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IBM Cloudとは丨クラウドサービスの強みと導入事例|トラムシステム

IT技術の進歩により、従来のオンプレミス型のシステム構築からクラウド技術を使った新しいサービスの提供が続々と行われています。その中でも有名なクラウドサービスの一つとして、IBM社が提供する「IBM Cloud」があります。本記事では、IBM Cloudの概要から仕組み、また提供されているサービスについて詳しく解説します。

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IBM Cloudとは

IBM CloudはIBM社(日本では日本アイ・ビー・エム株式会社で展開)が提供するエンタープライズ(大規模向け)のクラウドサービスであり、クラウド型で提供するサーバ関連のインフラ周りの機能提供から特定の課題を解決するためのソリューション、Watsonに代表されるAI技術の提供など幅広く事業を展開しています。

いわゆる、SaaS、PaaS、IaaS、といった提供形態から、パブリック/プライベート/ハイブリッドといったサーバ提供形態まで幅広く提供しており、IBMで提供できないものはないのではと思わせるほどの幅広いラインナップを取り揃えています。

米調査会社によるSynergy Researchの2017年第2四半期の世界クラウド市場シェアによると、IBM社の全世界シェアは8%であり、Amazon社、Miscrosoft社についで第3位を維持しており、世界的にも高い市場シェアを獲得しています。

IBM Cloudの主なサービス

IBM Cloudでは目的に応じて様々なサービスが提供されています。主なサービスについて解説します。

IBM Watson

IBMと言えばまず最初に思いつくのがIBM Watsonではないでしょうか。

テレビCMで大々的にアピールされているような近未来的なイメージを彷彿とさせるAIエンジンを搭載しており、事前にインプットした情報から最適解を提示してくれます。構造化されていない画像、メール、SNSといったデータの洞察、パターン、関係を判断して処理を行ったり、ソーシャルのトレンドから最適な洞察をリアルタイムに提供することで、業務の効率化を実現します。

実行環境(ベアメタルサーバ、POWER8サーバ、仮想サーバ)

IaaS(Infrastructure as a Service: サーバやストレージ、ネットワークなどのインフラをクラウドで提供)として、数分でデプロイ可能な状態にしたり、数時間で自社に合わせたカスタマイズの実現、自社環境やハイブリッドクラウドなどの選択肢、自社システムとの柔軟な結合や拡張性を有した世界有数のパフォーマンスを維持しながらシステム提供してくれます。

DevOps(運用、開発)

少しとっつきにくいですが、DevOpsは基幹業務や開発、IT運用などの連携を促すシステムであり、従来はバラバラで行っていた開発と運用を統合して管理することで効率化を図る仕組みです。ソリューションや製品も複数あり、アプリケーション・ライフサイクル管理、アプリケーション管理、デリバリー管理、IT運用の分析管理やソフトウェア開発、テストまで幅広く提供しています。

ストリーミング・ビデオ

ビデオ自体がビジネスとして有益なものである際やビデオがビジネスを支援する際にも、マルチスクリーン・ビデオの提供や配線、カタログ管理、サブスクライバー管理を簡素化するツールでビデオを有効活用することで業務効率工場を支援するものです。

最近は静止画(写真や画像など)や説明文を長々と記載するよりも、動画でイメージを植え付ける戦略に移っている傾向があるため、今後もますます利用が想定される分野です。

インテグレーション(API)

IBMのクラウド総合ソリューションとして位置づけられており、主にAPIを活用した製品やソリューションがラインナップしています。API管理やAPIゲートウェイなどAPIを使った基幹システムなどのバックエンドのシステムとフロントエンドのシステムをシームレスに接続することで、新しい価値の提供や業務改善に貢献するものです。

デジタルプロセス自動化(RPA)

最近話題のロボットによる自動化、業務効率化を支援するサービスであり、AIを活用したコントロールセンターとしての自動化、ビジネスやビジネスロジックの自動化、人の作業や画像処理などの自動化といった様々な自動化に対応しています。

上記以外にもアプリケーションプラットフォーム(アプリレイヤーでの業務効率支援)などもあり、豊富なサービスラインナップとソリューションを備えているのがIBM Cloudです。

IBM Cloudの導入事例

富士フイルム株式会社

富士フイルム株式会社では、競争激化と目新しい技術躍進に伴い、自社のビジネス環境を柔軟に対応できるための基盤を整備する必要がありました。また、同時にIT基盤のコスト削減と構造改革の両方を実現するプランの検討や増大するデータ量への対応も求められていました。

そこで、VMware on IBM Cloudを採用して、VMware NSXテクノロジーを利用したオンプレミスとIBM Cloudをシームレスに接続するクラウド環境を構築。その結果、従来に比べて運用コストを約45%削減、また急速に変化するビジネス環境に対応できるIT基盤構築に成功しました。

エイチ・エス証券株式会社

当時使用していたツールがカスタマイズ困難であり、他社との差別化が難しい上、重要な取引ツールとの連携も困難でした。また、同時に新しい投資情報系基盤システムを高い状態でパフォーマンスを維持できる環境も求められていました。

そこで、IBM Bluemix Infrastructureを採用することで独自ツールを開発して取引ツールとの連携を実現。また、投資情報収集システムと接続することで構内配線とほぼ同等のセキュリティレベルを実現しています。

株式会社かんぽ生命保険

株式会社かんぽ生命では、保険支払い審査業務の業務効率が悪いため効率化させる必要があったが、審査業務は難易度が高く、対応できる社員も長年の経験と実績を積んだ限られていました。

そこで、IBM Watsonを導入することで難しい判断をする局面ではWatsonが判断を行い、経験が浅い社員であったも業務を進められるよう業務プロセスを改善しました。また、IBM Bluemix Infrastructureを導入することで、このような非常にシビアな情報管理をセキュアで柔軟性の高いインフラ環境を構築することで実現できました。

その結果、保険支払い審査業務の効率化はもとより、顧客へのスピーディーな対応によるサービス品質向上、ベテランの社員に業務不可が集中しなくなったことによる働き改革や人材育成の促進に寄与しています。

株式会社ユニホー

株式会社ユニホーでは、清掃業務では、きれいに掃除をしたとしても何らかの理由で数分後には汚れがついてしまうケースもあり、チェック表で書き込んだとしても作業内容を担保できておらず、清掃業務の内容を記録、管理する仕組みが必要でした。

加えて、誰もが簡単に利用することができるシステム構築が必要であり、IBM SoftLayer上で清掃業務管理システムSS Maintenanceを新たに開発することで、大幅なコスト削減と同時にユニホー社が要件として挙げていた清掃業務の記録、管理する仕組み、誰もが簡単に操作できるUIの実現をしています。

まとめ

IBM Cloudは様々なサービスが提供されています。また、IBM Watsonに始まるAI技術も様々な分野に応用が進んできており、今後ますますIBM Cloudのサービスは充実していくことでしょう。

IBM Cloudの特徴や強み、メリットを理解した上で検討していくことで、いま抱えている課題の解決や自社にあった最適なソリューションが見つかるかもしれません。改めて一度検討してみてはいかがでしょうか。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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