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2019.01.08

テキストマイニングの課題と活用丨運用時のポイントとは|トラムシステム

テキストマイニングとは、SNS、お客様アンケート、社内文書などのテキストデータを分析し、有用なデータを引き出す技術の事です。この技術で、企業に寄せられる様々なテキストを解析し、経営の課題を解決する為のヒントを得られます。しかし、万能な手法ではなく、問題点もあります。テキストマイニングで解決できる課題、注意すべき問題点、運用のポイントを解説します。

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テキストマイニングの期待できる効果

テキストマイニングを活用すれば、様々情報が溢れかえる現代でも、有益な情報を素早くキャッチできます。それにより、以下のような課題を解決可能です。

①経営判断にかかるスピードが短縮される
テキストマイニングを導入すれば、社内社外問わず様々な情報をテキストデータから収集できます。専用のツールを利用すれば、人力よりもはるかに早いスピードで分析も可能です。専門的な知識も必要ではなく、導入したその日からデータを集める事が出来ます。

ツールから得られた情報をもとに対応を行えば、競合他社よりも先んじて行動することが可能です。情報化社会と呼ばれる現代はスピードの重要性が増しており、経費削減などの経営判断を素早く行得る企業は顧客からも支持されます。

②顧客の真のニーズがわかる
企業の考えるニーズと、顧客の考えるニーズはしばしばズレが生じます。ズレを修正しないまま経営を行っても、利益を改善することはできません。このような場合、テキストマイニングでテキスト情報を分析すれば、顧客の真のニーズを探ることができます。人の勘や思い込みではなく、ツールによって分析された客観的なデータだからです。

また、少数意見にフォーカスを当てれば、テキストマイニングの効果をさらに高められます。革新的なアイディアは、多数派から出るとはかぎりません。一つの意見やクレームが、大いなるヒントになることもあります。顧客の真のニーズを知るためにも、テキストマイニングで出来るだけ多くの意見を分析しましょう。

③未来のトレンドを予測できる
テキストデータを時系列に沿って分析するツールを利用すれば、過去だけでなく未来の予測も行えます。トレンドになっている話題を把握し、顧客の持つ要望や不満をいち早く知ることが可能です。

また、株価の変動や病気の流行も、テキストマイニングで予測可能と言われています。人口知能技術が発展すれば、SNSの書き込みから未来の減少を正確に分析できる日も遠くはありません。コールセンターには人工知能技術が積極的に投入されており、下記記事で詳しく解説されています。

テキストマイニングの課題

様々なメリットを持つテキストマイニングですが、課題は数多くあります。言語とは数値化が難しい非定性データであり、人工知能が苦手とする分野だからです。現在のテキストマイニングの技術の問題を整理します。

同じような表現、言葉が苦手

現時点でのテキストマイニング用のツールでは、似通った表現や言葉の分析は完壁とはいいがたいです。「辛い」という単語が、「つらい」なのか「からい」なのかを判別するのは簡単ではありません。「頭痛がする」と「頭が痛い」のように、書き方は違うが意味は同じ言葉を見分けることも困難です。

このような場合は、ツールの辞書機能を編集し、機械が的確に分析できるようにしなければなりません。ディープラーニングで、人工知能に記憶させるという手段もあります。

テキストの真偽の判別が難しい

テキストデータは真偽の判別も重要です。ツールだけでは、嘘や誇張した情報を見分けるのは困難です。インターネットやSNSでは数多くの情報が行き来していますが、その中にはデマや嘘、誇張も混じっています。それらをすべて取り込んで分析を行っても、顧客の真のニーズは理解できない場合もあるのです。

現在の技術では完全な対処が困難な問題なので、分析を行う際はデマや誇張も加味して分析を行いましょう。調査対象を限定すれば、質の悪い情報の流入も抑えられます。

分類をどこまで行うか

データの分類をどこまで行うかも、テキストマイニングの課題です。分類を細かく行うほど様々な意見を拾えますが、データの解釈が難しくなってしまいます。粗く行うと、分類は簡単になりますが、その分データが切り捨てられてしまうのです。

データの分類は、「どのような情報が欲しいか」を決めてから行いましょう。有益な情報だけ抜き出せるように設定すれば、分類で悩むことはなくなります。

テキストマイニング運用のポイント

効果的にテキストマイニングを運用するには、人間によるコントロールが不可欠です。ツールはデータを示してくれますが、それに対する解釈や活用方法を教えてはくれないからです。導入する際は、以下の4つのポイントを守りましょう。

知識を身に付ける

ツールが自動で分析を行ってくれると言っても、運用する当人に知識がなければ、宝の持ち腐れになってしまうでしょう。テキストマイニングの効果を高めるためには、まず知識を取得しましょう。

知識を身に付けるのに最も効果的なことは、書籍を読むことです。おすすめの書籍3冊を紹介するので、「テキストマイニングとは一体何なのか?」を知るため読むことをおすすめします。

1.Rによるテキストマイニング入門
テキストマイニングを、フリーソフト「R」を用いて学ぶ書籍です。膨大な知識量を効率よく学べ、価格もお手頃です。

2.pytonによるテキストマイニング入門
こちらは、プログラミング言語であるpyton(パイソン)を利用して、テキストマイニングを学びます。概要から実例まで一気に学ぶため、入門書としておすすめです。

3.社会調査のための計量テキスト分析―内容分析の継承と発展を目指して
実技ではなく、テキストマイニングの事例が多数紹介されています。テキストマイニングがどのように行われているか知りたい!という方にはおすすめです。

テキストマイニングには、音声認識の技術も採用されています。音声技術に関しては会記事が詳しいので、読んで知識を付けることをおすすめします。

目的を明確化する

まず、なぜテキストマイニングを利用する目的を明確化しましょう。ツールはデータの可視化しか行えません。可視化データをどのように活用するのは運用する人次第です。テキストマイニングを行うツールは高額な商品が多いので、無駄にならないようにしましょう。

データの分類方法を決める

目的が明確になったら、データの収集や分類の方法も決めましょう。雑多にまとめていては、ツールが集めてきたデータも役に立ちません。あらかじめ設定した目的に合わせ、最適な分類を行いましょう。

データをどう解釈するのかを決める

最後に、集めた情報をどう解釈するかを決めておきます。ツールは、分析は出来ても結果の解釈は行えません。データを解釈できるのは人間だけです。分類されたデータをもとに、有意な情報を引き出すための解釈を行いましょう。

まとめ

テキストマイニングは、人力では分析できなかったテキストデータをツールで分析し、まとめる事が出来ます。しかし、まとめたデータを解釈し企業経営に役立てるには、人間の判断が必要です。ツールと人同士連携し、分析結果を価値ある情報にしましょう。


WRITER

トラムシステム(株)メディア編集担当 鈴木 康人

広告代理店にて、雑誌の編集、広告の営業、TV番組の制作、イベントの企画/運営と多岐に携わり、2017年よりトラムシステムに加わる。現在は、通信/音声は一からとなるが、だからこそ「よくわからない」の気持ちを理解して記事執筆を行う。


UNIVOICEが東京MXの「ええじゃないか」という番組に取り上げられました。

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