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2019.08.02

光コラボの事業者変更手続きとは?丨サービス内容と申込手順を解説|トラムシステム

NTTのインターネット回線を、他の通信事業者のサービスで利用できる光コラボ。電話料金が安くなるなどのメリットがありますが、「1度転用すると、乗り換えが困難」というデメリットが問題となっていました。このデメリットが、2019年7月から解消されます。「光コラボの事業者変更手続き」が可能となり、乗り換えが容易となるのです。詳しく解説しますので、光コラボを利用している方は是非参考にしてください。

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光コラボとは

光コラボとは、NTTのインターネット回線を利用しながら他の通信事業者のサービスを利用するサービスで、光コラボレーションの略称です。以前はNTTの回線=NTTのサービスという独占状態にありましたが、光コラボの導入により、ソフトバンクやauのサービスも利用可能となりました。NTTの高品質な回線、通信事業者の多種多様なサービスをコラボレーションすることで、消費者はより便利に光回線サービスを利用できます。

各通信事業者の光コラボに対応するサービスは、以下の通りです。

・ドコモが展開する「ドコモ光」
・ソフトバンクの「ソフトバンク光」
・auの「Biglobe光」、「So-net光プラス」など

携帯料金割引、ルーターの無料レンタル、キャッシュバックのような特典があり、インターネット回線をお得に利用できます。

光コラボのメリット

光コラボの制度は、利用する消費者、販売する通信事業者、回線を保有するNTTそれぞれにメリットがあります。1つずつ確認しましょう。

1.消費者のメリット
消費者は、プロバイダと光回線の契約を同一業者と行うことで、問い合わせや請求を一本化することができます。通信事業者が提供する独自サービスや割引制度も利用可能です。割引制度を利用して、NTTのサービスである「フレッツ光」よりも、インターネット利用料金が安価になります。

2.通信事業者のメリット
通信事業者は、光回線事業に参入しやすいというメリットがあります。光回線を販売するには、高い技術力と資本力を必要とするのが通信事業者の課題でした。シェアのほとんどをNTTの「フレッツ光」が占めているというのもあり、なかなか参入できなかったのです。光コラボの登場により、回線設備を保有していなくても、光回線事業でサービスを提供することが可能となりました。

3.NTTのメリット
NTTは自社のインターネット回線を他社に販売し、代理店として利用できるのがメリットです。顧客対応や請求業務も通信事業者が代行してくれるので、コストをかけることなく自社製品を販売できます。

転用、新規契約、事業者変更の違い

光コラボを利用するための方法として、以下の3つの方法があります。

1.「フレッツ光」を利用していない人が行う「新規契約」
2.「フレッツ光」をもともと利用している人が行う「転用」
3.光コラボから別の光コラボへ乗り換えする人が行う「事業者変更」

新規契約は、インターネットサービスを利用していない状態で、1から光コラボを申し込む手法です。申し込み方法は電話、インターネット、代理店の店頭の3種類ですが、24時間対応可能でWEB割引制度のあるインターネットがおすすめの方法です。

転用は、NTTのインターネットサービスである「フレッツ光」を利用している方が、回線はそのままで、別の通信事業者が提供する光コラボに乗り換える手法です。基本的に工事費用が不要で、簡単に乗り換えられるというメリットがあります。ただし、一度光コラボにすると、簡単には元に戻せません。2度目の転用はできないルールとなっており、解約可能期間が延長される、「フレッツ光」のポイントが消滅するなどの弊害もあります。

事業者変更は、光コラボをすでに利用している方が別の業者の光コラボに乗り換えることを指します。「光コラボにしてみたが、回線速度が遅くなったので変更したい」、「家族が利用する携帯キャリアを変更するので、光コラボも乗り換えたい」という需要がある場合に、おすすめの方法です。ただし、従来のルールでは、接続工事、回線引き込み、電話番号変更が別途必要で不便な手法となっていました。

光コラボから光コラボへの変更方法(2019年6月まで)

光コラボから別の光コラボへ乗り換える「事業所変更」は、ルールが改正される2019年6月まで、大きな問題を抱えていました。光コラボへの転用は1度しか行えず、「営業に進められたはいいが、いざやってみると使いづらい」となっても元に戻せなかったからです。「それでも元に戻したい!」という場合は、以下の2つの方法がありました。

・新たな光コラボBを契約後、元の光コラボAを解約
・元の光コラボAを解約後、新たに光コラボBと契約

前者は光ファイバーを2本引き込む必要があり、後者は一時的にインターネットが利用できなくなります。工事費用も発生し、固定電話に至っては使っていた電話番号が利用不可能になるなど、効率的な方法ではありませんでした。

光コラボから光コラボへの変更方法(2019年7月から)

総務省が改善に動いたことにより、光コラボから光コラボに乗り換える「事業所変更」のルールは変更されました。ルール変更前の「事業所変更」の難点は以下の通りです。

・1度しか乗り換えられない
・乗り換える際の手続きが煩雑
・工事費用が発生する
・これまで使っていた固定電話の電話番号が使えなくなる

これが、2019年7月から、以下のように変更されます。

・簡単な手続きだけで、事業所変更が行える
・電話番号の引き継ぎが簡単に行える
・無駄な工事が発生しない
・これまで出来なかった、ひかり電話の引き継ぎも可能

ルール改正で、光コラボの事業者変更のハードルは、一気に低くなったと言えるでしょう。

事業者変更サービスの利用手続き

光コラボから光コラボへ乗り換える「事業者変更」の利用手続きを解説します。細かいルールや設定方法はサービスによって違いますので、通信事業者に確認しながら進めてください。新ルールは施行されたばかりで今後変更される可能性もある点にも気をつけましょう。

事業者変更承諾番号の取得

まず、事業者変更に必要な「事業者変更承認番号」を取得しましょう。現在利用している光コラボ事業者に申し込み、番号を発行してもらいます。どのような手順で発行が行われるか、業者に確認しながら行いましょう。発行後、15日以内に次の手続きを行わないと無効になるので注意が必要です。

新しい光コラボ事業者への申込

取得した事業者変更承認番号を、新たに契約する光コラボ事業者に伝えましょう。事業者変更の申し込みも併せて行えば、通信事業者が手続きを行ってくれます。もし「初めてみたけどやっぱりキャンセルしたい・・・」となった場合は、「初期契約解除制度」の利用がおすすめです。申し込んでから8日以内は、光コラボ業者の合意がなくても契約解除ができます。

事業者変更にかかる費用とは

光コラボから光コラボへと事業者変更する場合、掛かる費用は以下の2パターンです。

・乗り換える先の光コラボ事業者に支払う事務手数料
・解約する光コラボ事業者に払う承諾番号払出手数料

どちらも3,000円程度となっていますが、事業者によって細かく違います。ルール変更まもなくで情報が不足していますので、事業者に問い合わせるのが最も確実な確認方法です。ひかり電話を利用している場合は、「ひかり電話オプション」費用も支払う必要があります。

まとめ

利便性の高いサービスでしたが、乗り換え制度の不備が足を引っ張っていた光コラボ。ルール改正により乗り換えがしやすくなったので、さらに利用者が増えることが予想されます。これを機会に、自宅のインターネット環境を見直し、光コラボ導入を検討しましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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