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2018.10.26

VoIPとは丨音声をIP化する仕組み・シグナリングとプロトコル|トラムシステム

インターネットなどのネットワークを利用した音声通話を可能とするVoIP。普段あまり聞かない言葉ではありますが、私達の身近で活用されています。この記事ではVoIpの利用場面や仕組みを詳しく解説します。

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VoIPとは

VoIPとは「Voice over Internet Protocol」を略したもので、音声伝送技術のことを指します。Internet Protocol(IP)とはインターネット上でデータをやり取りする際の手順や決まりのことです。VoIpは「ブイオーアイピー」、「ボイップ」、「ボイプ」などと呼びます。

VoIPはインターネットやイントラネットといったIPネットワーク上で音声通話を可能にする技術の総称です。主に企業で使われる社内LANを利用した内線電話やIP電話などにこの技術が応用されています。また、LINEやSkypeといった音声通話アプリケーションもVoIPのサービスの一つです。

VoIPは通話の際、電話機から送出される音声信号をデジタル変換し、パケットと呼ばれるデータの小さな単位に分割してIPネットワーク上に伝送します。回線使用効率が高いIPネットワークを使って送信するため、固定電話回線に比べて通話料金が安く済むことが特徴です。

VoIPとIP電話

VoIP活用の代表的な例がIP電話です。VoIPが登場する以前の電話は、主に固定電話回線を使用したアナログ電話が一般的でした。

アナログ電話の仕組みは、社内のPBX(構内電話交換機)や家庭内の電話から、電話局の電話交換機まで電話番号を伝えることで回線を繋ぎ、各地の電話局を中継して電話を繋げるというものでした。

アナログ電話は、回線を引くための工事費や電話加入権の購入費、基本利用料金などがかかるため、導入・運用共にコストが大きいことがデメリットでした。さらに、相手との通話距離が遠いほど音質が劣化することや、距離に応じて通話料金が高くなることも問題でした。

一方、IP電話はインターネット回線を使用するため、電話回線は必要ありません。電話加入権もいらないため電話設備の導入コストを大幅に抑えることができます。また、IPネットワークが繋がる環境であれば、世界中のどこでもネットワークを構築し内線で繋ぐことが可能で、距離による音質の劣化もありません。

従来のアナログ電話のデメリットを解消し、コスト面と品質面の両方に優れたIP電話を実現するVoIPは、まさに次世代を担う通信技術と言えます。

VoIPの仕組み

インターネット回線を利用して音声データを伝達VoIPですが、具体的にどのような仕組みとなっているのでしょうか。

VoIPの構成要素

VoIPを実現するための構成要素として以下のものが必要になります。

・端末(IP電話、ソフトフォン、VoIPゲートなど)
・サーバー(IP-PBX)
・IPネットワーク

端末の役割は音声信号をIPパケットへ変換し、電話機同士を接続するための信号を制御します。サーバーは電話機が発信する電話番号をIPアドレスに変換する機能があります。IPネットワークは音声品質を保証するために必要となります。

音声信号をIP化する方法

音声信号をIP化し、ネットワーク上に流すための方法は大きく分けて3つあります。

1.VoIPゲートウェイを利用してアナログ電話機をIPネットワークに参加させる
VoIPゲートウェイと呼ばれる機器を設置して利用する方法です。
ゲートウェイとは異なるネットワーク同士を接続するために用いられる機器のことで、VoIPゲートウェイによって、本来であれば電話回線しか利用できないアナログ電話機をIPネットワークに繋げることができます。このゲートウェイが音声信号をIPパケットへ変換し、IPネットワーク上に伝送します。

2.IP電話機を使用する
電話機自体をIP化する方法です。IP-PBX(IP電話用の構内電話交換機)などのサーバーを導入し、電話機周りを全てIP化します。VoIPゲートウェイが持つ「音声信号をIPパケットへ変換する」という機能を電話機自体に持たせることが可能になります。

3.ソフトフォンを使用する
パソコンなどに専用のソフトをインストールして利用する方法です。この方法では、パソコン自体がIP電話機になります。パソコンと電話機が一体化するため、ハードウェアとして電話機が必要なくなることがメリットですが、パソコンの電源がないと利用できないというデメリットもあります。

音声信号のIPパケットへの変換方法

音声信号のIPパケット化は以下の3つの手順で行われます。

(1)音声信号のデジタル化及び圧縮
(2)デジタル化した音声データをフレーム化する(伝送しやすいよう一定の長さの単   位にまとめる)
(3)音声データに転送に必要な制御情報(ヘッダー)を付加する(パケット化)

(1)音声信号のデジタル化及び圧縮
まずは圧縮を行い、伝送する音声パケットの使用帯域を縮小します。圧縮方式は様々ありますが、相手側が使用している方式と同じものを使用する必要があります。なお、圧縮率を上げると音声品質が下がり、逆に圧縮率を弱めると、品質は上りますが帯域を多く消費することになります。

(2)デジタル化した音声データをフレーム化する
次に、パケットとして送出する間隔を決め、音声データをフレーム化します。

(3)音声データに転送に必要な制御情報(ヘッダー)を付加する(パケット化)
最後に、宛先のアドレスなど、転送の際に必要な制御情報を音声データに付加します。そして、完成したパケットはIPネットワークを通じて相手に届けられます。これらがパケット化の一連の流れとなります。

シグナリングとプロトコルについて

これまでは通話の際の音声信号のやり取りについてお伝えしましたが、実はこのやりとりを行うにはシグナリング(呼制御)と呼ばれる処理が事前に必要となります。

シグナリングとは、ダイヤルを発信してから着信した相手が受話器を上げるまでの間に行われる情報のやり取りで、相手のIPアドレスやポート番号を知るために行われます。この際、情報のやり取りはシグナリングプロトコル(SIP、H.323、MGCP)と呼ばれる専用のプロトコルに従って行われます。

また、音声信号のパケット化にはRTP(Real-time Transport Protocol)と呼ばれるプロトコルが用いられます。通常、IP電話ではRTPに従っておよそ20msごとに1パケット(1秒間に50パケット)が送られるようになっています。

これらのシグナリングとプロトコルについてまとめると、通話の際は、まずシグナリングプロトコルによってシグナリングを行い、相手のIPアドレスやポート番号を割り出し、その後RTPで音声信号をパケット化してデータをやり取りする、という流れになります。そして、VoIPとはこうしたプロトコルを用いた音声伝送技術の総称ということになります。

まとめ

企業や一般家庭で使われているIP電話やLINE、Skypeを可能にするVoIPは、現在の私達の生活に無くてはならない技術の一つです。IP電話の導入にはいくつか方法があるので、コストや手間などをお考えの上で、条件に合ったものをご検討ください。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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