UC機能のメリット解説|IM編|トラムシステム
コミュニケーション手段として、SMSやLINEなど様々なツールが提供されており、企業もこういったコミュニケーション手段を社内業務で使うよう社内環境の整備やルール作りなどを行っており、以前に比べて働きやすい環境が少しずつできているのではないでしょうか。そのコミュニケーション手段の一つとして、インスタントメッセージと呼ばれるツールが利用されており、そのリアルタイム性と気軽に情報交換ができることから、今後ますます企業での導入が増えてくると想定されます。
一方、これからインスタントメッセージの導入を検討している方からは、
「インスタントメッセージってどんなもの?」
「インスタントメッセージってどんな使われかたをされているの?」
「そもそも、インスタントメッセージってユニファイドコミュニケーションのひとつと聞いているけど、何だっけ?」
といったお話をよく聞きます。そこでこの記事では、インスタントメッセージを調べている方向けにユニファイドコミュニケーションやインスタントメッセージの意味や目的、具体的なインスタントメッセージの活用方法について詳しく解説していきます。この記事を読むことで、インスタントメッセージについて理解が深まるため、今後検討を進めていく際に役に立つことでしょう。
UCとは
UC(Unified Communication)とは、英語のUnified(統合する)とCommunication(コミュニケーション)から作られた造語であり、統合されたコミュニケーションから、IT業界では電話やメール、チャット、電話会議に加え、動画やテキストなどのコミュニケーション手段が集まったものを意味しています。それではこのUCを使うことでどんなメリットがあるのか考えてみましょう。
UCの最大メリットとして、意思決定の高速化と従業員間のコミュニケーションの効率化が挙げられます。これまでであれば、メールであればメーラー、電話であれば携帯端末や固定端末、電話会議やWeb会議であれば専用のシステムやソフトを利用する必要があり、画面がバラバラとなるためかなり非効率な運用を求められてしまっています。
一方、UCを利用することで必要な情報を一度に確認することができ、また同一画面で様々なアウトプット(電話をかける、チャットで話をする、メールを送るなど)ができるため、これまでのような無駄な時間をカットして業務に集中することが可能になっています。
IMとは
それでは、UCについて理解を深めたところでUCの機能の一つであり、最近特に注目されているインスタントメッセージ(IM)について詳しく解説していきます。
IM(Instant Message)とはリアルタイムにメールのような畏まった内容や体裁を考えないで、会話するような気軽に従業員間でコミュニケーションが取れる手段のことであり、例えば会話をするようにコミュニケーションを取ったり、メモ代わりに記録して相手と共有したり、また相手が開封したかどうかを確認することもできるため、説明の仕方を相手の状況に合わせて変えていくと行ったことも可能になります。
インスタントメッセージは電話とメールの中間のツールであり、友人同士の気軽なチャットのようなプライベートでの利用も多いのですが、最近は商品やサービスの不明点の確認などで使うなどビジネスシーンでも利用されているケースが良く見られるようになってきました。
例えば、電話の場合は受話器を取って電話番号を打ち込むことで相手と会話ができる仕組みですが、相手がタイミングよく電話に出られる状況でないとつながらない上、メモのような記録を残して相手と情報共有をすると行ったことも難しく、何度も電話をしたことがあるのではないでしょうか。
また、メールはこの何度も電話をするという課題を一方的に情報を送り込むことで解決すことができる一方で、相手がメールを受信して内容を確認しているかどうかを判断することができません。
インスタントメッセージはこの電話とメールの良いところを踏襲しており、相手がオンラインで対応できる状況にあるのか、送ったメッセージを確認したかどうかなどの機能を搭載しております。
インスタントメッセージの種類としては、「Windows Messenger」、「Yahoo!メッセンジャー」、「Google Talk」といった各種ツールがリリースされており、利用する業務目的や使い勝手の良さやセキュリティの観点から導入企業を絞っていると思いわれます。
具体的なIM機能活用法
IMについて理解を深めたところで、具体的な利用シーンでイメージを湧かせましょう。
会議への利用
最近は社内のインターネット環境もかなり整備が進んでおり、従来のような有線LANを接続してインターネットをしなければならないといった制約がなくなりつつあり、無線WiFiの環境整備によりどこでもインターネットにアクセスできるようになりました。
そのため、例えば急いでコピーを3部印刷して欲しい、この資料を会議室Aに持ってきて欲しい、こういう仕様だけどこちらの想定とあっている?、といったコミュニケーションが容易に行なえます。
重要な打ち合わせでは活用が難しかったり、対面で交渉するほうがスムーズに行くケースがあるため使い分けが必要になりますが、リアルタイムでのやり取りと気軽に話しかけることができることからこういった活用は有効的と考えられます。
総務や管理部門からのプッシュ通知
管理部門で働いている方にとって毎月の交通費精算や稼働投入を期限内に全社員に入力させるというのはストレスが溜まる業務の一つではないでしょうか。中には業務が忙しいと言って対応を後回しにする社員もいることでしょう。そういった場面でインスタントメッセージは活用できます。例えば、プレゼンス機能でコミュニケーションができる状態になっているかを確認して、リストの上から順番ではなく確実にやり取りができる社員から順番にコミュニケーションを取るだけでも余計な時間を浪費しなくて良いでしょう。
また、メールだとどうしても冷たい印象を持たれてしまいがちですが、インスタントメッセージは気軽なコミュニケーション手段として理解されているため、催促の連絡も比較的しやすい上、リアルタイムに返信をもらうことができることから進捗管理もしやすいメリットがあります。
在宅ワークでの活用
最近は働き方改革が推進されていることや求人をしても人材確保することが難しいなどの背景から、在宅ワークができる環境を整備している企業も増えてきています。例えば、出産のために会社を辞めなければならなかった方や子育てのためにどうしても会社に行くことができない社員も在宅ワークができれば戦力として業務を回してもらえることになります。
こういった遠隔地で働いている社員に対して、リアルタイムに状況を把握しつつ、簡単に指示出しや報告を受けることができることはかなりの業務効率改善につながることでしょう。また、在宅ワークの場合は勤務しているかどうかの判断が難しいためPC用のビデオカメラなどで仕事をしている様子などをリアルタイムに見えるようにするなど、在宅ワークをしている方にとってかなりのストレスになることも、プレゼンス機能や定期的なコミュニケーションで確認できるため、心理的な負荷も下がることが期待されます。
英語のインスタントメッセージでカバー
ボーダーレス化が進んでいることで海外とのやり取りも急激に増えてきており、英語が必須となってきていますが、なかなか英語が上達しないことからコミュニケーションを取ることに苦労されている方も多いことでしょう。海外とのコミュニケーションは当然英語になりますが、海外の方の話すスピードと癖のせいで相手が話している内容を理解するのはハードルが高いため、直接会話を避けてインスタントメッセージで確認するということも可能です。
例えば、文字で書いてもらうことで聞き漏らすといったことも減る上、英語が得意な社員にそのまま転送して解説してもらうという対応も可能になります。恒久的には英語力をつけて対応していくべきではありますが、すぐに上達しないことも考えられるため、業務を効率的に回す観点からこういった使い方も考えられます。
まとめ
いかがだったでしょうか?UC機能の一つであるインスタントメッセージは、これまでのコミュニケーション手段であった電話やメールに比べて、気軽にコミュニケーションを取ることができ、かつリアルタイムに情報交換ができることから、コールセンターでのお客様対応や社員間のコミュニケーション確立のために一役買っています。
今後ますます在宅ワークの増加や働き方改革の推進によって必ずしも社内に社員がいるとも限らず、若年層を中心に電話を使わない文化が作られてきていることから、こういった気軽にコミュニケーションを取ることができるインスタントメッセージは今後さらに利用が促進されると予想されます。様々な恩恵をもたらしてくれるインスタントメッセージについて、自社の業務改革の一つとしてインスタントメッセージの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
WRITER
トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人
広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。