改善に繋げてください。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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