【基礎】電話の保留(パーク保留)・転送のやり方!大切なビジネスマナーも解説|トラムシステム
新入社員がビジネスパーソンとしてまず研修を受けるのが、オフィス内に設置された電話機の操作です。特に保留、パーク保留、転送のやり方はやや複雑なため、戸惑う新入社員も多くいます。近年はスマホによる通話転送も可能になっており、より複雑です。
本記事で電話の保留、転送について詳しく学び、ビジネスの現場で実践できるようにしましょう。
目次
電話の保留機能とは
電話の保留機能とは、自分以外の人間に通話を引き継ぐ際、電話機に付属している「保留」ボタンを押して待機状態とするボタンです。
「保留」ボタンを押すと「ツッツッツ」のような待機音やメロディが流れ、受話器を置いても通話が切れなくなります。その間に担当者を呼び出し、通話を引き継ぐシステムです。
ビジネスの現場では「電話に対応したものの自分以外の担当者あてだった」のようなケースが珍しくありません。
担当者につなぐまでの間に無音状態が続くと、通話相手が「切れてしまったのでは」と不安になります。オフィス内の話し声や物音が聞こえるため、プライバシーの観点からも好ましくありません。
そのため、音を鳴らして保留中であることを知らせる保留機能が必要なのです。
保留のやり方
電話の保留は、以下の手順で行われます。
【保留の手順】
1.外線に出る
2.別の担当者への引継ぎが必要な場合、電話機の「保留」ボタンを押す
3.保留中を示す音声が再生されていることを確認し担当者を呼ぶ
4.通話を引き継いだ担当者がもう一度「保留」ボタンを押し保留状態を解除する
担当者を呼ぶ際に少しでも相手先を待たせると判断した場合は、保留機能を利用するのがマナーです。保留中も通話料金が発生しているため、可能な限り迅速に担当者へと引き継ぎましょう。
パーク保留とは
パーク保留とは、電話機に「パーク1」「パーク2」と記されたパーク保留ボタンを押し、全ての電話機で保留中の通話を共有する機能です。パーク保留中はパーク保留ボタンが点滅し、もう一度押すことで解除できます。
【パーク保留の手順】
1.外線に出たものの誰に取り次げばいいか分からないときにパーク保留ボタンを押す
2.周囲に「パーク〇に〇〇の件でお問い合わせの電話です」と伝える
3.該当する担当者が再度パーク保留ボタンを押し解除する
複数の担当者が同じ業務を遂行している、規模が大きく多数の社員が同じ外線番号を共有している企業で有効です。
電話の転送機能とは
転送機能とは、電話機の「転送」ボタンを押して通話を別の電話機へと転送する機能で、別室や別フロアにいる担当者へ迅速に引き継ぎます。
2つ以上の電話機がある企業、オフィス内に複数の課やフロアがある企業で役立つ機能です。同じオフィス内に設置された電話機に引き継ぐ内線転送と、外出中社員の携帯電話やスマホに引き継ぐ外線転送の2種類が存在します。
転送のやり方
内線転送のやり方は以下の通りです。
【内線転送の手順】
1.外線に出る
2.別の担当者への引継ぎが必要な場合、電話機の「転送」ボタンを押す
3.担当者の内線電話番号を入力して呼び出す
4.用件を伝えて受話器を置くと自動的に担当者の電話機へと引き継がれる
「転送」ボタンを押した後は保留状態となるため、落ち着いて操作し、担当者を呼び出しましょう。
【外線転送の手順】
1.外線に出る
2.別の担当者への引継ぎが必要な場合、電話機の「転送」ボタンを押す
3.担当者の携帯電話番号を入力して呼び出し用件を伝える
4.用件を伝えて「接続」ボタンを押すと自動的に担当者へと転送される
こちらでは「転送」ボタンに加え「接続」ボタンも利用します。文字通り外部の携帯電話やスマホに接続するボタンなので、押し忘れないようにしましょう。
スマホ(iPhone・Android)にも転送機能がある
近年はスマホにも転送機能が搭載されています。ただし、電話機と同一の機能ではなく、あらかじめ登録した電話番号に着信を転送するのが一般的です。
例えば「スマホへの着信を会社の電話機に転送するよう設定する」「個人用スマホへの着信を業務用スマホに転送するよう設定する」といった形で行われます。
例としてiPhoneの通話転送機能の利用方法を解説します。
【iPhoneの通話転送機能の手順】
1.ホーム画面で「設定」アプリをタップする
2.「電話」>「自動電話転送」アプリをタップし「自動電話転送」をオンにする
3.「転送先」に電話番号を入力
業務の都合上スマホを2台持つ必要がある場合や、スマホに来た着信をオフィスにいる別の社員に任せたい場合におすすめです。
電話を保留・転送する際のビジネスマナー
固定電話の保留、転送はいくつかのマナーを守らなければなりません。マナーをしっかりと守り、通話相手の顧客や取引先、通話を引き継ぐ相手を混乱させないよう心がけましょう。
長時間待たせない
「保留機能を利用したはいいが、担当者への引継ぎが遅れてしまい顧客を怒らせてしまった…」といったトラブルは珍しくありません。通話相手は保留中も通話を待ち続けており、それが長時間に及ぶ場合はストレスを感じてしまいます。
緊急の用件があるのに待たされた場合はクレームに発展しかねません。担当者への引継ぎに時間がかかる場合は、保留を一旦解除して「すみません。もう少しだけお待ちください」とフォローを入れましょう。
必要に応じて折り返す
「引き継ぐべき担当者が外出中で不在」といったシチュエーションもたびたび発生します。その場合は「申し訳ありません。〇〇は現在席を外しております。折り返し連絡いたしますので、電話番号を伺ってもよろしいでしょうか?」と伝えましょう。
伝言を頼まれた場合は「いつ」「誰が」「誰に」「何の用件」を記入し、自らの名前を名乗って「本日はお電話ありがとうございました」とお礼を伝えれば完璧です。
まとめ
電話の保留、転送は業務において必ず発生するため、手順を事前に覚えなければなりません。最初は慣れない手順に戸惑うこともありますが、実践を繰り返すことで、自然とできるようになります。積極的に電話対応を担当し、ビジネスパーソンとしての第一歩を踏み出しましょう。

WRITER
トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人
広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。