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2019.07.16

FAQチャットボットはシナリオが大事│作り方・ポイントを解説|トラムシステム

企業の問い合わせ窓口やカスタマーセンターの代替として導入されているのが、人工知能(AI)を利用したチャットボットです。よく寄せられる質問とそれに対する解答例であるFAQをベースにしたチャットボットは、精度が著しく向上しています。

しかし、単にFAQチャットボットを導入しただけでは十分ではなく、チャットボットを効果的に運用するには回答パターンを規定するシナリオが必要です。本記事ではFAQチャットボットのシナリオの作り方を解説します。

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FAQチャットボット開発で重要なシナリオとは

シナリオとは、顧客からの問い合わせに対し、チャットボットでどのような処理を行うか規定したものです。「チャットボットが仕事を行う際のマニュアル」とイメージしてください。現代の技術では人工知能(AI)が自ら回答を編み出すことは難しく、人間が考案したマニュアルによる指示が必須です。

マニュアルに問題のあるチャットボットは、顧客の問い合わせに的確な返答ができません。導入時点でしっかりとしたシナリオを作成するのはもちろん、定期的なチェックと最適化も必要となります。

FAQチャットボットのシナリオを作成する場合は、以下のポイントをチェックしましょう。

・ユーザーはどのような問題を抱えているか
・ユーザーはどのような質問をおこなうのか
・ユーザーへの最適な回答はなにか
・ユーザーが潜在的に抱えている問題は何か

多種多様な会話パターンは不要で、あくまで「顧客の問題を解決できる回答か」が重要です。

シナリオの例

FAQチャットボットのシナリオは、事前に決定したシナリオに沿って質問を行う「ツリー構造」と、1つの質問に対して1つの回答を出す「一問一答形式」が主に使われます。それぞれの違い・メリット・デメリットを理解しましょう。

ツリー構造とは、

「採用情報について知りたい」→「中途採用について知りたい」→「中途採用の営業職について知りたい」

のように、質問を繰り返しながら顧客の意図を絞りこみ、回答を導き出す階層構造のシナリオです。正確な回答が出る可能性は高いですが、複数の質問が必要で、すぐに答えが欲しい顧客には向いていません。比較的開発が容易でコストも安いため、多くの企業で採用されています。

一問一答形式は、「休業日はいつか」のような1つの質問に対して、「日曜日です」と1度で答えられる回答をするシナリオです。ツリー構造よりも素早く質問に答えられますが、人工知能(AI)の調整が難しいというデメリットがあります。自然言語処理技術が必要であるなどコストもかかり、導入は少数です。

シナリオ作りのポイント

チャットボットを効果的に運用するためには、優れたシナリオを作る必要があります。その際のポイントは、以下の通りです。

・導入目的を明確に設定する
・チャットボットの業務範囲を決定する
・チャットボット用のシナリオを構成する

導入目的の明確化

チャットボットを導入することで、どのようなメリットを会社にもたらしたいのか事前に決定しましょう。チャットボットの導入効果として挙げられるのは以下の通りです。

・問い合わせの回数を減らす
・カスタマーセンター、サポートセンターの負担軽減
・社内での問い合わせ業務を効率化

出来るだけ多くの効果を求めたいところですが、現時点での技術では困難です。本当に必要な機能を1つ決め、チャットボットを選定してください。多用途に利用しようすると精度が下がってしまうので注意してください。

求める導入効果を決める時は、まず社員にヒアリングを行い、チャットボットにどのような機能を求めるか意見をまとめましょう。意思統一を行えば、導入時に混乱がありません。まとめた意見をチャットボットを運用するベンダーに伝えれば、用途に最適な製品を紹介してくれます。

業務範囲の決定

チャットボット導入目的を明確化した後は、業務範囲を決定しましょう。現在の技術レベルでは広範囲の業務は難しいため、できる限り狭い範囲で利用するのが一般的です。

例えば、FAQチャットボットを導入する場合には「顧客からよくある質問に回答すること」が業務範囲となります。 決定後は、以下のような手順で実際にシナリオを作成します。

1.顧客からよくある質問をできる限りリストアップする
2.リストアップした質問に対する回答を設定し、FAQを作成する
3.質問回数を調べ、頻度の高いものからシナリオ作成を始める

シナリオの完成度が高いFAQチャットボットの場合、全質問の50〜60%を定型の返答で対処できるとされています。問い合わせ窓口には専門的な質問を優先的に回すことで、業務の効率化を可能にします。

シナリオの構成

シナリオを作成する際、構成にも気をつけなければなりません。例えば、ツリー構造でFAQチャットボットを作成する場合、以下のように構成を整理する必要があります。

・メッセージ内に表示する質問は3〜5程度に抑える
・階層も3〜5程度にし、過度に質問を繰り返さないようにする
・対話を進めても回答が出ない場合は、問い合わせ窓口に誘導する

簡単な質問はチャットボットで、難しい質問は人間で担当するなど、役割分担を意識した構成が効果的です。

構成が完成したら、社内のメンバーでテストを行いましょう。想定していなかったトラブルや問題を、事前に洗い出すことができるからです。多くのチャットシステムには、シナリオの動きをチェックできるシュミレーション機能が搭載されており、テストの際に役立ちます。チャットボットがシナリオで意図した通り動いてるかを確認し、問題があった場合は修正しましょう。

シナリオを分析してよりよいサービスを

チャットボットのシナリオを作成し、運用を開始しても気は抜けません。毎日の稼働状況を分析し、期待通りの効果が得られているかチェックする必要があります。シナリオ分析の重要性とポイントについて解説します。

シナリオ分析の重要性

人工知能(AI)の発展により、様々な業界の多くの企業に採用されるようになったチャットボット。しかし、全ての企業が運用を成功させたわけではありません。思うような成果が上がらず、運用を中止した企業も多数あります。

このような結果に終わった原因として、「シナリオの分析を行っていないこと」が挙げられます。例えば、顧客の質問に的確に回答できたかを示す「正答率」は毎日チェックしなければなりません。正答率が低いまま放置されていると、有効なツールではないと判断され、誰も利用しなくなります。

しかし、現在の技術では、始めから完璧な回答ができるシナリオを作成することは難しいのが現状です。実際に運用していく中で想定していなかった問題は必ず発生します。そのため、シナリオ分析で定期的にチューニングを行い、ユーザーに継続的に使ってもらえるようなチャットボットにしなければなりません。

シナリオ分析は、始めは運用元のベンダーや専門家の助けを借りつつ、最終的には内部のスタッフや社員で行えるように内製化するのがおすすめです。外部に委託する企業もありますが、コストがかかり、突発的なトラブルが発生すると対処が難しくなります。

分析のポイント

近年、チャットボットを運用する中で以下のようなことが分かっています。

・予想以上にユーザーはチャットボットを利用する
・チャットボットを通して、顧客本人も気づいていない潜在的なニーズが判明する
・対話は短く簡潔に行う方が離脱率が低い

これらは全て、シナリオ分析を行うことで判明しました。チャットボット全体の発展のためにも、分析は必ず行いましょう。シナリオを分析する際は、いくつかポイントを設定するのが効果的です。

・シナリオの途中で離脱したユーザーはいるか
・意図が正しくユーザーに伝わっているか
・テキスト入力、ボタン選択など形式は適切か
・業界用語や専門用語は必要か
・選択肢は適切だったか

もし改善点が見つかった場合は、速やかに対策を検討、実行して対処します。初期の導入目的を忘れず、ユーザー目線に立った改善を心がけましょう。

まとめ

チャットボットは、適切に運用すれば顧客満足度アップ、人件費削減をもたらしてくれます。確実な成果を挙げるため、シナリオ分析は必ず行いましょう。毎日の試行錯誤が、チャットボットの精度向上につながります。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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