クラウドPBXや電話システムについてIT・通信のプロが解りやすく解説|voice

ビジネスフォンやクラウドPBXを電話・通信のプロがわかりやすく解説!

\ クラウドPBX資料 /

無料ダウンロード

フリーワード検索

2020.12.10

コンタクトセンター / 一時解決率 / 評価基準 / 回答率改善 /

コールセンターの評価基準「一次解決率」とは丨回答率改善の3つのポイント|トラムシステム

コンタクトセンター・コールセンターの運営に欠かせない指標である「一次解決率」。一次解決率を見ればセンター全体の応対品質や生産性を判断できるため、管理者やマネージャーの方は必ず知っておきたい重要な指標です。この記事では、一次解決率の概要と使い方、回答率改善のポイントを詳しく解説します。

サムネイル画像

一次解決率とは

一次解決率とは、顧客からの問い合わせのうち「1回の通話で回答が完了した件数」の割合です。通話中に問い合わせ内容が確認できず折り返しとなってしまった場合や、二次対応者や別部署の担当者に転送した場合は、一次解決とはいえません。

対応に不慣れな新人オペレーターが多い場合や、コールリーズン(入電理由)による対応先の設定が適切でない場合は一次解決率は低くなる傾向があります。

一次解決率の重要性

一次解決率はセンターの応対品質と生産を把握するための重要な指標です。一次解決率が高い場合は、顧客からの問い合わせをスムーズに回答出来ており応対品質は高い状態と判断できます。また、一次解決率が高ければ1回の顧客対応にかかるオペレーター数や時間は少なく、より多くの問い合わせに対応できている状態です。

定期的に一次解決率を計測することで、センターの現状を分析できます。ここからは一次解決率の重要性や活用方法を、より具体的に紹介します。

顧客満足度向上のため

一次解決率が低い状態では顧客は以下のような不満を抱きます。

・解決までに時間がかかる
・別の担当者に何度も同じ話をしないといけない

最初に電話を受けたオペレーターで対応を終えられれば、顧客は不満を感じることはありません。一次解決率を高めることで顧客満足度の向上が期待できます。

ロイヤリティの獲得のため

企業において、顧客が自社商品・サービスに愛着(ロイヤリティ)を持ち、繰り返し購入・利用してくれる「ファン」として定着させることは重要です。そして顧客のロイヤリティ獲得には、顧客対応の最前線であるコンタクトセンターの働きが欠かせません。

コンタクトセンターの一次解決率が高いということは、顧客を待たせることなく応対できており顧客のロイヤリティが高い状態です。将来的な売り上げ向上や解約率の低下が期待できる状態といえます。

コスト削減のため

一時解決率が低いと1回で問い合わせ解決が終わらない件数が多くなるため、転送やコールバックに余計な時間やオペレーター対応が必要です。コンタクトセンターの運営上、可能な限りムダなコストは削減すべきであり、低い一次解決率が続く場合は優先的に解消すべき問題だといえるでしょう。

オペレーターのストレス対策のため

顧客対応に時間や手間がかかる場合、顧客だけでなく応対にあたるオペレーターのストレスも配慮が必要です。転送や折り返しの件数が多くなればなるほど、顧客の期待に応えられなかったと「自信」や「やる気」の喪失に繋がる可能性があります。

オペレーター全員がモチベーション高く顧客応対にあたれるよう、一次解決率を1つの指標としてセンター運営状況を把握することが重要です。

一次解決率を改善するための3つのポイント

一次解決率はオペレーター本人のスキルだけでなく、マニュアルやCTIシステムの不備や不足が原因となるケースもあります。やみくもに改善策を実行するのではなく、問題・課題に沿った適切な対策を検討するようにしましょう。ここからは一次解決率を改善するためのポイントを3つ紹介します。

トークスクリプトの見直し

まずは、顧客応対マニュアルであるトークスクリプトを見直しましょう。特に新人オペレーターの多い現場では、オペレーターごとの対応ばらつきを減らし一次解決率の改善に有効です。

具体的には以下のようなポイントでトークスクリプトを見直します。

・顧客の理解しにくいポイントはないか?
・トークの中でヒアリングすべき項目は全て確認できているか?
・抜け漏れなく要点を伝えられるか?

トークスクリプトは一度作成して終わりではなく、定期的に見直しを行いブラッシュアップを継続することが重要です。

オペレーター教育

特定のオペレーターで一次解決率が悪化するのであれば、原因に合わせてオペレーター教育をしましょう。オペレーター教育で一次解決率が向上したSBI証券の例を紹介します。

SBI証券では座学やOJT研修を実施していたにもかかわらず、新人オペレーターによるエスカレーション率の高さが課題でした。そこで、原因を分析し以下の対策を行ったところ、新人のエスカレーション率がベテランと同等の数値まで改善しています。

①会社の顔として働く動機付け
②音声通話録音から原因を抽出し、会話トレーニングを実施
③先輩オペレーターとのロールプレイング

上記施策の結果、一次解決率の他にも二次対応時間の減少、顧客満足度向上、新人オペレーターのモチベーション維持などの効果もあったようです。

参照:CCJA 2015

CTIシステムの導入

CTIシステムとは、コンピューターと電話を統合する技術やシステムの総称です。CTIシステムを上手く活用することで、一次解決率を改善させることができます。

例えば、顧客応対時に購入履歴や応対履歴など顧客情報を参照出来ず、余計なやり取りが発生しているのであれば、ポップアップ機能やCRM(顧客管理)システムとの連携が効果的です。また、一次解決率の原因調査に通話録音機能を利用したり、IVRやACDによって、顧客の入電をコールリーズンごとに制御したりする機能が利用できます。

まとめ

コンタクトセンターの応対品質や生産性を把握・改善するためには、「一次解決率」を日次や月次など定期的に測定し、問題点の洗い出しや改善策を立案実行することが重要です。この記事を参考に、センターの運営改善を目指し一次解決率を活用してみましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

注目記事Recommend Post

  • 法人が格安で固定電話番号を新規取得するには?スマホ内線化の方法も解説

    2022.03.04

  • SAXAのおすすめ新品・中古ビジネスフォン丨ビジネスフォン図鑑

  • IBM Cloudとは丨クラウドサービスの強みと導入事例