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2022.10.28

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ページング(構内放送)機能とは?必要設備・仕組み・使い方を解説|トラムシステム

ビジネスフォンを使い、工場やデパートに館内放送を流す機能をページング(構内放送)と呼びます。ページング機能は進化を続けており、PBXをクラウド化したシステムであるクラウドPBXを導入すれば、低コストかつ短納期で導入可能です。

本記事ではページングの概要、必要な設備、ページング機能の使い方について解説します。
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ページング(構内放送)機能とは

ページング(構内放送)機能とは、工場やデパート全体に構内放送を流し、情報共有を行うためのものです。従業員の呼び出しや連絡事項の伝達だけでなく、商業施設における迷子や商品受け取りの案内など、お客様向けの情報発信にも利用されます。

ページングは、複数の広大なフロアが存在し、頻繁な移動が発生する現場での情報共有手段として有効です。企業向けのビジネスフォンにはページング機能が搭載されており、PBXやスピーカーを用意すればすぐ利用できます。

ページングのメリット

構内にいる人物へ広く情報を伝達できるのがページングのメリットです。従業員がさまざまな場所で勤務を行うため、内線転送では連絡がつかない倉庫業、製造業、接客業の現場で重宝されます。連絡用の携帯端末やPHSが不要なだけでなく、オフィスの固定電話も削減可能です。

主な活用シーン

ページングは以下のようなシーンで活用されています。

工場や倉庫

従業員が移動を繰り返すだけでなく、電話機を持ち込むことが難しい現場もあるため、ページングを使った呼び出しや情報共有が頻繁に行われています。事務所から遠く離れた場所で業務していても、全体放送で「〇〇さん、外線にお電話です」「〇〇さん、内線に連絡をお願いします」と呼びかけ、スムーズな電話対応を実現します。

デパートやスーパー

接客を伴う業務のため、従業員のほとんどが現場で勤務しており、オフィスの電話機を使う余裕がありません。そのため、ページングを利用して「レジ対応お願いします」といった業務連絡や「迷子のお知らせです」などの呼びかけを行います。

学校や病院

施設が広大でフロア数も多く、呼び出しや連絡などページングの活用シーンも多くあります。学校では「全校生徒は校庭に集合してください」といった学生に対する連絡にも便利です。

ページングを利用するために必要な設備

ページングを利用するために必要な設備、特に電話ページングに必要な設備を紹介します。

PBX(クラウドPBX・ビジネスフォンなど)

ページングに欠かせないのが、PBX(電話交換機)です。PBXは、オフィスに設置した固定電話機と接続して全ての端末を一元管理する機器で、電話回線の内線と外線を制御します。

PBXはページング機能も有しており、オフィスの放送用設備を経由しての構内放送が可能です。オフィスで毎日聞こえてくる「〇〇さん外線からお呼び出しです」「〇〇さん内線〇〇番に連絡お願いします」のアナウンスは、全てPBXのページング機能によるものです。

近年はPBX機能をクラウド化しインターネット回線で利用する「クラウドPBX」も登場しています。クラウドPBXには通常のPBXと比較して以下のような特徴・メリットがあります。

・機器や電話回線が不要で初期費用を抑えられる
・インターネット回線だけで電話環境を構築できる
・利用できる端末がビジネスフォン、スマートフォン、パソコンと幅広い
・回線数の増減やオプション機能の調整が容易で拡張性が高い

ただし、ページング機能がないクラウドPBXサービスも存在するため、使いたい場合は予め確認しましょう。
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アダプター

アダプターとは、電話機を通して伝わってきた音声をボリュームやイコライザーでバランス調整し、アンプやスピーカーに入力する機器です。電話機、アンプ、スピーカー全てと接続するための端子がついており、両者の中継器となる役割を担っています。

チューナーやテーププレイヤーを使用して構内に流すBGMの音量調整もアダプターが担います。「ピーンポーンパーンポーン」の放送開始音やページング利用時のBGMフェードインも、アダプターによる自動調整によるものです。価格は1~2万円ほどで販売されています。

アンプ

アンプはアダプターとスピーカーの間に設置する機器で、価格は1~3万円ほどです。アダプターを通じて伝わってきた音量を増幅し、適切なボリュームに調整して出力する役割を担います。ページング用のスピーカーには音量調節機能がないため、構内に伝わるよう調節するにはアンプの存在が欠かせません。

入力時の音声調節をアダプターが、出力時の音声調節をアンプが行うことで、ページングの音声は最適な状態で出力されます。

スピーカー

スピーカーは構内放送を最後に出力する装置で、構内全体に伝わるよう各地に設置されます。構内放送の利用者が聞く音声は、全てスピーカーから発信されたものです。天井に設置されるタイプが多く、小型かつ平坦な形状をしています。価格は1万円ほどです。

ページング機能を使った構内放送・館内放送のやり方

ページング機能を使った構内放送は、以下のように行います。

1.ビジネスフォンのキーボタンに割り当てられたページングボタンを押す
2.構内に注意喚起するための予告音が鳴る
3.予告音終了後に情報伝達や呼び出しを行う
4.受話器を元に戻す

ただし、内線番号を入力して担当者の電話機に連絡したり、直接声を掛けたりしたほうが効率的な場合もあります。利用前に「ページング機能の利用が本当に適切か」を考えてみましょう。

まとめ

ページング機能はPBXを導入している企業であれば利用可能で、電話業務に関するコスト削減と業務効率化に繋がる便利な機能です。導入したい場合は必要な機器、発生するコスト、費用対効果を調査し、多くの社員にメリットをもたらせる体制を構築しましょう。


プロフィール写真

WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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