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2018.10.23

コンタクトセンターシステム機能を正しく理解する(CRMシステム:応対履歴管理システム)|トラムシステム

コールセンターはお客様とオペレータを適切に繋ぎ、お客様の期待に適切な時間で回答を提供できることが目的です。その為には利用者とその対応をするオペレータ、そして管理者が必要となるのですが、コールセンターの登場人物ごとに必要となる機能としては以下です。

【利用者向け機能】
・電話番号・電話回線
・PBX/ACD
・IVR

【オペレータ向け機能】
・CRMシステム(応対履歴管理機能)
・CTI(ComputerTelephonyIntegration)機能
・FAQ機能
・電話機、ソフトフォン機能
・通話録音再生機能
・音声認識テキスト機能

【管理者向け機能】
・KPIレポート機能
・オペレータ管理機能
・通話録音再生機能
・音声認識テキスト機能
・QM(QualityManagement)機能
・WFM(WorkForceManagement)機能
・テキストマイニング機能

サムネイル画像

CRMシステムとは何なのか?

ここでは、上記の利用機能の内、CRMシステムについて解説していきます。
CRMというと、一般的にはCustomer Relation Managementの略なのでマーケティング目線からWebサイト、SNS、メールなどのチャネルを活用した顧客接点に関する活動の全てを指します。CRMシステムと言えば、それらの活動を支援するシステムとなりますので、Webシステムを始めとしてマーケティング活動を支援するシステム全般ということになります。
コールセンターも1つの顧客接点となりますので、CRMの一部となりますが、コールセンターで必要となるCRMシステムと言えば、お客様からのお電話、メールでの問合せ等の内容とセンターからの回答を残している活動、つまり顧客接点の履歴を残す履歴管理システムになります。
以降は、CRMシステムを履歴管理システムとして定義した前提で解説していきます。

以下にコールセンターシステムにおけるCRMシステムの関係を図示します。

コールセンターの全体像の画像

4つの主なCRM機能

顧客データベース・履歴入力

お客様からのお電話に対してのQA対応、トランザクション処理などの実績・履歴管理を行っていく上では、顧客データベースが基本となります。また、コールセンターはCRM活動の一部であることから、CRMシステムは本来「顧客との関係をマネジメントする」ためのものである必要があります。
お客様からのお問い合わせがあった場合、そのお客様は新規のお客様か、既存のお客様であるか、確認した上で、問い合わせ・注文処理などの対応を行う必要があります。

その為、顧客データベースが先ず必要となります。コールセンターで必要となる顧客データベースとしては、顧客の基本情報に加え、購買履歴、マーケティング活動に対する反応以外にもコールセンターでの応対を行った履歴が必須です。お客様からのご質問と、それに対して、誰がどの様に回答したのかの5W1Hを登録しておくことで、次回同じお客様からのお電話があった際に前回どの様な応対をしたのか確認ができ、円滑な応対につなげられるからです。
ある大手旅行会社のコールセンターは履歴管理をしていませんでした。その為、同じお客様からお電話があった際、“さっきの応対者と言うことが違う” “さっきの人に言ったんだけど・・”といった顧客満足度を下げてしまう現象が毎日の様に発生していました。
なお、この顧客データベース・履歴入力機能については、別途ご紹介した“CTI連携機能”の相対となる機能です。CTI連携により、CTIサーバが電話番号等の項目に基づき顧客データベースに問合せを行い、お客様を特定し、CRMシステム画面上でお客様を自動的に特定するものです。

履歴検索機能

顧客情報が確認でき、過去の応対履歴を入力するだけであれば、システムまで必要なくEXCELでも良いのでは?となりますね。実際に顧客件数が数百件、履歴もさほど無いコールセンターであれば、EXCELでも事足りるかと思います。しかしながら、数千件の顧客登録件数、履歴も数十万件というような規模になるとEXCELでは対応が困難で、いわゆるRBD(リレーショナルデータベース)が必要で検索を高速に行うことが可能です。
 “先週、○○製品について問合せした件で再度聞きたいことがある”をいうお客様がいた場合、問合せ履歴からを「対応期間」「顧客の住所」「製品名」という複数の条件を指定する必要がありますが、Excelだとこうした条件指定に時間が非常にかかり、お電話でお客様を長時間お待たせすることになってしまいます。RDBをもとに開発されたCRMシステムには高度な検索機能が付いていることが多く、こうした複数条件指定を簡単に実施できます。

FAQ・トークスクリプト

製品やサービスの問合せを受けるコールセンターの場合であれば、同じ質問を複数のお客様から受ける可能性は非常に高くなります。何度も類似した質問が発生したら、オペレータ全員がより効率的な回答ができる様にセンター内ナレッジとして蓄積、共有したい要望が出てきます。それをFAQ(Frequently Asked Question)として登録しておき、オペレータ全員が迅速に検索できる必要があります。

EXCELで、ナレッジ、FAQを別シート・ファイルで管理したり、対応内容を都度読みながら確認する必要がありますが、FAQ機能が実装されているCRMシステムであれば、オペレータはお客様への応対をしながらナレッジを検索、回答に活かすことが出来ます。
更に、お客様との応対の段取りについても定型化可能な業務がある場合にはトーク内容をスクリプト化しておき、それをFAQ同様に各オペレータが閲覧できる仕組みをトークスクリプト機能として提供するシステムもあります。
クレジットカードの加入・解約などのコールセンターではお客様にお聞きする確認内容、確認ステップは定型化していると同時に、確認事項に抜け漏れが無い事が最重要事項となりますので、その様な場合にもトークスクリプトが役立ちます。

レポート・KPI管理機能

CRMシステムでは、レポート機能により問合せ内容の分析を行います。どんな問合せが多いのか、男女比・年齢比・地域差などの分析を行うことで、問合せの多い内容を開発部門やマーケティング部門にフィードバックするこが可能となり、製品サービスの向上に役立ちします。
一方で、問合せを受けてから回答するまでの時間などの定量的なKPI管理機能に よりセンター全体・業務別・オペレータ別の応対効率の確認をすることが可能となっています。

CRMシステム設計の考え方

ご紹介してきたCRMシステム機能を自社のコールセンターで導入する上で、どの様な観点で設計進めていくのが望ましいのか、主要となる論点をご紹介していきます。

(1) 顧客情報や履歴データの量

想定される顧客件数及び履歴データの想定をします。そのデータボリュームによって選択すべきCRMシステムも変わってきますし、利用するデータベースの容量上限の想定が決まってきます。

(2) コールセンターとの連携部門・業務プロセス

コールセンターは「お客様との関係をマネジメントする」機能以外にも社内関連部署へのエスカレーションまたは社外取引先とのコミュニケーションが必要なこともあります。
CRMシステムで管理する主キーはお客様だけなのか、関連部署担当者および取引先もキー項目になるのかを確認する必要があります。
例えば、薬や医療部品を扱っているコールセンターの例では、お客様は病院や薬局なのですが、営業担当者も受注に関与している為、キー項目として登録が必要となり、製品によって社内の調達担当者が異なていた為、それもキー項目として登録が必要でした。
お客様x営業担当x社内調達担当 がキー項目のバリエーションとして登録できるデータベース構造にする必要がありました。

(3) CRMシステムを使った業務内容

CRMシステムを使う想定のコールセンター業務について要件を確定しておきます。
インバウンド業務(受注業務・問合せ回答業務・加入変更解約窓口など)であれば、それぞれの業務を円滑に遂行する為に必要なシステム要件の洗い出しです。
例えば、受注業務であれば、電話システムとのCTI連携の必要性、顧客情報の必要な項目、顧客情報は基幹システムからシステム連携により取得するのか?、他部門へのエスカレーションの必要性、FAQトークスクリプトの必要性などです。

一方で、アウトバンド業務(既存顧客への拡販・新規顧客へのキャンペーン対応・リコール対応など)の場合でも、それぞれの業務を円滑に遂行する為に必要なシステム要件の洗い出しを行います。
例えば、既存顧客へのクロスセル・アップセルの拡販を目的としたアウトバウンド業務の場合には、電話システムとのCTI連携の必要性(クリックツー・ダイヤル)、お客様との応対結果を営業結果としてレポートする必要性、お客様が不在時に再度コールをリマインドする機能、トークスクリプトの必要性などです。

CRMシステム機能の最新動向

従来のCRMシステム機能は上記でご紹介したものが一般的でしたが、コールセンターシステムのマルチチャネル化によって、CRMシステム機能自体も進化しています。電話以外のチャネルでもお客様の応対を行う場合には、やはり上記で解説した機能が全て必要になります。
メールについては、ホームページからの問合せのチャネルとなりますし、LINEやチャットを使った応対をする上では、それぞれの応対インターフェイス自体をCRMシステムに連携提供できるシステムが一般的になってきました。CRMシステムにメール・LINE・チャットの問合せ内容が連携されてきますので、同画面にて、回答返信を記します。
電話チャネルでは、ACD機能によってスキル別のルーティングが可能でしたが、電話以外のチャネルでのスキル別ルーティングについてはCRMシステム上で実現しなければなりません。電話同様、問合せ内容に応じて応対する担当者をアサインする機能が提供されてきています。

まとめ

コールセンターシステムの中で、CRMシステムは「お客様との関係をマネジメントする」役割を果たします最も重要な役割です。小規模のセンターで、単純に電話での履歴を入力するだけでれば、EXCELでもいいのかもしれませんが、一定規模のセンターにて大量の顧客をターゲットした場合には、データベース構造のCRMシステムが必須となります。また、インバウンド業務・アウトバウンド業務それぞれに必要な機能要件を整理した上で、応対業務を効率的に実現することになります。

CRMシステム機能の実現範囲及び性能によって、応対のサービスレベルが大きく左右されてしまいますので、業務に沿ったシステムの選定・設計を進めてみてください。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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