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2018.10.10

クラウドPBXのサービスを比較してご紹介|トラムシステム

新しい電話サービスの利用形態として注目されているクラウドPBXですが、似たようなサービスが各社から提供されている群雄割拠の状態であり、

「いままでの電話番号ってそのまま使えるの?」
「そもそも、いままでの電話環境と何が違うの?」
「似たようなサービスが多すぎて主要なクラウドPBXベンダーがわからない」
「おすすめのサービスってあるのかな?」

といったお話をよく聞きます。
そこで、この記事ではクラウドPBXをこれから検討される方向けにクラウドPBXの電話番号の取り扱いと電話回線に焦点をあてて、その違いを整理しながら、主要なクラウドPBXサービスを解説していきます。

この記事を読んでいただくことで、クラウドPBXの仕組みや特徴を理解しながら、クラウドPBXサービスを評価していく基準を把握できるようになります。加えて、主要なクラウドPBXサービスの把握ができるので、クラウドPBXサービスを比較する際に参考になることでしょう。

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クラウドPBXの電話番号の仕組み

クラウドPBXは、これまでオフィス内に構築していた電話に関するシステムをクラウド環境に構築し、必要な機能をサービスとしてインターネット経由で利用します。これからクラウドPBXをサービスとして利用したいと考えている方にとって、接続方式が変わることから、いま使っている電話番号がどうなるのか気になることでしょう。

ここでは、従来のPBXとクラウドPBXの電話番号の取り扱いを比較しながら電話番号の取り扱いについてまとめていきます。

これまで利用していたPBXは特定のオフィスで自社にあった電話環境を新たに構築していきます。電話回線はNTTのような電話の専門業者が電話回線をオフィスに引き込み、事前に契約した数量の電話番号を割り振っていきます。

この電話番号はオフィスごとに割り振られることになるため、事業規模の拡大で拠点の移動が必要になった場合などではオフィスが異なることから、電話番号が変わることになります。新しいオフィスで電話を利用するためには、新たに電話環境を立ち上げる必要があり、拠点の移動前に実施した電話回線に関する工事を行い、新たな電話番号を割り振ることになります。

電話番号が変わると、既存のお客様への連絡や既に印刷されている印刷物の差し替え、ホームページの更新や名刺の内容変更など、電話番号の変更に関係する様々な対応とそれに関連するコストが発生してしまいます。

そのため、オフィスが狭くなったので引っ越ししたいと思っても、会社の電話番号が変わることのデメリットが多く、なかなか拠点の移動が進まないケースをよく聞きます。

クラウドPBXは、インターネット接続さえできれば拠点に依存しない(ロケーションフリー)ため、従来のPBXで起きていたようなデメリットがなく、事業の拡大による新しいオフィスへの引っ越しや、逆にコストを抑えるために家賃相場の安い場所に移動するといった対応に臨機応変に対応できます。

今後、会社がどうなるかを正確に予想してあらかじめ先回りして準備しておくことはかなり困難となるため、フットワーク軽く対応できるというのは大きなアドバンテージになるのではないでしょうか。

また、クラウドPBXサービスベンダーによっては、既存の電話番号を活かしたままクラウドPBXを利用することも可能なケースがあります。電話番号を変えないでクラウドPBXサービスに移行したいと検討されている方にとっては朗報でしょう。

ただし、すべてのクラウドPBXサービスベンダーが対応しているわけではなく、

・電話回線の契約がNTT東日本、NTT西日本以外
・現在契約している電話回線がIP電話に対応していない

といったケースでは、利用できないこともあります。
サービスベンダーによってはNTT系列を得意だったり、KDDI系列に強いといった特色もあるため、既存の電話番号を利用する場合には注意が必要です。

クラウドPBXと回線サービス

クラウドPBXサービスの電話番号はロケーションフリーとなるため、拠点の移動でも同じものが使えるということがわかりました。ここからは、回線サービスの違いについて整理していきます。

従来のPBXとクラウドPBXの回線サービスという観点での違いは以下の3点になります。

  • 電話回線が不要

クラウドPBXはこれまで解説してきたとおり、インターネット回線があれば通話が可能です。新たに電話回線を設ける必要がないという点が従来のPBXとの違いになります。

例えば従来のPBXを利用する場合、電話回線でINSネット64を新規契約したとすると、初期費用として契約料が800円(税抜)、工事費が2,000円(税抜)必要になり、回線使用料(月額基本料)も毎月1回線あたり3,780円(税抜)必要になってきます。

実際には1回線ではお客様からの電話応対中に別のお客様対応ができないため、2回線、3回線と増やしていくと電話回線に関するコストがかかっていくことになります。

  • 内線化に対応

クラウドPBXは、外出先でも内線電話として電話をすることが可能になります。これは日本のどこにいても、海外にいても同様で内線として利用できる限りは通話料無料となります。
もちろん、内線と言っても特別何かが違うわけではないため、保留や転送といった基本的な使い方もできます。
また、スマートフォンにも対応できるため、BYOD(Bring Your Own Device)として社員自身のスマートフォンに専用のアプリをインストールすることで社員に負荷なく利用できるところもポイントです。

お客様先に頻繁に訪問する場合やイベント出店など、外出先からの電話はビジネスをしていく上で必要になってきますので、頻繁に発生する電話を無料にできれば、大幅な通話料のコストカットにつながっていきます。

  • 通話料金が安い

クラウドPBX経由で電話(外線)した場合のコストも安く抑えられます。
クラウドPBXサービスによっても異なりますが、導入企業の利用形態に合わせて柔軟な料金設定をしている企業もあれば、全国一律固定電話8円/3分、携帯電話18円/60秒としているサービスもあります。

通話料はサービスごとに特徴がわかれているため検討する際には注意すべき内容ではありますが、通話単価を安く抑えることで、全体的に通話料を減らせる可能性があります。

クラウドPBXサービスベンダー

それでは、クラウドPBXの特徴を整理したところで、主要なクラウドPBXサービスを紹介していきます。どのサービスにしたらよいか悩んだら、まずはここで説明しているサービスベンダーを中心に検討していくのも良いでしょう。

  • TramOneCloud(トラムシステム株式会社)

はじめに紹介するのは、トラムシステム株式会社が提供しているTramOneCloudです。3,000社以上の導入実績とリピート率92%を超えるなど、安心してクラウドPBXを利用したいと考えたときに最初に導入対象サービスとして検討されるサービスです。

内線/外線、保留、転送といった基本的な機能からUC機能(Unified Communication機能)と呼ばれるプレゼンス表示(オペレーターの在籍を確認)からチャット、電話会議、ボイスメールなど、多彩な機能を提供しています。

料金体系はユーザー数課金となり、1ユーザー1,500円/月〜とリーズナブルに利用ができます。その他、各種設定費用としてはシステム設定費用が15,000円、内線設定費用が5,000円/ユーザーとなっており、一般的な価格設定になっています。

  • BIZTELビジネスフォン(株式会社リンク)

次に紹介するのは、株式会社リンクが提供しているBIZTELビジネスフォンです。最短5日でクラウドPBXが導入でき、低価格かつスモールスタートで始めるのに適しているサービスです。

もちろん、機能に関しても一般的なPBX機能に加え、CRM連携や着信ルーティング、アンケート調査やセキュリティプラスと呼ばれるよりセキュアな環境を構築する機能を提供しています。

料金体系は、最も安いライトプランで、初期費用50,000円(税抜)、月額利用料21,000円(税抜)となっており、各種オプションを利用していくという形になっています。

例えば、アンケート機能を使いたければ、ライトプランで初期費用50,000円(税抜)、月額20,000円(税抜)が追加で支払います。基本機能を安くて提供し、必要な機能は随時追加をしていただく設計になっています。

  • ひかりクラウドPBX(東日本電信電話株式会社)

通信業界の大手である東日本電信電話株式会社(NTT東日本)が提供しているひかりクラウドPBXは、大手ということもあり、圧倒的な資金力を背景にしたサービス提供が途中で途切れるリスクが少ないことによる安心感の提供がポイントでしょう。

BCP(事業継続計画)といった点を考慮するのではあれば、大企業だからできるサポート体制は他社には難しいところではないでしょうか。

もちろん、クラウドPBXで必要な機能は提供されており、また電話回線を併用するといった通信会社としての機能も備わっているため、総合的なクラウドPBXの利用を考えているのであれば、候補の一つとして考えてみるべきでしょう。

料金体系は、ひかりクラウドPBX(他に、まるらくオフィス対応版もあり)の初期費用は設定代行込みの15,000円(税抜)、月額10,000円/10IDごと(税抜)になります。ただし、ひかりクラウドPBXはNTT東日本が提供している光回線の契約が必須であり、光回線に関する初期費用、月額費用が別途必要になります。また、外線を利用する場合にはひかり電話オフィスという外線電話向けのサービスへの契約も必要です。

これから新しく光回線といったインターネット接続の契約を検討される場合は得になるケースがありますが、既に他社で契約している場合には解約する、もしくは検討対象外となります。

  • クラウドPBX「MOT/TEL」(株式会社オフィス24)

クラウドPBX「MOT/TEL」は業界最安値に挑戦している新進気鋭の株式会社オフィス24が提供しているクラウドPBXです。導入実績は14,000台以上となっており、正確な導入企業数は不明ではありますが、主なターゲットが中小企業と想定されることから、かなりの数はさばいていると想定されます。

なんといっても業界最安値に挑戦しているだけあって、コストが安いことが特徴です。

スタンダードという料金プランでは、初期費用29,800円(税抜)、月額費用3,980円(税抜)となっており、10ch/20内線が含まれていることから、1内線あたり199円(税抜)という価格になるわけです。

月額費用を比較してもらうと上記で解説したサービスに比べてかなり安いことがわかります。ただし、101ch以上は相談という記載がある通り、主に中小企業向けをターゲットとした戦略を取っているため、規模が大きい企業にはパフォーマンスの懸念があるので不向きでしょう。

主要なクラウドPBXサービスを紹介しましたが、自社の会社規模や契約する回線数、利用端末をBYODで社員のものを使うのか新たに購入/レンタルするのか、検討するポイントは多くありますので、一概に記載されている金額だけで比較するのは難しいのが現状です。

まとめ

クラウドPBXは非常に多くの企業がサービス提供をしており、各社サービス範囲、金額、実績など特徴があり、自社にあった最適なクラウドPBXを選ぶためには、あらかじめどういった利用用途でクラウドPBXを使いたいか整理しておく必要があります。

その上で、幅広いサービス利用が必要なのか、価格が安ければいいのか、実績が多くて安心できる方がいいのか、クラウドPBXサービスを絞り込んでいくことで、自社にあった最適なクラウドPBXサービスを選択できることでしょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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