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2021.12.03

SIP電話とは丨仕組み・種類・メリットデメリットを解説|トラムシステム

近年、「IP電話」と呼ばれるインターネットのIP(Internet Protocol)を活用した通信手段であり、その中でもSIPと呼ばれるプロトコル(コンピューター同士でデータの受け渡しをするルール)を使った通信方法が注目されています。本記事では、SIP電話の仕組み、ハード面、ソフト面の特徴とメリットやデメリットを解説します。

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sipとは

sip(Session Initiation Protocol)とは、インターネットでデータの受け渡しをするルールの一つであり、IP電話を利用する際に標準となっているプロトコル(約束事)です。通信相手の状況がつぶさに確認できる機能(プレゼンス機能)が搭載されていることから、リアルタイム通信に向いており、テレビ電話やテレビ会議、メッセンジャーなど多彩な製品やアプリケーションで利用されています。

音声を相手先に伝えるには、音声をデジタル化した上で音声パケットとして通常、RTP(Real-time Transport Protocol)が利用されて送信されます。ただし、このRTPを使って通信を成立させるためには相手先のIPアドレス(インターネット上の住所のようなもの)やポート番号(特定のデータをやり取りする出入口)を事前に把握しておくことが必要です。また、音声ファイルは圧縮して送信されるため、お互いが対応しているデータの圧縮解凍方法をサポートしている必要があります。

このように、情報を正確にやり取りするためにはいくつかの決まりがあり、この制御を行うプロトコルがSIPというわけです。

sip電話の仕組み

SIP電話を起動させて相手側に電話をかけようとすると、自身の電話番号とIPアドレスを含んでいる情報をSIPサーバに送信します。受け取ったSIPサーバはユーザーエージェント(どんな環境でアクセスしているかをまとめている情報)をデータベースに登録します。

同じく相手側のSIP電話からも同様に電話番号とIPアドレスを含んでいる情報をSIPサーバに送信され、登録されている電話番号を参照してIPアドレスを取得し、IPアドレスを伝達します。着信を受けたSIP電話はSIPサーバにデータを返却して相手側にそのメッセージを届けます。

この方法によって確立されたSIP電話同士はRTPを使って音声通話を実施します。

つまり、SIP電話同士から受け取ったデータをSIPサーバが制御して通信を成立させていると考えれば理解しやすいでしょう。その結果リアルタイム通話に対応できるため、大量のデータを送受信する必要があるテレビ電話やテレビ会議にも利用されています。ちなみにSIPサーバは以下の3つの機能を搭載しており、必要な処理が自動的に行われています。

1)プロキシサーバ機能
 送信されたデータを別のSIPサーバに転送する機能
2)レジストラサーバ機能
 受信したデータの情報を基にロケーション登録する機能
3)リダイレクトサーバ機能
 通信を切らなくても他のSIPサーバにメッセージを届ける機能
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SIP電話の種類

固定電話

利用できる製品の種類としては、GXP1620、snom300、Cisco SPA303G1など、リリースしている企業やそのシリーズによって様々なものがありますが、例えば、GXP1620はGrandstream社が提供している小規模ビジネス用のIP電話機であり、Linuxベースの2回線IP電話で4者間の電話会議にも対応しています。最新のセキュリティ暗号化技術(SRTP、TLS)を導入しており、ゼロ構成や暗号化されたXMLファイルなどにも対応できます。価格としては、Amazonで8,000円程度です。

ソフトフォン

固定電話が専用の電話機を用意するのに対し、ソフトフォンはパソコンなどに専用ソフトをインストールして、インターネット経由で通話をする電話になります。通話する場合には一般的にはヘッドフォンを使用して通話をしています。例えば、ソフトフォンの一つであるMOT/PBXのソフトフォンの場合で解説していきます。

MOT/PBXはIP-PBXシステムを利用してスマートフォンの内線利用や拠点間の内線利用などで通信費を削減しつつ、効率的な業務運用ができるように設計されているコールセンターシステムです。このMOT/PBXを利用する場合には専用ソフトをパソコンにインストールして、USB型の受信器を利用して通話を行います。一般的にビジネスで使用する転送や保留、外部への電話にも対応しています。

sip電話のメリット

1.初期費用
従来の電話システムのような電話に関する工事が不要になるため、導入コストを削減できることです。電話回線をではなく、インターネット回線を使用することからインターネットが使える環境があればSIP電話を利用できます。そのため、電話回線を敷設したり、専用のシステムを構築すると行った作業が不要になるため、初期費用を抑えて利用できます。

2.通話料の削減
電話回線を利用した場合に比べて市外電話の通話料を大幅に削減できることに加え、オフィス間などでも容易に接続でき、無料で通話できます。こういった通信費が削減できることから、中長期的な視点で考えた場合でも利用するメリットが出てきます。

3.費用削減
専用の電話システムをオフィス内に構築する必要がなく、コンピューターネットワークの再構築だけで電話を利用できるため、例えばオフィスを移転する際にいままでであれば同じような電話システムを一から構築する必要がありましたが、SIP電話であれば不要になるため費用削減が可能になります。

4.拡張性
例えば社員の増員やキャンペーン対応などで急遽人数が増えたとしてもSIP電話であれば対応する電話機をネットワークに追加するだけで増せるため、突発的なイベントなどへの対応も可能になります。

SIP電話のデメリット

1.サービスの制限
フリーダイヤルやフリーコールと行った企業側が通話料を負担するサービスを利用できない点です。特にコールセンターでお客様からの問い合わせ対応する際にはフリーダイヤルを利用されることが多いですが、あくまでお客様に負担がかかるため、製品の解約増加やお客様の声がわからない状態に陥る可能性があります。

2.緊急ダイヤル
110や119といった緊急ダイヤルに対応していません。この場合は社員が保有している携帯端末を利用して行うことになりますが、データセンターのような携帯端末の持ち込みが許されない環境ではその対応も難しくなります。

3.停電
停電やプロバイダー原因でインターネット回線が利用できなくなった場合、電話も同時に使用できなくなります。インターネット回線を利用した通信手段となるため、どうしてもインターネット回線の接続状況に依存してしまいます。

4.通話品質
これはインターネット環境に依存するので一概には言えませんが、電話専用の回線を使うのではなく、色々なサービスを利用できる回線の一機能で使用するのとではどうしても差が出てしまいます。SIP電話には上記のようなデメリットがありますが、たいていは代替手段があるため回避できることが多いでしょう。

まとめ

SIP電話はIP電話の一つとして利用する頻度が増えてきています。音声以外に画像の送受信が可能になるため、ますますテレビ会議などでの活躍が見込まれると考えられます。一度自社の利用シーンを想定してSIP電話の導入を検討してみてはいかがでしょうか。従来の電話だけのコミュニケーション手段では実現できない価値を体験できるかもしれません。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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